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善水寺の参道に面していたと言うのに、参道は痕跡も無く消えていました。
今ではすっかり景色も変わったようで、磨崖石仏の背後にはコンクリートで固めた堰堤が聳えていて、参道らしき雰囲気は何処にも見出だせない。
ただ、石仏の前方、コンクリートで固められた谷川をはさんで、山の方へ上る階段がみえていた。
全高約150cm、像高90cmの阿弥陀如来坐像、連弁の両脇に火袋を彫りくぼめている。
江戸時代の像立でみなぎる力強さはなく、像容も決してよくは無いが誰も見向きもしないような・・・忘れ去られたようなこの石仏さんに何かしら愛着を覚える。
毎日毎日この石仏は待っていてくれたのかも知れない。
たまに花を変えてくれる近所のおばあちゃん、滅多に訪れることの無い、物好きな石仏好きのおっちゃん・・・。
撮影2006.4.9