温故知新No2

静岡県の牧之原市から、盆栽、野球審判、蕎麦打ち、おやじバンド、その他徒然なるままに、ブログしています。

2024 盆栽の恩師逝去・・・

2024-06-19 06:55:06 | 盆栽教室
ほぼ20年ほど盆栽教室で教授いただいた高橋先生がお亡くなりになった。

盆栽の手ほどきを、土の性質から植替えの土の処理、そして、最も大事な各盆栽の素材ごとの育成方法など多岐にわたり丁寧に受けた・・・。

おそらく盆栽の一から十まですべて指導できる講師はそうもいない、その先生となる方が身近にいたことは、私が盆栽を続けられた最上の幸運だった・・・。

そんな講師がお亡くなりになったので、その盆栽技術を伝承する流れが途絶える・・・。

もしかしたら、先生は、盆栽教室の受講生から先生の技術を受け継ぎ、日本盆栽協会のインストラクターとして、地域盆栽の発展につながる人が出てくることを期待していたかもしれない。

そうなれば、先生も一安心だっただろうが・・・、盆栽教室の我々は、先生の技術に近づくほどの技量も心意気もない趣味の範囲の生徒・・・。

高橋先生の逝去に際し、まずは、先生の技術、盆栽に対する思い入れを後世に引き継ぐことができなかった大損失を、ここで先生にお詫びしなければならない・・・。

残念ながら、聞くところによると、先生の盆栽名品が毎日の水やりをしなかったために、今は朽ちているという・・・。

先生の盆栽は、他の展示作品を圧倒するほどの威風堂々とする重厚な作品ばかり。
ひと声教室の生徒に声をかけていただければ、毎日の水やりは交替でなんとかこなせたはず・・・。

ただ・・・、高橋先生は、水やりをあえて人任せにすることを極端に嫌っていたようだ・・・。

ただ、盆栽も生き物、先生から受ける水が途絶えた瞬間から、生命の継続性が絶たれる・・・。

案の定、先生は最後の最後まで病弱の身体で水を何とか盆栽に与えていたが、それもいつしかかなわなくなり、その後ご家族がしばらく続けたが、そのうち水の供給も少なくなり盆栽は朽ちていった・・・。

人に頼めば盆栽は生きながらえるのだが、高橋先生の哲学は、自分の一生懸命育て生育した盆栽は人の手に預けるものではなく、盆栽の寿命は自らの寿命と重ね合わせるものと考えていたのかもかもしれない・・・。

少し誇張しているかもしれないが、盆栽をこよなく愛していた先生が簡単に盆栽を枯らすわけがない。

あの生徒をおもんばかりながら、かつ盆栽を育てることに関しては卓越していた高橋先生、盆栽の全てを知り尽くした挙句の結論と、勝手に想像する・・・。

なんとなく気持ちが伝わってくる・・・。
私も今自慢げに育てている盆栽が数鉢あるが、万一の場合に人に渡る我が子盆栽を想像することが出来ない・・・。

簡単に預けることはできるが、それ以上に私が苦労した春夏秋冬のこまめな手入れを、次の持ち主がやってくれるか・・・、負担をかけることにならないか気を使うこととなる。

高橋先生は、信頼のおける盆栽教室の生徒なら安心して盆栽を預けられると考えていたのかもしれない、また、私たちも先生の盆栽を預かれば、さらに盆栽の育成に力が入ると思うが・・・。

高橋先生の盆栽哲学は、どうも私たちの考え及ばないところで、思いめぐらしていたのだろう・・・・。

懇切丁寧なご指導に感謝申し上げ、ご冥福をお祈りいたします・・・

合掌

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2024 黒松の芽摘み・・・6/08

2024-06-10 06:45:16 | 盆栽教室
今はご隠退されている講師から、松の芽摘みは6月の25日前後と盆栽教室当初から言われてきた・・・。

その17年間で地球温暖化が進み、明らかに暑さが徐々に前倒しとなっている。
そんな状況の中で、講師の指導を純粋に受け止め、毎年のように6月25日前後に黒松の芽摘みをしていたが、どうも芽摘みの後の新芽の生え具合が弱弱しく感じる・・・。

芽摘みとは、黒松の芽の数を増やす技術、盆栽黒松を大樹のように見せるためには、その枝数を増やして密集した枝と葉で、いかに大樹を連想させるかが醍醐味・・・。

そのために、今年出た新芽をわざとこの時期に摘み、その跡に2、3の新たな新芽が息吹かせる黒松特有の盆栽作業。

ただし、芽を摘む時期は限られ、寒くもなく、また暑くなる前に作業を終えておかなければ、いい芽が出てこない。
また、元気よく次の新芽を発芽させるためには、適切な肥料で体力を付けておくことが必要・・・。

そんな毎年の芽摘みの時期だが、さすがに今年はもうすでに夏日・・・、そうなると、真夏の陽気になる前に芽摘みをしなければならない・・・。

講師の教えに逆らうことになるが、臨機応変に対応することも教わった・・・。

今の時期の芽摘みは時期尚早なのかもしれないが、長年の経験と、今の異常な気温を考えると、私の静岡県内では、もう黒松の芽摘みは6月25日を待たずして、今、適当な時期になったと感じるので、さっそく芽摘み作業をする。

【写真↓:5、60年は経つ黒松(錦松)】

【写真↓:錦松独自の張り出す樹皮】



【写真↓:芽摘みとは言っても単純に今年の新芽を根元から切り落とす作業。
切り落とし前】


【写真↓:芽の切り落とし後】

【写真↓:芽の中には、すでに2つの芽を持つものもある。元々2つの芽に増やしたいための芽摘み、2つすでに芽があればそのまま置けばいい。ただ、芽の勢いが違うので、私は強い芽を切り、小さな芽を残す。】

【写真↓:大小二つある芽の中で、小さな芽を残し、後から生える芽との対とする。】

【写真↓:まずは今年の新芽を切り取った後・・・、ただし、私はこの後、ひと作業を加える・・・。】


【写真↓:芽を摘んだ後の葉を、少し短く剪定する。新芽が元気よく噴き出て成長するためだが、特にこの錦松のような古木は、なるべく古葉への栄養供給を制限し、その分新芽に栄養が行き渡るようにと、勝手な解釈の作業をしている・・・。】

【写真↓:作業終了後の古木錦松。作業時間1時間15分】




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2024 盆栽教室生徒作品展・・・

2024-05-11 07:15:08 | 盆栽教室
今年も恒例の生徒作品展が今日から明日の二日間、吉田町の中央公民館ロビーで開催する。

昨日はその準備をした。
生徒の作品とは言っても、盆栽歴数十年のベテランぞろい、私でさえもう20年近くになる。

そんな連中が持ち寄った作品は、今はご高齢で講師から離れてはいるが、盆栽インストラクターの高橋先生が直接手をかけていただいた盆栽なので、樹形や根張りなどの基本は完成されている。

だから、どこに出しても恥ずかしくない、管理が行き届いた見ごたえのある立派な作品ばかりだ・・・。

私の今年の作品は2席、双幹ヤマモミジと添えにアッツザクラ、そして株立ちイチョウとハゼ。

今日は午前9時から午後5時まで、明日は午後4時までの開催時間となている。
今日明日とも天気がよさそう、外出の際にはぜひお寄りいただき、ご覧ください・・・。

【写真↓:双幹ヤマモミジとアッツザクラ】


【写真↓:株立ちイチョウとハゼ】

【写真↓:生徒作品展とはいえ、重厚な作品が並んでいます。】






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2024 盆栽展に向けて・・・

2024-04-30 07:06:56 | 盆栽教室
カレンダーでは平日だが、ゴールデンウィークを連休にしている企業などにとっては、まだまだ連休が続く中盤・・・。

私は、今日は勤務日だが、先週土曜日の出勤の振替休日で、少しはGW連休の気分を味わえる・・・。

ところが、さあ何をやるかと言ったら、いつものとおり盆栽作業。
来月12日と13日の土日に、通う盆栽教室の生徒作品を展示した盆栽展を開く。

その出展作の手入れをしなければ・・・。
出展作を出すとは言っても、単に葉や枝を整理するばかりでなく、土に生える苔を整理したり、また、鉢の汚れを落として少し油性の油を付けて光沢を出したりする作業がある。

それが終われば、1週間ばかり家の中で育てる。
盆栽は、日光に当たると葉や芽が勢いよく色んな方向に向いてしまう。

よくシクラメンなど置きっぱなしにすると日差しに花が一様に向かうのと同じだ・・・。
だから、特に雑木系の盆栽は出展前に葉や枝の向きが落ち着くよう、太陽から遠ざけて家の中でしばらく育てる。

盆栽を出展するには、2週間前ぐらいから私は手を加えていく・・・。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2024 盆栽植え替え作業が本番(黒松・もみじ)・・・

2024-03-18 07:00:32 | 盆栽教室
2月までの冷たい気候の中でためらいがちに芽を宿していた盆栽の素材が、ようやく芽を吹きだしてきた・・・。

例年と比べ早いような気がするが元々地球温暖化、季節は明らかに先走っている・・・。

盆栽の植え替え時期は例年春の彼岸前は雑木系、彼岸を過ぎれば松柏系と今まで明確に管理している。
各素材、芽を吹きだし始めたということは、体力があり、また根の成長がしっかりとできているということ。

管理の時期を綿密に組むことは大事だが、結局気候の変化に柔軟に対応して、今年は少し早めの植え替え作業に入る・・・。

まず最初に手を付けたのが、大物文人黒松。
樹高70センチもあり、枝も複雑な形なので、手がかかる素材。
この素材の植え替えは一人では持ちこたえられないので、支えを用意してそこからひもを出して黒松を宙づりにさせながらの作業となる。


今までの浅い手捻りの鉢では斜幹の黒松がさらに倒れてくるので、今回から深い太鼓鉢に植え替える。


今までの鉢はお役御免・・・。


1時間の作業時間で終了・・・。


ついでに気になっていたモミジも植え替える。このモミジも樹高はそうも高くないが、根張りがあり重いので、この植え替え作業も一苦労だ・・・。

鉢の中心から少しずらし位置を決める。この後針金で鉢に固定して土を均して出来上がり・・・。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2024 玄関を彩る花・華(3月中旬)・・・

2024-03-12 06:56:48 | 盆栽教室
昨年暮れから小さい蕾を枝の先に付けていた椿。
その蕾の開花を楽しみにしていたが、椿の蕾は一向に変化を見せずなかなか開花には時間がかかる・・・。

結局、膨らんできた頃から数えて、ようやく3か月で開花した・・・。
椿の蕾は硬い、それがほころんで開花するには椿が納得する気候と環境が必要なのだろう・・・。

今玄関を飾るのは、結構花もちがいいボケと今回の椿、そして、ボケ以上に長い時間咲きつづけるシクラメンの3種。

この花の中で一番の長寿はシクラメン、5月ぐらいまで花が咲き続ける。
次は、ボケと椿だが、毎年のことではあるが、あまり両種の花の落下時機をしっかりと覚えていない・・・。

花をつける素材は、その姿を玄関で紹介することにしている。
これは、盆栽の道を歩み始めた時に、熱心なご指導を受けていた高橋講師からのアドバイス。

花を咲かす盆栽は、単に庭で育成するばかりでなく、せっかく花を咲かせたその姿を玄関などでお披露目することで盆栽の価値が生まれる、との教えをいただいている・・・。

高橋講師の教えをいただきながら、四季折々花が咲いた盆栽を玄関に飾っている・・・。







コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2023 ソナレの芽摘み

2023-03-30 06:56:20 | 盆栽教室

私が持つ盆栽素材の中で、一番大型のソナレの根連なり。

一つの株から複数本の成木が育つ根連なり、もうこの鉢を持ち上げるには、相当の覚悟と慎重さを要する。

最近では、置いてある台の上そのままで手入れする。

そのソナレは、今の時期、次から次へと新芽を出すが、この新芽を摘まないと樹形が乱れるので、この時期の大事な作業。

とはいえ、大型の盆栽であるがゆえにその新芽の数は膨大・・・、いつも数日がかりの作業となる・・・。

【写真↓:びっしりと生え始めた新芽】

【写真↓:芽摘み前】

【写真↓:芽摘み後】

【写真↓:摘み取った新芽】

【写真↓:まだ芽摘みは始まったばかり・・・】

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2023 梅三役そろい踏み・・・

2023-02-06 06:42:51 | 盆栽教室

白梅(思いのまま)、紅梅、そして甲州野梅すべてが開花した。

その3鉢を玄関に飾る。

かすかながら梅の甘い香りが漂う・・・。

それに、1月中旬から咲き始めた藪椿が梅三役のわき役に、今2粒目を開花する。

余り客が来ない我が家の玄関先、せいぜい宅急便の配達員とこの頃家の回りに居座る地域猫をおもてなしする梅・・・。

まあ、出勤時の豪華な彩と、帰宅時のかおりのおもてなしに満足・・・。

いよいよ春間近・・・。

【写真↓:おもてなしの梅三役+藪椿】

【写真↓:これから次々に開花する元気な紅梅】

【写真↓:梅特有の古木のシャリを持つ白梅(思いのまま)。つぼみはピンク、開花すると白い花弁となる。】

【写真↓:盆栽梅のトップブランド甲州野梅、昨年は1輪だったのが、今年は数輪花芽を付けた】

【写真↓:梅のわき役藪椿も、後3つの花芽を持っていて、これから順次開花しそう・・・】

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2023 梅の時期・・・

2023-01-29 07:14:02 | 盆栽教室

ぼちぼち梅の季節・・・。

これから玄関先を彩る梅を昨日手入れした。

「紅梅」は、紅い梅が一つは欲しいと、園芸店で購入してきたもの。

園芸店での購入なので、元の素材が不明であり、また明らかに、盆栽の育て方を越え、いったん畑で成長させた販売用の紅梅だが、玄関先を飾るには、ちょうどいい素材・・・。

紅梅の開花はこれからだが、一方、白梅は、ぼちぼち花一輪を咲かせ、手持ちの梅のなかで最初に開花した。

しばらくは、玄関先を潤ってくれるだろう・・・。

そして、いつもながら一番期待する甲州野梅。

その1輪がほころんだなら、香ばし甘い梅の香りがするぐらいの野生感を持っている素材。

そんな甲州野梅は、今年も1輪の花がせいぜいと思って育てていたが、今、数粒の花芽が育っている・・・。

2月の玄関では、梅のおもてなしが宅配便配達人の癒し(!?)になるだろう・・・!?

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2023 椿の根性・・・!?

2023-01-12 07:02:32 | 盆栽教室

盆栽の素材にするには必要なところに葉も枝もないが、私なりに枝の曲がり具合と全体の雰囲気で、椿の繊細な体裁を持っていると大事に育てている藪椿。

いままでの盆栽の持ち物の中で花と言うものには縁がなく、単に小品盆栽程度に育てていた藪椿だったが、今年初めて開花を披露した・・・。

すでに10月初旬からつぼみが芽生え始め次第に大きくなるが、硬そうなつぼみは静岡の温暖な冬場の気候にも唯我独尊(!?)開花せず、わずかなふくらみの進みは見えるが、なかなか開花しなかった。

年をまたぎ変化がなかったので、体力がなくつぼみのまま開花できないのかと思っていたが、この頃、花芽のうちの一つが急に膨れ始め、一昨日花弁を目一杯開きだした。

一般的に花を咲かせる植物は春や夏、そして秋の気候のいい時期に開花し、昆虫や鳥たちに子孫を残すための種や花粉を提供する。

しかし椿はその子孫を残す絶好の時期をあえて外し、わざわざ冬場に開花する。

その意味を知ることは、結構人生訓にもなる・・・。

単に盆栽を育てる傍ら素材の特性を知るのも、結構面白みがある・・・。

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2022 黒松の葉刈り

2022-12-19 06:54:46 | 盆栽教室

来春の新芽の成長を促すための大事な黒松の作業、葉刈りを行った。

今年の葉をそのまま来年まで成長させると、来年の次の芽に養分が十分行き届かない。

ただ、そうは言っても、成長著しい若い黒松ならいくら葉を切られようとも次の芽が十分育つ余力があるが、古木になると、素材全体の栄養バランスを考えた場合は、自然に任せた育成がいい。

とは言っても2、3年に1度は、葉刈りで樹勢を整えることも必要。

今回の文人黒松は、おそらく7、80年経過する古木。

一昨年から葉刈り、芽摘みを控えて自然に育てているが、ここにきて、葉の色が黄ばんできて元気がない。

盆栽教室の講師に相談したら、思い切って葉刈りをして、そこに肥料と水を十分やることで、回復するとの指導をいただく。

今まで大事に育てすぎたのが、かえって元気がなくなってきたのか・・・!?

樹木はもともと野生、時には手荒い育成も必要かもしれない。

【写真↓:黒松の葉刈りは、基本的に今年の葉を半分くらい切除する】

【写真↓:葉の切除後】

【写真↓:普段なら、頭に近い部分は元気があるのだが、この文人黒松は、葉が黄色み、元気がない。】

【写真↓:すでに葉刈りした下部、ここの葉は、比較的緑が残る。】

【写真↓:古木ゆえ、主幹の中央には、樹皮がめくれ樹脂が出ている部分がある。】

【写真↓:春を待つ芽が、しっかりと成長している。】

【写真↓:その芽を元気よく育てるため、回りの葉を切断する。】

【写真↓:葉刈り後の文人黒松。今回の作業時間は50分。】

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2022 もみじの葉刈り

2022-12-09 06:57:04 | 盆栽教室

何度となくこのブログで記述するが、もみじの剪定は、冬を迎える前に必ず終了しておかなければならない。

特に私が大事に育てる双幹もみじは、慎重に生育させたいので、万が一でも剪定した枝から樹液が出ないように、例年11月中に葉刈りを済ませ、12月初旬に剪定をして翌年の芽吹きに備える。

しかし、今年は、盆栽に費やす時間に余裕がなく、作業が遅くなり、昨日の葉刈りとなった。

ただ、作業が遅れた分、葉の紅葉が例年に比べ多く見られたが、これももみじにとっては負担。

紅葉の葉を持ちながら冬の乾燥した風に当たると、葉を支える枝自体にまで損傷を与える。

よく見る山奥の赤々としたもみじの観賞できる場所は、一般的に風が少ない、しかし、海に近い私の地域では、この時期は乾いた西風が常に吹きすさむ。

この意味でも私はもみじの葉刈りは早めに済ませるが、それが今年昨日となった。

昨日の葉刈りの作業工程は以下の通り・・・。

【写真↓:葉刈りが遅れた今年は、いつになく赤い葉が目立つが、私のもみじは全体には紅葉しない】

【写真↓:部分的に赤い色の葉もあるが、また緑色の葉も混在する】

【写真↓:葉が重なっていた下の葉は、まだあざやかな緑を保つ】

【写真:裏の姿も紅色はまばら】

【写真↓:葉刈りは私の場合、基本は鋏で切り取る。】

【写真↓:ほぼ中間まで終了。ここまで20分】

【写真↓:葉刈り終了。40分の作業だった。】

【写真↓:剪定した葉が足元に】

【葉刈りの目的は、葉を単に刈ることではなく、刈って枝ぶり、樹形を見て翌年の樹形を想定しながらの剪定作業をするため。昨日は葉刈りまで、今週盆栽教室で、講師に樹形を見て剪定をしていただく。】

【剪定が必要な個所は私なりに理解している。きっと講師は、この部分を剪定すると思うが・・・。】

【写真↓:いわゆる単に伸び切った徒長枝は、真っ先に剪定】

【写真↓:上に延びる枝も不要】

【写真↓:交差する枝は必ず剪定】

【写真↓:今まで大事に剪定してきた繊細な末端の枝。これが葉の重みで柔らかく落ち込み、ふんわりとした全体の樹形を作り上げる。】

【写真↓:秋の吉田町文化祭に出店した時の樹形】

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2022 吉田公園盆栽展

2022-12-03 07:14:06 | 盆栽教室

昨日は、今日明日行われる盆栽展の準備をした。

今の時期、赤々と色づいたもみじや秋の豊穣にふさわしい実物のロウヤ柿など、20数点の作品が、公園の管理棟ホールを埋めた。

私は、秋と言わず1年中常緑の黒松を主木に、石化トキワシノブ(猫の手シノブ)を添え鉢に1席整えた。

盆栽教室の生徒の作品と言っても、もともと講師から譲っていただいた手が行き届いた素材なので、見ごたえがある作品ばかり。

ぜひ吉田公園に足を運んで、ご覧ください・・・。

【写真↓:手前の黒松が私の作品】

【写真↓:講師の黒松。鞍馬石の鉢と黒松が一体となる名品】

【写真↓:以下は準備作業風景】

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2022 県立吉田公園盆栽展

2022-11-27 07:10:51 | 盆栽教室

次の土日、12月3、4日は、吉田町の県立吉田公園の管理棟を借用して、盆栽教室の生徒による盆栽展が開催される。

恒例となる盆栽展だが、コロナ禍の中、やっていいものかどうか講師と教室の部長が検討していたが、感染防止対策にしっかりと取り組みながら、今年も実施することとなった。

【↓:昨年の様子】

2021 盆栽教室県立吉田公園展示会No2 - 温故知新No2 (goo.ne.jp)

教室の生徒が持つ盆栽は、本格的なものもあるがやはり趣味の範囲の素材、ただ、毎日手をかける盆栽だから、どこかに出して、みなさんに観賞してもらいたい。

今年の展示会は5月の生徒作品展、10月の吉田町文化祭、そして今回の吉田公園盆栽展と3回の展示の機会があった。

教室の生徒の作品だから、人前に堂々と出せるものは限られている、とはいっても、3回とも同じ作品では、出す生徒も面白くない。

毎回悩みながら、その時期に一番元気で見栄えがいい素材を展示する。

今回私は、懸崖黒松。

今年、一番できのいいのは双幹もみじだが、今の時期、私の地域では温暖のせいで葉が真っ赤に紅葉してくれずくすんだ赤茶けた色となり、そのうち朽ちてくる。

だから、今回は、黒松を展示することとする。

この懸崖黒松も、今年は施肥がうまくいき、元気がいい。

冬を感じさせない力強さを、みなさんに見ていただきたい・・・。

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2022 この時期の大事な作業「もみじの葉刈り・剪定」

2022-11-04 07:02:18 | 盆栽教室

今の時期、全国的には紅葉を求め人波が観光地に押し寄せている。

とりわけもみじは色鮮やかでその形も人気があり、人の心を癒してくれる・・・。

そんなもみじを盆栽に持つが、私の牧之原市では寒暖差も全国から比べればあまりない温暖な気候ゆえ、もみじの紅葉を楽しむことはできない・・・。

私のもみじの盆栽は数点あるが、今どれも葉は青々としている。

これがこれからの寒さで紅葉になるかと言えば、赤を通り越し葉枯れの状態になるのが私のもみじ・・・。

だから、今の時期もみじの管理は、葉刈りと剪定。

葉刈りは、剪定する枝ぶりを見るための邪魔な葉を取り除くこと。

ではなぜまだ葉が青々としている今の時期剪定をするのかと言えば、もみじやかえでは、これから冬にかけ翌年の発芽のための養分を体内に溜める。

そんな養分を溜めた真冬に剪定すれば、切った枝先からその養分が垂れ、樹勢に大きな影響を与えることになる。

ちなみにその養分は、カナダで有名ないわゆるメイプルシロップと原理は同じもの。

だから、もみじは寒くなる前に樹形を整える剪定をするとともに、その前に全体の樹形を見えるようにするための葉刈りが必要となる。

昨日その葉刈りと剪定をもみじの寄せ植えで行った。

【写真↓:あまり手をかけていないもみじ寄せ植え。今から葉を刈り、来春の葉が成長した時の寄せ植え全体のバランスを考えながらの剪定をする。】

【写真↓:もみじは、一つの芽から2つの葉が生える】

【写真↓:ちょうど2つの葉を持ちながらはさみを入れる】

【写真↓:青々と元気のいい葉だが、残念ながら剪定】

【写真↓:枝からの余分な芽生えは、指で取り除く】

【写真↓:根の処理も大事、土表をはう細根は取り除く。】

【写真↓:1時間の寄せ植えもみじ葉刈り&剪定作業後の姿・・・】

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする