ちいさな幸せ

幸せの基準ってある?
それは自分の心の中にあると思う。
私は何時も陽だまりのような幸せの中に居た。

本格小説

2009年03月27日 | 読みました

        キンレンカ     もう一色ありますがまだ咲いていません

   キルタンサス   2色いただいたのですが この色だけが残ったようです

           ハナニラ    薄紫はまだ咲いていません  消えた?


唱歌の学校の帰り大失敗してしまったのです。教室から出て間もなくです。「あの~…」「?」「西宮神社に行きたいのですが…」「一筋来過ぎましたね。でもこちらからもいけますよ。其処の突き当りを右に行けば直ぐですよ」私は余裕を持って答えたのです。私は車の二人と対面してものを言っていました。念を押して「右ですよ」って。

でも考えてみれば私は車の進行方向から見れば反対向いているのです。だから私から見て右という事は彼らから見れば左なんです。「仕舞った!」と気が付いて、振り返ったのですが、相手は車です陰も形もありません。

申しわけないことをしてしまったと、駅に着くまで気になっていました。「今頃右と左の間違いに気づいて西宮神社に着いてればな~」ず~っと気になっていました。私が車の進行方向に向かっていれば、こんな失敗は無かったのです。

道がわからなくて心細かったから私に声を掛けたのに、私も悪気はなかったのです。年寄りは駄目だな~と思わないでほしいな~。後悔の一日でした。


            ☆  ☆  ☆  ☆  ☆

          本格小説  上下    水村 美苗


この人の本を読むのははじめてだ。まず題名が「ええつ!」と言う感じだった。第54回読売文学 小説賞 を貰っておられるとは知らずに読んだ。

読み終えた今、評を読んでみて「嵐が丘の燃え上がる愛の世界が現代に蘇る」と言うのを読んで、「なるほど」と思った。「嵐ガ丘」のヒースクリッフと「本格小説」の東太郎の人生が似ている。でも「本格小説」は実話を基にした小説だという。「暗い純愛」と言う言葉が当てはまるように私は思う。

「嵐ガ丘」は心に残る本だから、あるはずと探した。その本の表紙の横文字は右から始まっている。発行年月日を見ると昭和7年(25銭)と書かれている。私の生まれる前に出版された本だ。覚えが全然無いのだが、読んだのは10代だったと思うので、お金が無かったから古本屋さんで買ったのだろう。今の私には虫眼鏡を使わなければ読めないほどの小さな字で、上下2冊だ。映画も見に行った覚えがある。

話がそれてしまったけれど、「本格小説」の方は実話だから作者が軽井沢に話しの舞台となった別荘を探しに行かれたら、残っていたと記されている。この小説が書かれたのが2002年だから、私が軽井沢に行ったのはもっとず~っと前だし、林の中の別荘地を歩きもしたので、私も目にした建物かも知れないと思ったりした。そのときも古い洋館が多かったように覚えている。

作者は文中で「本格小説」をこう説明している。
本格小説といえば、何はともあれ作り話を指すものなのに、私の書こうとしている小説はまさに「ほんとうにあった話」だからです。

信じられないほどの成功と、純愛です。長篇小説のお好きな方は色んな観点から一度読んでみる価値はありそうです。


コメント
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