ということで、要注目の若手サウスポー対決、前田稔輝vs木村蓮太朗は、前田の2-1判定勝ち。
終始緊張感のある試合展開で、見応えありでした。
スタートから、ライト級でも出来そうな、大柄な木村が、しかし振り回すのでなく、右リードからプレスかけてくる展開。
対してフェザーでも出来そうな、小柄に見える前田が、ロープ際に下がらされる。
しかしよく見て外してもいた前田が、2回、木村の右フックを外して左カウンター。木村ダウン。
この辺、一打の切れと精度は前田ならではのもの。
木村ピンチだったが、再開後、前に出てしのぐ決断をし、立て直す。こちらもさすが。
3回、前田はロープ背負わされると、木村の右ボディアッパーなどを受ける。
しかし、リング中央でやりあえば、打ち合いでコンビも出る。
木村の多彩な右に苦しみつつ「陣地」を取り返しに行った前田、4回終盤、左を続けてヒット。
5回も木村が出るが、前田の右ダブルがヒット、左も決まる。
6回、木村の奮闘続くが、少しきつそう。表情に出始める。
前田ロープ背負った位置から左右ヒット。互いに上と下の相打ちなど数回。
前田の左が決まり、木村はフォームが乱れ、右ボディがローブローになり始めるが、レフェリー注意せず。
7回、前田の左アッパーが決まるが、木村も引かない。消耗戦。
8回は前田も失速。クリンチ多いが、木村か?
採点は全員、76-75で割れ、二者が前田を支持して、スプリットで前田勝利。
ダウンの分だけ勝った、という採点でした。
さうぽん採点も同じでした。
しかし、競った回がひとつでも逆だったら、勝敗が入れ替わっていたかもしれない、接戦でした。
試合前から思っていたことですが、やはり両者、体格でちょっと差があって、それを生かしつつ、右リードを押し立ててくる木村の闘い方は、前田をかなり苦しめていたと思います。
前田のカウンターを警戒してか、ほとんど左を打たなかったのも、結果として前田からすれば難儀だったことでしょう。
しかし、要所でのパンチの切れ、タイミングや精度に秀でたものを見せた前田が、苦しい展開ながら競り勝った。そう見えた試合でした。
共に「期待の新人」から、その上、その先に進むために、色々と苦しみつつも経験を重ねていく段階で、ホープ同士が直接対決したわけですが、勝敗はひとまず分かれても、それぞれに闘った甲斐のある、濃密な一戦だった、と思います。
メインが9回まで行ったので、後日関東ローカルの録画放送、及びその映像をそのまま置くだけのFOD無料配信では、この試合をフルラウンド見ることは出来ないはずです。
それをフルに、ライブで見られたのですから、CSフジNEXT生中継以来のことで、本当に有り難いです。
しかも視聴料はこちらの方が安いですし(笑)。良い時代になったものです。
メインもなかなか見どころありな試合でしたが、その感想はまた後日、ということで。
前田稔輝、木村蓮太朗、共にこの試合を経て、さらなる成長に期待します。良い試合でした。
特にダウンしてから以降はほぼ右のみで、無理やり右連打のみで組み立てたり、ろくにフェイントですら左使わないんで、
左手のアクシデントか、何らかの作戦で意図的にやってんのか??
と思いましたが、
でも作戦であれだけ左使わない理由がわからないし、
左喰らってダウンしたから、警戒して右ガードが下げられないって言うならまだしも手が逆だし、
何より解説の川島とかも、あんな見るからに不自然な展開に何も触れないし、試合後の各報道でもその不自然さに全く触れないんで、
私一人が変な見え方でもしてたのかと、
なんだか途中から不思議な感じがしましたが(悶笑
でも今朝になって主催のサンスポで、
やっぱ木村が3Rで左痛めて、右一辺倒を強いられたって報じられてて、
前田も試合後に、内容には全然納得いってないと反省の弁を述べていたそうですが、
そらやってる前田も、相手の左がおかしいなんて当然分かってたろうし、
そのほぼ右のみの相手に、最終的にはどっこいの内容に持ち込まれてたんだから、
前田としても完全に満足って感じでもないんだろうなあと。
・・・それにしても、右一本であれだけやってた、木村蓮太郎幻想が逆にすげえ増幅されてる感じですが⦅爆、
前田の納得の意味でも、いつかもう一度両者万全でやってほしいもんですね。
別に左が使えるからって、木村が圧倒的に有利になるかと言えば、
逆に勢いに乗って両手で攻めて行ったら、左に左合わされるかもだし、
なんにせよこの両者の出世争いはまだまだ続くんだろうし、
より先の舞台でよりレベルアップして再び相まみえて欲しいもんですが。
・・・それにしても、
セミ前の村地と吉野ムサシも、ただのノンタイトルですげえレベルの熱い試合やってましたが、
もうこのウイルス騒動はや3年目で、ボク界にとっても腹立つことばっかですが(憤悶、
でも唯一、功罪の功があったとすれば、
あんまやる気ないタイの人とかも全く呼べないんで、もう前座レベルでも容赦ない若手の潰し合いがバンバン行われてて、
なんか最近国内のレベルが異様に上がってないかって感じで、
ウイルス明けの日本ボク界は、結構な精鋭ぞろいになってるんじゃなかろうかとか(遥道
そういう若手が鎬を削る前座も、全世界からライブでフルで見届けられるということで、
改めてビバFOD☆(多謝
デラーホヤVSヘナロ・エルナンデス。
試合前から鼻を痛めてたエルナンデス。
デラーホヤは鼻を狙って打つ。
鼻血が止まらないエルナンデスは棄権する。
後年、エルナンデスは「デラーホヤは脇腹を痛めてて、棄権する予定だったと聞いて、もう少し頑張れば良かったよ」と。
日本ランカー時代の川島郭志。
両拳を痛めて、パンチが打てずにフットワークを駆使。
川島は「リングはこんなに広いのか」とアンタチャッブルを覚醒しました。
内山高志は右拳を痛めてて、左手一本で三浦隆司を棄権させた。
後年、引退会見で三浦隆司戦について「左手一本で勝てたのは自信になった」と。
意外と怪我は、ボクサーを覚醒させたりしますね。
4回に左ショートが出たのを最後に、ほぼ完全に右一本でしたね。負傷があったことについては、本人も陣営もあまり語っていないのか、記事にも僅かしか出ていませんね。序盤は右リード重視だったのでしょうが、確かに中盤以降は、他の要因だとも見えます。ただ、思う様に左が打てていたら、それ故に...ということもありそうです。実際に起こっていないことではありますが...再戦については、今後、キャリアを重ねるほどに、両者の体重が合わないんじゃないか、とも思いますね。
国内好カードの実現は、本当に良い傾向ですね。FODプレミアムに関しても同感です。今後も続いてほしいし、多くに見られてほしいと思います。ことに地方在住の身には、こんなに有り難いことはないですし。
>ポイズンさん
川島郭志のアラン田中戦は、思えばひとつの岐路でしたね。関西でも誰かの試合の余り時間に流れて、見られたんで、よく覚えてます。あれこそ本当に右一本でした。その後ブランク突入し、次に川島の映像を見られたのは松村謙二戦でしたが、あまりの見事さに衝撃を受けたものです。
川島のスタミナに驚きましたね。
試合後の勝者インタビューで息を切らしておらず、余力がありました。
川島は「世界チャンピオンに成った時より、日本チャンピオンに成った時の方が嬉しかった」と言ってたのが印象に残ってます。
怪我や敗戦を乗り越えての戴冠でしたから、苦労が報われたんでしょうね。