愛しきものたち

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慶尚北道慶州市 慶州国立博物館の石仏

2011年11月05日 | 韓国 石仏:史跡他

慶州国立博物館前庭に置かれた三体の石仏です。

最近このように三体だけに並び変えられたようですが、以前はもっとたくさんの石仏がこの付近ににも並んでいたようです。

僕が此処を訪れた日はちょうど日曜、以前は有料だったこの博物館は整理券だけの無料開放、韓国各地から慶州を訪れた人たちでごった返していました。

先ずは一番目につく大きな仏頭

博物館背後に連なる南山の鉄瓦谷(チョルアゴル)からここに移されたものだとか・・・

仏頭は高さ153cm、統一新羅8~10世紀のものだと云われていますが体躯は見つかって居ないのか在りません。

大きな肉髻(にっけい)と白毫(びゃくごう)が目立つ如来頭部ですが果たしてどんな体躯だったんでしょうか??

体躯が在ったとしたら全体像を見てみたいけど・・・・・それは叶いそうにもありません。

鼻がすっぽり削がれているのは、その昔、韓国には石仏の鼻を落として煎じて飲むと子宝に恵まれるという迷信があり、子供がどうしても欲しいという人たちの思いが石仏の鼻を削ぎ落としたという・・・・。

なにやら哀しいけれど・・・・儒教の仏教弾圧に旨く利用されたのかも???大きい鼻は偉大な力を発揮するのかも??

三体のうち真ん中に立つのがこの菩薩像・・・如何も頭部が少し不自然に前に傾いて見えます。

蓮華座の上、さらに蓮弁を造りその上に立つ高さ約3.8mも有る大きな観音菩薩立像。

以前から頭部は博物館に、体部は此処からそう遠くない衆生寺(チュンセンサ)前の水田に放置されていたものだという。

この石仏も大きい白毫(びゃくごう)の穴が目立ち、やっぱり鼻はぺったんこ・・

統一新羅様式の8世紀の像立。

これが三尊仏の脇侍仏陀としたら中尊はいかばかりだったのだろう??

最後の一体は妙に紅っぽい石の石仏。

古い写真などを見ると補修の痕が白っぽく目立ちますが現在旨く調整されて補修の痕が目立ちませんが少し綺麗過ぎるような??

南山東部山裾、月城、璋項里寺址に散乱していた物を集めて復元したもののようです。

半レプリカ状態だとは思いますが細部まで見事な彫刻が施された高さ2.5m、統一新羅8世紀の造立。

光背の化仏にはやはり顔を削られた仏達・・

月城、璋項里寺址には現在も塔身一層目に見事な仁王を刻みだした、宝物第236号指定の素晴らしい五層石塔が残っている。

撮影2011.10.2 



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