橿原神宮近くの久米寺に残る古びた七重石塔。
久米寺と言っても明日香に残る奥山久米寺の事ではないので要注意・・・ちょうど橿原神宮森の南側近鉄大阪線が橿原神宮と久米寺境内を引き裂くように通過している。
聖徳太子の皇弟である来目王子創建説と、久米仙人創建説があり、真言宗御室派の別格本山。
古びた七重石塔は、奈良から西へ二上山を越えた太子町、聖徳太子の霊廟のある「叡福寺」に残されたものと同じく、見慣れた花崗岩じゃなく赤っぽい凝灰岩製で異彩を放つ。
石塔は境内参道脇、木造多宝塔前の植え込みの中、正面を西向きに建っている。
高さ2.4m、塔身、月輪内に雄渾な書体で金剛界四仏の種子を刻み、基礎石は土中に埋められ、五・六層目の屋根は大きく欠損する。
一目見ても解るように七層目の屋根石と相輪は全く石質の違う後補の物が載せられて居る。
屋根石の軒反りは直線に近い真反(しんぞり)を示し、 平安時代後期の蔵立だと言われて居ます。
撮影2012.11.14