名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

身の回り、世間のできごとをを日記風に記す(紙つぶてならぬブログつぶて)。

無意味な岐阜市長選

2009-01-08 08:15:08 | Weblog

2009.1.8

 私立岐阜商業高校の学校法人立命館への移管をめぐって、岐阜市では突然の市長選で揺れている。
 岐阜市は名古屋から見れば隣の県庁所在市であり、今回の市長選挙は、所詮よその町の出来事である。岐阜市民の問題であり、名古屋市民にとっては、ある意味どうでもよいことであり、とやかく言うことではない。しかし最近の報道を見ていると、一体どうなっているのと他人事ながら言いたくなる様相である。

 細江茂光岐阜前市長は、市岐商の立命館への移管を『100年に一度のチャンス』と位置付けて推進してきたが、市議会はこの方針に反対し、立命館誘致の請願を反対多数で否決してしまった。
 細江市長は、自分の政策に対する否定と反発して突然市長を辞職してしまった。一つの高校運営問題のため、辞職してまで争点に掲げた細江氏の姿勢がそもそも理解しがたいところであるが、それにはこの人の出自を知れば理解できないこともない。
 細江氏は1948年生まれの岐阜市出身で、小・中・高とも岐阜で過ごし、京大へ入学した。卒業後三井物産に入社したが、浅野勇元岐阜市長の選挙違反事件に伴う辞職のあとを受け2002年、市長選に立候補し当選、現在二期目の途中であった。細江氏は三井物産という商社出身で、財政の健全化をめざし、民間的発想から効率主義を貫いてきた。今回の市岐商廃止の問題もその取り組みの一環と思われる。

 この出直し市長選挙に細江氏は当然のことながら出馬を表明しているが、市岐商存続を求める反細江派の市議グループは告示を11日後に控え、候補者の擁立を諦めたというのが今朝の報道である。
 議会としては、誠に情けない対応である。一高校のことで選挙を行うことも腑に落ちないが、『民意を問う』として行われる選挙である以上、議会側としても当然対立候補を立てるべきであることはいうまでもない。
 今のところ、泡沫候補と思われる人が二人いると言われるが、これでは選挙を行っても投票率は下がり、細江氏の再選は間違いないものと思われる。これでは何のための選挙かと誰もが思う。

 細江氏もおかしいが、それに対抗する議会もふがいないとしか言いようがない。岐阜市民の批判の声も多いと思うが、市民がどういう答を出すか、よその都市のことではあるが目が離せない。