さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

受けに回っても強い、ホンモノの天才 デービス、強打ロメロをカウンターで沈める

2022-05-29 16:08:53 | 海外ボクシング





ということで朝からはWOWOW4Kでサッカーのチャンピオンズ決勝を見て(関係ないか)、一眠りしたのち、オンデマンドでデービス、ロメロ戦を楽しく見ておりました。



昨日の計量では子供のケンカみたいなこともしてまして、今日もリングインするなり、メンチ切りに行ってたジャーボンテイ・デービス。
しかし、いざ試合となれば、プレスかけて出たものの、ローランド・ロメロの強振を見て、徐々に下がって外す展開になっていきました。


初回、両者警戒して見合うが、最後ロメロのワンツー、浅いが入ったか。
2回、左ちょんちょんと突いて探るロメロが、右から左フック返し、逆ワンツーというべきか、ヒットさせる。
デービス、追撃されて自分からクリンチしに行き、引き倒される。
その後デービスが左ダイレクトをヒットするが、この回は攻勢もあってロメロ。
3回もロメロが左フック。また右から左の返しで脅かす。

この右から左の返しは、デービスにしたらよけにくいのか、と見えました。
ただしロメロの右ボディに、デービスが敏捷に返す左カウンターも怖い。
4回は互いにボディ狙って躱し合う。

5回、デービスが左ボディ空振りのあと、顔を歪める。拳の負傷か何か?と思ったが、ミスが気に入らなかっただけか。
6回、デービス何か言っている。この辺、心身に乱れかと思ったが、その後は何ごともなかったかのよう。
徐々に低い姿勢から左を突き上げるような形で、デービスが照準を合わせ始める。


ロメロは左から右へとつなげると、大抵外される。
ならばと?右から入って、デービスをロープに追い、また右ボディ、左返すか...と見えたが、ロメロの右ボディがそれまでよりも、外から遠回りの軌道だった。
デービス、この隙間を逃さず、打ち終わりに左のカウンター。体勢少し崩れ気味?ながら見事に合わせる。
ロメロの左返しより先に決まり、ロメロ、前のめりにロープへもたれるダウン。
打った瞬間相手が消え、ベクトルもきっちり合わされた、完璧なカウンター。

ロメロ何とか立って、両手も上げたが、足元に若干の、しかし決定的な乱れを見た?レフェリー止めて、試合終了でした。



両者ともに、タイプは違えど、一発で試合を決める強打を持つ者同士で、その攻防はやはりスリリングなものでした。
しかし、やはり攻めていないと形にならない、故に攻め続けるのみ、というロメロに対し、圧し潰しが無理と見るや引いて、徐々に照準を合わせつつ、それまでの間は、受け身になっても外して闘えるデービス。
両者、試合運びの幅では、はっきりと差があり、それが結果に反映された、という試合に見えました。



試合後、デービスがロメロの眼前でまた何か言って、それを受けたロメロがインタビューも挨拶もなしに、早々にリングを去る、という、我々の感性からすれば後味の良くない光景が、リングの上に残りましたが、まあそれはさておいても、やはりジャーボンテイ・デービスの天性と強打は、強烈な印象を残すものでした。
前回のイサック・クルス戦で傷めた拳が心配でもありましたが、世界ライト級の頂点を争奪するに相応しい、桁外れの強さを見せたと思います。

カンボソス、ヘイニー、そして対プーチン戦争のウクライナ情勢が心配なロマチェンコら、トップランク契約下選手との対戦が、どの程度あり得るものかはわかりませんが、今日の試合ぶりを見ると、やはりそういう垣根を越えてでも、これらのカードを実現させてほしい、と改めて思わせられました。お見事でした。





コメント (2)
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