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晋ちゃんの気ままな散歩道

あっちこっち横道にそれたり休んだりしながら気ままに散歩しています。

11月7日 オルセー美術館展(2)

2006-11-07 22:04:53 | 美術
写真は展覧会のポスターに使われているこの美術館の代表的な絵です。
マネの描いた「すみれのブーケをつけたベルト・モリゾ」です。
このモデルのベルト・モリゾも印象派の画家で実姉エドマとその幼子を描いた「ゆりかご」などの作品がありますが、この時代の有名な画家に比べこの女性画家の名前を知る人はまだ少ないでしょう。
19世紀後半は欧州でも女性が仕事を持つのが大変な時代であったが、裕福な家庭に生まれ、優しい母親や家族に守られ、マネ、ルノアール、マラルメなどの友人に囲まれ、可愛い一人娘に愛情を注ぎながら仕事と家庭を両立させた情熱的な女性であったそうだ。
この展覧会を機に画集も出るようで今後日本でも注目されてくるかもしれません。

11月7日 オルセー美術館展(3)

2006-11-07 22:03:32 | 美術
この展覧会にはクロード・モネ、ゴッホ、ゴーガン、ルノアール等の絵が展示されていたがこの絵が一番印象に残った。
見た瞬間に引きつけられた。    まず最初は洋服の色と顔。
近づいてよく見ると子供だと思うのだが何か憂いを帯びた目は大人の目である。
「ジュリー・マネ」ルノワールの作品だ。
解説を読んでゆくとだんだん分かってきた。
まずこの絵に描かれている少女、ジュリー・マネは前のページのモデル、ベルト・モリゾが可愛がっていた一人娘(当時9歳)なのだ。
さらにモリゾ(森伊蔵ではありません)はマネの名作「バルコニー」のモデルでもあり、マネの弟と結婚していることが判った。
そこで推測すると、まずこの絵のポイントは目であると思えてきた。
愁いを帯びた寂しい子供の目だ。
そしてジュリーに抱かれている猫の目は安心しきった幸せな目をしている。
フランスの社交会で有名な芸術家達と活発に活躍する母親。
有名な画家エドヴァール・マネを兄に持ちも一つうだつの上がらない父親・ウジューヌ・マネ、一人娘ジュリー・マネにとっては決して幸せな家庭ではなかったのかもしれない。
私がひねくれて推測するとむしろ複雑な家庭であったのかもしれない。