さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

雪辱の好機/ところでTVは?/タイの良いように/また地域王座/シュガー引退

2017-02-23 08:04:45 | 話題あれこれ



大森将平の世界戦は、京都ではなく大阪府立で、4月23日、日曜日
相手は一度敗れたWBO王者、マーロン・タパレスです。

前回の試合は会場で見ましたが、とにかく最初から打たれる位置に立ってしまっていて、
あかん、危ない、と思うと同時に打たれて倒れてしまった、という試合でした。

内容も結果も完敗でしたが、正直あれでは、彼我の力量差がどう以前の話や、とも思っていて、
再起3連勝で復調の流れにある大森が、今度こそしっかりやってくれれば勝機あり、と見ます。

下半身を柔らかく使い、程よく重心を降ろしつつ前進し、長いリーチで突き放し、
上下に強打を散らして攻め込むスタイルは、小柄な相手を攻略するには有効なはずで、
益田戦やヒメネス戦では実際に、そのとおりの展開で圧勝してもいます。

タパレスの実力がさらに一段上のものだとしても、大森が自分の良さを出し切れば、
大いに期待していい挑戦だと思います。
これは観戦せねばと思っているのですが、当日名古屋で観戦予定が先に入ってしまい、
ハシゴかけたろかー、と目論んでいるのですが、実際どうなるか、難しい面もありそうです。

ところで船上トレーニングとかいうお話
まあスポーツ新聞向けの話題作りなんでしょうけど、
ホントにこんなことやって、調整段階で体調崩したら元も子もないですから、
常識的な判断をお願いしたいところではありますね。


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今年、国内初の世界戦は山中vsカールソンではなく、福原vsカジェロスです。
言うてる間にもう、次の日曜日なんですね。

国内上位との対戦が多く、タイ遠征でも健闘、日本王座獲得と、上位相手の連続防衛。
世界挑戦者として充分か否かは意見もありましょうが、充実期にあることは間違いない福原辰弥ですから、
暫定戦とはいえ、どんな試合ぶりかを見てみたいと思うところです。

ところが、試合のTV中継については、まったく情報がありません。
地元のローカル局では放送されるのでしょうが、ポスターなどを見ても、TV局の後援などの記載は無し。
余計な来場者の写真にげんなりさせられるのみ。

後日、TBSかその系列で流れたりするのでしょうかね。
先日の田中恒成の試合と同じ扱いなのやもしれません。
CS含め、チャンネルの数はあるのだから、どこかで生中継くらいしてもらいたいものですけどね。


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ミニマム級といえば、大平剛が3度目の世界挑戦のため、タイへ出発
WBC王者ワンヘンに敗れたあと、タイで再起戦を勝利して、その次がWBA挑戦なんですね。

まあ、元々はタイの関係者が希望して設立されたクラスですから、こうなるのも当然なのでしょうが、
他国に有望選手が減ってきたこともあり、何から何まで、あちらの良いように回されとるな、という印象です。
そこに日本の何番手か、という選手が、挑戦者として選ばれると。
正直、良い話だとはとても思えません。

そもそも現状、それこそクラスの存在意義そのものが疑わしいという気がします。
これでタイ勢が盤石の強さを見せ、往年のロペスやロマゴン並の一流王者がいるのならまだしも、
最強と目されるワンヘンの最新試合も、非常に怪しい感じだったと聞きますし。

以前は誰なりと、凄いのがひとりくらいはいたもので(一番最近は、王者ではないがデンバー・クエジョとか)、
そういう選手の活躍を見たいから、という思いもあったものなんですが。


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WBA会長メンドサ・ジュニア来日
何しに来たんや、と思ったら、アジアの地域王座新設という、新手の商売のためらしいです。

世界王者を一本化する、という、あほらしいて屁も出ない話もそうですが、
本当に、どこまですっぽ抜けたら気が済むんですかな。
まさしくボクシング・マフィアというか、ボクシングから生まれるお金にしがみつくこと以外、
頭の中に何もないんでしょうね。

これと同様の団体があと三つもあることも含めて考えるに、
ボクシングというスポーツの将来は、どうにも明るいものとは思えませんね。
頭痛いなー、と、まあ思うことはだいたい、いつもと同じです。


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下田昭文、引退
ここ二年連続、年末に日本フェザー級王座に挑むも、際どいところで王座奪取ならず。
その先への展望がいよいよ難しくなった、とは傍目にも明らかでしたが、
本人は岐阜での敗戦直後に、決断を下していたのだそうです。

なんだかんだいって、若手の頃から、直に会場で試合を見ることが多かったですね。
出始めの頃は、異様なまでの切れ味とスピードで、何処のアマエリートさんかと思ったら
ジム入門からの叩き上げと知り、意外に思ったのを覚えています。

日本王者時代は、ちょっと精神的に未熟なところもあり、不安定な試合ぶりでしたが、
後に世界へ駆け上がる過程で、日本、東洋、そして中南米の選手と闘っていくうちに、
その果敢さを存分に発揮し、真の実力者へと成長していきました。

世界王座奪取と転落を経てなお、その果敢さはやや過剰な面もあり、
それ故に手痛い星を落としたりもしました。
しかし、どこか稚気の残る佇まい、駆け引きよりも真っ向勝負に挑んでいく姿は、
見ていて心配な反面、それ故に光り輝いてもいて、目に眩しくさえありました。

数多くの強敵相手に挑み続けたそのキャリアは、まさに堂々たるものでした。
フェザー級でもう一度、世界に挑むところを見たかったですが、こればかりは仕方ありませんね。
数々の健闘に拍手と感謝を送りたいと思います。

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5 コメント

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Unknown (宇弓)
2017-02-23 09:36:05
大森タパレスですか。
フエンテス戦見ましたが、相変わらず攻め込むとき、
左打った後無造作に右返す時に左ガードがら空きで、そこ狙い打たれてあぶないシーンがありましたが。

まさにタパレスにはそこを狙い打たれて撃ち落とされたわけで。
やっぱ世界レベルはそんな隙を見逃しちゃくれないわけで、
ましてタパレスはフエンテスよりよっぽどパワフルでシャープだし、
現状では再選しても結構きつい気もしますね。

その辺含め、大森陣営がどう修正・戦略練ってくるかが注目ですね。
そんななんか忍者トレーニングや!!
とかじゃなく(笑

しかし福原は興ちゃんゲストとかに来るらしいのに、
本当にノーテレビなんすかね?
てかテレビもないのにゲストって、こうちゃん何しに来んの??
リングで歌でも歌うんでしょうか(笑
せっかく興ちゃんとか呼ぶなら、福原のために何とかテレビつけろよって気がしますが。

まあなんにせよ地方自治というか、苦労も多いだろう地方で延々頑張って結果出してる福原にはぜひ頑張ってほしいもんですが。

・・・なんか聞いた話では、福原フアイトマネーとか基本もらってないそうで、
この試合もノーギャラらしいそうですが・・・
実話ならばどんな苦行僧だよと泣けてきますが、
なおさらその苦労が報われてほしいと願うばかりですが。

・・・しかしそんな裏で、
大平が2年ちょっとの間で3度も世界挑戦のチャンス到来か・・・
何しろタカヤマンに勝ってれば、あの時点で大平は2団体統一王者!!☆
だったわけですし、
・・・まあなんというか、
ミニマムって…ミニマムですわなあ(緩笑
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Unknown (失吹丈)
2017-02-23 21:46:50
大森将平はまた井岡とセットみたいですね。
私も大森の圧勝もあると思います。もちろん、前回同様スキルとスピードで圧倒されることもあり得るでしょう。序盤、慎重に距離感大事にして中盤あたりに左ボディブローがタパレスのレバーにめり込むのを期待します。一応、現地観戦予定です。

主要4団体のうち、どこか、ミニマム級を廃止、なんていうことはないもんでしょうかね。なんか、マッチメイクがあまりにも寂しすぎます。
返信する
Unknown (こここ)
2017-02-24 08:51:41
下田選手といえば日本タイトルと世界タイトルを奪った試合が印象的であの次元違いのスピード感が凄かったです。
フェザー級でも細野選手との試合など敗れはしましたがいい試合もたくさんあり、長い間の現役生活お疲れさまでした。

 
返信する
Unknown (Neo)
2017-02-24 19:30:48
大森-タパレス戦、見直しましたが、常に先々と踏み込まれていましたね。タパレスの、先々と踏み込んで、不十分なパンチを誘い、そこを狙い打つという、ある意味得意の展開にやられた。
大森は距離を活かして戦いたい、すなわち先に踏み込み、逆に退がらせるという技術を、タパレスに何とか通じるレベルまで磨かなければ、タイで逆転KOしたタパレス相手に五分までいけないですね。
打った後、ガードが左右とも下がるとか、他の弱点もありますが、頑張って勝ってもらいたいですね。
返信する
コメントありがとうございます。 (さうぽん)
2017-02-24 22:53:42
>宇弓さん

大森の場合、ガードの改善は必要にせよ、それ以前の突き放しを防御の代用にする選手だと思います。そこに踏み込まれたら、その時点で駄目だと。前回の試合は最初からそこを叩かれました。
福原の試合は、九州ローカルでも何も無しなんですかね。よくわかりませんが。ファイトマネーの件に関しては「ほんまかいな」って噂を聞きますね。指導者として長く「鬼本田」として勇名を馳せる会長さんですが、もしそんな話が本当なら、プロモーターとしては論外ですね。

>矢吹丈さん

大森の試合はやはり井岡とダブルなんですか。相手次第ですが、基本的に井岡の試合は集中して見ることはないし、極端な話、あまり遅くなるようなら見ずに帰りますが。大森は展開次第で充分勝機ありと見ますが、悪く回れば当然、厳しいでしょう。突き放して煽って、攻め込んだところにボディ打って、上に返してと続けられれば最高ですけどね。タパレスはボディに弱点ありと露呈してもいますし。
ミニマムに関しては、設立時にしてからが、世界中の無関心故に「ああ、別にええんちゃう」みたいな感じで新設された、という話ですし、現状もまた同様なんでしょうね。好選手の不在はそういう時期もあろう、と言うしかないですが、マッチメイクやタイトル戦認可をもう少し厳密にやってくれんとな、と思います。現実は誼と商売優先が目に余りますが。

>こここさん

若手の頃から上昇期にかけて、本当にびっくりするほどの速さ、切れ味でしたね。行き詰まった時期を乗り越えての王座奪取も見事でした。国内外の強敵と数多く闘い、見ていて納得感のある選手でしたし、引退は惜しいですね。

>Neoさん

前回の試合と同じ距離で相対しては、当然不利ですから、大森は自分の展開をしっかり作ってもらいたいですね。ガードの問題は、その展開では粗として出ないでしょうが、長身で大柄な故に、小回りを求められる流れは避けたいところですね。粘り強さ、一発のパンチ力も怖い選手ですから、容易ならざる相手ですが、雪辱と王座奪取を一度に果たせる好機でもあります。大森のボクサー人生をほぼ決める大一番です。何とか勝ってもらいたいものですね。


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