年末の大試合の行方が心配な今日この頃ではありますが、今日はBoxingRaiseでライブ配信。
PPVではないので実況解説はありませんが、これはこれで。
ということで三代大訓vs西谷和宏戦でしたが、三代が6回、強烈な右一撃でKO勝ち。
元日本チャンピオンの西谷和宏を沈めて、ほぼ一年ぶりの試合で、健在をアピールしました。
展開としては、三代の巧さにますます磨きがかかった印象。
伊藤雅雪攻略により得た自信ゆえ、或いはライト級転向によってコンディションが安定した、色々と見方はあるのでしょうが。
長身、懐深い西谷相手に、離れては正確な左ジャブを当てて行く。
沢山数を出して安心したい、という風ではなく、余計な数を打たない、という風。
そうかと思えば、ガードを締めつつ、頭を上手くつけて身体を寄せ、西谷の手数を封じる。
その上で、離れ際にパパッと打って、浅いがヒットを取っていく。
出たり入ったり、くっついたり離れたり、こまめにステップを踏んで西谷のパンチの大半を外し、でも動き過ぎてもいない。
ボディ打たれたら同じパンチですぐお返し。
目に見えて打ち込み、クリアに取った、というでもないのに、リードして終わる、という具合で、序盤を抑えていく。
逐一思うに任せぬことばかりの西谷、サウスポーにスイッチしての左アッパー連打も少し出るが、対応される。
挽回を図って出た5回、三代の左フック、右アッパーがヒット。
西谷一瞬止まったところに、すかさず右の追い打ちが来て、西谷ダウン。
大の字になった西谷、それでも何とか立ち、ゴングに救われるが、帰るコーナーを間違える。
6回、西谷は半ば捨て身で、スイッチして左アッパー、右フックを強振して出るが、三代は「やらせて」おいて、右カウンター。
一撃で西谷倒れ、レフェリーが即座に試合終了を宣する、痛烈なKOでした。
※ラウンド数、誤記しておりました。失礼しました。
序盤は、この地味なリードの仕方を8回繰り返して、三代が静かに勝つのかなあ、と思って見ていたんですが、見た印象以上に、西谷の焦り、ないしは消耗?は大きなものだったのかもしれません。
8回戦だったことも、試合の組み立てに影響したのでしょうか、挽回を図るのを急かざるを得なかった、というところかもしれません。
しかしそこを三代が鋭く捉え、しっかり仕留めて勝つ、というのは、やはり以前の三代のイメージとは少し違っていました。
確かに竹中良戦のような「勝ちっぷり」もありはしましたが、基本的にはポイントアウトするイメージでしたので。
年末、開催が危ぶまれているさいたまの大興行にて予定されている、吉野修一郎vs伊藤雅雪戦の勝者との対戦が期待される三代ですが、昨年の伊藤戦勝利により、その「権利」は当然あるにせよ、今回の試合内容が今ひとつだったりしたら、その待望論がある程度割り引かれる可能性はあったでしょう。
それに、基本的には派手な、華々しい「アピール」になるような試合を期待するタイプでもない、という思い込みもありました。
しかし、土屋修平をKOし、尾川堅一を苦しめた大柄なスイッチヒッター、西谷和宏を見事に仕留めた今日の試合は、文字通りの「アピール」として鮮やか、お見事としか言いようがありません。
正直に言うと、ちょっと驚かされました。
今頃何を言うとるのや、とお叱りを受けるかもしれませんが、昨年の伊藤雅雪攻略は、フロックではなかったようです。
日程は多少、ずれ込むことを余儀なくされるかもしれませんが、来年以降の国内ライト級「ウォーズ」が、改めて楽しみになってきました。
と、前座から楽しめましたが、三代選手の今回の出来は秀逸でしたね。フィニッシュも非常に冷静、狙い澄ました感じでした。これなら本当にライト級ウォーズ楽しみです。年末のゴロフキンの影響で、吉野ー伊藤まで流れたのは残念ですが。
あれ、そういう機能があるんですか。PCで見ていたんですが、気づきませんでした。
吉野、伊藤は別にホールでやっても良いくらいですが、そうもいかんのでしょうね。
>アラフォーファンさん
もう少し逞しさが見えれば、ライト級で世界上位と伍して戦えるところまで行けるかもしれませんね。今回、伊藤戦に続いて驚きをもらった感じです。