3770体もある石仏の一つ一つについて書こうとも思わないが、その量の膨大さと見慣れない岩窟寺院の奇観には目を見張るものがあって興味は尽く事がない。
日本三大五百羅漢として 有名な羅漢寺は大分県中津市の山中、奇岩織りなす景観の耶馬渓にあり僕の住む畿内では見ることのできない岩窟寺院で付近にはあの青の洞門も有ります。。
羅漢寺の歴史は古く、今から約1300年前の大化元年(645年)にインドから来た法道仙人(ほうどうせんにん)が羅漢山の中腹の岩肌の岩窟に開いたとされる由緒ある古刹で、奇岩の間にしがみつくように建っています。
山裾の駐車場から1段登るとリフト乗り場が有って一昔前のスキー場に有ったような古めかしいリフトで境内近くまで一気に登る、もちろん参道も有るのだが雨上がりで山道が滑りやすいのでと無理やりにもこのリフトに乗せられてしまったが、往復700円の出費となる。
リフトを降りて歩き始めると自然の石橋のような大きな洞をくぐって奇岩の間にしがみついた建物の見える参道になりあちこちの岩壁に転々と石仏がおかれたりしている。
岩肌を喰い居るように建てられた堂や門は中国の山水墨画に見られるような景観で、ただただ感嘆、崖淵の参道からの眺めはなんとも味わいのある世界です。
最初に出会う建物には縁結地蔵尊の文字、柵にはところ狭しと無数のしゃもじの願掛け。
前方上段の崖上にはせり出し舞台に少し大きな覆屋が有って、前方には十王坐像像、中央にはほぼ等身大の丸彫地蔵坐像、周りを埋め尽くすように像高50cmばかしの千体地蔵がところ狭しと並んでいるさまは異様な雰囲気をかもしだしている。
その実数1100体以上、室町期の造顕で舞台建物は江戸期万延元年の後補だということです。
目の前には崖ぶちの参道を跨ぐように岩壁から山門が伸びていて、それは下から見るとまるで絶壁上の門です。
この門を潜ると羅漢寺の本体、無漏洞(むろどう)と呼ばれる岩窟五百羅漢堂が目の前にある。
頭の上に岩壁?が、せり出し地上との間に柵や門を設けて堂をなしているが、ありとあらゆる所には願文の書き込まれたしゃもじが貼り付けられていてどうにもこうにも異様な光景です。
しゃもじは飯を掬うもの、これを洒落て人の願いを掬ってもらおうという語呂合わせらしいが、なかなか人気のほどがうかがえる物量です。
窟内の堂宇はかなり広く、奥にまた柵が有ってその奥壁前面いっぱいに丸彫の羅漢石仏がひしめきあっているさまもまさしく圧巻異様な光景です。
実質 500体以上も有るこの羅漢寺は、全国に多々ある羅漢寺の始まりの寺だとか??
もう一つ、面白い龍の石造物が無漏洞正面の対面梵字岩上にある。
享禄3年(1530年)から天正15年(1587年)まで豊後国一帯を治めたキリシタン大名大友宗麟は、領内寺院すべてを邪宗として焼き払ったという。
軍勢が羅漢寺に攻め上がってきた時、この龍の眼から光が発せられ、これにより将兵は力を失い、寺は焼き討ちをま ぬがれたといわれていますが
一体この龍はそもそもいつ何の為に誰が造ったものなのだろう??
その後昭和十八年にも火災に遭い山門と仁王門以外は殆ど焼け落ち現在の本堂も昭和四十四年に再建されたものだそうです。
撮影2009.12.28
知らなかったわけではないですが
まさに奇観奇景です
実に興味深い
杓文字がすごいですね
それに最後の方の龍が
また実に素晴らしい
ああ
九州か~
2泊3日で豊前豊後駆け足でしたが、宇佐の権力が絶大であったんだと・・・。
また何度か走る事になりそうです。
羅漢寺、もう驚異です、自分の目で見て、感じるしかないですよ。
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