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柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

葬儀社のアフターサポート

2009年04月04日 | 葬儀後の相談いろいろ
葬儀社の仕事ってお葬式をすること・・・と思っていますよね。

そうなんですよ。葬儀社の人もそう思っている人が多いのです。

お父さんの病状が悪くなって「もしかしたら、このまま・・・」と
看病しているお母さんは不安になります。

子供たちが遠方に住んでいたら
何かと自分ひとりで対処しなくてはなりません。

そんな時は、葬儀社に話を聞きに行きます。
亡くなる前から相談をして、少しでも情報を得たいですよね。

葬儀の相談に来た人の対応から葬儀社の仕事は始まっています。

そして葬儀が終了した後
子供たちや親戚は又、自分達の生活に戻っていきますが
亡くなったお父さんの後始末がたくさん残っています。

お父さんの年金の喪失届けを出して遺族年金の申請をして、健康保険、介護保険の処理。
生命保険の申請、不動産の名義変更、預貯金の解約や名義変更、車の名義変更、賃貸住宅なども名義変更が必要です。

携帯電話も取り止めて返還しないといけないし、お父さんに収入があったのなら
確定申告も死後4ヶ月以内にしないといけません。
相続の申告は死後10ヶ月以内ですから
それまでに財産の分割を決めなくてはなりません。

財産を分けるには、不動産などはその価値も調べないといけません。

そして、これらの手続きには、役所から数種の書類を取寄せる必要があります。

どれひとつとっても、相手から「こういう届けを出してください」とは言ってきません。自分から行動を起さないといけないのです。

1人残ったお母さんは、そのほかにも
法事の支度、仏壇の支度、墓の準備
香典返しの手配などをしなくてはなりません。

死後の法事や仏壇は葬儀社がお世話してくれますが
その他の諸手続きも、葬儀社がお世話してくれると
お母さんはとても助かるはずです。

葬式で親切にしてくれた葬儀社なら、信頼できますから。
お母さんには、諸手続きのようなわかりにくい事は、どこで聞いていいのか解りませんから。

そう考えると
葬儀社の仕事は、葬式という(点)ではないのです。
葬式の前から、葬式終了後まで広がってきます。
(点)から(線)に変わってきます。

そしてアフターサポートは故人の宗教サポートだけでなく
生活面のサポートに及んできます
これは(線)から(面)に変わったことです。

時代と共にお客様の状況が変わってくれば
葬儀社の仕事もおのずと変わってくると思います。

生前サポートとアフターサポートが必要なのです。

この両サポートを行なう事は、遺族へのグリーフサポートの補いにもなると思います。