今年印象に残った審判No4
「榛南3高等学校定期戦春季大会」
日時:平成18年4月22日(土) 場所:榛原高校野球部グラウンド(通称:培本塾) 対戦(点):榛原高校(7)対吉田高校(0) 天気:晴れ 試合時間:2時間00分 担当塁:3塁 特記事項:特記事項 5回から途中担当 3塁タッチアップ。ヒットと思いランナーが一旦離塁。直後戻りタッチアップ。油断。ランナー足とキャッチを直線で見ない。
この榛南地区に3つの公立高校がある。その野球部の定期戦が過去から毎年春季と秋季の2回行われている。
http://blog.goo.ne.jp/oishi21/d/20061028
また、地元の高校同士の戦いということで、3校の理解を得て、いつも審判技術の向上のため、夏の選手権大会で審判する者とともに、選手権を経験していないながらも、高野連の審判委員登録をしている者も交えて、審判を割り振り、みんなでジャッジする。
したがって、参加者全員を必ず割り当てるようにするため、場合によっては途中出場という場合もある。
日頃オープン戦で慣れた地元の高校同士の審判、かつ審判員の仲間の前でのジャッジとあって、緊張感も無くジャッジを行う。
この日の私は、5回途中からの出場組みであった。3塁を受け持ったが、しかし、こんなときに思わぬ落とし穴が待っているものである。
何の緊張感も無く、いつもの練習試合より多い声援を耳にし、爽やかな気候の中でジャッジし始める。おそらく、心の準備というものをしないまま試合に入っていった。
私の最初の回である5回表榛原高校の攻撃は、吉田高校のピッチャーの乱調から、早くも満塁のケースとなった。
次のバッターは、センターへの大飛球。3塁ランナーは軽くヒットになるものと思ったのだろう、ボールがまだ空中の間に3塁を離れ、ホームへ向かった。そして私もヒットと思った(!)。
これが落とし穴であった。
吉田高校のセンターがファインプレーで捕球したのだ。したがって、3塁ランナーが一旦3塁ベースに戻り、タッチアップを試みた。
しかしそのとき、私はすでにヒットになるものと思い込んでいたため、審判講習会では、この場合センターの捕球位置と3塁ベースを直線的に見て、タッチアップを見なければならないのであるが、両方を同時に見る位置にはいなかった。
ただ、3塁ランナーがベースに戻る動作を見て瞬間的にセンターの捕球とランナーの足の離れを見るよう努めた。
私はこのときランナーの足がわずかに速いと判断し、その後案の定アピールがあったときにアウトを宣告した。
3塁ランナーは、納得いかない様子で、ただし、何も言わずベンチに下がっていった。
おそらく、後の審判員での反省時のときに指摘が無かったので、ジャッジとしては正解だったのかもしれないが、審判の動きと位置の悪さに、説得あるジャッジではなかったと自分で反省している。
どんな試合、どんな状況での審判であっても、心の準備、ある緊張感を持って臨まなければならないものと反省するものであった。