非国民通信

ノーモア・コイズミ

そう仕向けた人もいる

2017-01-29 23:09:00 | 社会

千葉に原発避難の子「いじめ受けた」(朝日新聞)

 東京電力福島第一原発事故の影響で福島県から千葉県内に避難した3世帯の子どもが、学校でいじめを受けたと訴えていることが分かった。千葉県に避難した人たちが国と東電に損害賠償を求めている集団訴訟の弁護団が明らかにした。

 「原発被害救済千葉県弁護団」によると、千葉地裁に訴えを起こしている原告18世帯のうち、小中学生の子どもがいるのは5世帯。うち3世帯が「子どもが学校でいじめにあった」と話しているという。

 ある世帯の子どもは、同級生や同級生の保護者から「なんで福島から来るんだ」「福島のやつの意見は聞かない」などと言われ、これをきっかけに転校。転校先の自治体の教育委員会に、福島から来たことを伏せるよう頼んだという。このほか、「放射能が来た」などと言われた子どももいるという。

 

 さて、もう6年近くが経ちますが未曾有の大震災とそれに続いた原発事故の後には、色々と被害を拡大させる人々が出てきたわけです。菅内閣の暴走による原発停止ドミノで、東日本ではなく西日本が深刻な電力危機に陥るなんてこともありましたし、「福島」に関連するありとあらゆるものに向けられたヘイトスピーチも止まるところを知りませんでした。福島から来た人が地域の住民から排除されたり、あるいは福島ナンバーの車と言うだけで店舗・施設の利用を拒まれたり、福島どころか岩手や青森くんだりから贈られた品が廃棄処分の憂き目に遭ったり等々。

 福島からの避難者、自主避難者、あるいはただの来訪者が不当な扱いを受けたという報道は、2011年の時点でも少なからずありました。この辺の「福島差別」の存在を躍起になって否定したがる反原発論者もいたもので、その振る舞いは歴史修正主義者を思わせるものだったりしますが、まぁ人は己の見たいものしか見ないものなのでしょう。ところが昨年、福島出身の子供がいじめ(恐喝)の被害に遭っていたことが大きく報道され、世間の関心が高まったせいか類似したケースの少なくないことが続々と伝えられるようになりました。世間に黙殺されるよりは良いことではありますけれど……

 ここでは「福島」に対する差別心や偏見がいじめの要因となっているわけですが、そうした差別心や偏見はどこで形成されたものなのでしょう。今回の記事では「同級生」だけではなく「同級生の保護者」もまた、いじめの加害者として報道されています。子供が自然発生的に「福島」を忌避すべきものと考えたのではなく、親から偏見をすり込まれた結果として「なんで福島から来るんだ」「福島のやつの意見は聞かない」などと言い放つようになったと推測されます。では、親はどこから偏見を身につけたのでしょうか?

 事実とは異なる報道を得意とするメディアもまた珍しくはありません。朝日新聞ですとか東京新聞などは典型的で、頑なに科学に背を向けて自身の思い込みを紙面へ載せ続けてきたわけです。こうしたメディアに信頼を置いて鵜呑みにしてしまう人々にとって、福島とは今もなお避けるべき危険な存在であり自分たちを脅かす害毒なのだと言えます(脱原発な人々から見た「福島」はレイシストから見た在日韓国・朝鮮人のようなものなのでしょう)。メディアが読者に誤った認識を持たせ、結果として読者に差別心を植え付ける、そして読者が特定層の人々(今回であれば福島出身者)を排除しようとする――こうした一連の流れの中では、報道側も大いに反省が求められるのではないかと思いますね。

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