まつたけ山復活させ隊運動ニュース

 松茸は奈良時代から珍重されてきたが、絶滅が心配される.松茸山づくりは里山復活の近道であり里山の再生は松茸復活に繋がる.

まつたけ山復活させ隊・まつたけ十字軍運動NEWSLETTER 602

2011年05月11日 |  マツタケの林地栽培 

写真1 フタバアオイ(橋本敏夫氏育成)手前の赤いものは花である.心臓形の2枚の葉がつくのでこの名がある.

写真2 高松市塩江町のアカマツ林

まつたけ産業で地域おこしを! 京まつたけ復活・里山再生市民運動

次回(288回)の活動日は5月14日(土)です.午前10時、岩倉香川山にお集まり下さい.

 5月15日(日)は、京都三大祭りといわれる『葵祭』の日である.
 
京都市観光協会のHPからその沿革を無断で転載すると、
 賀茂御祖神社(下鴨神社)と賀茂別雷神社の例祭で、5月15日に行われる。古くは賀茂祭、または北の祭りとも称し、平安中期の貴族の間では、単に「祭り」と言えば葵祭のことをさすほど有名であった。この祭の特徴は、平安時代以来、国家的な行事として行われてきたので、わが国の祭のなかでも、数少ない王朝風俗の伝統が残されているということである。 
 賀茂祭が葵祭と呼ばれるようになったのは、江戸時代の1694年(元禄7)に祭が再興されてのち、当日の内裏宸殿の御簾をはじめ、牛車(御所車)、勅使、供奉者の衣冠、牛馬にいたるまで、すべて葵の葉で飾るようになって、この名があるとされる。 
 祭の起源と沿革は、今から約1400年前の欽明天皇の567年、国内は風雨がはげしく、五穀が実らなかったので、当時賀茂の大神の崇敬者であった、伊吉の若日子に占わせたところ、賀茂の神々の祟りであるというので、若日子は勅命をおおせつかって、4月の吉日に祭礼を行い、馬には鈴をかけ、人は猪頭(ししがしら)をかぶって駆競(かけくらべ)をしたところ、風雨はおさまり、五穀は豊かに実って国民も安泰になった
という。
 また、819年(弘仁10)には、朝廷の律令制度として、最も重要な恒例祭祀(中紀)に準じて行うという、国家的行事になった。
 なお、応仁の乱(1467-77)ののち、1693年(元禄6)まで約200年の間、1871年(明治4)から1883年(明治16)まで、1943年(昭和18)から1952年(昭和27)まで、中断や行列の中止があった。しかし王朝の伝統は忠実に守られてきた(http://www.kyokanko.or.jp/3dai/aoi.html)。
 
 沿革を読むと、国家システム護持ばかりが目立って、興ざめである.それはさておいて、この祭を葵祭と呼ぶが、冒頭の写真1をご覧下さい.フタバアオイの鉢植えである.植物の説明は省くが、写真にあるように、長い茎が2本に分かれそれぞれの先にハート形の葉が1枚ついている.上賀茂神社では、昔通りに飾るため、葉2枚セットで7500本用いるそうである.今まで、神社の裏山などでフタバアオイを育てているが、獣害、ここでは鹿に食われてその保全が出来ないらしい.獣害を防ぐために、神社内に新たに育成場所をつくるそうだ(橋本談). 
 伝統行事を、京都の大文字も同じだが、維持するには相当な覚悟がいる.我々も、このブログで度々 訴えているが 活動場所岩倉の旧里山地帯でもサル、イノシシ、シカによる害は悩みである. 

新しい試みが出来にくい.全部食われるから.地域産業育成、景観保全、生物の多様性を守るなどは個人では荷が勝ちすぎる.3.11大震災の復興に於いても露呈されたが、国が、せねばなならない役割を放棄するなら、国は要らないのではないのか!
 
写真2をご覧下さい.
 これは、高松市塩江町マツタケ研究会(仮)が、地域のマツタケ産業復興モデルとして、これから手入れをする林の南斜面である.標高480m.このアカマツ林は、植物が茂りすぎである.アカマツ優占林とはお世辞にも言えない.通常、こんな林なら、『おやめなさい』と結論付けるのだが、この林には、今も、少ないがマツタケが出るのである. 
 マツタケが生活するには、「アカマツが何本あればいいか」と質問を受けるが、「25年生のアカマツが10m四方に25本ほど欲しいですね」というのが答になっている.
 しかし、岩手県岩泉町大川で コナラ林に2本のアカマツが隣接してあり、マツタケのシロが2つ形成された.マツタケの生活は、こうしてみると、分かったことが少ないように思う.
 
 相当、腐植層が発達していると思い、土のプロファイルをみると最大5cmである.意外に腐植の発達が小さい.土は痩せている.無から有は、マツタケの場合、皆伐して30年は待とうとなる.有から有は増産成功率100%である.誤解なきように付け加えるが、老齢林では、壮齢林のように、マツタケの発生が戻ることはないと思わねばならない.
 香川県小豆島のように、降水量は少なくはない.気温も低い.『やってみよう』と思い、手入れの方法を提案してきた.株元5cm以上の広葉樹を伐り運び出す.マツタケの発生位置が特定できないためもあって、この程度なら地掻は不要と思える.作業は簡単である.

 これから、研究会は、手を入れるそうである.環境を一気に変えずに少しずつ作業を進めて シロをならすことが肝要である.そのうちマツタケの発生がないエリアが明確になるだろう.そこに、皆伐を試みて 若い健全なアカマツ林を取り戻して下さい.


★お知らせ

6月3日(金)-5(日)日 参加者募集(28日〆切り)!金沢大学 能登里山マイスター学校主催の珠洲市のマツタケ山づくり調査 
 3日夜は珠洲市ビーチホテル泊(予定).4日午前中 能登里山学校アカマツ林調査.午後能登町へ移動. 能登町中山吉男氏マツタケ整備林調査.夜、能登町国民宿舎やなぎだ莊(温泉.予 定)泊. 5日 能登半島遊山.帰京 約4時間弱のドライブ  (詳細は吉村.申し込みは猫田さん)   

1)5月20日(金)12時~
  小豆島松茸研究会の皆さんが見学に来られる(木下幸三様以下5名).茶摘みを致します.

2)5月28日(土)第290回活動日に同女大3回生が4名作業に参加

4)まつたけ山復活させ隊の仲間たち(高文研刊 1680円)
 里山は必要なのか? アカマツの姿は? ナラ枯れは?と心配が尽きない.生物多様性上その保全は必要であるといってもそれほど注目を浴びない.見向きもされない.それぞれのボランティア運動体は一生懸命頑張っているが,元里山の復活は小さい.
 しかし読んだ方に面白いしフィロソフィーを感じると言われる.愉快なメンバーの紹介もある. 
 マツタケ研究の難しさについても考察されている.僕たちは苦しみながらもまつたけ山づくりを楽しんでいる. 
書店でお買い求め下さい! 
他に、素晴らしい仲間の生の原稿と全国の友人の原稿をノーカットで小冊子にしたものがあります(送料込みで400円で販売).

☆カンパありがとう! 京都の文化・景観を守るために、風致林整備に 努力しています.ご協力に感謝申し上げます.
 カンパお願い: 運営は皆さんのカンパで成り立っています!
 
 カンパの振込先
 氏名:  まつたけ十字軍 代表 吉村文彦
 銀行名: 京都銀行 山科中央支店 口座No. 普通預金 3698173

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§開催予定日 2011年5月―7月
第288回05月14日(土) 榎本
第289回05月20日(金) 三輪
第290回05月28日(土) 榎本
第291回06月04日(土) 宮崎
第292回06月10日(金) 三輪
第293回06月18日(土) 池内
第294回06月24日(金) 榎本
第295回07月02日(土) 宮崎
第296回07月08日(金) 三輪
第297回07月16日(土) 池内
第298回07月22日(金) 榎本
第299回07月30日(土) 宮崎
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§活動拠点へのアクセスなど
(参加ご希望の方は事前に電話下さい、090-6227-4305.また2011年1月1日付ブログ565号を読んでおく必要があります.)
活動場所:京都市左京区岩倉村松町138-20 京都バス停留所「岩倉村松」から北東へ450m徒歩6分) 活動開始は,午前10時頃から終わりは午後4時頃.自由参加可能 ただしコアータイム昼食時は参加のこと.
アクセス:
京都バスの「岩倉 村松行き」に乗車.
このバスに乗車するには、
ア)JR京都駅七条口から(バス停「C6」番、所要時間約60分)
イ)阪急京都線四条河原町駅から(四条河原町交差点河原町通り北へ上ル東側(40分)
ウ)京阪本線出町柳駅から(加茂大橋東詰め北へ上ル西側、約30分)
エ)京都地下鉄烏丸線国際会館から(3番出口からバスターミナル1番)約15分
(地下鉄烏丸線はJR京都駅、烏丸四条、烏丸御池、国際会館などに停車)
§参加費は無料;ただし、消耗品費は皆さんの浄財カンパで成り立つ、或いは必要に応じて徴收.食材費(実費)+消耗品費として現在 400円を徴収.
参加や見学希望の方は、2011年3月8日付ブログ(見学するためには)をお読み下さい.
○まつたけ十字軍運動とは何をする?
○まつたけ山復活させ隊活動への参加方法は
○私達のマツタケ山造り(作業方法)の特徴
 作業内容と作業区の紹介
○今年の予定と目標?

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§主 催
まつたけ十字軍運動
代表 吉村 文彦(マツタケ生態学)
京都市山科区御陵岡ノ西町38-27
090-6227-4305 redpinemushroom@gmail.com

香川理化学研究所
代表 香川 晴男

§共 催
京都大学マツタケ研究会
代表 大石 高典

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