名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

身の回り、世間のできごとをを日記風に記す(紙つぶてならぬブログつぶて)。

野田政権 揺らぐ「脱」原発政策

2011-12-13 11:42:54 | Weblog
2011.12.13(火)
 管直人前首相は退任を前にして「脱原発依存」路線を提唱した。後任の野田首相は首相就任の所信表明演説で「中長期的には原発への依存度を限りなく引き下げていく」「安全性を徹底的に検証・確認された原発は定期検査後の再稼動を進める」と語り、菅前首相の「脱原発依存」路線を維持しつつも、電力安定供給のためには今の原発も活用の必要があるとの考えを表明した。
 その現われが、停止中の原発の再稼動について「来夏に向けて、再稼動できるものはさせないと日本経済の足を引っ張る」であり、新規原発立地も計画の進展に応じて個別判断をする方針を表明していることだ。さらに、原発輸出については積極的であり、国連で原発輸出の継続を表明し、最近になってヨルダン、ベトナム、トルコ、リトアニアなど4カ国との原子力協定について国会承認を得ている。
 1兆円近い国費が投じられながらいまだに実用化の目途が立っていない無駄遣いの象徴とされている高速増殖炉「もんじゅ」は、政府の政策仕分けで存廃を含む見直しが提言されているが、政府内部では結構もめている。中川正春文部科学相は「ここでやめたら1兆円の投資が無駄になる可能性がある」と存続が当り前のような発言をしている。所管の大臣がこんな発言を繰り返しているのだから野田政権の「脱原発依存」もいい加減なものだ。
 揺れる「脱原発依存路線」で最近腹の立つことといえば、再生可能エネルギーの買い取り価格を検討する有識者検討委員会(調達価格等算定委員会)の委員の人選が明らかになったが、買取に否定的な人物が過半数を占めているということである。
 「再生エネルギー特別措置法」では電力会社は、太陽光や風力、地熱、バイオマスで発電した電力を一定の価格で買い取るように義務付けている。この価格によって再生可能エネルギーの導入拡大を進めるというのが法律の趣旨である。経産省の担当部局では、その価格を決めるどころか買い取り制度そのものに否定的な人物を提案しているというのだから驚きだ。
 こんな案が提案されれば自民党は待ってましたとばかりと賛成するであろうから結局通ってしまう。
 3・11の大災害からまだ一年も経たないうちに「原発依存」の亡霊が生き返ってきている。

皆既月食

2011-12-10 23:11:52 | Weblog
2011.12.10(土)
 現在12月10日午後10時40分、7年ぶりの皆既月食が始まる直前である。本来、満月であるはずの月がこの時刻にはほぼ3分の2以上が欠けている。しかし決して三日月ではない。
 9時45分頃から懸け始め、11時5分には月は地球の陰に完全にかくれて皆既月食が始まる。11時58分に皆既が終わり、翌午前1時18分に満月に戻る。太陽と地球と月が一直線に並ぶ宇宙ショーである。
 2009年7月22日の皆既日食の時は、日本の屋久島、奄美大島、種子島などで見られ、多くのマニアが出かけた。確か屋久島では突然の嵐に見舞われ、折角の日食が見られない人が多く出た。しかし船で海上にいた多くの人たちは皆既日食を満喫できるという泣き笑いがあったことが記憶に新しい。
 来年2012年5月21日の早朝には、九州、大阪、名古屋、東京など太平洋ベルト地帯の主要都市でも今度は金環日食が見えるという。
 宇宙について我々のような門外漢からしてみれば、このような現象をあらかじめ知ることが出来るというだけで不思議であるが、さらに何年も先の現象を予測することにはそれだけで、ただただ驚きである。
 現在、午後11時5分、月は完全に隠れた、というよりやや赤みをおびた丸い形をとどめて円形に見える。しかし決して白く輝く満月ではない。皆既月食の始まりである。当然の現象かもしれないが、宇宙の仕組みはなんと壮大で、一方、人間世界の日常の出来事などなんと小さいことか。

2011年の創作四字熟語優秀作品決まる

2011-12-09 20:01:40 | Weblog
2011.12.9(金)
 住友生命保険が例年募集している4字熟語の優秀作品が8日、発表された。今年は22回目を迎えたそうだが、全国から11,023件が寄せられたという。
 今年の傾向として、東日本大震災がらみや5年間で6人の首相を生むという政界を皮肉ったものが多かった。

 【優秀作品10編は次のとおり】
・天威無法(てんいむほう≠天衣無縫)…… 大震災・大津波・大雨洪水、天の威力の前になす術がない。
・帰路騒然(きろそうぜん≠理路整然)…… 帰宅困難。大地震に続き台風でも。
・愛円義援(あいえんぎえん≠会縁奇縁)…… 震災で海外からも多くの義捐金が寄せられた。
・一松懸命(いっしょうけんめい≠一生懸命)…… 一本の松が復興のシンボルとして頑張っている。
・電考節夏(でんこうせっか≠電光石火)…… 電気についてみんなよく考えた節電の夏
・金価雀躍(きんかじゃくやく≠欣喜雀躍)…… 金価格高騰で喜ぶ人。
・年々宰宰(ねんねんさいさい≠年年歳歳)…… 毎年のように総理大臣が変わる。
・舌禍繚乱(ぜっかりょうらん≠百花繚乱)…… 政治家の失言が入り乱れた。
・熟年差婚(じゅくねんさこん≠熟年離婚)…… 年の差を気にせず若い恋人と結婚する人が目立つ。
・才足兼美(さいそくけんび≠才色兼備)…… 「なでしこジャパン」の活躍。

名古屋市議会、7%減税案も否決

2011-12-07 10:38:09 | Weblog
2011.12.7(水)
 名古屋市議会の財政福祉委員会は昨日(6日)、減税日本の提案した減税率を7%に引き下げ、低所得者層の減免措置を盛り込んだ減税条例修正案(税率を10%→7%、均等割を低所得者については3,000円→一律1,000円)を、自民、民主、公明、共産の反対多数で否決した。
 もともと提案していた10%減税条例案がなかなか可決されないことに業をにやした河村市長が、どうしても24年度の実施を狙って減税日本の議員が修正案を提出するという形をとったものである。
 河村市長にしてみれば、公明党の市議から「10%にこだわらず税率を引き下げたらどうか」との提案に譲歩したつもりだったが、結局「金持ち優遇は変わらず、低所得者対策も不十分」として公明党の賛成も得られなかった。
 こうなると河村市長も腹の虫が収まらない。「市民に直接是非を問う」と住民投票条例案を提出する構えだという。自分の第一の公約であり、それが民意である以上減税はどうしてもやる、というのが市長の執念である。
 しかしこんなことで本当に住民投票を行うことがよいのであろうか。数億円もかけてそんなことをやるぐらいなら、それこそその金を低所得者対策に使った方が手っ取り早い。
 河村市長も気短に条例案を出すのではなく、金持ち優遇策といわれる部分を改善して、低所得者対策を充実するように努力すれば、野党も賛成せざるを得なくなる。市長も民意なら議会も民意である。そこらで落としどころを見出すことはできないものか。
 筆者は、もともとこんな減税は政策ではなく単なる票取りのためのアメだと主張してきたが、そろそろお互いに譲歩しないとさらに深いドロ沼にはまる。

地位にしがみつく一川防衛大臣

2011-12-06 13:00:40 | Weblog
2011.12.6(火)
 沖縄県の米軍普天間飛行場移転問題で、前沖縄防衛局長が不適切な発言をしたことのみならず、自らも国会答弁で1995年の米兵による少女暴行事件について詳しいことは知らないと答弁したことで、与野党から辞任の要求が高まっていることに対して、一川保夫防衛相は今日(6日)午前の記者会見で「与えられた職責をしっかりと務めていきたいとの思いでいっぱいだ」と述べ、あらためて辞任する考えのないことを強調した(時事通信)。
 前防衛局長の不適切発言に対しては「当然しっかりした信頼回復への対応をしていく。今回のことを教訓に沖縄県の懸案事項、負担軽減に最大限頑張りたい」とし、自らの失言に対しては「詳細をそこで述べるのはよろしくないと判断して、あのような表現になった」と釈明したうえ「防衛相としての本来の責務を問われるような致命的なものはないと思っている」とも反論した。
 野田総理も一川氏に対して「これまで以上に襟を正して職責を果たしてほしい」と述べ、解任しない考えを示している。
 一方与党からは、国民新党の下地幹郎幹事長が「自公両党が参院で問責決議案を提出する前に、一川氏が自発的に辞任すべきだ」との考えを示している。
 また自公両党は、防衛相の資格なしとして一川氏の問責決議案を提出することは確実である。この決議案には、共産党も社民党も同調する方向から可決される見通しだとも言う。
 この動きに、一川氏はさらに「決議案が可決されても辞任するつもりはない」とこちらはこちらで強硬姿勢である。
 自民党の石原伸晃幹事長は「一川氏はその資格ない。決議案は必ず出す」と息巻いている。
 鳩山元首相の沖縄県民に対する裏切り、今回の不始末という民主党政権の体たらくで沖縄の不信は募るばかりだ。しかしこうした政治に対する沖縄県民の不信は、長い間沖縄の基地政策を担ってきた自民党政権によって培われてきたものである。石原氏が一川氏に対して「資格なし」という資格など決してないというべきである。

Uさん、奇蹟の戦争体験

2011-12-02 15:58:44 | Weblog
2011.12.2(金)
 昨日12月1日、東海市の小学校で6年生の児童を相手に戦争体験者の話を聞く平和学習授業があった。
 語り手は名古屋市天白区に住むUさんである。現在97歳の高齢だがしっかりしてみえる。
 すでに30歳になっていた昭和19年6月、二度目の応召で入隊し、7月に下関港から輸送船「扶桑丸」に乗船したが、どこの戦地へ行くのかは知らされなかった。
 扶桑丸は大阪商船所属の大型輸送船(8195トン)だったが、昭和16年陸軍に徴用されたものである。
 台湾の高雄までは平穏な航行だったが、高雄を出航してからは毎日警戒警報が鳴り、7月31日ついに敵の攻撃を受けて沈没、Uさんは海に投げ出されてから数時間の地獄のような体験の後、奇跡的に日本軍の戦艦に救助された。
 多くの犠牲者を出してもなお、Uさんらはマニラに上陸、南方のザンボアンガまで移動して塹壕の構築作業などで数か月を過ごしたという。
 昭和20年5月ごろになって、米艦数十隻が沖合いに集結し艦砲射撃が始まった。その強烈な破壊力にどうすることもできずただ退却するのみであった。
 ジャングルの中を逃げ回りつつ、突撃隊も結成されたがいずれもその後の行方は不明である。飢えと病気との闘いで次から次へと仲間が死んでゆく中、10月頃になってついに米軍の捕虜となった。現地人には罵倒され石を投げられたが、皮肉にも米兵に守られた。そして昭和21年2月復員することができた。
 Uさんは、奇蹟の連続で生還できたが、亡くなった戦友の無念さは計り知れない、戦争はもうあってはならないと訴えられた。
 年が明けると98歳になるというUさんであるが、記憶をたどりながらとつとつと話すその姿と話の内容に心が打たれた。
 約40分間の話を子どもたちは一言の私語もなく真剣に聞いていた。扶桑丸が沈没し、Uさんらが荒波にさまよう様子をUさんが自ら絵にし、それをパワーポイントに仕立てての臨場感あふれた体験談であった。
 Uさんが結びとした「敗戦後の長い平和は尊いものであり、これからも皆さんに守り続けてもらいたい」という言葉は、子どもたちにも深く伝わったに違いない。

2011年の新語・流行語大賞は『なでしこジャパン』

2011-12-01 20:12:43 | Weblog
2011.12.1(木)
 その年に話題となった新語・流行語を決定する『2011年ユーキャン新語・流行語大賞』が今日発表された。
 今年は東日本大震災や原発事故がらみの言葉が多くノミネートされていたが、トップテンにはそれに関連する4つの言葉(※印)が選ばれた。
【年間大賞】
  なでしこジャパン
   これは女子サッカーW杯での快進撃と優勝という歴史的な快挙から確かに納得の言葉である。被災者にも勇気と希望をもたらした点でも今年最高の言葉としてふさわしい。
【トップテン】
  ※帰宅難民
  ※絆
  こだまでしょうか → 金子みすゞの詩のフレーズ
  ※3・11
  スマホ
  どじょう内閣
  どや顔        
  なでしこジャパン
  ※風評被害
  ラブ注入     → 楽しんごの持ちネタ

 震災がらみでは、次の言葉がノミネートされている。確かにすっかり身についた言葉である。
 安全神話、瓦礫、がんばろう日本、計画停電、原子力ムラ、災後、再生可能エネルギー、シーベルト、除染、ゼロではない、想定外、脱原発、建屋、内部被爆、復興、放射線量、ホットスポット、メルトダウン