田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

梅雨入りし川音嘆く女あり 麻屋与志夫

2022-05-14 10:41:09 | 俳句
5月14日 土曜日
夜来の雨ふりやまず。
ひそかに朝寝を楽しみながら句作。
できがわるく、独りよがりで、句意がみなさんにとどかないのではないかと心配です。
こんなとはしたくないのですが、自己解説をつけました。

青梅の落ちし境内猫遊ぶ
●天神様の境内です。猫が梅の実でサッカーをしていまし。

工事音ひびくは街の蝉の声
●市役所の工事現場から四六時中騒音。蝉の声ときけば、きにならない。

梅雨入りし川音嘆く女あり
●「川の音がうるさくて、夜寝らんないよ」その家の前を側溝が流れている。

川音は風流ならん梅雨の入り
●都会ではけっして枕元に川の流れる音はきくことができない。懐かしい音と思えばいいのだ。

街中を流れ流され梅雨の川
●最近知ったのだが、わが街を流れているのは掘割の流れ。黒川から取り入れた水を昔防火水の役割としてつくった運河や堀に流している。人工的に流されている川がおおいのだ。だから黒川の水位が下がると、街の流れは干上がってしまうのだ。

人糞の臭いは下水ゲスの夏
●わが町は上下水道の建設はとてもはやかった。誇るに足りることだ。ところが街を歩いていると、特に夏、人糞のいやな臭いが側溝からする。いまどきみなさんは車で移動しますからね。わたしたちのような老人でないと気がつかないこととでしょう。ゲスなひとがいるものですね。だいぶ前のことですが、ある蕎麦屋さんに入ったところ客がいるのにですよ。その店のおかみさんがこどものオシメ、うんちのついたオシメをとりかえているのでした。

老い猫が人恋しがる朧月
●認知症が猫にもあるらしいです。かっては、飼い猫だったのでしょう。ひとになれていて、寄ってきてすりすりをしてくれるのです。やせほそって、死期まじかの老猫です。さかりがついて鳴いているならいいのに。鳴き声をきいていて悲しくなりました。

雨音を風雅と聴くは老いの華
●老いて、花を咲かせることのできない老木のおいら。こころにはされど華を保とう。

むつみあうむつみの声も春の宵
淫声もたあいなきこと春の夜
●むかし西早稲田の三畳ひと間に下宿住まいをしていたことがあった。年老いたいまなら、タアイモない声と聞けるだろうに。どうして、おかしなことを、思いだしたのだろう。薄いべニヤの板壁がうらめしかった。

落ち敷きし薔薇の花びら閉ざす門
飛び石におおいかぶさる薔薇花弁
●これは解説の必要はない。満開のバラが降り続く雨でびっしりと庭を覆っている。バラは散っても、なお美しさ誇っている。とても、踏みつけることはできない。しばらくは門を閉ざして閑居を楽しもう。

まだ梅雨入りはしていません。
それなのに、梅雨の句がおおくでごめんなさい。
わがこころに雨が降る。
このところ艶歌歌手のでてくる小説を書いています。
「雨雨ふれふれもっとふれ」好きです。


梅雨入りし川音嘆く女あり 麻屋与志夫

2022-05-14 10:41:09 | 俳句
5月14日 土曜日
夜来の雨ふりやまず。
ひそかに朝寝を楽しみながら句作。
できがわるく、独りよがりで、句意がみなさんにとどかないのではないかと心配です。
こんなとはしたくないのですが、自己解説をつけました。

青梅の落ちし境内猫遊ぶ
●天神様の境内です。猫が梅の実でサッカーをしていまし。

工事音ひびくは街の蝉の声
●市役所の工事現場から四六時中騒音。蝉の声ときけば、きにならない。

梅雨入りし川音嘆く女あり
●「川の音がうるさくて、夜寝らんないよ」その家の前を側溝が流れている。

川音は風流ならん梅雨の入り
●都会ではけっして枕元に川の流れる音はきくことができない。懐かしい音と思えばいいのだ。

街中を流れ流され梅雨の川
●最近知ったのだが、わが街を流れているのは掘割の流れ。黒川から取り入れた水を昔防火水の役割としてつくった運河や堀に流している。人工的に流されている川がおおいのだ。だから黒川の水位が下がると、街の流れは干上がってしまうのだ。

人糞の臭いは下水ゲスの夏
●わが町は上下水道の建設はとてもはやかった。誇るに足りることだ。ところが街を歩いていると、特に夏、人糞のいやな臭いが側溝からする。いまどきみなさんは車で移動しますからね。わたしたちのような老人でないと気がつかないこととでしょう。ゲスなひとがいるものですね。だいぶ前のことですが、ある蕎麦屋さんに入ったところ客がいるのにですよ。その店のおかみさんがこどものオシメ、うんちのついたオシメをとりかえているのでした。

老い猫が人恋しがる朧月
●認知症が猫にもあるらしいです。かっては、飼い猫だったのでしょう。ひとになれていて、寄ってきてすりすりをしてくれるのです。やせほそって、死期まじかの老猫です。さかりがついて鳴いているならいいのに。鳴き声をきいていて悲しくなりました。

雨音を風雅と聴くは老いの華
●老いて、花を咲かせることのできない老木のおいら。こころにはされど華を保とう。

むつみあうむつみの声も春の宵
淫声もたあいなきこと春の夜
●むかし西早稲田の三畳ひと間に下宿住まいをしていたことがあった。年老いたいまなら、タアイモない声と聞けるだろうに。どうして、おかしなことを、思いだしたのだろう。薄いべニヤの板壁がうらめしかった。

落ち敷きし薔薇の花びら閉ざす門
飛び石におおいかぶさる薔薇花弁
●これは解説の必要はない。満開のバラが降り続く雨でびっしりと庭を覆っている。バラは散っても、なお美しさ誇っている。とても、踏みつけることはできない。しばらくは門を閉ざして閑居を楽しもう。

まだ梅雨入りはしていません。
それなのに、梅雨の句がおおくでごめんなさい。
わがこころに雨が降る。
このところ艶歌歌手のでてくる小説を書いています。
「雨雨ふれふれもっとふれ」好きです。

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