愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

花窟(はなのいわや)神社 綱賭け

2009年01月03日 | 勧請縄:山の神:野神:人形道祖神

この神社の前を走る国道42号線は何度来ても風光明媚なところで、その横に有るこの風変わりな神社の名前が気になっていたところです。

熊野市から新宮方面に向かって車を走らせると左手に七里御浜の熊野灘を望み、鬼が城を過ぎて直ぐの右手に高く屹立↓白い巨大な岩山が見える。

この岩山こそが花の窟神社のご神体で、この神社にも拝殿は有るものの本殿は無い。

拝殿を通りぬけると目の前に侵食された白い巨岩があってはるか上空にこの縄が掛けられているのが見える。

長さ約160メートルの稲わらで編まれた大綱をご神体の上まで引き上げ片方を国道を越えて七里御浜海岸まで引き出し、社叢ノ上を渡して支柱に結びつけられているようです。

花の窟はイザナミノミコトの御陵だといわれていているようで、1年に2回行われる(2月2日、10月2日)「お綱かけ神事」は日本書紀に「土俗(くにひと)、この神の魂を祭るには、花の時に花を以て祭る」と記されているようです。

神社入り口休憩所に掲げられていた写真と展示縄

縄の下部には長さ10mも有るという所謂と小勧請に等しき下がり物と季節の花々や扇子が飾られているようです。

ここではこの縄自身に神が宿るとされ、縄は近江や大和地方で見る勧請縄に類似していて、起源は同じもののような気がします。

 撮影2008.11.15

MAP