京都国立博物館西庭園に屋外展示されている石仏さんたち。
京都国博は我国を代表する博物館ですが屋外展示の石仏に限って言うとそれ程良い物が保管展示されている訳でもなく、京都の個人庭の方が余程良い物が有るという話も聴きます。
そんな中これはと思った石仏・・・・京都:行願寺(革堂)伝来と伝わる大日如来坐像石仏。
両手を揃えた足の上で組む法界定印に結び、頭上に宝冠を戴く胎蔵界(たいぞうかい)大日如来です。
像高86cm、良く整った穏やかな顔容、豊かな肉付きから平安時代後期の作とされています。
体躯に剥離が目立ちますが、これは中々良い石仏さんです。
こちらは個人が寄贈したという地蔵坐像石仏。
厚く彫り出した穏やかな顔、二重円光背を背負い二重蓮華坐に座する定型地蔵で鎌倉後期の作だとしていますが・・・出所不明。
こちら室町期の作だといわれる不動明王立像。
わさびを一杯くちにでも入れたようなしかめ面・・・それなりの像容ですが体躯中央部あたりで断裂、補修しているようです。
しかしまあ、石仏はやっぱりこんな芝生の上で見るのには馴染まないようです。
これでは全くこれらの石仏さんが辿った歴史など知りようも無い・・・・
撮影2009.11.2