先日、映画「舟を編む」を観た。
大渡海と云う辞書を作る男の物語。
言葉の海を渡る辞書と云う舟を編む。
ときには、その大海に溺れそうになる。
そして、生きた言葉は日々変わっていく。
その新しい言葉を生活の中から常に用例採集するのも面白い。
クアトロの父も、ワインの大海にこぎ出しているが、溺れているばかりだ。
常に新しいワインの表現を求めて、用例採集をするクアトロの父。
果実味が豊か、複雑さのある味わい、スパイシーさ、赤い果実のような、タンニンがまろやか、豊潤な香りなどなど使い古している。
お客さまににワインの味わいを伝えなければいけないのだが、どのワインも同じような表現になってしまう。
休日もワインの大海を旅するクアトロの父だが、さて今日の用例採集は・・・
食前酒の定番にキールというカクテルがある。
カシスをブルゴーニュ・アリゴテという白ワインで割ったものが正式のもの。
フランス・ブルゴーニュのディジョン市のキール市長が考案したもの。
フランス人の商売上手の手本のようなもので、市の名産のカシスと白ワインを組み合わせて考案された。
同じように、このデリス・ド・ポマールは、トリプルクリームの濃厚な味わいのクリームチーズにポマール名産のマスタードをまぶしたもの。
チーズの甘みと粒マスタードの爽やかな酸味が絶妙でデリシャス。
さらに、ポマール名産の赤ワインを合わせるとさらにデリシャスだと云う。
ポマールのワインまで誘導されずとも、夏にビールと合わせても美味しいチーズだ。