焼津球場準々決勝第2試合は、常葉橘中学と磐田城山中学。
常葉橘中学は、昨年県覇者でなおかつ全国大会で優勝している。磐田城山中学も県大会常連組と記憶している。
おそらくこの試合も拮抗するだろうと覚悟していたが、それでも延長は無いものと思っていた。
ところが・・・。
この試合の審判は、第1試合のメンバーがそのままポジションを換え受け持つ。
球審は私、1塁御前崎SUZUKI・M氏、2塁川根WADA氏、3塁焼津若手ユウタ氏。
球審と3塁、1塁と2塁が互いにチェンジした形。
もう1試合目で呼吸はばっちり合っているので、気楽に2試合目に。
試合展開は、常葉橘主導かと思っていたが、その逆の磐田城山中学が中盤2点先行となる。
その後橘は1点ずつ加点し、何とか追いつくが、またしても城山中学が1点を取る。
しかし、昨年の全国覇者のプライドとここで負けてなるものかという気持ちが、終盤1点を取り返し、同点となる。、
だが、逆転までは行かずなんと第1試合に続き第2試合も延長。
これには、自分自身でもあきれ果て、ただ粛々と球審に勤めるのみであった。
高校選手権大会からなんと3試合連続。選手権大会を含めた計6試合中5試合が延長戦という、試合時間の短さを身上とする審判にとって、なんとも不名誉な事態。
まあ、それだけ実力伯仲の戦いに立ち会った、と自分で言い聞かせながら、延長戦に臨んだ。
城山中学のエースは、常葉橘中学の強力打線に真っ向から勝負をする。
しかし、その分全精力を使って7回まで来た。
延長になったところで、だいぶ疲れを感じさせる投球となった。
先ほどまでキャッチャーのミットめがけてズバズバきていた投球が、横に、上下に乱れ始めた。
常葉橘も対戦校のエースの疲れを見逃さず、甘い球は確実に打ちに行き、明らかなボールはしっかりと見逃していた。
8回表、いつのまにかノーアウト満塁にしてしまった城山中のエースだが、簡単には点を与えない。
渾身の投球で、次の打者をインフィールドフライにした。
しかし、その次の打者には、3ボール2ストライクまで行ったが、次の球が外にそれ、痛恨の押し出しフォアボール。
その後もゲッツー崩れで1点を与え4対2で8回裏の城山中の攻撃に。
しかし、中盤2点差を追いあげ、また8回には2点を挙げての逆転を演じている常葉橘中の勢いが勝り、そのまま得点がなくゲームセット。
互いに全力を出し切っての接戦で、1時間45分ほどの時間が短く感じられた。
それにしても、何時まで延長癖が続くのやら。
この後の審判割り振りは、今のところないが、当面ごくごく普通の試合をしてみたい。
試合の後の4氏の反省は、私のインフィールドフライのかけるタイミングが遅れたこと以外は、特に問題もなく無事に終わったことを確認しあった。(タイミングの遅れはだいぶ重要な問題だが・・・。)
それにしても、高校野球選手権大会が終了した後の球場というのは、グラウンドにしても本部室、審判控室にしてもあの時の活気はない。
すこし興奮した熱気を早々に覚まさなければならないかのように、静かな空気が漂っている。
御前崎からSUZUKI・M氏が買ってきた亀饅頭の土産も、鬼塚指導員の口に入らず、そのまま箱の中へ。
ただし、翌日新たに始まる中学選抜大会(各支部に属する中学から選抜された選手による選抜チームの大会)には鬼塚指導員も来るということで、その亀饅頭は、あらためてだされることに。
若手ユウタ氏がしっかりとSUZUKI・M氏から預かっていた。