OK元学芸員のこだわりデータファイル

最近の旅行記録とともに、以前訪れた場所の写真などを紹介し、見つけた面白いもの・鉄道・化石などについて記します。

西伊豆に行ってきました その3

2012年11月10日 | 旅行
西伊豆に行ってきました その3
A short trip to west coast of Izu, Part 3

戸田から土肥温泉ゆきのバスに乗ったが、乗客は短距離の二人があったもののほとんど私一人。景色は雨が本格的になって何も見えない。西伊豆の集落はどれも湾奥にあり、集落以外の海岸線は切り立った崖だから、バス路線は集落を出ると山腹をZ字型に切り返しながら登る。次の集落前でまた切り返しながら急坂を下って浜に出る。そんな山越えが、土肥の北にある小土肥までに2回。


13 雨の西海岸
Rainy view of the west coast of Izu

雨の中土肥着。ここでも待って、松崎行きのバスが十数分後に来るはず。バス停の横に足湯があり、結構熱い湯が出ている。雨の中で足を濡らしたくなかったので手だけ漬かった。


14 手湯
Public spa service for warming hands

少し早い時刻に松崎方向のバスが来た。聞いて見ると私の予定した便ではなく、少し前の便が遅れてきたのだという。好都合なのでこれに乗って松崎へ。また山越えをくり返す。今度はトンネルが多い。
雨の中松崎着、ターミナルから徒歩5分ほどの宿に入った。今日の宿は比較的安い「公共の宿」MZ荘。洋室をとったので、オーシャンビューではなく、窓を開けると町並みが見える。西海岸だから東向きの窓。ちょうど5時過ぎの日没時、明かりがともり始めている。北九州とは「時差」があるのだ。


15 窓を開けると
Evening view from the room of Hotel

翌朝は雨が止み、まぶしい朝日がさしこむ。


16 朝日がいっぱい
Morning view from the room of Hotel

ホテルは砂浜からすぐのところにある。朝食前に散歩に出かけよう。今日は快晴だから、富士山が見えるかも。
ホテルと砂浜の間にはかなり高い防潮堤があって、そこにぶ厚い鉄の扉が設置してある。人が通れるように開けてあったので、そこから海側へ出たが、コンクリート製の階段海水浴場。ちょうどホテルの外側付近は砂が無い。まず右側(北)の方へ。砂浜の端は岩山で終わっているがその手前の浜にゴバンノアシが一個漂着している。


17 ゴバンノアシ
Drifted Barringtonia asiatica

ゴバンノアシBarringtonia asiatica は、南方の海岸生の植物で、日本では八重山諸島に成育する。果実は海水に浮くのでよく漂着物として見られる。形が「碁盤の脚」にそっくり。しかし、面白そうな漂着物はそ他に何もない。貝殻が全く落ちていないのだ。これにはビックリ、そしてがっかり。何も無いまま北端に達し、そこから小道をたどって岩山を登る。岩質は火山性で、角礫の集まった集塊岩。頂上近くに弁天様をまつった厳島神社がある。そこの景色もそれほどでない。湾は西に向かって開いていて、北にある山並みが富士山を隠している。すぐに降りて砂浜を南に向かった。
(つづく)


最後の蒸気機関車たち その31 1971年4月

2012年11月06日 | 最後の蒸気機関車
最後の蒸気機関車たち その31 1971年4月
The last steam locomotives in Japan. No. 31(April 1971)

九州旅行最後の撮影は鹿児島駅。しかし、いくつか場所の記録のない写真がある。


159N 鹿児島県場所不明 1971. 4. 1 48696
159-160: Location unrecorded, Kyushu.

この48696号機は、炭水車が特殊で、C56のものをつけている。後方の視界を良くするためであろう。1971年12月に廃車の後、大牟田市に保存されている。


160N 鹿児島県場所不明 1971. 4. 1 C57-4

C57-4は、1971年10月に廃車。


161N 1971.4.1 鹿児島駅 C12-208 792列車
161-163: Kagoshima line, Kagoshima Station, Kagoshima Pref.


162N 1971.4.1 鹿児島駅 C12-208 792列車


163N 1971.4.1 鹿児島駅 C12-208 792列車

C12は指宿枕崎線に入る列車である。そうすると、「鹿児島駅」ではなく、「西鹿児島駅(当時)」の誤りだろうかと疑ったが、光の方向は列車の前寄りから来ているのでこれでよさそう(この部分、後に訂正がある)。
C12-208は、大井川鉄道に移管されたが、保存状態が悪く元に戻らないだろう。
九州旅行はこれで終わり。
登場蒸機 8620(写真159)C57(写真160)C12(写真161~163)

2020.6.10 写真を入れ替えた。番号の後に「N」が付いているのが改善した写真。

Trivial database of a retired curator, OK.

西伊豆に行ってきました その2

2012年11月02日 | 旅行
西伊豆に行ってきました その2
A short trip to west coast of Izu, Part 2

先月(10月末)名古屋に行ったついでに、西伊豆を回ってきた。前回書き漏らしたことから記す。
沼津駅前の蒸気機関車モニュメントだが。向こうにある機関車の「顔」とも言える煙室扉はC58 230 であるが、前にある動輪は別の機関車のもの。C58 194 のであることが、刻印から分かるのだそうだ。C58 194 は1971年に豊橋を最後に引退した機関車で、稲沢・美濃太田などで活躍した。沼津とそんなに縁があったとは思えない。

港大橋を渡ったあと、魚市場付近に移動。ここは、魚市場に隣接して食堂街があり、ちょうど日曜日で大型バスなで多くの観光客がつめかけている。寿司や海鮮どんぶりなどの食堂、また干物の店が立ち並んでいる。


8 沼津港食堂街
Restaurants at Numazu Harbour market

その中に,
沼津港深海博物館「シーラカンス・ミュージアム」というのがあったので覗いてみた。駿河湾の深海生物は重要で、「深海」のコンセプトはいいのだが、なぜ英名は「シーラカンス」なんだろう?シーラカンスの発見物語の関連展示は面白かったが、化石の部分には誤りが多くて残念。ハリモグラの展示が一番面白かった。これまた駿河湾とは関係ない。


9 シーラカンス博物館(裏側)
Coelacanth Museum


10 ハリモグラ
Exhibition of echidnas

ハリモグラは最も原始的な哺乳類の一つで、卵を産む。それなのになぜ哺乳類かというと....長くなるので、興味のある方はネットでお調べいただきたい。
ちょうど昼を過ぎたので、一軒の寿司屋さんで昼食。安くておいしかった。干物もおいしそうだったが、荷物になるので購入をやめた。
時間を過ごして、14時の高速船に乗った。沼津港から戸田(へだ)経由で土肥(とい)に向かう船でホワイトマリン号という。その名にしては、漁船改造型である。


11 乗船した土肥渡船ホワイトマリン二世号
White Marine II (Numazu to Toi)

次第に天候が下り坂。船上からの富士山は望めそうにない。さいわい波穏やかなので船室のソファーで居眠り。戸田(へだ)で下船。なるべく陸上を旅行したいのだ。沼津から土肥までは、修善寺経由のバスがあるが、内陸を通るのでこちらを選択した。下船すると、小雨。景色も良くないので、砂浜歩きもやめ。


12 戸田に着いたホワイトマリン二世号
White Marine II at a pier in Heda

しかたないのでコーヒーか何かと思ったが、観光食堂が一軒だけ。昼食は食べたばかりだし、だれもいないバス停で一時間近く待つ。やっと来たバスに乗って土肥へ。乗客は私一人。「次はどこどこです」というテープ案内がいくつも続く。
(つづく)

10月のアクセス数

2012年11月01日 | 今日このごろ
10月のアクセス数

10月の当ブログの状況をご報告する。(臨時投稿)
Access analysis of this blog; October 2012

4日に一度の投稿を行った。他に臨時投稿が二回。
7月7日から、当ブログのアクセス数の統計記録をとっている。記録項目は、閲覧回数 訪問人数 同一プロバイダー中の訪問人数順位(3万位以下は数字が出てこない) 同一プロバイダーにあるブログの総数 の各数字で、土曜日毎に一週間の集計もされている。なお「閲覧回数」はその日のアクセス総数、訪問人数は同一の方の重複を除いた数字。
10月(と括弧内は9月)の数字(平均値)は次のとおり。
閲覧回数 134.5 (158.6)
訪問人数 68.3 (696.7)
同一プロバイダー中の訪問人数順位 27,255(26,164)
そのブログ総数(平均ではなく月末) 1,778,435(1,780,631)
3万位以下の順位は順位の判っている2万位以下の日のデータの回帰直線に従って推定した。3万位以下の日で推定値が3万を切ることもあるが、その場合には3万とした。3万位を大きく超えたことはなさそう。
ご覧のように、9月と比べて10月も、閲覧回数・訪問人数ともに少し減っている。8月から二度にわたり減少した。平均順位もほんの少ししか下がったが、全数が増えているので上位からの割合(1.48%)は、奇しくも9月と同じ数値。だから、全体のアクセスが落ちていて、当ブログの変化は少ないことになる。13日に大きな落ち込みがあって閲覧回数・訪問人数ともにこれまでの最小を記録した。理由は不明。なお、12日の数字(53閲覧、22,316位)は回帰直線から大きく外れた(順位が上過ぎる)ので、回帰直線計算表から除外した。12日から13日にかけて、カウント漏れなど何かあったのかもしれない。
訪問人数の数字の変化の幅が非常に狭い(下のグラフ)ことは変わりない。最低は10月13日の44人、最高は10月1日の92人。10月は全ブログ(約178万)の上位1%以内になった日はない。これまでに9月23日の17,635位(0.9928%)の1日だけ。この数字(全ブログ(約178万)の上位何%に入っているか)は、7月は1.65%、8月は1.57%、9月は1.48%、10月も1. 48%だった。古参のブログが終わったりするから、新参者の当ブログの順位アップは当然。訪問人数は4日に一度の投稿日にやや多い。投稿日に訪問人数の順位が3万位以下に落ちたことはない。


グラフ:10月のアクセス数。青:閲覧回数 赤:訪問人数

開設してからの総数は10月末現在次のとおり。
開設後の日数 620日
投稿総数 175回
総閲覧回数 86,597
延べ訪問人数 39,130
前月に続き、一日ごとに約70人の方が見てくださっている事になる。アクセス御礼。書きためた「蒸気機関車」シリーズはあと60回分以上ある。

散歩で見かけた10月という季節:




メタセコイア 10月25日小倉南区徳吉で撮影
Metasequoia glyptostroboides, the dawn redwood, and its fallen leaves

25日、前日から急に冷え込み、メタセコイアの落葉が始まった。小さな小葉が分離するのではなく、小枝ごとに落葉するのが特徴のひとつ。近畿地方の大阪層群などの化石から、落葉することや その落ち方などをもとに、三木茂博士が新属新種として提唱した。後に中国で自生種が発見された。和名はアケボノスギ(曙杉)。
同日、公団の植え込みのクチナシ(梔)が食べられているのを見た。


クチナシを食べるオオスカシバ幼虫 10月25日小倉南区志徳で撮影。
Gardenia trees and a larva of moth, Cephonodes hylas

幼虫の種類はおそらくオオスカシバ。新しい芽を食べ尽くしていた。この場所では3匹見たが、食べられた枝の数から見て、その十倍はいたに違いない。オオスカシバは、スズメガ型の蛾で、翅の大部分の鱗粉がなく(羽化後すぐに落ちるのだそうだ)透明である。夕方すごいスピードで飛び、花の前でホバリングして蜜を吸う。よくハチと間違われるが、蛾である。体の緑色が目印。