田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

吸血鬼攻め込む  麻屋与志夫

2010-02-01 17:36:14 | Weblog
part4 吸血鬼攻め込む  栃木芙蓉高校文芸部

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「たいした目的はないとおもうよ。
栃木は小京都などといわれて、
けっこう観光客でにぎわっている。
巴波川に船を浮かべてる。
川から見られる古い商家の土蔵や屋並みを宣伝してる。
人気があるもの。町起こしの努力している。
宇都宮は餃子だけ。なにかかわいそうだよ。
とくにオリオン通りがシャッタ通りになりそうだ。
なんとか、もっと町を活性化するために頭をひねってもらいたいよね」

「じゃ、敬介。彼らはなにかうまい汁にありつきたい。
うまい汁を吸いたいと栃木にやってきたとおもうのか」

「うまい汁じゃない。血よ!! アイツラ血をすいたいのよ」
と由果。

「繭ちゃん、気をつけたほうがいいよ。顔おぼえられたから」

「こわいこといわないでよ」

「その辺のとこは……みんなで注意するとして。
このこと学校新聞にはかけないよな」
と敬介が吐息をもらす

「ぼく、きめた文芸部にはいるよ。いいかな」
龍之介あまり真剣な顔でいうので、
知美、繭、由果、文子が、くすっと笑ってしまった。

「いいわよ。4人で龍ちゃんを女生徒の攻撃から守ってあげるわよ」


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