Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

マスク着用のあれこれ

2020-06-27 | 雑感
ベルリンの状況が悪くなってきている。この一週間で十万人中14人新感染とドルトムントを越えてデュセルドルフの19.1に近づいてきている。ロックダウンの基準は50であるが、押さえておかないと危ない。人口規模の似ているラインラントプファルツ州といい勝負をしてきたが、ここに来て状況は大きく変わって来た。人口構成も異なり若い人も多く断然人口密度も高い。しかしなぜ今までいい勝負をしてきたかはただ単にアルプスのスキー場から遠かっただけなのである。

そして緑の党の尽力で独連邦共和国中唯一買い物のマスク着用が免除された。これは成果だと思ったが、この夏の暑い時期になって肝心の公共交通機関でも九割から七割へと着用率が落ちて、街中では無着用の若者への「盆暗」という叱責がそこら中で聞かれるようだ。マスクにはそれほどの効果はないが、多くの人が車よりも公共交通機関を利用する大都市に於いてのマスク着用率の低下は何でもない弛みでしかない。なるほど写真などを見ると、ここワイン街道などの郊外部では路上でマスクなどをしている人はいないが、市街地となるとそれを着けて移動という事になるのでどうしても路上でマスクをしている。暑い時にはやっていられない。そこが最も異なる。

最初にマスクを徹底したのはヴィーン政府だった。その時は非科学的と思ったのだが、しかし最も早く解除になったのもヴィーンで、この手の規制は早く行って早く止めるのが賢い。そして市民も早く習って慣れる。やはりベルリンの拘りは間違いだったのだろう。市民の心掛けが最も重要なのだ。

その正反対にあるのがバイエルン州である。マスクはワクチンか効果的な治療法が開発されない限り義務化は引っ込めないと豪語する。そのミュンヘンのオペラの演奏会の入券に並んだ。その大劇場の収容人数を100人に限定してある。月曜日のコンサートである。流石に人気テノール出場でキリル・ペトレンコ監督としての最後の指揮として予想以上に多くの人が並んだ。

予想としてはそれほど多くは無いが三四百番で冷やかしが抜けることで席が取れる可能性があれると考えていた。寧ろ席についてものマスク着用という事で、また遠くはるばるという事で手に入らないで欲しいと思っていた。しかし自動的に与えられた待ち番号が790番、そして数の減り方が遅かった。これは駄目だと思っていたら、十数分ほどの760番ぐらいで、先ずは残券僅かになって、750番ほどで売り切れになった。つまり並んでいた人に殆ど冷やかしがいなかったことになる。やはり人気が高く、ミュンヘンの地盤の大きさを感じた。

出し物は異なってもヴィースバーデンでの発売やフランクフルトを見ていると中々売り切れない。それどころか充分に入ら無いような催し物も少なくない。やはりペトレンコへの支持がとても分厚いという事だろう。説明書きを見ると、特別な指示が無い限りマスクを着用となっているので、実際には演奏会中は外してとヴィースバーデンのようにアナウンスがあるのかもしれない。生中継のカメラが回る時にだけマスクをしていればバイエルン州知事ぐらいは騙せるだろう。兎に角、熱心な聴衆が少なくとも百名ほどは会場に配置されるのでとてもいい演奏会になると期待している。

ルツェルンのミニ音楽祭の予定が出た。なんと初日は二日続けて地元在住のブロムシュテット翁が指揮をする。祝祭管弦楽団への93歳の指揮デビューである。そして、35人ほどの小編成の管弦楽団に伴奏されるのは前夜もハムブルクからの生中継でショパンを弾いていた79歳のマルタ・アルゲリッチである。そして初日、二日目とベートーヴェンプロが中継される。何たることだろう。そしてその他、バルトリの管弦楽伴奏のコンサート、ただ一人スイス国外から登場のイゴール・レヴィットが昨年に続きベートーヴェンチクルスをやり終える。計9回のコンサートである。

三日目のコンサートに寄付者として招待された。今後期待するのは入場者では無くて舞台上での編成の大きさと九月以降のその進展という事になるのだろうか。なぜ催し物期間を短く終えるかというのは、今後の可能性へと開いておいたという事かも知れない。会見での質問に答えて、刻々と状況が変わるが、長期的な見通しで計画しているとある。そこに期待したい。



参照:
400人規模演奏会の準備 2020-05-28 | 生活
ザルツブルクの突破口婆 2020-05-26 | 女

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