遊煩悩林

住職のつぶやき

おしごと以外のおしごと

2014年08月30日 | ブログ

8月があっという間に過ぎていきました。
蓮如上人の

いたずらにあかし いたずらにくらして 年月をおくるばかりなり
御文3帖6通目

ではないですが、「あっという間に過ぎた」という感想だけではまさに「いたずらごと」です。
蓮如上人は、「しかるに!」といいます。

しかればまれにも 受けがたきは人身 あいがたきは仏法なり(同)

と。
いたずらに過ごす中で、どこで尊い事柄に触れたのか。
遇い難き「法」に遇うことによって、ようやく「いたずらにくらし」ていたことも、受け難き「人」を受けていた事実にも気づかされるのかもしれません。

さて、得度した9歳の長男と盂蘭盆会をおつとめさせていただきました。
法要が勤まった15日は終戦の日ということもあり、勤行後、映画「ああ、ひめゆりの塔」を鑑賞しました。
皮肉にも沖縄では基地移設のための調査がはじまりました。
広島に原爆を投下したエノラ・ゲイに搭乗していた最後の生存者であるバンカーク氏の訃報とともに、氏のこんな言葉が先月末の新聞(中日新聞2014.7.31)に掲載されていました。

戦争も原爆も、何も解決はしない。核兵器が全廃されるのを見たいとも思う。だが誰かが核兵器を一発持つのであれば、僕は敵より一発でも多く持ちたい

唯一の原爆被爆国といわれる日本もまた、核の平和利用という名の原発と、宇宙開発という名のロケット開発をうたって戦後歩んできた。氏の言葉はその本性を正直に語ったもののように聞こえます。国の構成員として、口にはしなくとも、それに似たようなものを私自身が抱えているのではないかと深く自問させられた言葉でした。
同時に、この冬に「海 -水俣 福島 祝島」というテーマで行われたナムナム大集会で、水俣の漁師さんが語っていた言葉を思い出しました。http://ryoten.blog.ocn.ne.jp/jyosyoji/2014/02/

国が落とす爆弾は兵器だけじゃない。『銭』という爆弾を落とすのが国家だ
緒方雅人

福島のこどもたちを三重へプロジェクトの日程中、ご門徒のご葬儀があって伊勢に戻ったのですが、葬儀ホールの司会者と葬儀日程の打ち合わせしているときに、プロジェクトに話が及びました。
その時に司会の女性から「お仕事以外にそういうこともされているんですね」と、おそらく労いを込めて言われたのですが、私にとっては非常に違和感を感じて、わざわざ言わなくてもよかったのですが、ついつい「それが私たちの仕事なんですよ」と口から出てしまい、「???」という空気を漂わせてしまいました。
しかし3年目を数えるこのプロジェクトで、今年も福島の親子とたくさん遊んで、確かめたことはそのことだったような気がします。
もちろんお寺の法要や、ご門徒の葬儀・法事は大切で尊い僧侶の勤めです。しかし僧侶となった長男にいつか「お坊さんの仕事って何?」と聞かれたら、迷わず答えたいと思います。
世間の人がお坊さんの仕事だと思っている以外の事だよ、と。
それを抜きにして、いくらお経を読んだり、お説教をしたり、お勉強をしたとしても、どれだけ忙しくしてもそれは「いたずらごと」だ、と。
せっかく受け難い身を受けたのですから、つくられたイメージどおりの「仕事」以外の事柄をとおして、遇い難き事柄に触れたいと思います。それがこの世に生まれた「お仕事」です。

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法要後は3年目となったRyu-01http://ameblo.jp/chang-ryu/の「Life is Beautiful in Jyosyoji 2014ライブ」がありました。
歌の中に「ほんとうにたいせつなこと」というキーワードがありました。
お盆に亡き方々とのお別れから学んだ大切なこと、終戦日に改めて確かめなくてはならない大切なこと、水俣・福島・祝島、そして広島・長崎・沖縄・・・。その度々に人間に生まれて「ほんとうにたいせつなこと」を確かめてきた歴史。それでもそれでも忘れさせようとしたり、なかったことにしようとしたりするチカラに流されていく私です。
いたずらに過ごすな!ではなく、いたずらに過ごしていることに気づかせるのが仏のおしごとでしょう。

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お坊さんになりました

2014年08月26日 | ブログ

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ご報告が遅くなりましたが・・・。長男が坊主になりました。
坊主になったといっても、ただ坊主にしただけではなくてなんというかその・・・一応お坊さんにしていただいた、というか僧侶の列に加えていただいたということです。
8月5日、京都の東本願寺で行われた「臨時得度式」の列に、今年7月に9歳になった長男が加えていただきました。法名を授かり、僧侶の仲間入りをさせていただいて、仏弟子の道をスタートしたことになります。
東本願寺 http://www.higashihonganji.or.jp/

MSN west http://sankei.jp.msn.com/west/

「仏弟子の道をスタート」なんていうと聞こえはいいですが、実際のところは親バカです。スタートラインに立たせるところまで来ましたよ、という親のエゴ。
釈尊をはじめ、多くの仏弟子がご苦労の中で歩まれ、開いてくださった道を素直に歩めばよいものの、なかなかそうはいかない現実をふまえて、です。
思えば私も・・・、そして4年前に剃髪した妻も・・・
http://ryoten.blog.ocn.ne.jp/jyosyoji/2009/

ただし、どれだけ道に迷おうが、道を逸れようが、「かならずたすける」という仏さまに出遇ってほしいと思うばかりです。は表向きで、実際は親のメンツを立てろと。
ただ、その表向きを立てるにはまずこの自分がその誓願に出遇わなくてはならないことは感じます。
我が子の望みをできるだけ叶えたいと思いつつも、道に迷い、道をはずれた我が子を「たすける」のは、親の役目ではないことも思います。

「得度http://ja.wikipedia.org/」は、「度牒」を「得」ると書きます。「度牒」は「国家公認の得度に際して国家機関によって交付される身分証http://ja.wikipedia.org/」といわれていますが、出家をしない在家の僧侶としては、思いどおりにいかない実生活の中で仏願を確かめていかなくてはなりません。いくら国家機関によって交付される身分証であったとしても、国の間違いには仏教をよりどころにして指摘しなくてはなりません。時の国家権力が是とすることに、仏願から異を唱えることも大事なつとめでありましょう。
体裁よくいえばそうなのですが、それは同時に、いくら親がいうことでも仏の教えでないことは否定しなくてはならないということです。否定される対象が自分に向かった時に果たして私はどうなるのか。
有縁の皆さまには、これまでのお育てに深謝するとともに、前途多難な親子ともども今後ともお育てくださいますようお願い申し上げます。

 

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子どもたちが教えてくれること

2014年08月24日 | ブログ

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15日から22日までの7泊8日の間、福島から三重に遊びにきてくれた27名の親子を送り届けたスタッフの三重帰着をもって3年目の「福島のこどもたちを三重へプロジェクト2014」が終了しました。
15日、仙台港からフェリーに乗船して1泊。
湯の山ロッジに滞在した16日から18日は、菰野町で陶芸を楽しみ、ロープウェイで昇った御在所ではピカピカに光る泥だんごをつくったり、赤とんぼを捕まえたり、地元のお寺の子ども会に参加したり。
18・19日のいなべ企画では、自家製赤福氷・阿下喜温泉・イオン東員・北勢線乗車・レゴブロック・長島温泉で楽しみました。
20・21日、尾高高原キャンプ場での教区児連のジュニア大会では「一人と出会う」をテーマにカレーづくり・キャンプファイアー・オダカクエスト!
同時進行の親子企画は名古屋港水族館・なばなの里・五大茶屋・桑名市民プールでそれぞれ楽しんだ後、夜は合流してお別れ会がありました。
また受験勉強や宿題の時間も。
貴重な夏休み中に参加してくれた皆さん、ボランティアスタッフの皆さま、そしてご支援くださいました皆さまにスタッフの一員としてお礼申し上げます。
1年目に学んだことは、福島の夏休みは三重よりも早く終わること。
2年目に学んだことは、帰省とUターンで込み合う高速道路を上り下りの渋滞を避けることが困難なこと。
それを踏まえて、高速道路の渋滞や新幹線の混雑を避けて、お盆中の14日にスタッフが福島入り。翌日、各所からの参加者をバスで拾い、仙台港から名古屋港までフェリーでの1泊という企画からスタートしたプロジェクト。
しかし。
到着後、子どもたちの話を聞くと、船の揺れが地震の揺れとダブって眠れなかったという子も。震災から3年。「津波」と「放射能」というイメージが固定観念化していたことを教えてもらいました。「津波」や「放射能」以前に、大地が揺れるのだという恐怖を彼らは忘れてはいません。
子どもたちを迎えた私たちは、彼らの地震の揺れへの恐怖だけでなく、果たして大事なことを忘れてはいないか。
彼らとの出会いは、大事なことを忘れていることを気づかせてくれます。
時とともにだんだん「ほんとうに大事なこと」が優先されなくなってきている現状をプロジェクトをとおして感じます。

原発の運転停止によって多額の貿易赤字が出るとしても、これを国富の流失や損失というべきではなく、豊かな国土とそこに国民が根を下ろして生活していることが国富であり、これを取り戻すことができなくなることが国富の流出である
福井地裁/関西電力大飯原発3・4号機の運転差し止めを求める判決文

プロジェクトの目標は、震災の年に生まれた子どもたちが成人するまで!今後ともご理解とご支援をお願い申し上げます。

http://booses.net

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テレホン法話

2014年08月22日 | ブログ

2014a4

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Bon

2014年08月14日 | ブログ

2014a4

http://www17.ocn.ne.jp/~jyosyoji/events.html

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