「なるほど、ここがワインを飲み過ぎてしまうと云うクアトロのバーカウンターですね」
「右京さん、今は新酒が揃っていますね」
「イタリアの新酒ノヴェッロが2種類にボージョレ・ヌーヴォーもありますね」
「右京さん、待って下さい」
「ボージョレ・ヌーヴォーの解禁は11月の第三木曜日と決まってますよね」
「そうですね、今年は19日ですね」
「おや、このボージョレ・ヌーヴォーは、令和元年と書いてあります」
「去年のボージョレ・ヌーヴォーですか」
「しかも、ボージョレ・ヌーヴォーのロマネ・コンティとも云われるピゼイのものですね」
「クアトロの父が何か企んでいることは明白です」
「去年のボージョレ・ヌーヴォーならば、今販売しても違法ではありません」
「ピゼイのものならば、一年経っても美味しいと思われます」
「僕も飲んでみたいものですね」
右京さんも狙っている去年のボージョレ・ヌーヴォーがクアトロのワインバーに秘かに用意されています。
このワインは誰と取引されるのだろうか。