沖集落の南端にも石造品の集積が在り、なかに見慣れぬ四面石仏が在る。
今にも田植えが始まりそうな、水をいっぱいに蓄えたた田園風景の広がる中・・
野道脇、集落の入口と思しき一画に小石仏や板碑が並べ立てられ、その向かって左端に目を惹く石仏が立っている。
石仏は、角柱状花崗岩自然石の三方上部に幅一杯の舟形光背を設け、なかに如来型坐像を刻み出し、残り一面は背光五輪塔を高さ一杯に刻み付けている。
高さ約1.5m、正面と五輪塔のある裏面は幅が広く側面は少し狭い画像通りの板柱石。
広々とした田園風景の中、立ち尽くす風変わりな野仏はそれだけで絵になる景観。
水輪に月輪を線彫りし、なかに種字を刻んでる・・・・浅学の僕に確定は出来ないが、調べて見ると、どうも「釈迦如来」のバクか?「宝生如来」のタラークか様な気がする。
いずれにせよ南方向の主尊を五輪塔に置き換えた四仏塔(柱)、・・・・現在は東向きに立って居る。
五輪塔の向かって左側、現在南向きの石仏・・・これはどう見ても阿弥陀如来で本来ならば西向きのはず。
この石柱はどうやら、90度左に向いてる様です。
これは、弥勒如来か不空成就如来座像??
こちらは多分薬師如来?阿閦如来(あしゅくにょらい)坐像??
共に像高30cmばかり、別に見たところ銘などは確認できず、これだけで本来の姿だったのかも不明ですが・・・、何とも味わい深い石仏でした。
撮影2012.5.4