SRのエンジンはキックによって目覚めます。
「キックスタートもできる」ではなく、
セルモーターが付いていないので「キックでしかスタートできない」のです。
このことで、SR購入を躊躇している方も見えるようです。
しかし、コツさえつかめば誰でもエンジンをかけられます。
逆に、闇雲に蹴るだけではなかなか始動できません。
そのコツというのはピストンの位置合わせと蹴り方にあると思います。
まずは位置合わせですが、エンジンを始動させるためにはピストンを一番上(上死点)よりやや下に合わせる必要があります。
これを容易にするためにSRには二つのアイテムを備えています。
まず、ハンドルに右グリップにある、デコンプレバーです。
これを握るとシリンダー内の圧力が抜けてキックペダルが軽くなるのです。
もう一つが、シリンダー右についているインジケーターです。
取説によると、
1)デコンプを握りキックペダルを軽い状態にして踏んでみる。
2)エンジンについているインジケーターに銀色の印が出たところで、デコンプを離す。
3)いったん、ペダルを上に戻して、キックをする。
注)FIモデルにはチョークはありません。アクセルは開きません。
しかし、このやり方には欠点があります。
暗い場所ではインジケーターが見えないのです。
灯りがあっても、タンクの影で見えにくいこともよくあります。
したがって、インジケーターを見ずに合わせる方法も知っておくとよいでしょう。
1)キックペダルをゆっくり踏んで重くなるところを探す(ここが上死点)。
2)さらにほんの少しだけ下げる(上死点からはかなり重くなるのでデコンプを握ると良いでしょう)。
3)デコンプレバーを離し、いったんペダルを上に戻して、キックをする。
次にキックのコツですが、
強く蹴るよりも最後まで踏み抜くことが大切です。
ピストンを下げるのではなく、弾み車(フライホイール)を回転させるイメージです。
(実際、キックアームの付け根を支点にして円運動をしています。)
なんか、イメージって大切だと思うのです。
足だけで蹴るのではなく、体重を乗っけると良いです。
私は立った姿勢からシート後方に尻餅をぺたんとつく感じで踏み込んでいます。
こうすると体重の軽い人でもかけやすいと思います。
キックをするときに、スタンドは立てません。
すぐにどうこうなるわけではないでしょうが、繰り返し行ううちにスタンド取り付け部に荷重がかかり、疲労の原因になると思うからです。
168cm短足の橋吉ですが、スタンドを使わずキックできます。
始動しやすいFIモデルということもあり、今ではほぼ毎回一発で始動できます。
実は、私、キックスタートに自信があったのです。
というのも、以前、オフロード車に乗っていたからです。
250ccではありますが、キックスタートに離れていたのです。
ですから、インジケーターを見ての始動は最初から一発でかけられました。
ただ、インジケーターを見ないでの始動は、上死点から少し下げるときの程度がわからなかったり、デコンプを使わずにしてたりして、コツをつかむまで少々時間がかかりました。
ケッチンについて聞かれたことがあります。
ケッチンとは、踏み込んだ後エンジンが逆回転してしまってキックペダルが反対方向に跳ね上がることで、昔のバイクでは痛い思いをしたり、膝や脚を壊すこともありました。
現在のSRにはケッチン防止機能があるらしいです。
一度だけ、それらしいのを経験しました。
足の裏に、サッカーボール当てられるぐらいの衝撃で、けがも何もありませんでしたが、
防止機能のおかげでその程度で済んだのか、機能が働かなかったのかわかりません。
SRの長所としてキックスタートをあげる方がいます。
確かに、武道の前の礼のように、気持ちを引き締める儀式でもありますし、何回やってもエンジンが始動できると気分が良いというか優越感さえ感じます。
ただ、個人的にはセルがついててもよいかなとも考えます。
SR400は初心者や女性にも勧められるバイクだと思うのです。
250ccクラス並みに軽量で取り回ししやすくコーナリングも素直、エンジンの出力特性は穏やか、それでいて低速トルクは(250ccに比べて)厚いのでエンストもしにくい、加えて本体価格も安い。
そんな中、キックスタートが立ちはだかるのです。
まあ、「慣れ」が解決しますけどね。
そういえば、購入当初、重いと思っていたセンタースタンドですが、下記の動画を見てコツをつかんだら楽にかけられるようになりました。
YAMAHA SR400 簡単!センタースタンド講座 by YSP横浜戸塚
https://www.youtube.com/watch?v=qrwJUD201p0
大変参考になりました。
ありがとうございます。
SevenFiftyです。
圧縮上死点は足裏の感覚で覚えれば良いと思います。
そのあと圧縮を抜いてキックです。
>そんな中、キックスタートが立ちはだかるのです
SR号の儀式だと思いましょう。
真冬のキック10連発は身体も温まります。(真夏は・・・)
>まあ、「慣れ」が解決しますけどね
念のためプラグの予備を携帯しましょう。
番手も2種類あったほうが良いです。
>セルモーターが付いていないので「キックでしかスタートできない」のです
あと2つ手段があります。
・押しがけ
・下り坂
ただし、どちらも一発で成功しないと心が折れます。
セル一発に慣れてると、なかなか出来そうもないですねー(笑)
いろんな雑誌にも事ある度に記事になってます。
これは長年多くの方に愛されてる証の一つとして
素晴らしいと思いますよ。
わたしもXLR250に乗ってましたが 小さいので始動はいいんですが ホットスタートにてこずった覚えがあります
目いっぱい濃い混合気を吸わさないと目覚めてくれなかった・・かな
儀式と言うのは良いですねぇ~しかし、私はやっぱりセルが欲しいですねぇ~オプションでもあれば良いと思いますが構造上後付は無理なんでしょうかねぇ~
ああ、押しがけがありましたね。まずは下り坂から試してみたいと思います。
たしかに、オフ車に乗っていたときには予備のプラグを携帯していました。部品脱落に対応するために針金やガムテープも持っていました。また、用意しなくては
若い頃はオフ車でダート走っていました。けっこう楽しかったです。
50ccならば適当にキックすればかかりますが、250ccクラス以上になるとそうはいきません。もっともコツをつかむまでの話しですけどね。
一見地味に見えて、個性的なバイクです。わかる人だけが乗れば良い、気に入らなければ他のバイクに乗れということなんでしょうか。しかし、長年発売され続けているということはそれ以上の魅力があるのでしょうね。
そうなんです。ホットスタートはかかりにくい傾向があります。ここでもでコンプレバーが活躍します。これをしばらく握ってシリンダー内の混合気を入れ替えてやるとかかりやすくなります。
スタート前の儀式といった感じで、走るモチベーションをアップしてくれそうですね♪