桑名別院に隣接する三重同朋会館にて「現代と真宗」をテーマに学習会が開催された。
学習会の対象となるのは教区の最重点施策である特別伝道の講師、そしてその補佐的役割の補導の先生方である。
教区の特伝推進本部に所属している都合上、主催者の立場として参加させていただいた。
内容は、特伝の講師を務めていただく諸先生方にそれぞれ「現代と真宗」という課題で問題提起をいただくというもの。
2006年度中に5回の学習会を持つことが推進本部の事業計画である。
昨日はその第1回目ということもあり、これからこの学習会がどのような意味のあるものにしていけるか、その方向性を探る場でもあった。
「現代と真宗」という限りなく広いテーマの中で、掘り起こされるべき課題が浮き彫りにされてくるのには時間が必要だと感じた。
さて、そんな中で次の4点ほどが確認された。
- 現代社会は、様々な問題が提起されている。特伝に関わる我々は、「時代の課題」を学ぶことが大切ではないか
- 「現代」とは、どういう時代なのだろうか
- 教えを聞くことと、生活とはどういう関係にあるのか
- 「真宗」とは何なのか
このようなことを念頭に置きながら、第1回目の発表では
「財」の相続者から「法」の相続者へ
という方向が示された。
今という時代にあって「寺」や「仏法」は現代に生きる人の間で、どこか利用関係で保たれている面が強くなっていないかと考えさせられる。
いかなる関係であっても、私たちは亡き人から何を受け継ぎ、そしてそれによってどう育まれ、さらにいかに次に受け継ぐのか。
「金」に象徴される「財」ではなく、「法」つまり精神を確かに相続していくよう伝えていかねばならない。
そのために特伝をはじめとする事業が開かれているし、「寺」が存在するのだ。