田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

三尺下がって死の影を踏まず。 麻屋与志夫

2021-09-02 15:09:12 | ブログ
9月2日 木曜日
某年、某月、某高校の先生、某君。別に、プライバシーを重んじての書きだしではない。
最近とみに、過ぎ去った日びの記憶があいまいになってきている。
もっともこれは、小説を書くのに必要としない事は忘れようとしているからかもしれない。

「三尺下がって死の影を踏まず」なんて書く生徒がいた。
彼がそう嘆いていたのだけははっきりと覚えている。
死ではなく、師ですよね。
誰から聞いた話か。
高校の先生だった。
いつ聞いたのか。
まったく覚えがない。
今では、師恩なんて言葉も死語だろう。
とんと耳にしなくなった。

何故こんなことをおもいだし、書きだしたのか。
コロナ禍で、学校のリモート授業が話題になっているからだ。
知識を身につける。
そして、いい成績をとる。
勉強はそれだけではない。

先生の謦咳に接する。

先生の話を身近で聞く。
せきばらいをみじかにかんじる。
そして影響を受ける。

むかし旧制中学だったとき、一高や東大生が非常勤の講師ではるばる東京からきていた。
その理由が泣かせるじゃありませんか。
農業科も併設していたので……月に二度ほど豚汁が食べられる……でした。
当時、結核に罹っても、予防するにも、栄養をつけるために肉などありませんでした。

お金をもっていてもないものはないのだから、どうしょうもありませんでした。

その東京からきた若い先生たちの謦咳にせっしたので、わたしはかなり頭がよくなったのだと信じています。

コロナでのリモート授業。

先生の謦咳にせっすることができない。
肉声の授業をうけられない。
先生も、ひょっとすると授業しながらあくびをする、さらにさらに、おならのおとがきこえた。
なんて楽しいことはなくなりますね。
ますます、師の恩などということばとは、ほど遠いところで、知識をつめこむだけの勉強がつづけられるのではないかと、案じています。


麻屋与志夫の小説は下記のカクヨムのサイトで読むことができます。どうぞご訪問ください。

カクヨムサイトはこちら

 

  今日も遊びに来てくれてありがとうございます。
 お帰りに下のバナーを押してくださると…活力になります。
 皆さんの応援でがんばっています。