柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

介護施設を探す難しさ

2023年05月24日 | エンディングノート

皆さんが健康に留意され始めたせいか、90代になってもお元気な方が増えてきました。

しかし、現実には80代で約半数の方が介護状態になります。

怪我や病気で入院をし自立生活が困難な場合、退院時に在宅介護か介護施設への提案がされます。

私の父は、施設など考えられない人だったので在宅介護になりましたが、同年齢の母では介護しきれず医師、ヘルパーさん、看護師さんと3人の子供たちが順番にサポートに入りました。

母も介護を受けている身でしたので、母への負担は予想以上に重くすぐに体調を崩しヒステリックになってきました。

別居している子どもにとって「母まで倒れたら」との心配から父を老人ホームに入所させる決断をしましたが

父が承知するはずもなく、まずショートステイから試してみることに。

ケアマネージャーさんからの紹介先は「すぐに入れる施設」を優先してくださいましたが、いきなりの入所は父には「怒りの滞在」でした。

その間に母と長男とで数か所の老人ホームの見学をして契約をしました。

この時の条件もすぐの入所でした。

ホームの事務手続きの前日に父は意識を失い救急搬送、その後亡くなりました。

非常に勘の鋭い人だっだったので、無言の抵抗だったと家族全員が感じました。

私たちの都合優先のホーム探しはすべきではなかったと後悔しています。

在宅介護が限界に来ていても父に適した終の棲家を探すべきでした。

私たちの知識不足、情報不足が招いた結果です。

 

母の施設探しは友人が経営している「老人ホーム紹介所」を介してプロの情報と知識を教えていただき、本人が納得したうえで見学にも同行して決めましたが、実際には半年近く「帰るコール」が続きました。

施設スタッフの方々の努力とできる限り家族が面会に行くことで、最後には「私は幸せよ」と言ってくれました。

母の時にも私には後悔が残っています。

看取り時に家に連れ戻す決断ができなかったことです。

例え、昏睡状態でも母の五感は家族の存在を感じ取ったと思うのです。

 

家族がいれば、介護が切迫した時に施設を選んでもらうことができますが、もし一人暮らしなら、施設探しも運に任せるしかありませんね。

今は大手の経営だから、老舗だから、費用が高いから、いい施設とは限りません。

小ぶりでも、居心地のいいホームはあります。

特養でも、サービス高齢者住宅でも、素晴らしい施設があります。

何度も、何か所も見学し、サービス内容も確かめて、入所者の声も聞いて、

出来れば評判のいい「老人ホーム紹介所」を利用してみてください。

早めに目星をつけておくこと、できれば早めに入所することをお勧めします。

特にお一人暮らしなら特養や老健は経済的にも楽になる可能性が大です。

このリサーチも元気なうちにしかできません。

そして家族にも伝わるように、ちゃんとエンディングノートにも書き込んでおきましょう。

 

 

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