正式名称を「金剛山大日院若一王寺」と言い、天平神護年間(765~767年)創建だとされ、瀬田川左岸にある「佐久奈度神社」の神宮寺だった。
今も寺の奥、石段の参道上には佐久奈度神社の御旅所が在る。
本堂脇の境内に覆屋を設け三体の石像品が安置されて居る。
石仏の他に六字名号板碑と自然石の六字名号塔を安置・・・
向かって右端には古式な阿弥陀石仏を祀って居る。
阿弥陀石仏は有り合わせの基礎石にセメントで固定・・・ちょっとアンバランス感は否めません。
総高約1mほど、ずんぐりムックリの長卵形花崗岩自然石の正面上部を舟形に整形、下部には蓮台を設け・・・
蓮台に結跏趺坐する厚肉彫りの堂々とした阿弥陀如来を刻み出している。
永らく地中にでも在ったのか?少し赤錆色の変色が見られ、風化摩耗も進んでいて尊顔はつんつるてん・・・・
手印も詳らかでは有りませんが来迎印を結んで居るように見えます。
おそらくは像容全体や蓮座の形から南北朝期の造立かと思われます。
撮影2013.6.22