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白梅(思いのまま)、紅梅、そして甲州野梅すべてが開花した。
その3鉢を玄関に飾る。
かすかながら梅の甘い香りが漂う・・・。
それに、1月中旬から咲き始めた藪椿が梅三役のわき役に、今2粒目を開花する。
余り客が来ない我が家の玄関先、せいぜい宅急便の配達員とこの頃家の回りに居座る地域猫をおもてなしする梅・・・。
まあ、出勤時の豪華な彩と、帰宅時のかおりのおもてなしに満足・・・。
いよいよ春間近・・・。
【写真↓:おもてなしの梅三役+藪椿】
【写真↓:これから次々に開花する元気な紅梅】
【写真↓:梅特有の古木のシャリを持つ白梅(思いのまま)。つぼみはピンク、開花すると白い花弁となる。】
【写真↓:盆栽梅のトップブランド甲州野梅、昨年は1輪だったのが、今年は数輪花芽を付けた】
【写真↓:梅のわき役藪椿も、後3つの花芽を持っていて、これから順次開花しそう・・・】
ぼちぼち梅の季節・・・。
これから玄関先を彩る梅を昨日手入れした。
「紅梅」は、紅い梅が一つは欲しいと、園芸店で購入してきたもの。
園芸店での購入なので、元の素材が不明であり、また明らかに、盆栽の育て方を越え、いったん畑で成長させた販売用の紅梅だが、玄関先を飾るには、ちょうどいい素材・・・。
紅梅の開花はこれからだが、一方、白梅は、ぼちぼち花一輪を咲かせ、手持ちの梅のなかで最初に開花した。
しばらくは、玄関先を潤ってくれるだろう・・・。
そして、いつもながら一番期待する甲州野梅。
その1輪がほころんだなら、香ばし甘い梅の香りがするぐらいの野生感を持っている素材。
そんな甲州野梅は、今年も1輪の花がせいぜいと思って育てていたが、今、数粒の花芽が育っている・・・。
2月の玄関では、梅のおもてなしが宅配便配達人の癒し(!?)になるだろう・・・!?
盆栽の素材にするには必要なところに葉も枝もないが、私なりに枝の曲がり具合と全体の雰囲気で、椿の繊細な体裁を持っていると大事に育てている藪椿。
いままでの盆栽の持ち物の中で花と言うものには縁がなく、単に小品盆栽程度に育てていた藪椿だったが、今年初めて開花を披露した・・・。
すでに10月初旬からつぼみが芽生え始め次第に大きくなるが、硬そうなつぼみは静岡の温暖な冬場の気候にも唯我独尊(!?)開花せず、わずかなふくらみの進みは見えるが、なかなか開花しなかった。
年をまたぎ変化がなかったので、体力がなくつぼみのまま開花できないのかと思っていたが、この頃、花芽のうちの一つが急に膨れ始め、一昨日花弁を目一杯開きだした。
一般的に花を咲かせる植物は春や夏、そして秋の気候のいい時期に開花し、昆虫や鳥たちに子孫を残すための種や花粉を提供する。
しかし椿はその子孫を残す絶好の時期をあえて外し、わざわざ冬場に開花する。
その意味を知ることは、結構人生訓にもなる・・・。
単に盆栽を育てる傍ら素材の特性を知るのも、結構面白みがある・・・。
来春の新芽の成長を促すための大事な黒松の作業、葉刈りを行った。
今年の葉をそのまま来年まで成長させると、来年の次の芽に養分が十分行き届かない。
ただ、そうは言っても、成長著しい若い黒松ならいくら葉を切られようとも次の芽が十分育つ余力があるが、古木になると、素材全体の栄養バランスを考えた場合は、自然に任せた育成がいい。
とは言っても2、3年に1度は、葉刈りで樹勢を整えることも必要。
今回の文人黒松は、おそらく7、80年経過する古木。
一昨年から葉刈り、芽摘みを控えて自然に育てているが、ここにきて、葉の色が黄ばんできて元気がない。
盆栽教室の講師に相談したら、思い切って葉刈りをして、そこに肥料と水を十分やることで、回復するとの指導をいただく。
今まで大事に育てすぎたのが、かえって元気がなくなってきたのか・・・!?
樹木はもともと野生、時には手荒い育成も必要かもしれない。
【写真↓:黒松の葉刈りは、基本的に今年の葉を半分くらい切除する】
【写真↓:葉の切除後】
【写真↓:普段なら、頭に近い部分は元気があるのだが、この文人黒松は、葉が黄色み、元気がない。】
【写真↓:すでに葉刈りした下部、ここの葉は、比較的緑が残る。】
【写真↓:古木ゆえ、主幹の中央には、樹皮がめくれ樹脂が出ている部分がある。】
【写真↓:春を待つ芽が、しっかりと成長している。】
【写真↓:その芽を元気よく育てるため、回りの葉を切断する。】
【写真↓:葉刈り後の文人黒松。今回の作業時間は50分。】
何度となくこのブログで記述するが、もみじの剪定は、冬を迎える前に必ず終了しておかなければならない。
特に私が大事に育てる双幹もみじは、慎重に生育させたいので、万が一でも剪定した枝から樹液が出ないように、例年11月中に葉刈りを済ませ、12月初旬に剪定をして翌年の芽吹きに備える。
しかし、今年は、盆栽に費やす時間に余裕がなく、作業が遅くなり、昨日の葉刈りとなった。
ただ、作業が遅れた分、葉の紅葉が例年に比べ多く見られたが、これももみじにとっては負担。
紅葉の葉を持ちながら冬の乾燥した風に当たると、葉を支える枝自体にまで損傷を与える。
よく見る山奥の赤々としたもみじの観賞できる場所は、一般的に風が少ない、しかし、海に近い私の地域では、この時期は乾いた西風が常に吹きすさむ。
この意味でも私はもみじの葉刈りは早めに済ませるが、それが今年昨日となった。
昨日の葉刈りの作業工程は以下の通り・・・。
【写真↓:葉刈りが遅れた今年は、いつになく赤い葉が目立つが、私のもみじは全体には紅葉しない】
【写真↓:部分的に赤い色の葉もあるが、また緑色の葉も混在する】
【写真↓:葉が重なっていた下の葉は、まだあざやかな緑を保つ】
【写真:裏の姿も紅色はまばら】
【写真↓:葉刈りは私の場合、基本は鋏で切り取る。】
【写真↓:ほぼ中間まで終了。ここまで20分】
【写真↓:葉刈り終了。40分の作業だった。】
【写真↓:剪定した葉が足元に】
【葉刈りの目的は、葉を単に刈ることではなく、刈って枝ぶり、樹形を見て翌年の樹形を想定しながらの剪定作業をするため。昨日は葉刈りまで、今週盆栽教室で、講師に樹形を見て剪定をしていただく。】
【剪定が必要な個所は私なりに理解している。きっと講師は、この部分を剪定すると思うが・・・。】
【写真↓:いわゆる単に伸び切った徒長枝は、真っ先に剪定】
【写真↓:上に延びる枝も不要】
【写真↓:交差する枝は必ず剪定】
【写真↓:今まで大事に剪定してきた繊細な末端の枝。これが葉の重みで柔らかく落ち込み、ふんわりとした全体の樹形を作り上げる。】
【写真↓:秋の吉田町文化祭に出店した時の樹形】
次の土日、12月3、4日は、吉田町の県立吉田公園の管理棟を借用して、盆栽教室の生徒による盆栽展が開催される。
恒例となる盆栽展だが、コロナ禍の中、やっていいものかどうか講師と教室の部長が検討していたが、感染防止対策にしっかりと取り組みながら、今年も実施することとなった。
【↓:昨年の様子】
2021 盆栽教室県立吉田公園展示会No2 - 温故知新No2 (goo.ne.jp)
教室の生徒が持つ盆栽は、本格的なものもあるがやはり趣味の範囲の素材、ただ、毎日手をかける盆栽だから、どこかに出して、みなさんに観賞してもらいたい。
今年の展示会は5月の生徒作品展、10月の吉田町文化祭、そして今回の吉田公園盆栽展と3回の展示の機会があった。
教室の生徒の作品だから、人前に堂々と出せるものは限られている、とはいっても、3回とも同じ作品では、出す生徒も面白くない。
毎回悩みながら、その時期に一番元気で見栄えがいい素材を展示する。
今回私は、懸崖黒松。
今年、一番できのいいのは双幹もみじだが、今の時期、私の地域では温暖のせいで葉が真っ赤に紅葉してくれずくすんだ赤茶けた色となり、そのうち朽ちてくる。
だから、今回は、黒松を展示することとする。
この懸崖黒松も、今年は施肥がうまくいき、元気がいい。
冬を感じさせない力強さを、みなさんに見ていただきたい・・・。
今の時期、全国的には紅葉を求め人波が観光地に押し寄せている。
とりわけもみじは色鮮やかでその形も人気があり、人の心を癒してくれる・・・。
そんなもみじを盆栽に持つが、私の牧之原市では寒暖差も全国から比べればあまりない温暖な気候ゆえ、もみじの紅葉を楽しむことはできない・・・。
私のもみじの盆栽は数点あるが、今どれも葉は青々としている。
これがこれからの寒さで紅葉になるかと言えば、赤を通り越し葉枯れの状態になるのが私のもみじ・・・。
だから、今の時期もみじの管理は、葉刈りと剪定。
葉刈りは、剪定する枝ぶりを見るための邪魔な葉を取り除くこと。
ではなぜまだ葉が青々としている今の時期剪定をするのかと言えば、もみじやかえでは、これから冬にかけ翌年の発芽のための養分を体内に溜める。
そんな養分を溜めた真冬に剪定すれば、切った枝先からその養分が垂れ、樹勢に大きな影響を与えることになる。
ちなみにその養分は、カナダで有名ないわゆるメイプルシロップと原理は同じもの。
だから、もみじは寒くなる前に樹形を整える剪定をするとともに、その前に全体の樹形を見えるようにするための葉刈りが必要となる。
昨日その葉刈りと剪定をもみじの寄せ植えで行った。
【写真↓:あまり手をかけていないもみじ寄せ植え。今から葉を刈り、来春の葉が成長した時の寄せ植え全体のバランスを考えながらの剪定をする。】
【写真↓:もみじは、一つの芽から2つの葉が生える】
【写真↓:ちょうど2つの葉を持ちながらはさみを入れる】
【写真↓:青々と元気のいい葉だが、残念ながら剪定】
【写真↓:枝からの余分な芽生えは、指で取り除く】
【写真↓:根の処理も大事、土表をはう細根は取り除く。】
【写真↓:1時間の寄せ植えもみじ葉刈り&剪定作業後の姿・・・】