ということで、やっと週末、師走観戦なるかと思ったらあれこれあり、
どうなるか不透明、というところで、若干落ち気味な今日この頃です。
せっかく前売りチケット買ったのに...。
まあごちゃごちゃ言うとる間に、話題もあれこれありますで、簡単に。
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村田諒太、再起表明。今後は未定なれど、練習再開。
話としては、以前エンダムに惜敗したときと同様、直接再戦を目指すのが、
一番可能性があるのでしょう。再戦込みであれこれあったかもしれませんし。
しかし、あの試合を調整失敗とか、例外的不調とかいう話にしようとしても、
それは我々の目に見えない部分の話ですし、そもそもあの試合ぶりが、
普段の村田と大きな差があるものとも見えませんでした。
果たしてどういう勝算があるものか、それが再戦の場合の注目ポイントですね。
あと、スーパーミドル級に転じる可能性も、という話も出ていました。
考えたらアマチュアのミドル級は75キロがリミットですから、ほぼプロのスーパーミドルです。
プロ入り後の減量が楽ではなく、それ故に削られたものがあるのだとしたら、と言えば言えそうです。
もし、体格やスピードなどで劣っても、それこそデレビヤンチェンコのように、
サイドに回る機動性とか、よりこまめに位置取りを変える動きが出来るようになるとか、
そういうプラス面があるのなら、転級も良いかもしれませんね。無いのなら苦難の道でしょうが。
しかし、こうしてあれこれ記事を見てみると、やはり村田諒太の再起というのが、
元世界王者としてのそれなのか、コンテンダーとしての途上にある挫折からのそれなのか、
上辺と内実がごちゃごちゃになっていて、改めてですが、すっきりしないですね。
個人的には、有力挑戦者へのエントリーに失敗した、という段階だと見るべきで、
それ以外の意味は、何もないと思います。
世界ミドル級のコンテンダーを目指す価値、そこをきちんと語ってもらいたいですが。
今、日本のボクシングが、日本タイトルマッチで1千万円以上の報酬が取れる状況だったら、
村田諒太は世界上位を睨みつつ闘う「日本ミドル級チャンピオン」として、
超一級品と言えるボクサーなんですけども、そういう意味づけ、価値感も、どこにも存在しえない。
村田のみならず、全てのボクサーにとって、幸福には遠いのが、日本のボクシングの「今」ですね。
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日本の「重量級」にも好選手増加傾向あり、と言えますが、その代表格のひとり、
井上岳志が世界挑戦決定。WBO王者ハイメ・ムンギアに挑むとのこと。
当初はジュリアン・ウィリアムスとIBFイリミネーションという話で、
チャーロ弟とやって負けた試合はWOWOWで見たけど、負けても強かったなぁ、
これは大変な相手や...と思っていたら、あれこれあって、タイトルマッチになりました。
会長さんのコメント通り、懐に入って、サイドから食いついて攻められるかでしょうが、
割と安易に懐に入れてくれたとしても(そんなに甘くないかもですが)上下に速い強打が来るでしょう。
何しろメキシコの「重量級」スターとして、カネロの後継たり得るかと言われる怪物候補です。
国内で「然るべき試合」を経てはいても、世界のタイトルと、その間の試合がなく、
いきなりこうして挑戦となることもあり、予想となれば当然厳しいでしょう。
しかし、この選手なら、勝ち負けは置くとしても、変な試合はしない、と思える一人、
それが井上岳志です。当日はなんとか試合を視聴したいものですが、どうなりますやら。
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少し前に海外報道で出たときに、思うところを書いた、坂本真宏の挑戦、正式発表。
学ラン姿で会見しております(笑)
今時の大学生は、学生服など着ていませんよ、と、昔「ドカベン」で読んだ記憶がありますが(笑)
まあ、記者会見での話題作りに熱心な、六島ジム枝川会長ならではのアイデアなのでしょう。
この写真が海外、ことに南アフリカに配信されたら、どういう風に映るものやら、と
考えるだけでも楽しいですね。
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今週月曜の大橋ジム興行は、清水聡がまたも関西キラーぶりを発揮?
アポロジムの上原拓哉に快勝。
セミでは、フェザー級に上げた丸太じゃなくて(それはじゃりン子チエや)
丸田陽七太が、強打の溜田強士をTKO。
アンダーも見応えある試合が続いた模様です。
しかし丸田が勝った瞬間の写真を見ると、意外に空席が目立ちます。
なんなら上京して見に行ったろか、なんて思ったほどのカードなんですが、
ホールじゃ、東西対抗みたいなカード組んでも、いまいちな場合の方が多いんでしょうかね。
東西それぞれ、内輪でしか試合組まない、みたいな状況になってしまうのは、嬉しくないですが。
そしてTV放送もまた、フジが恒例の深夜録画放送をパス。
事情は如何に、といっても、要はコストに見合う数字が出ない、ってことなんでしょうけど、
銅メダリストの清水の試合でさえ、と思うに、ますます暗くなってしまいますね。
にもかかわらず、YouTubeだとか、他、何でも良いですけど、どこでも試合映像を見る場所もない。
放送しない試合についてまで、TV局に歯止めをかけられているのかどうか知りませんが、
いったいどうなっているんだ、と嘆く気力も失せつつあります。いやホンマに、どうなっとるんでしょう。
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最後に、天才(異才?)の殿堂入り。
80年代半ば、一時はミドル級の帝王マービン・ハグラー打倒の最右翼とも目された、
世界ウェルター級チャンピオン、ドナルド・カリーです。
いや、本当に、この人のボクシング、好きだったんですよねー。
主要試合はYouTubeに数多くあって、いつでも見られますが(有り難いことです)、
やっぱりベタに、カリーの生涯最高傑作と言えばコレ、
世界ウェルター級王座統一戦、ミルトン・マクローリー戦です。
真面目な話、後にも先にも、これ以上のものを見たことあるかな、と思うくらいです。
そして、この勝者が、のちにマッカラムに敗れたときに落ちた深淵との落差は、
私がボクシングというものを見る、その心の有り様に、多大な影響を与えたものでもあります。
あらゆる意味で、忘れがたき存在です。ドナルド・カリーの殿堂入りを祝福します(^^)