柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

葬儀の仕事7

2009年05月22日 | 葬祭スタッフ
葬儀の仕事も7回目です。
チョットしつこいかな?と気が引けますが
もう少しだけ、お付合いください。

葬儀の後には、集金があります。
請求書をお持ちしますが、葬儀前に出した見積書との
違いを説明しないといけません。

人数による増減が多少はありますから。

この説明をしないと
「見積より高いじゃないの!
だから葬儀社は信用ならないって言うの!」と
あらぬ誤解を招きます。

葬儀の中のトラブルは説明不足が殆どです。
葬儀は非日常の出来事なので「ご存じない」を前提に
話さないといけません。

葬儀後の「遺族の仕事」も説明すべきことです。

最近はご夫婦だけで暮している家庭が多いでしょう。
配偶者がなくなれば、お1人暮らしです。
そんなに世事に詳しくないですよ。
法事の仕方も、位牌や仏壇の用意もわかりません。

お墓が無い人は、墓地を探すところからはじめます。
49日に納骨したいな・・・て思っても
墓地を見つけて、墓石を建てるのに
早くて1ヶ月半くらいはかかります。
葬儀後すぐに取り掛からないと間に合いません。

こういう情報は、なかなか入りにくいでしょう。

そのほかにも役所手続きが無い人はいません。
「知らなかった」で後から困る人もいます。

葬儀社はこのあたりまでサポートしてあげるべきです。

最近では、葬儀後の遺族の心のサポートをする会社も出てきました。
遺族会やカルチャー教室、コンサートや勉強会なども盛んです。
葬儀社は友引の前日の午後と、友引の日の午前中は
ホールが空いているところが多いので、そこを利用します。

葬儀社は年中無休の24時間対応なので、定休日がありません。
葬儀の予約も出来ません。
仕事がないからと言って、急に休めません。
仕事は急に入ってきますから。

葬儀が無い日は、倉庫や備品の片付けや洗車
又、ポスティングに動いたり
会社の会議、社員の勉強会に当てます。

夏休みもお正月休みもないので、交代で休みます。

何より一番大変なのは
やはりご遺体の扱いでしょう。
綺麗な状態ばかりではありません。

孤独死が急増しています。
発見されたご遺体を警察へ運ぶのは葬儀社の仕事です。
「おくりびと」の中にもそんなシーンがありましたね。

自死も事故も多いです。

大変だけど、高収入でしょう?と言われますが
それは一昔前の話です。
大手の葬儀社はそうかもしれませんが
全国の葬儀社の8割以上は10人以下の零細企業です。

担当を持ちディレクター資格もあるのに
家庭を持った男性が手取り25万円に満たないところもあります。

でも、意外と転職はしない。
結局、この仕事に意義を感じているのでしょう。

介護の世界も同様ですね。
こんな世の中ですから一概には言えませんが
もっと適正評価が必要ですね。