今年も飛鶴の“無濾過本醸造生原酒”が入荷した。
春に仕上がる新酒をなんら手を加えずに瓶詰めをしたお酒。
蔵元で、仕込み桶から直接飲むのと同じ味わいを楽しめる。
生原酒だからアルコール度数も20度くらいあるが、とてもさらりとした飲み口。
もともとの仕込み水が良いためなのだろう、原酒でもアルコール臭さが無い。
飛鶴は、千葉のど真ん中の君津市で作るお酒。
大多喜城を眼下に臨む山の中で少量生産されるお酒だ。
年間に二千本くらいしか作っていない家族経営の小さな蔵元だ。
この無濾過本醸造生原酒は、すぐに味が変わってしまうお酒だから、日光をさけるために新聞紙に包んである。
しかし、クアトロの父は新聞紙に包んであるとつい新聞の記事を読み始めてしまう。
書評の記事が目に付いた。
東海林さだおのエッセーに、ガムはどの程度噛んだら捨てるのがよいかと云う記事が面白いとか、書いてある。
フーム、今日のクアトロのお勧め“天然真鯛の昆布〆”も何回ぐらい噛んだら美味しいだろう。
その天然真鯛の昆布〆をじっくり味わいながら噛みしめて、飛鶴の無濾過本醸造生原酒を飲む。
極上の時間を過ごせることだろう。
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