名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

身の回り、世間のできごとをを日記風に記す(紙つぶてならぬブログつぶて)。

現代の三密

2020-04-02 09:58:57 | Weblog
2020.4.2(木)
 昨今、三密なる言葉が出回っている。新型コロナの蔓延に伴って、密閉・密集・密接という状態が禁忌だという。
 三密をブリタニカ国際百科事典で調べると、仏教用語で主として密教でいわれ、身密・口密・意密の総称とされる。仏の身体と言葉と心によって行われる3つの行為は、不思議であることから三密と称される、また衆生の身体と言葉と心によって行われる3つの行為も、その隠された本性においては仏の三密と同等であるとされる、とある。
 広辞苑では「人間の思議が及ばないので密という」とある。手に印を結び、口に真言を唱え、意に本尊を観ずれば人間の三業も仏の三密に通じる意という。
 今や世の中は、人が集まるところへ行くことは避けることが当たり前になった。小中学校へ行くことは3月以来4月に入っても禁じられている。卒業式や入学式も数人の代表だけで形ばかりに行っている光景がテレビで放映されている。商店街も街中の百貨店も閑散としている。ただ、近隣のスーパーだけは日常生活に欠かせないものとして賑わっている。
 異様な光景としては、街中の人の顔にもテレビに映る顔にもみんなマスクをしていることである。マスクが買い占められて早くからマスク不足が言われていた。一時、マスクの価格が万円単位で売られていたともいう。安倍首相は再利用が可能な布マスクを全世帯に二枚ずつ配布すると言っている。
 今朝の新聞では、新型コロナウイルス感染症による死者は世界で4万2千人になったと報じている。また感染者は88万人を上回った。著名人では、タレントの志村けんさんが3月29日、このコロナによる肺炎のため死去した。
 コロナ感染による直撃によって、日銀が1日に発表した三月の企業短期経済観測調査(短観)では、昨年12月の前回調査から8ポイント下落した、と報じた。マイナスは2013年3月以来七年ぶりという。製造業だけでなく飲食や観光業も直撃されている。欧米客の予約キャンセルが相次ぎ、客室の予約は2割を切ったと報じられている。奥飛騨の老舗旅館の廃業も伝えられた。
 新型コロナの影響の大きさに思わずため息が漏れる。