goo blog サービス終了のお知らせ 

Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

ログインする緊張感

2015-01-07 | 料理
前日から心配で深く眠れなかった。翌日郵便が来て、新しいパスワードなどでオンラインが出来る筈だからだ。もし郵便が遅れたら、もし新しいデーターでオンライン出来なかったら、もう一日オンライン出来なかったら、などと困ることを考え出すととてもきになったのだ。その証拠にヒーターの上に乗せておいた水筒が内圧と外圧の差でおかしな音を立てたので五時前に目が覚めた。本の続きを読んでまたひと眠りした。

封書を見つけ、緊張のログインは完了した。長いオフライン生活だった。もはやネットなしでは仕事も何もない。技術的にはなにが災いしていたかは結果がはっきりしないのは、いつものように独テレコムが敢えてはっきりさせないようにサーヴィスをするからなのだ。もし長引くようなことになれば代金の弁償などの問題に発展するからであろう。少なくとも借りているルーター自体にはハード面で全く問題がなかったことは明らかだ。そして今後はファームウェアーなどはオンラインでなくとも準備しておかなければいけないことも学んだ。できればネットに上げてある情報もコピーしておくべきだろう。要するにクラウドなどもオフラインではなにも出来ない。勿論二種類以上のアクセスを常時使っていれば安全なのだ。その面で今後の携帯電話なども考慮すべきと分かった。

年末年始と、フランスで購入した食材が役にたった。先ずはスーパーから帰宅後に食したパイ類である。一つ1.60ユーロで、エスカルゴ、鴨、エビの三種類のものを購入した。これを二つも食しただけで夕食になった。オーヴンの電気代を入れても大変お得なお惣菜だった。フランスとドイツの食生活習慣は大分なる、なによりもフランス人は食事に熱心で、それなりの支出も覚悟している。それでも市場が大きいからこうした田舎でも安いものが供給される。丁度住居に関してと反対になっている。今回はブルゴーニュを購入しなかったので、いろいろと購入して16ユーロにも満たなかった。それでもエビを400Gに貝、パイ、チーズなど十分な買い物ができたのだ。これで大分助かった。

オフラインだと、情報は新聞とラディオとなるが、それも一日遅れや車に乗ったときだけである。それでも両二大教会がPEGIDAに対して批判的な声明を出したことが目を引く。月曜日にデモが予定されていたので、ケルンの大聖堂が背景に使わ手は困ると消灯することにしたようだ。またプロテスタント教会もキリスト的とする悪利用だと批判してハッキリと批判するとした。これで、殆どPEGIDA運動は日本における在特会よりも非社会的な活動となる。唯一バイエルンのCSUは移民法に関して問題を提議しているが、徐々にPEGIDAへ支持は難しくなってくるだろう。如何に人を集める活動とはしながらも無視はせずにはっきりとあらゆる社会的な立場でこれらを批判することこそがポピュリズムに対抗する責任ある社会組織の在り方である。

カトリック教会などは、更に経済的な理由や社会的な理由の差異などはあまり重要なことではなくて、紛争地域そのものからではなくともドイツにおいてよりよい社会的な可能性を見出そうとする難民は同じように扱うべきあと主張して、バイエルンの保守政党に圧力をかける。これぐらいではなくては宗教的な支持は得られないのは当然であろう。こうした意見の統合して政治的に解決するのが立法行政の仕事なのである。日本の安倍政権のように極端な修正主義者の声を代弁するどころかそれを自らの主張とする政府が存在すること自体が違法である。



参照:
経験値を上げるお月謝 2014-12-30 | ワイン
オフラインの年末年始 2015-01-06 | 暦
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

熱すぎないシュニツェルのうまさ

2014-12-22 | 料理
とても良い宿だと書いた。靴親方のところで話すと、「あそこは食事が良い」と、地元の人らしく知っていた。屋号のヴィーナーホッフに因んでヴィーナーシュニッツェルを選んだ。ドイツではこれが食べれる店は少ない。更に上手に料理している店は近所の一軒しか経験したことがない。それは殆どの店でヴィーナー風のトンカツしかやっていないからだ。本物の小牛は料理にもコツがいる。

しかしオーストリアでは大抵はある程度以上のものが出る。だから決して珍しくはないが、同じように女将お勧めの鹿肉よりもこちらを選択した。価格も10ユーロと安くオーストリアの白ワインが楽しめるからだ。勿論白と言えばグリューナーフェルティルナーである。それがグラスヴァインとして二種類あった。そしてティロルヴィルツシャフトヴァインと下線で強調してあった。「一体何のことか」と聞くと「ティロルの飲食団体向けの特製ワイン」だということでアペリティフのビールに続いて、食事にはこれを合わせた。

シュニッツェルはどこでも何故かサラダなどは別料金なのだが、ここではパセリ粉吹きジャガイモだけはついていた。サラダにパンが欲しかったのでそれを貰った。これまたクンメルなどが入っていて日曜日のパンに欲しかったので何処で買うのかと質問すると、あとで教えてくれると言ったが、「靴マイスターのところに行くなら、隣に良いパン屋があるからそこで買えばよい」と教えてくれたのだった。

さて、甘みのあるビールで喉を潤して、ワインを試す。なかなか酸があって新鮮なのだ。尋ねてみると配達は六月頃で、新酒だと分かる。2013年だから酸があるのだろう。そしてキリリとしていて、なんとなく花崗岩的なミネラルも感じられる。恐らく一本6ユーロほどの蔵出し価格なのだろう。これをクオーター楽しんだ。面白いのは、ここでもヴィーンのザッハーレストランと同じようにもしくは日本の喫茶店と同じように水が提供される。その水が軟質でなかなか美味いのだ。聞くと谷の左岸からの湧き水だという。石灰の岩壁があるぐらいなのにとても良い生活用水を使っている村である。これは最後にお替りした。

肝心のシュニッツェルもとてもきれいに出来上がって、そのサクサク感を楽しんだ。そしてありがちな粉の下味付け感が少なくてとても薄味で大満足だった。熱さで誤魔化す感じでもなく、とても落ち着いた出し方で、料理人の自信が伺えた。オーストリアではこれが上手く出来ないと一人前ではないに違いない。ソースの甘みと先ほど飲んだビールの甘み、それでも違和感の全くでないワイン、完璧だ。女将に、日本ではオーストリアワインが政府の後押しでとても高く評価されているので、ドイツのワイン処に住んでいる者としては対抗意識があるのだと話した。

二千メートルの上まで歩いて、走って降りてきて、とても腹が減っていたので、心配だったがたらふく食した。足りないのはアルコールだけなので、八分の一のムスカテラーを注文した。これは女将の好きなワインだということだった。試しに飲んでみたのだが、意見を求められたので、「普通はマスカットの香りだけなのだが、これは果物の皮のエキス感の苦みが気持ちよい」というと、彼女は満足していたが、「それが南ティロルのトラミナーにも共通するかもしれない」というと、「よくご存知ですね」と感心された。ワインはシュタイヤーマルクのものだったが、ティロルの一体感のようなものを少し感じさせた。

食後に再びビールと水を飲んで、腹いっぱいになって、支払いを済ませると、食事は全部で30ユーロを少し超えただけだった。全く問題なく35ユーロを宿代と一緒にクレジットカードで支払った。とても素晴らしい。

なんといっても、ハートマークが宿中に飾られるフランシスコザビエルファンなのか女将の好みの部屋であるが、驚くことにシャワーが浴びられないほど熱い。通常のホテルの水はなかなか暖まらないので、先に水を流しておいて温かみを確認してから使うのだが、このホテルは違う。部屋のヒーターも上階でもアツアツだ。こんなことをしていては商売にならないと思っていると、なんとなく考えた。これほど熱いと長く使える人とはいないだろうと。光熱費だけでなくて、水も節約できるだろうか?流石の日本人でもあの熱さのシャワーを問題なく使える人は少ないだろう。

そのような按配でとても不思議なホテルだった。シーツも穴が開くほど古く、床も一部ギシギシするが、スイスの安宿のような薄ぶれた感じは全くないのだ。初期投資をする余裕がないのかもしれないが、こうした山の中で一泊50ユーロを取れば、これで経済効率があるのだろう。



参照:
酔って帰宅そして昼寝無し 2009-07-15 | 暦
熱いイェーガーテェー 2006-01-16 | その他アルコール
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中庸な炊き具合の加減

2014-12-07 | 料理
2010年アルテンブルクを開けた。調べてみると、予約販売のように購入している。そこに書いてあるように重くはなってはいなかった。そしてパイナップル系の酸が感じられて気持ちよかった。また糖が浮くようなことも無く。今まで試した2010年ものとしてはもっとも綺麗に瓶熟成していた。反面、どうしても飲み過ぎてしまい、若干酔い心地が悪かった。理由は酸処理にあるのかもしれない。2010年は今世紀最高の酸の年と思われたのだが、こうしてみると現時点では2013年を超えそうにはない。残りはPCランゲンモルゲン、GCマンデルガルテン、ウンゲホイヤー、ペッヒシュタインなどとなってきたが、こうなればウンゲホイヤーとペッヒシュタインは封印するつもりだ。

木曜日にはロ短調ミサの会であった。最も気に入っているのはヘルヴェッヘの古い録音である。生ではヴェルサーメストの通常の管弦楽での演奏が記憶に強い。2005年のことで丁度子ブッシュがオペル社を訪問している時だった。その後には2012年にスズキの演奏を聴いているようだが、全く記憶から落ちていた。今回のバルターザーアンサンブルをヘンゲルブロックが指揮した演奏は丁度その中間ぐらいの感じだったろうか。ミサ曲として違和感がなかったのはオーストリアの指揮者の演奏で、サウンドはそこではあまり重要ではなかった。逆にバッハがカトリックのミサを作曲する複層構造的なものは今回よく見えたのだが、ミサの歌詞の扱い方などが、この指揮者のドイツらしい歌わせ方とはしっくりと来ないのである。

なるほど、モノトーンになるスズキの構造に比べるとバッハの語法がよく見通せるのであるが、それが芸術的な感動に結びつくかといえばなかなかそうはいかない。そこでは、ドイツ語ミサの歌詞がドイツ風というだけで、スズキの日本語風ミサ典礼と意味は全く変わらない。それが明らかにバッハの音楽的な語法に適っているからの理由だけで、ヘンゲルブロックの演奏がスズキよりも優れている筈がないのは当然なのである。寧ろ、構造を忠実に音ととして再現するためにはスズキ並みのアンサムブルの精緻さが必要であり、それがないとヘンゲルブロックの演奏実践のように棒にも箸にもかからなくなる。実際に北ドイツの放送交響楽団の指揮者を務めたり、バイロイトで振ったりしているので、とても中途半端なことになっているのである。記録を読むと2011年12月にクリスマスオラトリオを演奏して殆ど失望させていたようだが、そんなことは忘れていたので、改めて失望した。なるほど会場も最上階を閉鎖していた。ここまで有名になってから悪い演奏を繰り返すようになった指揮者も珍しい。ご愛嬌はアンコールでのドイツ語の歌であったが、その分野においても頂点に立つ指揮者ではないのだ。

寿司米を炊いた。IH炊飯器で炊いた。とても上手くいった。米は、牛乳煮米と細長い米を半々にしたものだ。前者だけではべたつき、後者だけでは粘りが出ない。価格は、キロ90セントぐらいのものだ。それを二合炊いた。つまり価格は30セント以下である。これを47分ほど炊くプログラムを初めて使ったのだ。一般的にこの米で寿司米を作ると、バラバラになって上手に形を作れないか、柔らかくなり過ぎたりする。それが丁度扱いやすい炊き具合になって、更に時間が経っても感想などで余り変わらない寿司米が出来上がった。これは殆ど奇跡に近い、魔法のような炊飯器である。肝心の米の感じも、酢を混ぜたときに綺麗にひかり、口に入れてもいても丁度良いサクサク感があるのだ。場合によってはもう少し粘り気があってもよいと思うので、次回は牛乳煮米を増やすか、若干水を増やすかを考えてみたい。箱寿司を作ってみよう。



参照:
聖なるかな、待降節の調べ 2009-12-14 | 音
偉大な統治者と大衆 2005-10-14 | 文化一般
歌心のないドグマの響き 2012-05-29 | 音
サフランライス、主夫の喜び 2014-09-04 | 料理
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

逡巡もしおどきの生活

2014-12-03 | 料理
潮時だった。ここ暫く悩んでいた。人に勧められてミル入りの海の塩を購入してから大分経った。そして中身が無くなった。勧められた人に蓋が開かないと入れ替えが出来ないと言われて、どうしようかと思っていたのだ。そして、キッチンで使っている小さな塩の入れ物も壊れた。小さな入れ物を採用してから、料理に使う量が加減できるようになった。容れ物が壊れたので、同じような大きさのヨード入りのものを購入した。そして食卓用にはミルを探した。しかし、ネットで探しても、こしょう用のものは数あるが、塩のミルは限られていて、高価なもの以外にはあまり良いものは見つからなかった。そして、気になっていたミルの塩が無くなったので、蓋を弄り回した。その開け方が漸く分かった。これで上から注入できることが分かった。

いそいそと詰め替え用の同じ粗い塩を探した。ミルの横にあった。一キロ入りで、ミルの百グラム入りと同じ価格だ。キロ1.99ユーロなのである。中身だけ考えれば十分の一の価格だ。そこで今使用しているあと三種類の塩の価格を見た。ヌードルなどを煮るために捨てるヨード・フッ素塩はキロ0.39ユーロである。その上のヨード入りの岩塩はなんとキロ1.99ユーロだった。そして、海の塩の顆粒はもっと高かった。喜び勇んで粗い海の塩を購入した。ミルを使って塩を振るなどは特別なことだと考えていたのだが、この価格をみて、とんでもない、経済的にも理に適ったものだと初めて分かったのだ。これで、食卓の塩はミルを使い、料理には顆粒やヨード入り岩塩を少々、捨て塩には安い塩と決まった。

最初からこうした塩を使っていればよかったと思った。そもそも岩塩が珍しかったのでそれを使ったり、ヨード入りを使ったりしていたが、海の塩を使うようになったのは、メリハリをつけて工業塩を捨て塩に使うようになってからである。あまりにも使う量が多かったので、安くて質の良いものを購入するようになって、逆に料理や食卓塩は良いものが必要になったからである。

実際、海の塩は潮騒の香りがして美味いのだ。辛いのでなくて美味いのだ。嘗ては日本でも普通に天然の海の塩が使われていたのだろうが、これだけ粗いものを細かくして使った覚えはないのだ。顆粒よりも良い味がするのは理由があるのだろうか。岩塩は特別な味はないが、少なくとも工業塩よりは良い印象がある。日本で塩が専売になっているのは江戸時代からの影響があるのだろう。ネットで調べると赤穂の塩が198円とあった。価格はよく似ている。

ご進物用にグローセスゲヴェックスの購入を頼まれた。昨年はドイツで最も高価なリースリング「フォルスター・キルヘンシュテュック」を七本購入した。今年は同じビュルクリン・ヴォルフ醸造所の「ルッパーツベルガー・ガイスビュール」となった。予算を落として、今飲み頃のグローセスゲヴェックスを選ぶとこうなった。そして、十月に誕生日の贈り物とした時の割引をしてもらったので、現在の価格からすれば比較的割安に購入できた。それでも、他の醸造所のグローセスゲヴェックス並みの価格である。それは高度で近代的な技術を駆使した天然酵母醸造であることを考えれば当然である。

依頼主がバラバラでご進物に使うので、二つの発送用の箱を都合して、また自分がグローセスゲヴェックスの整理に役立てたいので、六本入りの木箱に入れて貰った。これでビュルクリンヴォルフ醸造所の三つの木箱に2001年からのグローセスゲヴェックスが収まった。その大半は「フォルスター・ペッヒシュタイン」であるが、「ダイデスハイマー・ホーヘンモルゲン」や「フォルスター・ウンゲホイヤー」も含まれている。その他に前述のキルヘンシュテゥックや「ダイデスハイマー・カルクオーフェン」などが転がっている。通常の大きさの瓶しか購入していないので、適当な時期に飲み干すことになるだろが、リースリングのグローセスゲヴェックスが二十年後にもぺトロール香もなく新鮮なまま楽しめることが実証されれば、ボルドーの最高級品価格まで上昇することだろう。早めに見極めをしなければ購入できないものなのだ。

2012年は酸が弱いので、それほど長い将来は期待できない。ウンゲホイヤーなども四五年経過したときに一度見極めなければ、フィルンになってしまう可能性はないことはない。古酒と称して、そのあとを楽しむ向きも少なくはないだろうが、究極の目標はそのワインが瓶詰後最も美しい時期に飲み干すことである。瓶詰後の時期にどれほど美味くとも、それだけの価格を出して綺麗な瓶熟成をしないようではその価値はない。その価値の高さは、どこまで美しく、どこまで若々しく、熟成していくかに尽きるのだ。



参照:
価格に注目して貰いたい 2013-10-16 | ワイン
ご進物の決定プロセスの紹介 2010-12-10 | 試飲百景
持続可能な環境の誕生会 2014-10-11 | アウトドーア・環境
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

生の味付けのうまさ

2014-10-22 | 料理
朝の第一報は会社の社長の死亡事故だった。そもそもリスクマネージメントを主体とした会社経営方針なので今後の運営にはそれほど影響はないと思われるが、モスクワの空港での事故と聞いていろいろと想像した。会議への参加であったようだ。

連邦州の一部ではガソリンが枯渇しているらしい。このところの価格の低下と秋休みにストの影響などが重なっているようである。

沢沿いの道を奥まで往復した。往路で13分2222歩は流した感覚そのものだったが、往復で26分4250歩は悪くはない。汗が乾き切る前に肉屋で並んでいると、オヤジがパンの中にメットを挟んだものを持って帰るのを見かけた。なんだと思った。

今までそのソーセージの中身になるメットは残り物で売っていると思って、ミンチ代わりに使ったりしていたのだが、所謂豚肉のタタールだったのだ。肉屋の食堂等では喜んで食したそれがそこに盛られているとは今まで気がつかなかったのである。

理由は、豚の生肉を食するというドイツならではの、それでも最近は食品衛上の制約が大きくなってなかなか外食では得られなくなったことで、肉屋に毎週並んでいるものとは思わなかったのである。「味付けがしてある」という説明の意味もようやく解したしだいである。

そして、自宅で豚のタタールを食したことがなく、これほど身近にあるものとは気がつかなかったのである。もちろんこれを自宅に持ち帰って、家族で別けて食べればよいのである。クンメルなどの所謂ムジークをこれに振って食すれば素晴らしいのだ。要するに冷たい食事で最も体の温まるドイツ料理に違いない。白ワインとこれを合わせて、素晴らしい食卓を一度試してみよう。

さて恐らく本年最後の恒例のCD落穂ひろいである。あまりよいものがなかったのでここまで時間が掛かったのである。それでも数は集まったので発注した。先ずは、先ごろ逝去したホグウッド氏が弾いているバッハのフランス組曲集である。どうも自身のコレクションの楽器での録音のようで、ケムブリッジ録音なのだろう。この曲はグールドのピアノぐらいしか聴いたことがなかったので楽しみである。二枚組み8.99は損はない。

序にビルスマの弾いたバッハのチェロ曲集である。古楽器録音としてとても話題となった名盤であるが、当時はその音色などに違和感があって、確かNHKのスタジオからの生中継もあまり感心しなかったのである。しかし、その後もいろいろな試みはあるようだが、この問題のある曲集の重要な演奏実践例として保持しておきたいのである。二枚組み9.90ユーロで文句は何もない。

古楽器奏法といえば、故人となったブリュッヘン指揮の管弦楽以上にそれと合わせているトーマス・ツェートマイールのヴァイオリンでのモーツァルトの協奏曲集である。名人がここでどのような音楽を弾いているか、これは愛好家には見逃せない録音である。これも二枚組み9.99だから確保しておいた。

そのほか、マーラーの交響曲を調べているうちに、アバド指揮のシカゴとヴィーンでの立派なデジタル録音が二種安売りになっているので、交響曲一番、九番と十番の二種二枚を各々5.99ユーロで発注した。

もう一つ、故テンシュテット指揮のマーラー第九交響曲LPがおもいの他よかったので、探しているとベルリンでの録音からヴァークナーの名曲集が見つかった。これも発売当時可也話題となっていたのを記憶するが、当時は突然東から現れた指揮者であり、その名曲集はもはや珍しいものではなく、特に関心を持つことはなかったのである。しかし、今年「指輪四部作」を体験することで、その構図への見通しがよくなったので、こうした名曲集への感覚も大分変わってきた。つまりその場所場所での楽匠の作曲意志を見通せるようになったのである。要するに音楽的にも興味が出てきたのである。選曲も含めて楽しみなのである。二枚組み6.99ユーロはこれまた嬉しい。〆て、自動車クラブ割引を入れて41ユーロ、優良デジタル録音CD一枚当たり3.18ユーロである。



参照:
煮ても焼いても喰う料理 2007-05-12 | 料理
熟成の可能性を探る 2014-08-12 | ワイン
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ムスリムにはなれない歓喜

2014-10-18 | 料理
フィリピンで誘拐されたドイツ人二人、どうもエルトヴィレの医者らしいの死刑の期限が現地時刻の金曜日15時だということだからだ。身代金と反イスラム国の行動を連邦共和国に求めている。身代金額からすれば支払い可能の額であるが、表向きは交渉に乗らないとしている。

ラインガウの医者と聞くとどこかの試飲会でも出会っているかもしれないと思うと気の毒なことであり、この医師が億万長者でなくこちらから乗っていった外洋のヨットで捕まったようにも思えないのはその身代金額でも知れる。イスラムの領域に乗り込んだのだろうがそれぐらいの過ちは誰にでもあることであり、なにも斬首されるには当たらない。モスレムでもないのにアルコールを嗜んだとしても罰せられる訳も無い。

久しぶりに走り、久しぶりに登った。峠登りは3250歩20分、沢沿いの短いコースは18分であった。前者は結構よい参考タイムになる。体調が悪くともこうした走りが出来れば嬉しい。ピッチを結構伸ばせるところがあったと思う。峠往復を今年は何度していることだろう。昨年は二三回だけだった筈だ。

今年最初のザウワークラウトはとても美味かった。理由は袋詰めでない比較的浅漬けのものを使ったからだ。玉葱とそのとき購入した焼き豚の脂身部分を一緒に炒めて下味としたからである。そして少し大目のスープストックがまたバランスをよくして、缶詰の細切れパイナップルが酸味と甘味と塩加減をとてもバランスよくした。色もとても綺麗についていた。上に乗せたレバー団子とソーセージが悪いはずが無い。

ボールダーの方は、懸案のぶら下がりをシャワーの合間に試した。最後の乗り越しとそこに行くまでがまだ繋がらない。しかし手の位置は準備できた。問題なのは最後の乗り越しに体を持ち上げる上げた右足の掛かり方である。どうしてもそこまで繋げると伸びた形で右足が掛かっている。それが伸びてしまっていると力が入らないのだ。

いづれにしてもそこで夜中に痛んでいた左右の腕の筋が酷使されているのを感じた。あまりこれに拘ると怪我をするといけないので、最初のスタート地点からそこまでを試した。こちらの方は決して容易ではないが、それほど技術的な問題はない。しかしそこから後半を繋げるととても厳しいのだ。息が上がって仕方ない。

そこで既に解決している近いボールダー課題に向かった。理由は重要な多き小石が剥がれてしまったことから難しくなってしまったからである。いろいろと試してみて、以前はその小石に立てばほぼ解決してしまうところが特別に難しくなっていた。

開栓30時間後に再びゲリュンペルを試した。酸化を感じさせるどころかまだまだ開けたてと変わらないメリハリが楽しかった。そしてその酸は、2008年の酸のようなとろける酸ではなくて、2010年の酢酸系のそれを思わす強烈ながらとても心地よく熟成して分解されたものである。

なるほどグローセスゲヴェックスのホーヘンモルゲンの酸ほどには分解されていないかもしれないが、ランゲンモルゲンの酸ぐらいには分解されている。前者の石灰成分を考慮すると現在美味過ぎていてあまり将来性を感じさせなかった。これほどバランスが取れたグローセスゲヴェックスはデ-ンノッフのそれを想像させ、それでも土壌感はケラーとは大分違い上質である。

その意味からこのゲリュンペルは、2013年のリースリングの頂点にあり、将来性とは別の現状の評価で最高点であろう。アルコール12.5%も奇跡的で、決して重さを感じさせない軽快さと、その酸がそれを裏打ちしている。私はムスリムにはなれないのだ。



参照:
スレンダーながら多層的な23歳 2014-10-16 | ワイン
フィリッピンで誘拐される 2014-09-28 | 歴史・時事
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

消えた灯がまた灯る

2014-09-09 | 料理
消えた灯がまた灯った。週末ソーセージを焼くときにオーヴンの灯が消えていることに気が付いた。一度も切れたことがないので、どうしたものかと考えていた。スーパーに行く前に、面倒ながら床に跪いて、その場所を見た。奥の角で、到底仕事のできる場所ではない。だから厭だったのだ。

それでも意外なことに手がべとついたるすることも全くなく、ドライヴァーをカヴァーのカラスの縁に指した。硬そうだったが無理にこじ開けると、中のガラスの引っ掛けが割れてでてきたが、壊れてしまうほどではなかった。

跪いたまま、中の電球に触ると、可也大きく、回す方向が中々掴めなかった。最近はこのような形状のものは販売されていないからだ。それも無事外すと、案の定フィラメントが外れていた。二十五年間灯り続けていたことになる。

フィリップ社製の商品であった。早速スーパーで買い求めると、冷蔵庫のそれと同様の形状で、ガラスに若干の色が付いているのである。熱への強化なのであろう。前回の物が40Wに比較して25Wしかないのは、EUのガイドラインに従ったものである。摂氏300度まで使用できるこれまたフィリップス社製のものだ。

帰宅して電球を捻じ込むと無事点火した。冷蔵庫の方は節電効果を上げるために壊れたままになっている。夏は暗くなってから冷蔵庫を覗くこともなかった。若し冬あるとしても、ヘッドライトをそこに設置しておいて照らすことにしている。熱源が冷蔵庫内にないのは、とても重要で、たとえ閉めているときは消えているとしても、大変な節電効果となる筈だ。

それに比較すると、オーヴンの方は、熱源は全く構わないので、明るい方がよい。焼き目などが監視できるのはとても重要なのだ。これで焼き焦がすことなく使い続けることが出来る。

私の炊飯器の話を聞いて、炊飯器を欲しい人がいたので、ネットで調べる。同じ機種の一世代古いものが350ユーロほど、二世代古いものが280ユーロほどだった。電源部は直されている。扱っているのはどのような業者か分らないが、日本から送るものもある。変圧器の心配はしないでよいのだが、その価格を出してまで購入する価値があるかどうかは疑問である。因みに私の購入価格は16000円であった。しかし全部で500ユーロ以上は投資している。



参照:
薄暮に冷蔵庫から射す冷たい光? 2010-02-28 | テクニック
芳醇なワインとラクレット 2007-11-18 | 料理
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

サフランライス、主夫の喜び

2014-09-04 | 料理
注文したワゴン風机を入手した。同時に発注したスイッチ付きコンセントも入手した。早速、設置予定の食器洗い機設置場所の穴を掃除した。そして机をIKEAのそれのように組み立てて、その穴の中に入れてみた。予定通りで収まった。

その上に炊飯器を置いて、蓋を開けて、炊きあがりの米を解す感じでも、それほど不都合は無かった。但し、その都度しゃがまなければいけないのと、そこから蒸気が出ることが問題である。

さて、丁度掃除の日に当たっていたので、その横の水回りの下と、肝心の場所を特に掃除してもらう。今までは余分なものが置いてあったりしたので、あまり掃除の手が行き届いていなかった場所なのだ。

綺麗になったので、設置してみる。その前に既にスイッチ付きコンセントを挟んで、テストをしていたが、問題なくスイッチング出来ていたので、もしかすると地面に置くことでアースが取れているのかもしれないと考え、今度は机の上においてテストしてみた。問題なく通電できて喜んだのだ。そこで、今度は更に炊飯器のプラグを差し込みやすい炊飯器の横に変圧器を置いてやってみると、初めてブレーカーが飛んだ。

原因が分らなかったので、再び床に下ろしてテストする。すると掃除の彼女が、「IHの磁気が影響しているのではないの?」と、私もBASFの技師も気が付かなかったことを口走る。なるほどと思い炊飯器にコムパスを近づけるとなるほど可也の磁極を示している。これならば電源を入れずに繋いでさえいなくても、変圧器に影響を与えるかもしれないと思った。

その仮説に基づいて、変圧器の場所を変えてやってみたが、やはり駄目だった。残念ながら彼女の仮説は立証されなかったが、全く影響していないのかそれとも可也影響しているのかも分らなかった。そこで、スイッチ付きコンセントを違うのに替えるとともに、差し込む場所なども色々と変えて実験を繰り返した。

基本的には一度目はブレーカーが落ちるか落ちないかの二通りしかないのだが、その落ちない確率が高ければ問題ないとしても、それを実証するためには同じ設置で何回もスイッチングを切り替えてみるしか方法が無い。大抵は三回目ぐらいで駄目になるので、数学的な確率としては殆ど差異が無いと言うことになる。

そこで、差込を二重につまりスイッチが二つ付く状態で、切り替えの順番を替えて何度も試してみた。更に態々確りした太目の挿し込みアダプターからぐらぐらするほどの緩めのそれに取り替えてテープで巻いて固定した。

そして、一組の組み合わせで、大き目のスイッチで切り替えると、なんと十回まで問題なく導通テストが出来た。これで数学的に十分である。二つのスイッチの片方しか動かさないのであるから、本来は確立二分の一のところが、十分の一以上になったところで、十分な確からしさが得られたであろう。今後この二つのスイッチ付き中間コンセントの組み合わせで何時ブレーカーが飛ぶか分らないが、これで実用には十分と判断した。

やっと炊飯器の設置が決定した。その横に自慢の卵茹で器を設置してみた。違う場所で使っていたのだが、どうせ湯気が出るとキッチンの棚の木に湿気が伝わっていたので、流しシンクの下でも全く問題ないであろう。二十年以上経過しているので、バストイレも含めてシステムキッチンも全て遣りかえるのもそう遠い日ではないからだ。

こうなれば考えていたサフランライスが楽しみになってきた。いつもなら鳥飯のところであるが、今回は安い海老も残してあるので、それも鳥と一緒に入れて炊き込んでみよう。ワインはブルゴーニュでも開けてみようか。



参照:
ドルトムントの強化策のように 2014-09-03 | 試飲百景
何とか目星としたいところ 2014-09-01 | 料理
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

何とか目星としたいところ

2014-09-01 | 料理
二回目のIH炊飯器の使用は少量モードであった。本来はこれで炊くことで、いつも炊く一合はもっとも上手く炊きあがるはずだった。炊きあがりは、前回を上回っていたことを確認した。しかし厳密に比較にならないのは、今回は米を洗ってからボールダーリングに出かけていて、約二時間ほど水に浸していたからだ。それでもその差の大きな違いは熱が入りすぎていない印象で、米がより表面が瑞々しかった。膨らみ感は同じような感じだが、表面が違う。炊き時間は変わらないのでより熱が入らないように炊いているに違いない。早めに水が乾くのであるから、無駄に追い炊きする必要はないはずだ。

日本の標準米の十分の一ほどで、恐らく日本の標準米の程度まで炊きあがるのを経験すると、日本の米作どころか、水田自体の文化的価値を考えざるを得ない。要するに陸稲でも十分な米が収穫可能で、最終的な出来上がりに殆ど差がないとするならば、これは日本にとっては大きな文化環境的な大変革となるはずだ。

週明けにエコモードを試して、その後に混ぜ飯を炊いてみる心算だ。更なる早炊きモードは今回のように二時間も前に水に浸しておけばあまり変わらないだろう。最後のは多めに炊くので翌日まで残してみて、その違いを検証したい。万が一、現在使用の米で翌日も日本の標準米とあまり変わらないとすれば、知らぬうちに米食の大革命が起きていたことになるのだ。

今までにスペインやキャリフォリア米を試しているが、それらのジャポニカ米から日本のそれに匹敵するような日本食向きの炊きあがりの結果は一度も確認したことがない。しかしここに来て、炊き方次第で可也迫れるのではないかと感じるようになった。なにも日本の米が旨いとはい思わないが、日本人の食生活を見ればその日本食に向いた米と言うのが世界で唯一無二のものであることは認識している。

問題の電源であるが、少々目的地が感じられるようになってきた。今回炊くときに、いつものようにブレーカーを飛ばして気が付いたのは、同じ回路で冷蔵庫を使用していることで、前回は気が付かなかったがこれならば最初だけでなく、冷蔵庫と本格的な炊飯で過電流になってしまう可能性を察知した。そこで違う差し込むを使ってみることにした。全く使っていない単独のブレーカーを使っている食器洗い機用の差し込み機である。試しにそこで延長タップを使ってみたが、期待はずれでやはりブレーカーが飛んだ。

それでもこの差込を専用に使うことでブレーカーを飛ばしてもあまり問題がないことから、今後その場所を使いこなすために違う延長コードを客室から持ってきて試してみると、ブレーカーが落ちることはなかった。その延長コードは所謂安全設計のもので、差込も火花が散りにくくなっているようだ。これで可能性が高まった。同じように過電流防止のスイッチなどを使いこなして、問題なく使えるようにする目星が付いてきた。

つまり今後、食器洗い機の設置場所、つまり流しの皿を乾かせるシンクの下に変圧器と炊飯器を設置することになる。そのための小机を探した。ワゴンとして使えるタイプにしたが、高さなどの問題があるので先ずは設置して見ないと、使い勝手はよく分らない。価格も安いものであるから損はしないので先ずは試してみよう。

ボールダーは、前の晩の疲れからか、簡単に解決できた場所が中々出来ない。違う課題も試してみるが、こちらの方は徐々に先に進んでいる。足場さえ決まれば、左手を上の手掛かりに掛けて終了の筈だ。兎に角指先のトレーニングである。

さて、もう一つの三つの白樺壁の課題は、上に抜けきるときだったので、上の木ににシュリンゲを延長して最後の手掛かりまで伸ばしておいた。今回は其処まで容易に上がれないのだ、小雨がばらついて期待するので諦めて、帰宅前に上部の掃除を蹲弄りのようにする。羊歯の二三本を抜いて、掃除するともう一つ手掛かりが発掘できた。それでもそれは最終的な解決とはならない。それからもう一度最後に挑戦すると、今度は初めてシュリンゲまで手が伸びたが、そこから怖くて手がでなかった。走行しているうちに足場を一つ壊してしまう。シュリンゲがないときに必死で見つけた穴のところの足場に気が付かなかった。それでも困難なことは確認したが、解決策として右手で掴んでいる手掛かりにマントル登りで上から押し付ける方法である。十分に肘が返る場所ならば何とかなる筈だ。左手は薄い窪みに入っている。それが前回は滑って落ちそうになったのだった。



参照:
試してみたい様々な対処法 2014-08-31 | 文化一般 
懸案のIH炊飯器、その成果 2014-08-30 | テクニック
背中を打ちつけそうになる 2014-08-23 | アウトドーア・環境
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フランケンの神戸ビーフ?

2014-08-03 | 料理
連邦共和国の中でもっとも高度なスポーツクライミングが行われたフランキッシェシュヴァイツについて報告する前に、そして「指輪」四部作の最終日について語る前に、今回の旅の新鮮な印象を書き留めときたい。

フランケンは、マイン河の上流下流があり、上流が二本の源流から合流する場所である。北から流れるのは白いマインで、南から流れるのが赤いマインとなる。今回滞在したのは赤いマインの支流地域であり、バイロイトに近い。

岩登りの関連で土壌に興味があると色々と気が付くのだ。ホテルなどに飾ってあるのがハーブ類で、尋ねてみると自生しているのだと言う。まるで南フランスのようだ。それほど岩場では気が付かなかったのだが、石灰土壌との関連としか考えられない。

地質的には、マコン当たりからスイスを通って、フランケンに繋がるユラ地方で、なるほど植生は似ているのだが、ここまでハーブに気が付いた場所は南フランス以来である。岩質は似ているが、気候は大分違うのだ。とても不思議に思った。

バイロイトのビール「ライカイム」はヴァイツェンを主に結構飲んだが、品質も良くて美味かった。しかし、メニューには地元のビーフがある。そして、下流のフランヴァインを試した。ドミーナと称する赤ワインである。飲み口はドルンフェルダーにも似ていたが調べてみると、ポルトギーザーとシュペートブルグンダーの交配種らしい。土壌感などは殆ど感じられないので日常消費用で、そもそもフランケンンのワインの品質から考えれば普通であろう。

さて地元のビーフ、聞くところによると地元内でも名称について議論があるようで、依頼したミディアムがドイツ語圏では初めてといってよいほどに本当のミディアムであったので思わず写真を撮った。ドイツ語圏では、フランス語圏のエンテルコートと違って、間違いなく完全に焼けてしまっているからだ。それに頼んだハーブバターソースが全く塩気が濃くないのだ。それどころか薄味なのだ。それで理解した牛はハーブを食していて特別なのだと。

だから、神戸ビーフのことを話して上のことを語った。調べてみると、日本の五井さんと言う人がそこで和牛を増やしているようなのだ。まだ地元の飲食業者もそこまで詳しくなかったがいずれはドイツの神戸ビーフとして有名になる可能性があることを確信した。ハーブが育つ土壌が違うからだ。200Gで19ユーロは、それほど安くはないのだが、ワインとの合せ方や出し方によってはまだまだ金の取れる産物である。



参照:
HERZLICH WILLKOMMEN BEI JURA-WAGYU
Legendäre Kobe-Rinder: Ein Japaner auf dem Bauernhof in Franken
Legendäre Kobe-Rinder in der Fränkischen Schweiz
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

卍への酵母の萌芽

2014-07-23 | 料理
冷蔵庫を開けて、いつも入っている酢漬けのきゅうりの瓶を見て驚いた、白いものが酢の上を塞いでいたからだ。PHが低いので通常の菌や黴などは生えないつもりでいたからだ。なるほど開けてみると上面醗酵のワインやビールのように上部が白く泡立った感じになっている。それを捨てて、液中のきゅうりを取り出すと肉も確りしていて異常は見つからない。滑り気もなかったので、さっと水洗いして、瓶を洗って改めて酢に漬けておいた。

その白いものは酢酸菌のようだ。通りで上面醗酵の酵母に似ているはずなのだ。実際に瓶に汚れなどもなかった筈なので、不思議に思っていた。流石に生で食してみる勇気はなかったのだが、一度試してみようとして酢漬けにして置いたのである。

菌が何処からやってきたのかはわからないのだが、事情は分ったので、先ずは料理に使ってみることにする。中華のじゃんじゃん麺のために使ってみよう。酢漬けにしておいたきゅうりの状態は良さそうなので、そこに大蒜の欠片の唐辛子を放り込んでおいたので、味もまた良くなるかもしれない。

ラディオでは、先日の反イスラエル行動のデモ隊が反ユダヤ主義禁止法に抵触する言動があったとかで、起訴される事例があったようだ。イスラエル批判が容易に出来ないドイツの御家事情なのである。そう言えば、ウクライナの独立派が高度な兵器の扱いをハンガリーで演習しているという情報がニュースで流れた。ハンガリー政府も一部で反ユダヤ問題で批判されているが、大変巧妙にやっていると言う話も聞いている。

しかし、先日来パン屋で売っている新商品を「星」と言って購入したのだが、家に帰ってきて眺めて驚いた。まさにこれは卍だったのだ。逆にすれば勿論ナチスのハーケンクロイツとなる代物で、故意ならば直ぐに逮捕される可能性もあるだろう。パン屋の親仁は到底ネオナチにも見えない。手伝いをして平日はパンを焼いている少女もそこまでやると思わないので、新製品であるから親仁と相談のうえでなにかの本や型から形をとってきているに過ぎないのだろう。

先日のブランデンブルク門での黄金のナショナルチームのガウチョダンスも一部では恥として批判されたが、前回のドイツ大会のときならいざ知らず、あれから更に連邦共和国は解放されていき、もはやそうした逆差別のようなことすら神経質に考えないでよいような社会になってきている証拠なのである。もし差別などに過敏であればダンスを踊ったムスタフィやクローゼといったドイツ社会の中で被差別の対象とされるような選手がやるわけはないのである。なるほど彼らの多くはドイツ外で喜んで金を稼いだりしているのだが、それと移民大国となったドイツ社会の開かれた一面とは異なることなのである。

今回の報道でも、所謂左翼といわれる論調がこうしたことへの批判をしていて、社会一般においてはもはやそうした神経質なことから開放されている。イスラエル批判に関しては当事者が居ることから中々難しいかもしれないが、少々のことに目くじらをたてることがなくなるようになることが目安である筈だ。その一方で軍属や警察その他一部にはネオナチの萌芽が絶えないことも事実である。



参照:
プーティンの情報宣伝活動 2014-03-26 | 歴史・時事
復活祭月曜日朝の思い 2014-04-23 | 生活
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

付加価値期待の卵茹で器

2014-06-30 | 料理
ショートした卵茹で器の代わりに購入した茹で器、中々良い。倍以上の価格だったが、期待したのは茶碗の冷え飯をそのまま温められて、ソーセージや燻製魚などを温められる機能である。

さてその分蒸気が充満する空間が大きくて、卵が上手く茹でられるかどうかが問題だった。先ず試してみたのは古めの卵の固ゆでである。これは大分時間が掛かって、鍋で茹でるほどの時間が掛かるが完璧に一個の卵が真ん中で綺麗に出来上がった。もう一つ茹でようとしたら皹が入ってしまったので、トレーに開けて蒸し卵にした。これも綺麗に出来てトレーからも綺麗に取れたが、出来ればトレーに油を引くぐらいにして綺麗に洗いやすいようにした方がよさそうである。

もう一つは中間ほどの硬さにしようとしたが、余っていた水が温かったためか希望よりも固ゆでになった。しかしその後に新鮮な卵で半熟にすると完璧だった。今回のものは前回の物とは異なって、水の量で加減するものではなくてタイマーで硬さを調整するものなので、最後に水が焼け付くことなく、ステンレスのトレーが焼きつかないのが涼しくて焦げ臭くなくてよいのである。

その分、時間が掛かるが400Wであるから燃料節約は十分可能で、可也多くのものが温められる。卵一個の場合は若干無駄が多いかもしれないが、複数個になればとても効率が良いのではなかろうか。メードインジャーマニーの高級感もあるので、簡単にタイマー等が故障しなければ結構御買い得商品となるかもしれない。

金曜日は、「農民」のなどの主導で石切り場を登った、一箇所吹っ飛んでしまった。石切り場の手掛かりは大きいのだが手が滑りやすく、摩擦も効き難いので全く感じが異なる。砂岩の良さが全く無い。最後に前回登った大割れ目の横の凹角を登った。手がかりなども幾らでもあることを昨年気が付いたのだが、リードするのは初めてだった。以前は汗だくで息を切って登っていたのだが今は技術だけで登る。あまり面白くないルートだが、前回の声を掛けてくれたいつも単独の男が息を上げていたので機会があれば綺麗に登ってみたいと思っていたのだ。



参照:
壊れてしまった卵茹で器 2014-06-19 | 料理
切磋琢磨可能なパートナー 2014-06-16 | アウトドーア・環境
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

壊れてしまった卵茹で器

2014-06-19 | 料理
暫く使っていた卵茹で器が壊れた。シュートしたようだ。湯を沸かすヒーター部を掃除したときにでも水漏れでも起こすようになったのだろうか?理由は分らないが、ゴミも出そうなので、中をこじ開けるのも面倒である。一時はアラームが鳴り難く、それを直すために、空焼きなどもしただろうか。すると水が干上がると元通りに大きな音が鳴るようになった。

システムは、卵の数や茹で方加減に応じて、目盛りにある水量を皿の上にあけて、蓋をして蒸らすだけの、極単純なものである。だから価格も安いが、小さな食材ならば蒸らし器としても使える。

だから、電子レンジを使わないので、飯や野菜やソーセージ類を温めることが出来るのである。この機能は、卵と同じように態々鍋に水を張って火をかけるのと異なり、手間が掛からず、更に消し忘れなどの不手際がなくなるのでとても便利なのである。

しかし、どうしても水を入れる皿などが汁などで汚れる傾向があるので、卵が破裂するときと同じように、時々掃除をしてやらなければいけない。そうして綺麗に使っていたら、終にシュートしてしまったのである。

そもそも安いものであり、2010年4月に20ユーロ以下で購入している。買い換えればそれだけなのだが、卵一個でも問題なく茹でることが出来て、更に一寸した温めものにも使いたいという事で、新しいものはもう少し機能的なものを探しているのである。鍋に火をかけることを考えれば、電気を節約できると考えている。



参照:
レバー団子/Der Leberknoedel 2004-12-21 | 料理
冬至に春の息吹きを想う 2007-12-23 | 暦
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カモならず七面鳥を喰らう

2014-06-10 | 料理
またフィッシングメールが入ってきた。一度遊んでしまうと中々仲間から外してくれない。メールと名前が分っているだけで貴重なカモになってしまうのだ。それほどの情報ではないと思っても欠けているのはパスワードだけとなる。一度それを変更したが、目星を付けられると不安である。以前は推測可能なパスワードを使用していたので大変危険性が高かったのだが、そのときは何事も起こらなかった。

eBayの口座なのでログインされてしまうと、口座から送金されてしまうのである。それ以外にもカードなどを使って限界まで商品等を購入されてしまうシステムとなっている。だから大変危険なのだ。現在のパスワードは氏名等の情報から関連性は見つからないのだが、それほど長くは無いので不安でもある。

いづれにしても前回の時点でなにも起こらなかったのは、マニュアルで一軒一軒を虱潰しにやれるほどのカモの数ではないようにも思えるが、ソフトウェアーを利用してパスワード探しをすればログイン出来るようにも思う。恐らくそれではログインが出来ないようなシステムになっているのだろう。

兎に角、日曜日は暑かった。今年のハイライトではないかと想像する。飲み物を初めて冷やした。一リッター作ったがオツカツだった。午後から晩に掛けて、ビールを飲まない限り、もう一リッター要りそうだ。この暑さも二三日で収まりそうだが、予想されていた雷雨が来なかった分もう少し暑さが激しくなりそうだ。

夕食はサラダに七面鳥の細切り焼肉を乗せてたらふく食した。それに合わせて、南フランスから買って来て貰ったシャルドネを開けた。二本目である。アヴィニョンに近いニームの産地の外れである。平野部で、原発からの高圧線が通っているような地域で、近くにはガルデュ渓谷が走っている。但し盆地に近く石灰の砂土壌であるので土壌はたいしたことは無い。本来ならば重いワインになるところが、ここのワインは比較的軽いのだ。そして20111年に比較すると酸が効いていて清々しい。味は、二年前に比べると強く掛けているようで、その理由は分らないが、気持ちの良い上質なワインとなっている。それが一本5ユーロ以下なのでフランスワインは安くてお徳の証明でもある。アルコール13%の完熟白ワインで、バリックしたて、ドイツではありえない格安価格である。



参照:
フィッシングメールをかわす 2014-05-16 | 生活
つまった苦味に合わせる 2013-12-18 | 生活
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

キールからの燻製小魚

2014-05-05 | 料理
北ドイツの港町キールの名産を食した。スーパーで売っていたキーラースプロッテンと称する小魚を燻製にしたものである。オイルサーディンとは違ってある程度味が確りしているので調理に使える。またサラダに入れても使えるようだ。

ネットのレシピーから、いつもやっているプフェルツァーピッツッァの魚版でキーラーピッツァをやってみた。作り方は殆ど同じで、レバー団子の代わりにこの小魚をフライパンで炒めて、卵とじにするだけである。

味は、燻製してあるのでそれほど魚臭くはない。卵の甘みによくあった。二度目は、オーヴンにかけて、ジャガイモとアスパラガスと一緒に食した。兎に角価格が安い割りに、尾頭付きなので食べ甲斐がある。

土曜日に続いて沢沿いの道を軽く往復した。軽く汗ばむ程度の、18分ほどの運動だが、それでも気持ちがよい。月曜日に走ったから週三回短くとも走ったことになる。

就寝前に風呂に浸かったので、肩にはよかったのかもしれないが、背中の張りが感じられるようになった。無理をしていたからに違いない。相棒の町医者が言ったように温めるのがよいのだろう。

恋文書きにインクを注文しようとしたが、紙が無いことに気がついた。勿論印字用の紙でなくて、手書きがし易い便箋である。よく考えれば、ドイツに来た当時はまだまだ何処でも便箋が普通に売られていたが、今や印字のコピー用紙がスーパーにも並ぶようになって、時代が変わったことを感じる。手元にもカレッジノートみたいな穴あきの切り取り線と線の入った紙はあっても、個人用の便箋のブロックが無いことに気がついた。探してみると価格は若干するが、五十枚組みぐらいの便箋は見つかった。それでもそれほど種類も反響も少ないことを考えると手書き文化がもはやオールドファッションになってきているのを感じる。



参照:
上手にふっくらと出来上がり 2009-08-25 | 料理
朝から青ざめる日々 2014-05-04 | 生活
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする