まつたけ山復活させ隊運動ニュース

 松茸は奈良時代から珍重されてきたが、絶滅が心配される.松茸山づくりは里山復活の近道であり里山の再生は松茸復活に繋がる.

まつたけ山復活させ隊 NEWSLETTER 1351    もう秋です! 萩が咲く、ススキの穂が出る、アキアカネの姿、キンモクセイも香る

2018年09月28日 |  マツタケの林地栽培 

9月最後の活動日は、28日(金)654回目の開催でした.久方ぶりの秋らしい天気に恵まれアウトドア活動日和でした.気温は、京都市円町アメダスデータで、午後2時に27.8℃で暑い位でした.香川山BCでは、台風21号の損壊修復が急ピッチで進んでいます(写真 1).修復もまだ終わらない30日の17時頃には、近畿に台風24号がやってくる予報である.鹿児島沖を通り室戸岬をかすめて近畿に勢力温存で上陸の予定である.進路にあたる地域の皆さん、被害を最小限にとどめる工夫をなすってください.香川山BCでも皆さん対策をされていました.

写真 1. 21号による倒木を片付けている.

 さて、本日の参加者は、岡山県赤磐市から参加の木多さん夫妻(写真2)を始め、橋本、前田、アトジ(ヒ)、アトジ(マ)、小長谷、松浦、村岸、川本、宮崎、ホリイ、内田、有山、ヤマダ、川崎、三品、尾林、三輪、フジイ(テ)、北村、吉川、TAKE、中野、松本、吉村、猫田、まりこさんら28名でした.

写真 2.お客さんにマツタケの生態を講義する川崎さんと三輪さん

 本日の主シェフは川崎さんで、筑前煮と味噌汁と豆ご飯でした.準備をする皆さん(写真3).

写真 3. 昼食の準備をする仲間

 キンモクセイは、もうあちこちで香っている.アキアカネのメスと思われるトンボが見られた(写真 4).

ススキの穂も出そろっていた(写真 5).香川山にも萩が咲いている(写真 6).

 こうなると、期待されるものはまつたけ山復活させ隊としては、16年初シロの発見(シロ4つ)、17年は不作でシロ1つ、続いて今年はどうなるかなと気に掛かる.地温のロガーを回収していないので安直に気温でしかも遠く離れた気象庁アメダスの最低気温を見ると、26日17.5℃、27日17.1℃、28日15.6℃と連続して19℃を大幅にに下がっている.しかも岩倉香川山は、アメダス測定点より1.5℃は低いと思える.とすると地温も当然19℃を下回っているだろう.最低地温は刺激を与える温度になった.その後19℃を上回った可能性も高い.だとするならば、マツタケ子実体の原基刺激はキャンセルされたことになるが、どうであろうか!

  次回10月6日(土)はマツタケ祭になり、例会活動は休みです(内容は次号:事前の参加申し込みが必要).

 
まつたけ山復活させ隊
Movement for Regeneration of Matsutake Forests
代表 吉村 文彦(微生物生態学;マツタケ生物学)
090-6227-4305 miyakomatsutake@gmail.com
京都市山科区御陵岡ノ西町38-27

 

 

 

 

 

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まつたけ山復活させ隊 NEWSLETTER 1350    台風24号はマツタケの豊作をもたらすか?

2018年09月24日 |  マツタケの林地栽培 

9月28日(金)は、第654回例会です.男厨シェフとして川崎泰弘さんが昼食づくりに取り組みます.京都市左京区岩倉 村松138-20 香川山(自称:下記アクセス)にお集まり下さい.ブログ報告は、吉村です.当日夜、是非ご覧ください.10月6日(土)はマツタケ祭になり、例会活動は休みです(お知らせ参照).

 昨年(2017)の全国のマツタケ生産量は、18tであった.前年度生産量の26%内外である.岩手県がトップで長野県、岡山県、京都府、次いで和歌山県がビッグファイブである.京都府で0.7t、後も押して知るべしで、ビッグという言葉はとてもあたらなく悲しい気持ちがします.
 
 マツタケの発生は、発生期の気象とアカマツ林の整備状態で決まるため、生産量の単年度の単純比較では意味がない.せめて10年間の生産量を比較するとその影響が取れるものとも思われる.そこで直近の10年間(2008-2017)と1930年代(1930-1939)の生産量を見てみたい.
 直近の10年間の平均生産量は、年52.5t、その期間の単年度最高生産量は140t(2010)、1930年代は、平均7581.6t、最高は1935年の10254tである.実に、最近の生産量は昔の0.7%に落ち込んでいる.アカマツ林面積の減少と里山林資源の放棄が主原因である.

 マツタケの生産量の長期落ち込みは、ブログ1348号(9月17日)に書いたように、開発をまぬかれたアカマツ林の発生環境の劣化であり、ある年の発生は気象条件に大きく左右されると考えねばならない.

 そこで気になるのが、今年は、例年になく秋の訪れが早いように思える.京都では、例年なら、10月の第2週の初めには、発生があるが、今年は今の状態なら発生が早いと思える.近畿では、和歌山の富喜マツタケが発生を見たが続くことはないのではないか.
 市場への入荷量を見ると、北海道や東北もマツタケの生産が「盛ん」である.しかし、実はこんなに簡単なものではなく、あっちの山は良いがこっちの山は出ないといわれている.おそらく山によって気象条件が異なるようだ.すると、発生の善し悪しは今後のお天気による地区もあれば発生増は望めない地区もあると考えるべきだ.

図 1.気象庁9月24日発表の台風24号の進路.台湾沖でしばらく停滞.どっちに進むか考えている.

 気になるのは、台風24号の動きである.気象庁の予報(9月24日、図1)では、9月29日ごろ、台湾の東で数日停滞するようだ.進路の転換点にいると考えられるが、超スーパーコンピューターを駆使してもその後の進路予想は難しいようです.そこで長期予想に定評が高いヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)に基づく予報を見ると(図2)、9月29日~30日に九州南部をかすめ太平洋沿岸沿いを進んで1日頃には東北に至ると予測している.

図 2. ECMWFの9月29~30日の台風の位置である.九州南部をかすめて太平洋沿岸を進むと見ている.

 台風が右側を進むと、左側にある地域は、風が打ち消されて少しは安堵できますが、まつたけ山復活させ隊の香川山BCも幾度となく設備の損壊を被ったが、台風の進路次第では被害があるのかと恐怖を覚えます.それに台風通過の後、暖かい南風が2日も続くと地温が上昇し、できていた子実体原基が全部潰れることを過去何度も経験している.

 又、雨は別でしょう.それに、台風の激しい雨は、土壌水分含量には上限があるため、マツタケ子実体成長に無駄が多いのみならず、その無駄な雨は各地に大きな水害や土砂崩壊を招くので御免被りたい.1日当たり数mmメートルほどの降水が、2・3日置きにあると我々にとってもマツタケ成長にとっても嬉しいのですが.泣く子と地頭には勝てない、それにお天道様を付け加えたい.

【お知らせ】

0)まつたけ山復活させ隊 松茸祭 JIDF里山再生と岩倉焼ラボ 開催(イベント参加希望が必要です)
日時:10月6日(土)午前10時30分~
場所:香川山BC
会費:4000円(マツタケ抜きの時は1,000円)
松茸ご飯、松茸のすき焼き、松茸の焼き物、松茸の吸い物を岩倉焼で賞味する.山づくり反省と松茸・陶芸作品の出会いを楽しむ!
定員は特に定めたくありませんが、参加人数を見て見合うようまつたけを買い求めます.先着30名ほどに限定します.問い合わせは吉村 文彦(連絡先は下記主催者の項で)へ.尚、応募締め切りは9月28日までとします.

講演会
1)京都園芸倶楽部主催 
【日時】9月27日(木) 午後1時30分~午後3時
【場所】京都府立植物園内 植物園会館2階研修室 70歳以上の方は植物園入園料が無料(氏名・年齢証明証提示)、70歳未満の方は植物園入園料200円が必要.
【演題等】人とアカマツ林とマツタケ   吉村 文彦 
       1930年代のマツタケの生産量は7582t/年 、直近の10年間のそれは56t、30年代の実に0.74%に激減である.その原因をマツタケの生理・生態、生息地の問題やアカマツとマツタケの共生関係などから探ると共に、まつたけ山復活させ隊の林地栽培の成功例を紹介する. 

2)滋賀県林業研究グループ連絡協議会主催
【日時】10月12日(金)13時~17時
【場所】セミナー&カルチャーセンター 臨湖 「多目的ホール」 滋賀県長浜市港町4-9(℡:0749-65-2120)
【演題等】マツタケは林地栽培できる 13:20~14:20 吉村 文彦
       最近のマツタケの大幅発生量減は、気象条件の変動以前にマツタケ山手入れ不足が原因である.強いシロづくりを考える.
       会員外参加大歓迎とのことです.
 
きのこ観察会
3)京都御苑きのこ観察会並びに第46回顕微鏡観察会 
【日時】9月30日(日) きのこ観察:午前9時30分~12時  顕微鏡観察会(於旧閑院宮邸):13:30~15:00
【場所】京都御所 堺町休憩所集合(間之町口 地下鉄烏丸丸太町駅下車、東へすぐ)
 主催者は京都御苑きのこ会(世話人 佐野修治氏)  HP(http://gyoenkinokokai.web.fc2.com/)参照下さい
 参加料は無料、事前申込不要.京都御苑は国民公園です.動物・植物・菌類の採集は禁止されています.

報道
4)岩手県岩泉町から生中継
番組名 :NHK総合「旬感☆ゴトーチ!」(全国放送)
放送日時:10月3日(水)12:20~12:43
番組HP:http://www4.nhk.or.jp/goto-chi/
「北上高地・森と水のハーモニー(仮)」と題して、龍泉洞の水や森林体験アクティビティ、そして旬の松茸グルメをご紹介する予定です。

 
【まつたけ山復活させ隊に参加するには!!】
 ヒトとアカマツそしてマツタケの共生関係には学ぶものがあるように思える.Key words:相利共生(Mutualism), 共生体(Symbiont)

 この会は、個の能力を最大限に発揮でき、参加者の数だけ面白いことが創造できるように自由に主体的に活動できる.参加は誰にも開かれているが、施設の安直利用(いいとこ取りする参加)は、これを認めない.「香川山に来る」こと、それは、当然、マツタケ山づくりを共に楽しむことに共感を持ち、また、自らの能力をみんなのために提供することを厭わない.そういう同志の集いである.
 
 我々まつたけ山復活させ隊には、山づくりをすること、資材等を運ぶこと、薪をつくること、病害木を焼却すること、畑や水田を守ること、食事を作ること、道具類を整備すること、拠点を整備すること、道路を補修すること、バイオトイレを守ること、多機能窯を守ることなどがある.これらの作業実施に際して、すべての参加者は自らの体調・体力にあわせて、互いに支え合い助け合うことが必要である(応分の負担).


【まつたけ山復活させ隊の心得】
あせらず!むりせず!ゆっくり!とまつたけ山づくりを楽しみましょう!

暑さと寒さ対策を充分に致しましょう!!

1.熱中症に気をつけましょう!こまめに水分と日陰で休息をとりましょう.

2.チェーンソーで立木を伐る作業は、周りの人払いが必要です.取り扱いを習熟するまでチェーンソー作業は厳禁です.万が一事故の場合は自己責任とは言え、班の世話人はその責任を問われます.

3.伐木作業の『基本は忘れずに!』.掛られ木の伐採時に事故が発生します.作業は慎重に!

4.切り株を残さないように地際から伐りましょう! 急斜面に残された切り株につまづき小径木の切り株で顔面を怪我する大事故もあります.

5.脱いだ衣服やリュックなどは地面に置かないように習慣づけ、マダニ対策の常識としましょう! 
 イノシシやニホンジカの行動エリアが拡大し、マダニと接触するチャンスが飛躍的に増えている.SFTSウイルスの媒介、リケッチアの媒介、治癒しても後遺症の残るダニ媒介性 脳炎症も日本に存在する.

6.アシナガバチ・マルハナバチに刺されないように(アナフィラキシーショック)、オオスズメバチも活動が活発になっています.

7.家庭廃棄物無断持ち込みは厳禁(問い合わせは吉村へ).
 食費の払い忘れなども時々あります.ご注意下さい.
 小物が時々なくなります.これも共有財産です.大切に使わねばなりません.
 使用した道具類は点検・掃除後、元に戻す、損壊した時には世話人にその由連絡する.
 ガソリン缶などの放置がときどき起こります.元に格納すること.
 用いたコップなどの洗浄・後片付けも忘れないように! 
 


【まつたけ山復活させ隊活動】

活動開始は午前10時頃から、終わりは午後4時頃.自由参加可能 ただしコアータイム昼食時は必ず参加のこと.

§参加費は無料;メンバー参加者には、食材費+消耗品費として現在400円を徴収.初参加者・見学者などは500円(二度目からは400円).ただし、消耗品費は皆さんの浄財カンパで成り立つ、或いは必要に応じて徴收.

§参加や見学希望の方は、参加日や人数などを主催者にメールもしくは電話下さい.また、ブログ画面左にあるカテゴリーから「まつたけ山復活させ隊とは」を左クリックでご覧下さる様にお願いします.

まつたけ山復活させ隊 活動日
回 開催日   報告担当者 男厨シェフ   特別企画 

654 09月28日(金) 吉村   川崎
655 10月06日(土) 三輪          JIDFラボ まつたけ祭
656 10月12日(金) 宮崎
657 10月20日(土) 吉村
658 10月26日(金) 内田   松浦
659 11月03日(土) 池内
660 11月09日(金) 三輪
661 11月17日(土) 宮崎
662 11月23日(金) 吉村   松本
663 12月01日(土) 池内
664 12月07日(金) 内田
665 12月15日(土) 三輪   内田
666 12月21日(金) 宮崎          忘年会
667 01月11日(金) 吉村
668 01月19日(土) 池内
669 01月25日(金) 内田   川崎
670 02月02日(土) 三輪
671 02月08日(金) 宮崎
672 02月16日(土) 吉村
673 02月22日(金) 内田   松本
674 03月02日(土) 池内
675 03月08日(金) 三輪
676 03月16日(土) 宮崎
677 03月22日(金) 吉村
678 03月30日(土) 内田   松浦


 なお、やむを得ず開催日・担当などの変更が生じることがあります.お許しください!
 

§活動場所:京都市左京区岩倉村松町138-20 香川山(自称)
アクセス:公共の乗り物利用を薦めます.自家用車駐車スペースも2台分はある(下記(a)をご覧下さい).

 京都バスの「岩倉 村松行き」終点(村松)が便利です.バスを降りたら、吉村まで電話下さい.
バスに乗車するには、
ア)阪急京都線 烏丸駅で市営地下鉄烏丸線に乗り換え、国際会館下車(ウ)に続く
イ)京阪本線 出町柳駅から(加茂大橋東詰め北へ上ル西側)乗車 約30分
ウ)京都地下鉄烏丸線 国際会館下車 3番出口からバスターミナル1番 乗車 約15分
(地下鉄烏丸線はJR京都駅、烏丸四条、烏丸御池、国際会館などに停車)

a)車の方は、岩倉ゴルフクラブを目的地にすると便利です.ゴルフ場入り口の案内看板が見えると(ゴルフ場専用道路の右折はダメです)、左に大きな駐車場(松尾ガレージと小さく表示がある)が見える.その北側に道路(路面に滑り止め化粧)がある.その道路(住宅内道路に見える)を左折で進入、次いで右折、左折そして左にカーヴすると車止めが見えます.車止めの右側に入り口あり.不安な方は駐車場付近から電話下さい.

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

§カンパありがとう!
 
   
§カンパお願い: 運営は皆さんのカンパで成り立っています!
         みやこ松茸・里山復活! 京都の文化・景観を守るために、里山林整備に努力しています.
   
カンパの振込先
 氏名:  まつたけ十字軍 代表 吉村文彦
 銀行名: 京都銀行 山科中央支店 口座No. 普通預金 3698173


§主 催

まつたけ山復活させ隊
Movement for Regeneration of Matsutake Forests
代表 吉村 文彦(微生物生態学;マツタケ生物学)
090-6227-4305 miyakomatsutake@gmail.com
京都市山科区御陵岡ノ西町38-27

香川山オーナー
 香川 晴男


§協 賛
澤田山オーナー
 澤田 幸雄

玉城山オーナー
 玉城 一郎

 

 

 

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まつたけ山復活させ隊 NEWSLETTER 1349

2018年09月22日 |  マツタケの林地栽培 

9月22日(土)第653回例会の記録

午前中ははっきりしない天気だったが、午後からは青空となった。とにかく雨にならない久しぶりの活動日で、台風の後始末などに精を出した一日だった。

参加者は、前田、小長谷、有山、川本、村岸、橋本、ホリイ、TAKE、内田、尾林、太田、宮崎、ヤマダ、三輪、大久保、吉川、中野、クワノ、藤井信行、三品、アトジヒトミ、アトジマユミ、松本、吉村、猫田、齊藤、前田聡・知美・克文 の29名

これはgoogle mapからの玉城山、澤田山の写真。右下にゴンド池。上部左側に砕石場。その間の山林の中に澤田山ヤマガラの里、川本班、三品班、宮崎班、桑野班、又、玉城山三品班、三輪班の作業地が判る。よく拓いたものとみるのか、山としては微々たるものというのか・・・ヤマガラの里ABCにはすでにかなりの緑が見える。(ゼンリン2018の記載)

今日の澤田山:

桑野班:台風の後始末。倒れた松の処理を尾林さんも応援。

ヤマガラの里:宮崎尾根付近で杭の材料などの用意をしているところ

川本班:上部でひこばえの始末など。足もとの開墾(!)斜面を眺めながら、北海道の原野をひらいた作業も人力だからこんなにしてやったのか、などと話す。google mapの写真のその部分を2人で切り拓いたいう感想。それにしても向う側の採石場は大規模だな。

今日の玉城山:

三輪班は早々にと発生調査を試みたということだけれど、何を調べたかは不明(問)とか。(写真は上部から京都市街方面の眺め)

今日の香川山、BC:

三品班はBCの整地作業など。写真は香川山で

BCでは棟梁の差配で屋根の修復などが続けられた。

昼食

空心菜筍は一寸濃い味で、かわいい仲間は、有山スイカのデザートから食べ始めました。

おおげさには自然界のはなしで:

山では雨と気温が下がって来たためか、またいろいろなものが出始めた。黄色や黄土色に覆われた腐朽材はまるで絵具で塗られたように鮮やかだ。火焔茸もまたぞろ出てきた。期待の山栗はもうすこしかな(茶色いのは枯れ葉です)そしてまつたけも!

では皆様、次回654回例会にもまた元気に集まりましょう。(内田記)

 

 

 

 

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まつたけ山復活させ隊 NEWSLETTER 1348    マツタケ生産林家が忘れていること!! 松茸は「待つたけ」にあらず!

2018年09月17日 |  マツタケの林地栽培 

9月22日(土)は、第653回例会です.京都市左京区岩倉 村松138-20 香川山(自称:下記アクセス)にお集まり下さい.ブログ報告は、内田 正明さんです.当日夜、是非ご覧ください.10月6日(土)はマツタケ祭になり、例会は休みです(お知らせ参照).

 前回ブログ1347号に見られるように、台風21号の風による設備の損壊修復が進んでいる.開催日以外にも有志の皆さんの修復作業が行われています.感謝です!
 食卓の屋根はビニールシートを活用(写真 1).このスタイルなら、風で飛ばされても精神的・金銭的にはダメージが少ないという宮崎さんの解説には納得するものがある.

写真 1.軽便なブルーシートの屋根.本格的にコーフィーをたてる尾林さん

 しかし、厨房設備や薪置き場、堆肥小屋の屋根などは、ほぞとほぞ穴を造り組み立てる方式を採用した修復が進んでいる(写真2-6).修復が済んだ食器類収納小屋も雨漏りなどの点検修理が進んでいる(写真7).畑の作業も再開である(写真8).修復作業の疲れを癒やす本格的コーフィーをたてるサービスにも感謝です(写真 1).まつたけ山復活させ隊の銘板も所定の位置に戻りました(写真9).

写真 2.まずは倒れた屋根を分解、移動する.

写真 3.波板再利用のため、釘を抜いている.

写真4.柱材にほぞ穴をつくっている.

写真5.除伐材で杭をつくる.

写真6. 柱を立てる.

写真7. 修復後、雨漏りなどを点検修理する

写真 8. 畑の作業も再開

写真9. まつたけ山復活させ隊の銘板も戻る.

 香川山には、推定5つのマツタケのシロがある.尾根筋に2つ(No.4、5)あるが、5(画面奥のシロ)のシロから2mほど離れたアカマツが倒れた(写真 10).シロに影響が無ければ良いのだが.

写真 10. 手前のNo.4 真ん中奥に見えるNo.5のシロが二つある.No.5のシロ近くのアカマツが倒れた.影響が心配される.

 マツタケの発生は、韓国ものは、国内市場で言う「早松茸」の発生後、秋物がまだ届いていない.時々姿を見せるメキシコ・カナダものを見る.今や松茸というと、旬は8月で産地は中国(四川・雲南)と市場が言う、そんなものが量的に圧倒している. 市場関係者から、日本の伝統的食文化の破壊が始まっているように思う.一方で、伝統的野菜、京野菜の宣伝がかまびすしい.片腹痛い.所詮、商売、金だけを考える時代である.

 北海道・岩手・長野・福島(会津)から発生しているとの報が届いている.生産量日本一の長野は豊作型と聞いた.その他の地域は発生に勢いが見られない、出方が変だという.会津ものは、もちろん始まった直後で判断できない.また、長年豊作が続く長野であっても、これからの気象によってはどうなるか分からない.西日本は、これからだ.まだまだ分からない.

 長野が豊作、他は思わしくないというこの差の原因を、雨がない、高温障害発生など気象条件に、現場の生産者は置きたがる.それは短期的にはその通りだ.不作の要因を気象条件にのみ求めることは、マツタケの栽培意識の自らの欠如を捨象し、また、搾取するだけを正当化するために巧妙に彼らがつくり出した見方なのである.だから「待つたけ」という.しゃれにもならない.
が、必ずしもそれだけではなく、林を顧みないため、マツタケ生息地の質的(量的)劣化が、ボクシングでいうボディブローのように効いている.これは想像以上に大きなダメージとなる.シロがダウン寸前の状態なのだ.
 
 すなわち、アカマツ林の手入れもなく若返りもないため、生息林の老齢化と共に、土壌の富栄養化が進んでいる.マツタケが生活しにくい状態なのだ.そのような林では、「ホスト樹は、マツタケの感染を断りたい」と思っているだろう.
 シロを取り巻く微気象は常に変動する、また、シロには上から様々な化学物質、カビやバクテリアが降り注いでいる.シロ生態系の気象変動に弱い、生物的変動にも弱いシロに成り下がっている.
 そんなアカマツ林のシロは元気がない.活性の弱いシロは、マツタケ子実体成長力不足を来す.最近のシロは、土壌を調べると、発生期に雨がないときであっても土壌は十分な湿り気を持つのに、原基形成がないことがある.
 
 これらが採れなくなった主たる要素である.これらの解決は、大変な労働を必要とするが、実に簡単なのだ.マツタケの林地栽培においては、林の手入れを怠らないことが必要である.手入れは、米にも畑作物にも共通の作物栽培の基本理念である.
 長野県は行政ぐるみで、かつての知事が多額の予算を組んでマツクイムシ対策を施し、伊那市の藤原 儀兵衛氏の指導の下、林地栽培技術普及の事業を行った.これを不十分ながらも続けているから長年豊作が続くのである.このことをマツタケ生産林家は忘れないで欲しい. 

 マツタケの単価は群抜いているが(ブログ9月3日号)、行政側から言うとマツタケの市場は、今や、極めて小さい.マツタケ産業に重きを置きにくいため、まつたけ産業振興に力を注ぐところはほとんどない.しかし、各地に素晴らしい生産林家が少なからず居られるが、良貨が悪貨に駆逐される状態である.行政を叱咤するに加えて生産者の自助努力が必要である.マツタケ栽培と地域の通年栽培作物をあわせることが必要である.

 
【お知らせ】

0)まつたけ山復活させ隊 松茸祭 JIDF里山再生と岩倉焼ラボ 開催(イベント参加希望が必要です)
日時:10月6日(土)午前10時30分~
場所:香川山BC
会費:4000円(マツタケ抜きの時は1,000円)
松茸ご飯、松茸のすき焼き、松茸の焼き物、松茸の吸い物を岩倉焼で賞味する.山づくり反省と松茸・陶芸作品の出会いを楽しむ!
定員は特に定めたくありませんが、先着30名強ほどに限定します.問い合わせは吉村 文彦(連絡先は下記主催者の項で)へ.尚、応募締め切りは9月28日までとします.

1)京都園芸倶楽部主催 講演会
【日時】9月27日(木) 午後1時30分~午後3時
【場所】京都府立植物園内 植物園会館2階研修室 70歳以上の方は植物園入園料が無料(氏名・年齢証明証提示)、70歳未満の方は植物園入園    料200円が必要.
【演題と演者】人とアカマツ林とマツタケ -マツタケは林地栽培できる-  吉村 文彦 
       1930年代のマツタケの生産量は7582t/年 、直近の10年間のそれは56t、30年代の実に0.74%に激減である.その原因をマツタ       ケの生理・生態、生息地の問題やアカマツとマツタケの共生関係などから探ると共に、まつたけ山復活させ隊の林地栽培の成功       例を紹介する. 

2)京都御苑きのこ観察会並びに第46回顕微鏡観察会 
【日時】9月30日(日) きのこ観察:午前9時30分~12時  顕微鏡観察会(於旧閑院宮邸):13:30~15:00
【場所】京都御所 堺町休憩所集合(間之町口 地下鉄烏丸丸太町駅下車、東へすぐ)
 主催者は京都御苑きのこ会(世話人 佐野修治氏)  HP(http://gyoenkinokokai.web.fc2.com/)参照下さい
 参加料は無料、事前申込不要.京都御苑は国民公園です.動物・植物・菌類の採集は禁止されています.

3)岩手県岩泉町から生中継
番組名 :NHK総合「旬感☆ゴトーチ!」(全国放送)
放送日時:10月3日(水)12:20~12:43
番組HP:http://www4.nhk.or.jp/goto-chi/

「北上高地・森と水のハーモニー(仮)」と題して、龍泉洞の水や森林体験アクティビティ、そして旬の松茸グルメをご紹介する予定です。

 
【まつたけ山復活させ隊に参加するには!!】
 ヒトとアカマツそしてマツタケの共生関係には学ぶものがあるように思える.Key words:相利共生(Mutualism), 共生体(Symbiont)

 この会は、個の能力を最大限に発揮でき、参加者の数だけ面白いことが創造できるように自由に主体的に活動できる.参加は誰にも開かれているが、施設の安直利用(いいとこ取りする参加)は、これを認めない.「香川山に来る」こと、それは、当然、マツタケ山づくりを共に楽しむことに共感を持ち、また、自らの能力をみんなのために提供することを厭わない.そういう同志の集いである.
 
 我々まつたけ山復活させ隊には、山づくりをすること、資材等を運ぶこと、薪をつくること、病害木を焼却すること、畑や水田を守ること、食事を作ること、道具類を整備すること、拠点を整備すること、道路を補修すること、バイオトイレを守ること、多機能窯を守ることなどがある.これらの作業実施に際して、すべての参加者は自らの体調・体力にあわせて、互いに支え合い助け合うことが必要である(応分の負担).


【まつたけ山復活させ隊の心得】
あせらず!むりせず!ゆっくり!とまつたけ山づくりを楽しみましょう!

暑さと寒さ対策を充分に致しましょう!!

1.熱中症に気をつけましょう!こまめに水分と日陰で休息をとりましょう.

2.チェーンソーで立木を伐る作業は、周りの人払いが必要です.取り扱いを習熟するまでチェーンソー作業は厳禁です.万が一事故の場合は自己責任とは言え、班の世話人はその責任を問われます.

3.伐木作業の『基本は忘れずに!』.掛られ木の伐採時に事故が発生します.作業は慎重に!

4.切り株を残さないように地際から伐りましょう! 急斜面に残された切り株につまづき小径木の切り株で顔面を怪我する大事故もあります.

5.脱いだ衣服やリュックなどは地面に置かないように習慣づけ、マダニ対策の常識としましょう! 
 イノシシやニホンジカの行動エリアが拡大し、マダニと接触するチャンスが飛躍的に増えている.SFTSウイルスの媒介、リケッチアの媒介、治癒しても後遺症の残るダニ媒介性 脳炎症も日本に存在する.

6.アシナガバチ・マルハナバチに刺されないように(アナフィラキシーショック)、オオスズメバチも活動が活発になっています.

7.家庭廃棄物無断持ち込みは厳禁(問い合わせは吉村へ).
 食費の払い忘れなども時々あります.ご注意下さい.
 小物が時々なくなります.これも共有財産です.大切に使わねばなりません.
 使用した道具類は点検・掃除後、元に戻す、損壊した時には世話人にその由連絡する.
 ガソリン缶などの放置がときどき起こります.元に格納すること.
 用いたコップなどの洗浄・後片付けも忘れないように! 
 


【まつたけ山復活させ隊活動】

活動開始は午前10時頃から、終わりは午後4時頃.自由参加可能 ただしコアータイム昼食時は必ず参加のこと.

§参加費は無料;メンバー参加者には、食材費+消耗品費として現在400円を徴収.初参加者・見学者などは500円(二度目からは400円).ただし、消耗品費は皆さんの浄財カンパで成り立つ、或いは必要に応じて徴收.

§参加や見学希望の方は、参加日や人数などを主催者にメールもしくは電話下さい.また、ブログ画面左にあるカテゴリーから「まつたけ山復活させ隊とは」を左クリックでご覧下さる様にお願いします.

まつたけ山復活させ隊 活動日
回 開催日   報告担当者 男厨シェフ 特別企画 

653 09月22日(土) 三輪
654 09月28日(金) 吉村   川崎
655 10月06日(土) 三輪       JIDFラボ まつたけ祭
656 10月12日(金) 宮崎
657 10月20日(土) 吉村
658 10月26日(金) 内田   松浦
659 11月03日(土) 池内
660 11月09日(金) 三輪
661 11月17日(土) 宮崎
662 11月23日(金) 吉村   松本
663 12月01日(土) 池内
664 12月07日(金) 内田
665 12月15日(土) 三輪   内田
666 12月21日(金) 宮崎       忘年会
667 01月11日(金) 吉村
668 01月19日(土) 池内
669 01月25日(金) 内田   川崎
670 02月02日(土) 三輪
671 02月08日(金) 宮崎
672 02月16日(土) 吉村
673 02月22日(金) 内田   松本
674 03月02日(土) 池内
675 03月08日(金) 三輪
676 03月16日(土) 宮崎
677 03月22日(金) 吉村
678 03月30日(土) 内田   松浦 

なお、やむを得ず開催日・担当などの変更が生じることがあります.お許しください!

 

§活動場所:京都市左京区岩倉村松町138-20 香川山(自称)
アクセス:公共の乗り物利用を薦めます.自家用車駐車スペースも2台分はある(下記(a)をご覧下さい).

 京都バスの「岩倉 村松行き」終点(村松)が便利です.バスを降りたら、吉村まで電話下さい.
バスに乗車するには、
ア)阪急京都線 烏丸駅で市営地下鉄烏丸線に乗り換え、国際会館下車(ウ)に続く
イ)京阪本線 出町柳駅から(加茂大橋東詰め北へ上ル西側)乗車 約30分
ウ)京都地下鉄烏丸線 国際会館下車 3番出口からバスターミナル1番 乗車 約15分
(地下鉄烏丸線はJR京都駅、烏丸四条、烏丸御池、国際会館などに停車)

a)車の方は、岩倉ゴルフクラブを目的地にすると便利です.ゴルフ場入り口の案内看板が見えると(ゴルフ場専用道路の右折はダメです)、左に大きな駐車場(松尾ガレージと小さく表示がある)が見える.その北側に道路(路面に滑り止め化粧)がある.その道路(住宅内道路に見える)を左折で進入、次いで右折、左折そして左にカーヴすると車止めが見えます.車止めの右側に入り口あり.不安な方は駐車場付近から電話下さい.

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

§カンパありがとう!
 仲間の吉川さんが、設備損壊修理に使うようにと板や柱材を寄付下さいました.ここに記載して感謝といたします.
   
§カンパお願い: 運営は皆さんのカンパで成り立っています!
         みやこ松茸・里山復活! 京都の文化・景観を守るために、里山林整備に努力しています.
   
カンパの振込先
 氏名:  まつたけ十字軍 代表 吉村文彦
 銀行名: 京都銀行 山科中央支店 口座No. 普通預金 3698173


§主 催

まつたけ山復活させ隊
Movement for Regeneration of Matsutake Forests
代表 吉村 文彦(微生物生態学;マツタケ生物学)
090-6227-4305 miyakomatsutake@gmail.com
京都市山科区御陵岡ノ西町38-27

香川山オーナー
 香川 晴男


§協 賛
澤田山オーナー
 澤田 幸雄

玉城山オーナー
 玉城 一郎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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まつたけ山復活させ隊 NEWSLETTER 1347

2018年09月14日 |  マツタケの林地栽培 


 

第652回(9月14日(金))活動報告

”猛烈な風台風”台風21号の近畿地方上陸から10日がたちましたが各地でその爪痕は大きいようです。
一般家屋もさることながら、神社仏閣の建物、境内の森や里山、道路の倒木、落枝被害が特に多いようです。
1345号レポートで既報のように、まつたけ山復活させ隊のベースキャンプ地や山の施業地の暴風被害もひどく、当分は復旧作業に追われることになりそうです。

本日の参加者は、橋本、前田、周田、松浦、宮崎、
TAKE尾林、阿閉(仁)、阿閉(眞)、山田、中広、ホリイ、北村、藤井、三輪、内田、松本、中野、吉村、大久保、まりこ、女坂の22名のみなさんでした。

<香川山ベースキャンプの復旧作業>
まずは堆肥小屋の復旧に取り掛かりました。

このほか定例活動日以外の日にも、復旧作業に来られている方々がおられます。
ご苦労様です、ありがとうございます。

本日の山での作業は<桑野班>のみ。風倒アカマツの玉切り、片付けを行いました。

施業地下部周辺では幹が折れた木も目立ちました。

香川山裏手の<三品班施業地>
数十年は放置されていた林を昨年から整備し始めましたが、やはり根張りの浅い木がバタバタと倒れていました。
間伐などの適切な育林が行われず、放置状態の各地の森林でこのような風倒被害にあっているのが、今回の台風21号被害の特徴のようです。

現状写真を撮りに行った後、片付け作業をされていたようですが、他の取材で作業中を取材できませんでした。

2005年から13年間、手入れを続けてきて、昨年、一昨年とマツタケの発生を見た香川山アカマツ林。
ほとんど被害はありませんでした。幹は細いけれど根はしっかりと張っているのでしょう。

近所のよく整備された美しい杉林。こちらもやはり風倒被害は見られませんでした。

峠の休憩小屋。手前ミソながら大丈夫でした。

どこから飛ばされてきたのか、山に浮き輪!

本日の昼食は、愛情いっぱいの♡オムレツ♡。
21人分のオムレツを一つ一つ焼きあげる大変さは、やったことがない人には分からんでしょう。ありがとうございます。

おやつには、待ちに待った有山農園のスイカ。
こちらも作物の知識と日々の世話のたまもの。毎年ありがとうございます。

(宮崎 記)

 

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まつたけ山復活させ隊 NEWSLETTER 1346    山火事騒動顛末. まつたけ山復活させ隊マツタケ祭開催お知らせ

2018年09月10日 |  マツタケの林地栽培 

 9月14日(金)は、第652回例会です.京都市左京区岩倉 村松138-20 香川山(自称:下記アクセス)にお集まり下さい.ブログ報告は、宮崎 昭さんです.当日夜、是非ご覧ください.

写真1. 岩手県 山根町で採取されたマツタケ.これで8Kgの重さである.

 前ブログに見られるように、台風21号による香川山BC設備の損壊は、まつたけ山復活させ隊開設以来のものでした.設備修復も仲間の皆さんのご協力によって、修復の目処が立ちました.まだ、修復は終わっていませんが、ご協力戴いた方々には、心より御礼を申し上げますと同時に引き続きご協力のほど願い上げます.

 9月5日、有志の方々による後片付けなどが行われました.続く6日にも後片付けを続行.その日、消防車2台、警察官6名が緊急出動で赤色灯を回しサイレンを鳴らして香川山BCにやって来ました.通行人による山火事通報による出動だった.警官6名とは過剰では無かろうか?
 
 そこにいた有志の皆さんは、びっくり・ドッキリ・仰天しました.それはそうでしょう.香川山BCには、大きな火は無いのですから.通行人の誤認だったわけですが、消防署から次の2点の指導があったので、仲間の皆さんにお知らせすると共に指導を尊重するようお願いを申し上げます.

1)火事と誤認される火柱や煙がでると考えられる焼却には、左京消防署・岩倉支所に電話をする(事前が望ましいが).
2)燃やすことができるものは、植物資源に限る(焼却は木灰を取るための作業のため、紙は許容範囲).

 最近家庭の廃棄物(合成樹脂等を含む新建材もしくは塗装された家具類)を燃やし悪臭と煙発生で近隣宅の迷惑を顧みない不心得者がいます.これは人道的に許せない行為と心得て戴きたい.また、いつの間にか、まつたけ山復活させ隊の「財産」が増えています.家庭の不要物を持ち込む時には、吉村 文彦に相談下さい.確信犯的不心得者には、まつたけ山復活させ隊の活動域への出入りを禁じます.

 近隣あっての我々とも言えましょう!小言はこれまでにして、10月6日に松茸を岩倉焼に盛って陶芸班の作品を鑑賞しましょう!松茸づくしで仲間の活動に乾杯!!!です.参加ご希望の方は、香川山BCにある募集用紙にお名前の記載をお願いします(吉村宛にメールも可).これほどの松茸づくしは、他にないでしょう.写真は、8Kgのマツタケです(参考).
  
 
【お知らせ】

0)まつたけ山復活させ隊 松茸祭 JIDF里山再生と岩倉焼ラボ 開催
日時:10月6日(土)午前10時30分~
場所:香川山BC
会費:????円(額は、応募用紙等に記載.マツタケ抜きの時は1,000円)
松茸ご飯、松茸のすき焼き、松茸の焼き物、松茸の吸い物を岩倉焼で賞味する.山づくり反省と松茸・陶芸作品の出会いを楽しむ!
定員は特に定めたくありませんが、先着30名強ほどに限定します.問い合わせは吉村 文彦(連絡先は下記主催者の項で)へ.尚、応募締め切りは9月28日までとします.

1)京都園芸倶楽部主催 講演会
【日時】9月27日(木) 午後1時30分~午後3時
【場所】京都府立植物園内 植物園会館2階研修室 70歳以上の方は植物園入園料が無料(氏名・年齢証明証提示)、70歳未満の方は植物園入園    料200円が必要.
【演題と演者】人とアカマツ林とマツタケ -マツタケは林地栽培できる-  吉村 文彦 
       1930年代のマツタケの生産量は7582t/年 、直近の10年間のそれは56t、30年代の実に0.74%に激減である.その原因をマツタ       ケの生理・生態、生息地の問題やアカマツとマツタケの共生関係などから探ると共に、まつたけ山復活させ隊の林地栽培の成功       例を紹介する. 

2)京都御苑きのこ観察会並びに第46回顕微鏡観察会 
【日時】9月30日(日) きのこ観察:午前9時30分~12時  顕微鏡観察会(於旧閑院宮邸):13:30~15:00
【場所】京都御所 堺町休憩所集合(間之町口 地下鉄烏丸丸太町駅下車、東へすぐ)
 主催者は京都御苑きのこ会(世話人 佐野修治氏)  HP(http://gyoenkinokokai.web.fc2.com/)参照下さい
 参加料は無料、事前申込不要.京都御苑は国民公園です.動物・植物・菌類の採集は禁止されています.

3)岩手県岩泉町から生中継
番組名 :NHK総合「旬感☆ゴトーチ!」(全国放送)
放送日時:10月3日(水)12:20~12:43
番組HP:http://www4.nhk.or.jp/goto-chi/

「北上高地・森と水のハーモニー(仮)」と題して、龍泉洞の水や森林体験アクティビティ、そして旬の松茸グルメをご紹介する予定です。

 
【まつたけ山復活させ隊に参加するには!!】
 ヒトとアカマツそしてマツタケの共生関係には学ぶものがあるように思える.Key words:相利共生(Mutualism), 共生体(Symbiont)

 この会は、個の能力を最大限に発揮でき、参加者の数だけ面白いことが創造できるように自由に主体的に活動できる.参加は誰にも開かれているが、施設の安直利用(いいとこ取りする参加)は、これを認めない.「香川山に来る」こと、それは、当然、マツタケ山づくりを共に楽しむことに共感を持ち、また、自らの能力をみんなのために提供することを厭わない.そういう同志の集いである.
 
 我々まつたけ山復活させ隊には、山づくりをすること、資材等を運ぶこと、薪をつくること、病害木を焼却すること、畑や水田を守ること、食事を作ること、道具類を整備すること、拠点を整備すること、道路を補修すること、バイオトイレを守ること、多機能窯を守ることなどがある.これらの作業実施に際して、すべての参加者は自らの体調・体力にあわせて、互いに支え合い助け合うことが必要である(応分の負担).


【まつたけ山復活させ隊の心得】
あせらず!むりせず!ゆっくり!とまつたけ山づくりを楽しみましょう!

暑さと寒さ対策を充分に致しましょう!!

1.熱中症に気をつけましょう!こまめに水分と日陰で休息をとりましょう.

2.チェーンソーで立木を伐る作業は、周りの人払いが必要です.取り扱いを習熟するまでチェーンソー作業は厳禁です.万が一事故の場合は自己責任とは言え、班の世話人はその責任を問われます.

3.伐木作業の『基本は忘れずに!』.掛られ木の伐採時に事故が発生します.作業は慎重に!

4.切り株を残さないように地際から伐りましょう! 急斜面に残された切り株につまづき小径木の切り株で顔面を怪我する大事故もあります.

5.脱いだ衣服やリュックなどは地面に置かないように習慣づけ、マダニ対策の常識としましょう! 
 イノシシやニホンジカの行動エリアが拡大し、マダニと接触するチャンスが飛躍的に増えている.SFTSウイルスの媒介、リケッチアの媒介、治癒しても後遺症の残るダニ媒介性 脳炎症も日本に存在する.

6.アシナガバチ・マルハナバチに刺されないように(アナフィラキシーショック)、オオスズメバチも活動が活発になっています.

7.家庭廃棄物無断持ち込みは厳禁(問い合わせは吉村へ).
 食費の払い忘れなども時々あります.ご注意下さい.
 小物が時々なくなります.これも共有財産です.大切に使わねばなりません.
 使用した道具類は点検・掃除後、元に戻す、損壊した時には世話人にその由連絡する.
 ガソリン缶などの放置がときどき起こります.元に格納すること.
 用いたコップなどの洗浄・後片付けも忘れないように! 
 


【まつたけ山復活させ隊活動】

活動開始は午前10時頃から、終わりは午後4時頃.自由参加可能 ただしコアータイム昼食時は必ず参加のこと.

§参加費は無料;メンバー参加者には、食材費+消耗品費として現在400円を徴収.初参加者・見学者などは500円(二度目からは400円).ただし、消耗品費は皆さんの浄財カンパで成り立つ、或いは必要に応じて徴收.

§参加や見学希望の方は、参加日や人数などを主催者にメールもしくは電話下さい.また、ブログ画面左にあるカテゴリーから「まつたけ山復活させ隊とは」を左クリックでご覧下さる様にお願いします.

まつたけ山復活させ隊 活動日
回 開催日   報告担当者 男厨シェフ 特別企画 

652 09月14日(金) 宮崎
653 09月22日(土) 三輪
654 09月28日(金) 吉村    川崎
655 10月06日(土) 三輪        JIDFラボ まつたけ祭
656 10月12日(金) 宮崎
657 10月20日(土) 吉村
658 10月26日(金) 内田    松浦
659 11月03日(土) 池内
660 11月09日(金) 三輪
661 11月17日(土) 宮崎
662 11月23日(金) 吉村    松本
663 12月01日(土) 池内
664 12月07日(金) 内田
665 12月15日(土) 三輪    内田
666 12月21日(金) 宮崎        忘年会
667 01月11日(金) 吉村
668 01月19日(土) 池内
669 01月25日(金) 内田    川崎
670 02月02日(土) 三輪
671 02月08日(金) 宮崎
672 02月16日(土) 吉村
673 02月22日(金) 内田    松本
674 03月02日(土) 池内
675 03月08日(金) 三輪
676 03月16日(土) 宮崎
677 03月22日(金) 吉村
678 03月30日(土) 内田    松浦


 なお、やむを得ず開催日・担当などの変更が生じることがあります.お許しください!
 

§活動場所:京都市左京区岩倉村松町138-20 香川山(自称)
アクセス:公共の乗り物利用を薦めます.自家用車駐車スペースも2台分はある(下記(a)をご覧下さい).

 京都バスの「岩倉 村松行き」終点(村松)が便利です.バスを降りたら、吉村まで電話下さい.
バスに乗車するには、
ア)阪急京都線 烏丸駅で市営地下鉄烏丸線に乗り換え、国際会館下車(ウ)に続く
イ)京阪本線 出町柳駅から(加茂大橋東詰め北へ上ル西側)乗車 約30分
ウ)京都地下鉄烏丸線 国際会館下車 3番出口からバスターミナル1番 乗車 約15分
(地下鉄烏丸線はJR京都駅、烏丸四条、烏丸御池、国際会館などに停車)

a)車の方は、岩倉ゴルフクラブを目的地にすると便利です.ゴルフ場入り口の案内看板が見えると(ゴルフ場専用道路の右折はダメです)、左に大きな駐車場(松尾ガレージと小さく表示がある)が見える.その北側に道路(路面に滑り止め化粧)がある.その道路(住宅内道路に見える)を左折で進入、次いで右折、左折そして左にカーヴすると車止めが見えます.車止めの右側に入り口あり.不安な方は駐車場付近から電話下さい.

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

§カンパありがとう!
 仲間の吉川さんが、設備損壊修理に使うようにと板や柱材を寄付下さいました.ここに記載して感謝といたします.
   
§カンパお願い: 運営は皆さんのカンパで成り立っています!
         みやこ松茸・里山復活! 京都の文化・景観を守るために、里山林整備に努力しています.
   
カンパの振込先
 氏名:  まつたけ十字軍 代表 吉村文彦
 銀行名: 京都銀行 山科中央支店 口座No. 普通預金 3698173


§主 催

まつたけ山復活させ隊
Movement for Regeneration of Matsutake Forests
代表 吉村 文彦(微生物生態学;マツタケ生物学)
090-6227-4305 miyakomatsutake@gmail.com
京都市山科区御陵岡ノ西町38-27

香川山オーナー
 香川 晴男


§協 賛
澤田山オーナー
 澤田 幸雄

玉城山オーナー
 玉城 一郎

 

 

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まつたけ山復活させ隊 NEWSLETTER 1345

2018年09月08日 |  マツタケの林地栽培 

 

成30年9月8日(土)第651回目の活動日の報告を致します。

 本日の参加者は次の通りで18名。

 オバセ、橋本、ヤマダ、川本、宮崎、TAKE、三輪、尾林、中野、マツダ夫妻、松本、前田、猫田、

吉村、ホリイ、アトジ(ヒ)、アトジ(マ)の方々


先日の台風で我々のベースキャンプも

手ひどいダメージを受けました。薪を保管していた小屋の屋根全体が吹き飛んでしまいました。

 

 この影響で屋根が松に当たり松も枝が折れてしまいました。

薪もこの通り剥き出しとなってしまいました。

 全員総出で薪小屋の屋根が飛ばされて山の麓に集積されていたのを片付け、

また賄い小屋が強風で

位置がズレ、ゆがんだ柱を調整、また食事をする小屋の屋根も全部吹っ飛びました。

 

 しかし畑は夏野菜が終わり、収穫物もなかったので被害は受けずに済みましたが、有山さんが丹精

込めて作っておられたブドウ畑は若干被害を受けておりました。

お茶畑の様子、無事のようですね。

またベースキャンプに隣接している松林は一部の松は折れて倒れたものの、大部分は被害を受けずに済みました。

ただ昨年発生した第5ブロックの周辺がダメージを受けているので今年の発生が心配です。

 

 我々が小屋の屋根の撤去作業を行っている間に賄い班が昼食を準備して戴き、お陰様で心配

していたお昼の食事も美味しく戴くことができました。

 

 

宮崎さんがとりあえず応急処置として、ブルーシートの屋根をかけてくれました。折柄振り出した小雨に

上手対応、我々は濡れず美味しく食事を済ますことが出来ました。

宮崎さんに一同感謝

本日の献立

 美味しくサケも焼いていただきました。賄い班の皆さんにも感謝、感謝

お食事風景

 

 

午後から我々が活動する拠点へ被害状況を調べに出かけました。

玉城山(通りすがりという方から指摘あり玉置を正しく訂正)への林道の横にはモミの大木が倒れて、その枝が林道上に散乱、道を塞いでおりました。

調査に参加した者総出で撤去作業を行い、なんとか通れるようにしました。

 

 

玉置山の三輪班の様子

桑野班の様子

シンボルの松の大木がこのとおり途中で折れてしまいました。

松が根こそぎ倒れていました。

 

川本班の様子

三品班の様子

 ここも倒れた樹木がありました。

ヤマガラ班の様子

 ここも折れた樹木が散見されていました。

 

今日は被害を受けた小屋の屋根の撤去作業や補修作業に追われ、山での活動作業は次回以降にお預け

となりましたが、この日参加した仲間はそれなりに作業を通じて親睦は計れたと思います。

 文責 三輪

 

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まつたけ山復活させ隊 NEWSLETTER 1344  北海道アカエゾマツ/トドマツ林にマツタケ発生! Host植物は? 国行政は、まつたけ産業育成に予算を付けよ!

2018年09月03日 |  マツタケの林地栽培 

台風21号は、香川山BCの物置の屋根を吹っ飛ばした20号とほぼ同じコースで尚且つ強大で近畿にやってくる予定です.十分な対策を取りたいものです.

 第650回記念兼暑気払いは、参加された仲間の笑顔で満ちあふれていました.豊かな料理を準備戴いた食当班のご努力に改めて感謝申し上げます.ありがとうございました(喜ぶ顔、顔、顔・・・・顔 写真3葉をのせました).

 9月8日(土)は、第651回例会です.京都市左京区岩倉 村松138-20 香川山(自称:下記アクセス)にお集まり下さい.ブログ報告は、三輪 新造さんです.当日夜、是非ご覧ください.京都市場、9月3日に、マツタケの入荷が、中国(高値:14,580円、中値:8,100円)、長野(高値:99,310円、中値:25,411円)、岩手(高値:80,000円、中値:56,000円)からある.いずれもKg単位の価格だが、国産の長野と岩手を比べると、良いものは長野が、全体としては岩手が、マツタケの商品価値としてあると判断している.

  

 
 ご存じのように、マツタケの発生は北から始まる.でも、今年は岩手県岩泉のほうが発見が早かった(8月15日).理由は定かではない.北海道十勝岳麓アカエゾマツ林で、「8月31日に採取しました(写真 1).発生場所はコケなどの無いガレ場でした.7月16日より8月9日まで雨が全く降らずでしたが、その後雨が多く続いています.8月15日頃に一旦、気温が下がり、8月25日からは最低気温が10度程度の日が続いています.発生のピークは9月10頃と推測しています.ただ、崖のような場所でシロの状況を見る限り豊作年ではないようです(S氏メール)」.発生がガレ場であることは降水量が多かったことと一致している.

写真1.8月31日に採取されたアカエゾマツ林のマツタケ
 
 マツタケの寄主樹は、マツ科のアカマツ、クロマツ、ハイマツ、ツガ、コメツガ、トガサワラ(アメリカマツタケ)、シラビソ、トドマツ(写真 2)、アカエゾマツ(写真 3)、オウシュウトウヒ、ウンナン松、レバノンスギなど(除カラマツ属やヒマラヤスギ他)である.中国では、マツ属植物はもちろん、コナラ(写真 4:雲南省雲台山)やシイ、マテバシイの仲間が寄主植物、日本でも広葉樹であるシラカバの仲間オノオレ林に発生(写真 5 ).ヒノキ科のネズ(写真 6.子実体は見たことがない)とCedrela(センダン科)セドロに感染はする.

写真2.十勝岳麓 トドマツ林のマツタケ

写真3.アカエゾマツ林のマツタケ.トドマツ林のマツタケとどこが異なるか不明

写真4.中国 雲南省 雲台山 コナラ林にマツタケ

写真5.岩手県岩泉町 オノオレの純林で採取したマツタケ.地元でアンチャマツタケと呼んでいる

写真6.子実体はまだ発見されていない.人為的にネズに感染させた.根の細胞間隙が蛍光を帯びて光っている.マツタケのハルティッヒネットである.

 「自然の叡智」をテーマとした名古屋万博(2005年)以降、里山はSATOYAMAとして世界に通用する言葉になり、その保全は重要な課題に上った.しかし、国の里山保全の予算は年々削られ、我々森林ボランティア活動には、まわってこない.これは国と地方行政の姿勢の表れであり、日本国政府は、羊頭と称して狗肉を売るに堕している.強く抗議をしたい.

 政府行政は、里山林は自然の摂理に従って必ずなくなるので、里山保全課題はやがて自然消滅する.問題は人工林対策だと捉まえて、里山林がなくなるまでの期間をボランティアに雀の涙的予算を配っておけと考えている.

 国民もうんざりしていて、世間では、モリカケその他事業への税金投入疑義の責任追求は頓挫している.マスメディアの責任は大きい.その間に、国は、アメリカの言いなりで軍備増強に余念がない.将来の日本のツケに違わないが、少し里山保全や憲法25条に適う予算執行をする政府が欲しい.

 里山の保全は、その資源活用を置いて他に絶対に道はないこと、これは自明である.まつたけ産業の育成は、里山林がマツタケの生息地であるため、里山の保全と軌を一にするものであり、また、産業的にも大きな意味がある.
 
 ここで盛岡中央卸売市場と京都中央卸売市場第一市場でまつたけの位置を見ると、平成28年10月のデータである.比較のため、通年栽培が可能な生シイタケとマツタケを見よう.いずれも国産のものである.しかし、ものが儲かるところに流れているため、松茸の岩手県の実態はもっと異なるものになると思われる.
 
 まずは京都から、生シイタケの取扱数量は154,037Kg、金額は154,642,921円である.盛岡は生シイタケ:15,959Kg、金額は15,602,836円.一方マツタケは、京都で取扱量は427Kg、金額は14,784,989円.盛岡は、量は1,703Kg、金額は21,599,050円である.これらの数値をKg当たりの価格に直すと、京都の生シイタケは1,004円、マツタケは34,625円.盛岡は、生シイタケ;978円、マツタケ;12,683円である.マツタケの商品としての価値はダントツで類を見ないことが理解できる.

 両地の価格差に大きな開きがあるが、価格差問題は別の機会にゆずるが、流通の全国化によって、ブランドの違いは厳としてあるが、良いものが価格の高い市場に簡単に流れるからこんな価格差が生まれる.
 雇用の面で考えると、シイタケは通年雇用、マツタケはたかだか1ヶ月の仕事であるため、従事者の年間収入を見ないといけないが、その解決は簡単そのものだ.マツタケと他の通年栽培ものと組み合わせて生活の質と水準を維持する方法を取れば済むだけである.
  
 Kg単価を見ても分かるように、とにかく松茸は儲かる作物であることは明白だ.長野県には、まつたけ生産専業林家がいる.ということは、1ヶ月の採取業務他で十分な生活を松茸は保証することを意味する.残りの時間は、生活をエンジョイすると共にアカマツ林に出かけて松茸生産量を増やすための手入れをするだけでいいのだ.でも怠けた体にはこれは辛い.

 しかし、日本には、世界に売る新しいものがもう底をつかんとしている.また、世界の市場も一回りし市場に広がりは無い.この世の中、山仕事は辛いとか嫌だとか言ってる時代ではない.やる奴が勝つのだ.行政は、それを手助けせねばならない.自分の生活だけ考えている行政職員と政治家であってはいけない.

【お知らせ】

1)京都園芸倶楽部主催 講演会
【日時】9月27日(木) 午後1時30分~午後3時
【場所】京都府立植物園内 植物園会館2階研修室 70歳以上の方は植物園入園料が無料(氏名・年齢証明証提示)、70歳未満の方は植物園入園料200円が必要.
【演題と演者】人とアカマツ林とマツタケ -マツタケは林地栽培できる-  吉村 文彦 
       1930年代のマツタケの生産量は7582t/年 、直近の10年間のそれは56t、30年代の実に0.74%に激減である.その原因をマツタケの生理・生態、生息地の問題やアカマツとマツタケの共生関係などから探ると共に、まつたけ山復活させ隊の林地栽培の成功例を紹介する. 

2)京都御苑きのこ観察会並びに第46回顕微鏡観察会 
【日時】9月30日(日) きのこ観察:午前9時30分~12時  顕微鏡観察会(於旧閑院宮邸):13:30~15:00
【場所】京都御所 堺町休憩所集合(間之町口 地下鉄烏丸丸太町駅下車、東へすぐ)
 主催者は京都御苑きのこ会(世話人 佐野修治氏)  HP(http://gyoenkinokokai.web.fc2.com/)参照下さい
 参加料は無料、事前申込不要.京都御苑は国民公園です.動物・植物・菌類の採集は禁止されています.

3)岩手県岩泉町から生中継
番組名 :NHK総合「旬感☆ゴトーチ!」(全国放送)
放送日時:10月3日(水)12:20~12:43
番組HP:http://www4.nhk.or.jp/goto-chi/

「北上高地・森と水のハーモニー(仮)」と題して、龍泉洞の水や森林体験アクティビティ、そして旬の松茸グルメをご紹介する予定です。

 
【まつたけ山復活させ隊に参加するには!!】
 ヒトとアカマツそしてマツタケの共生関係には学ぶものがあるように思える.Key words:相利共生(Mutualism), 共生体(Symbiont)

 この会は、個の能力を最大限に発揮でき、参加者の数だけ面白いことが創造できるように自由に主体的に活動できる.参加は誰にも開かれているが、施設の安直利用(いいとこ取りする参加)は、これを認めない.「香川山に来る」こと、それは、当然、マツタケ山づくりを共に楽しむことに共感を持ち、また、自らの能力をみんなのために提供することを厭わない.そういう同志の集いである.
 
 我々まつたけ山復活させ隊には、山づくりをすること、資材等を運ぶこと、薪をつくること、病害木を焼却すること、畑や水田を守ること、食事を作ること、道具類を整備すること、拠点を整備すること、道路を補修すること、バイオトイレを守ること、多機能窯を守ることなどがある.これらの作業実施に際して、すべての参加者は自らの体調・体力にあわせて、互いに支え合い助け合うことが必要である(応分の負担).


【まつたけ山復活させ隊の心得】
あせらず!むりせず!ゆっくり!とまつたけ山づくりを楽しみましょう!

暑さ対策を充分に致しましょう!!

1.熱中症に気をつけましょう!こまめに水分と日陰で休息をとりましょう.

2.チェーンソーで立木を伐る作業は、周りの人払いが必要です.取り扱いを習熟するまでこの作業は厳禁です.万が一事故の場合は自己責任とは言え、班の世話人はその責任を問われます.

3.伐木作業の『基本は忘れずに!』.掛られ木の伐採時に事故が発生します.作業は慎重に!

4.切り株を残さないように地際から伐りましょう! 急斜面に残された切り株につまづき小径木の切り株で顔面を怪我する大事故もあります.

5.脱いだ衣服やリュックなどは地面に置かないように習慣づけ、マダニ対策の常識としましょう! 
 イノシシやニホンジカの行動エリアが拡大し、マダニと接触するチャンスが飛躍的に増えている.SFTSウイルスの媒介、リケッチアの媒介、治癒しても後遺症の残るダニ媒介性 脳炎症も日本に存在する.

6.アシナガバチ・マルハナバチに刺されないように(アナフィラキシーショック)、オオスズメバチも活動が活発になっています.

7.食費の払い忘れなども時々あります.ご注意下さい.
 小物が時々なくなります.これも共有財産です.大切に使わねばなりません.
 使用した道具類は点検・掃除後、元に戻す、損壊した時には世話人にその由連絡する.
 ガソリン缶などの放置がときどき起こります.元に格納すること.
 用いたコップなどの洗浄・後片付けも忘れないように! 


【まつたけ山復活させ隊活動】

活動開始は午前10時頃から、終わりは午後4時頃.自由参加可能 ただしコアータイム昼食時は必ず参加のこと.

§参加費は無料;メンバー参加者には、食材費+消耗品費として現在400円を徴収.初参加者・見学者などは500円(二度目からは400円).ただし、消耗品費は皆さんの浄財カンパで成り立つ、或いは必要に応じて徴收.

§参加や見学希望の方は、参加日や人数などを主催者にメールもしくは電話下さい.また、ブログ画面左にあるカテゴリーから「まつたけ山復活させ隊とは」を左クリックでご覧下さる様にお願いします.

まつたけ山復活させ隊 活動日
回 開催日   報告担当者 男厨シェフ 特別企画 

651 09月08日(土) 三輪 
652 09月14日(金) 宮崎
653 09月22日(土) 内田 
654 09月28日(金) 吉村   川崎

 なお、やむを得ず開催日・担当などの変更が生じることがあります.お許しください!
 

§活動場所:京都市左京区岩倉村松町138-20 香川山(自称)
アクセス:公共の乗り物利用を薦めます.自家用車駐車スペースも2台分はある(下記(a)をご覧下さい).

 京都バスの「岩倉 村松行き」終点(村松)が便利です.バスを降りたら、吉村まで電話下さい.
バスに乗車するには、
ア)阪急京都線 烏丸駅で市営地下鉄烏丸線に乗り換え、国際会館下車(ウ)に続く
イ)京阪本線 出町柳駅から(加茂大橋東詰め北へ上ル西側)乗車 約30分
ウ)京都地下鉄烏丸線 国際会館下車 3番出口からバスターミナル1番 乗車 約15分
(地下鉄烏丸線はJR京都駅、烏丸四条、烏丸御池、国際会館などに停車)

a)車の方は、岩倉ゴルフクラブを目的地にすると便利です.ゴルフ場入り口の案内看板が見えると(ゴルフ場専用道路の右折はダメです)、左に大きな駐車場(松尾ガレージと小さく表示がある)が見える.その北側に道路(路面に滑り止め化粧)がある.その道路(住宅内道路に見える)を左折で進入、次いで右折、左折そして左にカーヴすると車止めが見えます.車止めの右側に入り口あり.不安な方は駐車場付近から電話下さい.

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§カンパありがとう!
 
   
§カンパお願い: 運営は皆さんのカンパで成り立っています!
         みやこ松茸・里山復活! 京都の文化・景観を守るために、里山林整備に努力しています.
   
カンパの振込先
 氏名:  まつたけ十字軍 代表 吉村文彦
 銀行名: 京都銀行 山科中央支店 口座No. 普通預金 3698173


§主 催

まつたけ山復活させ隊
Movement for Regeneration of Matsutake Forests
代表 吉村 文彦(微生物生態学;マツタケ生物学)
090-6227-4305 miyakomatsutake@gmail.com
京都市山科区御陵岡ノ西町38-27

香川山オーナー
 香川 晴男


§協 賛
澤田山オーナー
 澤田 幸雄

玉城山オーナー
 玉城 一郎

 

 

 

 

 

 

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