まつたけ山復活させ隊運動ニュース

 松茸は奈良時代から珍重されてきたが、絶滅が心配される.松茸山づくりは里山復活の近道であり里山の再生は松茸復活に繋がる.

まつたけ「十字軍」運動NEWSLETTER-453-

2009年10月31日 |  マツタケの林地栽培 
今年の初物となった京まつたけ



まつたけ復活・里山再生市民運動

 第213回の活動報告です.今日は雲一つ無い天気だが、遠くがかすんでいる.京都アメダスの気象データは最高気温24.8℃(14時)、風は南南西2m/秒と動けば汗ばむ上々の天気であった. 
 そのような天気に誘われて、39名の仲間が集まった.お名前は、寺尾、榎本、小原、加藤、上林、松浦、雅子、川本、三品、森、前田、斉藤、小吹、江指、吉田夫妻と幸と茉莉君達、大久保、橋本、宮崎、堀井、多田、阿閉夫妻、小長谷、川崎、有山、山田、杉山、猫田、マツ子、中野、石原、池内夫妻、田中、中広と吉村.
 
各グループ毎に山に入って活動.
澤田山では、前田班がザイセンチュウ被害木のは運び出しに汗をかいている.中広班もアカマツ林の再生に取り組む.
 玉城山では、三品Gが、11月8日にテレビで紹介されるエリアの手入れを続けている(下記お知らせをどうぞ).
榎本班は台風で痛んだ撒水施設の整備をしたと加藤さんから報告があった(メール便り参照).
 
 特筆すべきことでもあるが、少し恥ずかしい.マツタケにとって どんな環境にあるかを雄弁に物語っている、今年初の京まつたけが去年手を入れたエリアに見いだされた.雨が不足して大きくならずに傘を開いている.発生も終わりに来たことを教えてくれている(Nikon写真集に掲載)

<皆さんの活動の様子を見ることができる>
ブログ画面左下ブックマーク(Bookmark)中のNikonまつたけ復活・里山再生運動を左クリックすると、Nikon Onlinegalleryにはいる.akamatsurinさんのホームとなっている.アルバム一覧からお好きなものを左クリックすれば写真一覧が出てきます.スライドショーなどお楽しみ下さい.写真を印刷したり保存したりできます. 

メール便り
1) 加藤邦彦さんから
本日午後、玉城山で、先日の台風による増水で被害を受けた水源の改修作業を行いました。その時の写真を送付いたします。
大きな石を取り除き一応取水槽まではスムーズに水が流れるようになりましたがその下流のホースに詰まりが生じているようで今後さらに対策が必要です。
写真がニコンギャラリーに掲載されています

2) 滋賀県沖島の報告;梶田由胤さんから
先々週あたりから山に入りですが、ようやく2本の収穫がありました。重さは、大=67.91g 小=39.14gとなっております。香りだけは味わうことが出来ましたが、良い香りでした。
 何とか2桁の収穫をと祈っておりますが、世間では厳しい話も聞いております。皆の頑張りと地元の消防署の協力等もあった一つの成果かと考えております。沖島マツタケの更なる復興に取り組んで行きたいと考えております。

カンパお願い!
1)前田班が薪を売却(1500円)
氏名: まつたけ十字軍 代表 吉村文彦 
銀行名: 京都銀行 山科中央支店 口座No. 普通預金 3698173

<お知らせ> 
1)11月8日 午後11時50分から テレビ朝日系列「地球号食堂 エコめし」 にまつたけ十字軍運動の活動が紹介.

2)11月15日(日)9時から作業開始 滋賀県立大学と地元主催のマツタケ狩り参加者募集(7日締め切り).詳細は猫田さんにおたずね下さい.

3)11月22日(日)10時から作業開始 京北マツタケ山再生活動応援
 ノコ・ナタ・熊手持参で山づくりをします.迎えのバス(20名まで)が来て昼食が出ます.バスは、地下鉄北大路駅、北山駅などに停車.停車駅・時刻など、希望などは猫田さんにお伝え下さい.               

<カンパ! お願い>
氏名: まつたけ十字軍 代表 吉村文彦 
銀行名: 京都銀行 山科中央支店 口座No. 普通預金 3698173

まつたけ十字軍運動とは?
今、1年間に40,000種もの生物が絶滅(約13分に1種)していると推測されている.生き物1種の絶滅は、10種から30種の生き物の絶滅を呼ぶという.
日本で、802種の動物が絶滅危惧種とされ、7000種の維管束植物の24.1%(4種に1種)が絶滅危惧種に挙げられている(2007年).
環境省によれば、絶滅危惧種の50%強に当たる生物の生息地は、人里離れた奥山でなく里地里山と呼ばれる私たちの生活の場である.緑が豊かになって生き物が追われている!
私達の周りにありふれた生き物であったフクジュソウやヒメシャガなど、メダカやチョウ類やニホンウサギなど、またオオタカやイヌワシなどが、消え続けている.マツタケも、京都府では絶滅危惧種に指定されている.
生物の保全・多様性上危機に瀕する里山(アカマツ林)をマツタケ山に戻すことが目的である.私たちのマツタケ山づくりは、山-川-畑・水田(-海)のつながりを重視する.マツタケ山づくりで生まれるバイオマスの利用を、「自然」との共生型すなわち徹底した有機物循環型「農林業」に組み込む.また、我々の成果は、情報として正しく発信し、全国に230万haあるアカマツ林に普及させることを願っている.
近代マツタケ学発祥の地、京都市左京区岩倉を活動拠点として、我々は循環型農林「業」を楽しむ.「楽しむ」ということにおいて、いわゆる農林業的作業と異なる.
時折のイヴェントや開催日のコアタイムに集まることによって、作業の情報などを共有し、互いの知恵や技術を学び、また、里山復活の喜びをともにする.
運動は、食事を作る人、木を伐る人・運ぶ人、薪をつくる人、病害木を焼却する人、畑や水田を守る人、設備を造る人、道具類を整備する人、多機能窯を守る人、拠点を整備する人、道路を補修する人、バイオトイレを守る人などすべての参加者が、互いに対等で支え合い助け合って維持運営されている.
まつたけ十字軍運動全体は、アリストテレス風に言えば、個の参加者の総和以上の意味を持つ.それ故、参加者はこの運動の全体性を見失わないようにしたい.

主 催 
まつたけ十字軍運動
代表 吉村 文彦(マツタケ生態学者)  
京都市山科区御陵岡ノ西町38-27
090-6227-4305

共 催 
京都大学マツタケ研究会
代表 大石 高典
080-6123-4706

香川理化学研究所
代表 香川 晴男
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まつたけ「十字軍」運動NEWSLETTER-452-

2009年10月28日 |  マツタケの林地栽培 
岩倉で採れた、今年のマツタケ(宮崎作)




まつたけ復活・里山再生市民

はじめに
 マツタケのシロは複数の遺伝子が関与している.長年シロの発生調査をしていると、このシロは早く出る.あのシロにマツタケが出たらシーズンも終わりだというシロの個性が分かってくる.同じシロでも、こちら側は遅いがあちら側は早く出るといったことも観察される.
アカマツ林林床に数多くの胞子が落下し、発芽すると一次菌糸となる.性的和合性のある一次菌糸同士は接合して二次菌糸となる.空き家のアカマツ細根が周りにあればドンドン感染し菌根となる.それらの菌根がある量になるとシロとなる.こうだとすると、ワンペアの一次菌糸由来の二次菌糸のみから成り立つシロは、むしろまれであろう.
そのために、マツタケのシロは、シロ毎や同じシロであっても、子実体原基形成刺激温度に対する感受性が異なる.今年西日本で、岩手三陸地方によく見られる夏の寒さが、この9月の半ばに1週間ほど訪れた.雨が無く、そのときには、マツタケの発生はなかった.その後、気温が上昇し発生の高温障害が生じ、今年伸びた多くの菌根は死んでしまった.
 しかし、うまくしたもので、感受性の異なる、より低温で刺激を受ける遺伝子を持ったシロから、少ないが今、マツタケが発生している.岩泉町でも10月25日に、大人の腕周りほどの柄を持つマツタケが採れた.

次の開催日は10月31日(土)岩倉に10時です.

 この24日から26日まで、岩泉まつたけ研究所があった岩手県岩泉町に出かけていた.岩手県北に位置する岩泉町にはマツノザイセンチュウ病の汚染がなく樹皮の赤い美しいマツ林が豊富である.そのマツ林を地元と我々まつたけ十字軍運動と協同でマツタケ山づくりをしようという提案があった.地元岩泉商工会のレジェンド開発部会が責任を持って、自炊可能な宿泊場所を提供下さるとのことであった.また、岩手県洋野町大野の小沢さん所有のハウス(かなり大きい)も使用させていただけることになっている.
 まつたけ十字軍運動に、貸していただけるアカマツ林とコナラ林は、合の山地区にある.その写真は、まつたけ十字軍運動ブログのブックマーク中のNikon写真集のアルバム0910岩泉でご覧いただけます.

452号<目次>
はじめに
 シロの温度感受性のこと
 岩泉山人会との協同のこと
作業区と作業内容の紹介
お知らせ 
11月8日(日) 午後11時50分からテレビ朝日系列でまつたけ十字軍運動を放映
11月15日(日) 滋賀県でマツタケ狩り参加者募集
11月22日(日) 京北でマツタケ山づくり作業応援
 
メール便り
 1)米作りの収支報告(三輪)
 2)群馬県太田市のマツタケ道中報告(布村)
 
カンパお願い!
 1)米作りグループから

まつたけ十字軍運動に参加するには
開催予定日 2009年10月―12月
まつたけ十字軍運動とは?
連絡先など

作業区と作業内容の紹介
山づくりエリアや作業内容を変更するときは、事前に連絡下さい.
1)香川山皆伐区も予定どおりに再生が進み、アカマツ幼樹の群落が美しい.斜面の
地掻など補整作業を実施している.マツのザイセンチュウ病による枯損木が周辺に目立っている.伐倒焼却の要あり.

2)澤田山は、この秋にでも、まつたけの発生調査をするつもりであるが、アカマツ林でマツタケの生息地を再生するというエリアとコナラ林を整備するエリアとがある.各整備地ごとにネライを定めて各班ごとに独自に作業を進めている.

第1整備地は、村上班(第1整備区)と阿閉班(第2整備区)で精力的にマツタケ山づくりが行われている.第1整備区は京都府のホンシメジ接種試験が相当前に行われ、そのとき整備もされたが、菌根性のきのこの発生には土壌上の問題があるのかもしれない.補整の手入れが必要な状態になってきている.
 その南側は、やはりアカマツ林帯で、阿閉班の担当で第2整備区と呼んでいる.やがて第1整備区につなげるという.エスケープした檜・杉など大径木の処理が進んでいる.

第2整備地は、ヤマガラの里と新しく愛称がついた.以前から整備を始めているところは「ヤマガラの里A地区」と呼び整備が完了している.その西に当たるところを尾根部(アカマツ林を再生)、傾斜地部(コナラ林にする)など3区に分け、それぞれ生態的特徴を生かした整備を進めている.ここは「ヤマガラの里B地区」と呼ばれる.分からないことなどは前田・小原さんにお尋ね下さい.

第3整備地の作業エリアでは、アカマツ林再生を考え、適切なエリア探しが続いているように見える.どのような林づくりがなされるのか注目をしているところである.

3)玉城山は、昔は、山全体がマツタケの発生に適したアカマツ林であったが、林道が造られたためにその下のエリアからマツタケが消えた.岩泉まつたけ研究所の向林試験林内で、全く同じことを経験している.林道を一つ通すだけのように考えがちだが、周りの環境ががらりと変り水の流れも変化する.
尾根筋には、アカマツ林密度が比較的高く残っているので、榎本班と三品班で上部と下部からマツタケの生活するアカマツ林の再生作業に取り組んでいる.
地表の堆積物を堆肥化し、冬には水田に鋤き込む.マツのザイセンチュウ病害木の伐倒焼却活動が一旦終了したように見えたが、再開している.
ここは、市民によるマツタケ山づくりのお手本として有名になった.今まで、プロによる
手入れで、マツタケ発生の復活は、「有から有は簡単である」と実証されている.
しかし、市民による手入れでマツタケ発生の成果が出たケースはここが日本初の地
である.撒水実験にも取り組むという意欲的作業が見られる.

<お知らせ> 
1)11月8日 午後11時50分から テレビ朝日系列「地球号食堂 エコめし」 にまつたけ十字軍運動の活動が紹介.

2)11月15日(日)滋賀県立大学と地元主催のマツタケ狩り参加者募集.詳細は猫田さんにおたずね下さい.

3)11月22日(日) 京北マツタケ山再生活動応援
 ノコ・ナタ・熊手を持って山づくりをします.迎えのバスが来て昼食が出ます.詳細は決まり次第お知らせしますが、猫田さんにおたずね下さい.

<メール便り>
1)三輪さんから
 今年のまつたけ十字軍運動のお米生産及び販売の結果を報告します。 
玄米30kg入り3袋は田んぼを借りた農家に上納、残りは一部販売した後、今後の昼食用として備蓄する。
  今年の新米の販売状況について
 9月21日 刈り取った米を籾磨りして玄米の状態にしました。参加者有志から200円徴収し、新米を試食しました。当日の作業応援者に精米済みのお米や玄米を200円(5合程度)で販売
 9月25日新米(玄米)の販売状況
   支出 袋代 150円として計上   差引合計  43,600円       
 10月3日新米(玄米)の販売状況     合計 8,500円
 これまでの差し引き合計は  56,800円となります。
 10月21日  籾代、燃料、肥料、籾磨り代として 20000円と謝礼としてビールを渡しました。
      残りの32,220円をマツタケ十字軍に上納いたします。

2)布村公一さんから 松茸道中の報告
 群馬県太田市と埼玉県熊谷市で毎年「松茸道中」という行事が行われています。10月4日(日曜)第20回太田松茸道中が行われました。江戸時代に群馬太田から江戸まで松茸を運んだ「献上松茸」を現代に再現したイベントです(東京までは行きませんが…) 。今回は、太田市からの松茸道中参加が109名だったそうです。
 午後1時30分ごろ、群馬県太田市からの松茸道中のご一行が利根川刀水橋南橋詰に到着。「太田松茸道中歓迎連」と合流したあとは、妻沼聖天山まで歩きました。妻沼聖天山に到着後、「道中安全祈願式」が行われました。
妻沼聖天山の鈴木院主からは、「実際には行きませんが、江戸までの道中の安全祈願と、皆さんのこれからの人生の道中のご祈願をいたします」ということで、ご祈祷がございました。松茸が妻沼聖天山に奉納された。
道中安全祈願式のあとは、記念撮影・松茸のお吸い物が振舞われました。
               
<カンパ! お願い>
1)米作りグループから32220円のカンパを戴きました.
氏名: まつたけ十字軍 代表 吉村文彦 
銀行名: 京都銀行 山科中央支店 口座No. 普通預金 3698173

<まつたけ十字軍運動に参加するには>
下記の1から7を了承の上、参加下さい.また、 “まつたけ十字軍運動とは?”も併せてご理解下さい.尚、初めての方は事前に連絡が必要(連絡先は下記主催者).
1)参加資格は問わない. 参加時間は自由、ただし、コアタイム(昼食時)の参加は必須.
2)事故を起こさないように各自勤めること.傷害保険等は各自加入のこととし、事故の責任は当事者に帰するものとする.

3)服装等:山で軽作業できる服装(運動靴か長靴か地下足袋、雨具、タオルなど).ノコ・ナタを持参が望ましい.
4)降水確率(京都府南部、午前7時)が60%以上の日は、原則的に山づくり作業は
中止.しかし、山や畑にも、「雨の日には雨の、雪の日には雪の景色がある」といって、皆さんは補修や軽作業などされます.
5)持参するもの:昼食は作るので、MY皿と椀と箸、コップなど、料理の持ち帰り容器、飲料水(お茶があるので水筒)など.
6)道具類や備品は、個人購入のものや皆さんのカンパで購入したものです.大切に扱うよう願います.汚れを洗った後、保管場所に戻すこと.また、使用した食器やコップ類は洗って戻すこと.出したゴミ等は各自持ち帰ること.

7)参加費は無料;ただし、消耗品費は皆さんの浄財カンパで成り立つ、或いは必要に応じて徴收.食材費(実費)+消耗品費として現在 400円を徴収.

<活動拠点へのアクセスなど>
8)集合場所:京都バス「岩倉 村松」行き終点「村松」.あるいは現地アカマツ林(京都市左京区岩倉村松町138-20バス停「村松」から北東へ450m徒歩6分).
叡山電鉄「岩倉」駅から現地アカマツ林へ2.3Km(徒歩30分)
アクセス:
京都バスの「岩倉 村松行き」に乗車.このバスに乗車するには、
ア)JR京都駅七条口から(バス停「C6」番、所要時間約60分)
イ)阪急京都線四条河原町駅から(四条河原町交差点河原町通り北へ上ル東側(40分)
ウ)京阪本線出町柳駅から(加茂大橋東詰め北へ上ル西側、約30分)
エ)京都地下鉄烏丸線国際会館から(3番出口からバスターミナル 1番、約10分)
(地下鉄烏丸線はJR京都駅、烏丸四条、烏丸御池、国際会館などに停車) 

9)<皆さんの活動の様子を見ることができる>
ブログ画面左下ブックマーク(Bookmark)中のNikonまつたけ復活・里山再生運動を左クリックすると、Nikon Onlinegalleryにはいる.akamatsurinさんのホームとなっている.アルバム一覧からお好きなものを左クリックすれば写真一覧が出てきます.スライドショーなどお楽しみ下さい.写真を印刷したり保存したりできます.

開催予定日 2009年10月―12月
活動場所は岩倉香川山. 活動開始は、午前10時頃.終わりは午後4時頃.
第213回10月31日(土)ブログ報告:吉村
第214回11月07日(土)ブログ報告:榎本
第215回11月13日(金)ブログ報告:宮崎
第216回11月21日(土)ブログ報告:三輪
第217回11月27日(金)ブログ報告:榎本
第218回12月05日(土)ブログ報告:池内
第219回12月11日(金)ブログ報告:宮崎
第220回12月19日(土)ブログ報告:三輪 大忘年会 感謝祭
年末年始で休み
第221回01月09日(土)ブログ報告:榎本

まつたけ十字軍運動とは?
今、1年間に40,000種もの生物が絶滅(約13分に1種)していると推測されている.生き物1種の絶滅は、10種から30種の生き物の絶滅を呼ぶという.
日本で、802種の動物が絶滅危惧種とされ、7000種の維管束植物の24.1%(4種に1種)が絶滅危惧種に挙げられている(2007年).
環境省によれば、絶滅危惧種の50%強に当たる生物の生息地は、人里離れた奥山でなく里地里山と呼ばれる私たちの生活の場である.緑が豊かになって生き物が追われている!
私達の周りにありふれた生き物であったフクジュソウやヒメシャガなど、メダカやチョウ類やニホンウサギなど、またオオタカやイヌワシなどが、消え続けている.マツタケも、京都府では絶滅危惧種に指定されている.
生物の保全・多様性上危機に瀕する里山(アカマツ林)をマツタケ山に戻すことが目的である.私たちのマツタケ山づくりは、山-川-畑・水田(-海)のつながりを重視する.マツタケ山づくりで生まれるバイオマスの利用を、「自然」との共生型すなわち徹底した有機物循環型「農林業」に組み込む.また、我々の成果は、情報として正しく発信し、全国に230万haあるアカマツ林に普及させることを願っている.
近代マツタケ学発祥の地、京都市左京区岩倉を活動拠点として、我々は循環型農林「業」を楽しむ.「楽しむ」ということにおいて、いわゆる農林業的作業と異なる.
時折のイヴェントや開催日のコアタイムに集まることによって、作業の情報などを共有し、互いの知恵や技術を学び、また、里山復活の喜びをともにする.
運動は、食事を作る人、木を伐る人・運ぶ人、薪をつくる人、病害木を焼却する人、畑や水田を守る人、設備を造る人、道具類を整備する人、多機能窯を守る人、拠点を整備する人、道路を補修する人、バイオトイレを守る人などすべての参加者が、互いに対等で支え合い助け合って維持運営されている.
まつたけ十字軍運動全体は、アリストテレス風に言えば、個の参加者の総和以上の意味を持つ.それ故、参加者はこの運動の全体性を見失わないようにしたい.

主 催 
まつたけ十字軍運動
代表 吉村 文彦(マツタケ生態学者)  
京都市山科区御陵岡ノ西町38-27
090-6227-4305

共 催 
京都大学マツタケ研究会
代表 大石 高典
080-6123-4706

香川理化学研究所
代表 香川 晴男
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まつたけ「十字軍」運動NEWSLETTER-451-

2009年10月24日 |  マツタケの林地栽培 

香川山の斜面の松


香川山ベースキャンプの斜面には2,3年生の松が順調に大きく成長しています。>


香川山の周辺>

 午前10時に車で家を出発、岩倉香川山のベースキャンプに向かいました。ここ数日の間、朝の気温は10℃前後を推移していますが、晴天続きで日中は連日23℃前後の気温となり、まつたけの生育にはあまりよい気象条件ではありません。ベースキャンプに到着すると大勢の仲間が「まつたけ」に吊られてか既に参集しておりました。本日の参加者は次の通り。
 前田、加藤、森、榎本、寺尾、小原、中川、岡阪、中広、有山、鎌田、周田、三品、川本、松本、内田、橋本、宮崎、大久保、阿閉(仁)、阿閉(真)、林屋、中野 マツ子、堀井、大島、藤井、三輪、吉川、猫田、田中の31名
 ガレージの一角には堆肥作りコーナーがあります。
馬糞の山馬糞と山で地掻きした腐葉土を混ぜて寝かせて発酵させ堆肥作りを
香川山の畑コーナーの様子です。
ここにはお茶畑、ワケギ、ふき、いちご、トマト、食用菊、お頭芋、ネギなどが植えられていてお昼の食材になります。



現在咲いている草花
玉城山に入った榎本班は榎本、有山、加藤、鎌田、寺尾、三輪で「まつたけ」発生調査と枯れ松の伐採、除去作業に別れてそれぞれ行いました。
伐採して切り揃えた枯れ松
枯れ松を斜面から下へ投げ下ろしています。
チェーンソーを使って枯松を伐採、斜面で足場が悪いので注意が必要
急な斜面で切った枯松をどんどん下へ降ろす作業
太い枯松は二人がかりで運びます。
林道の脇まで降ろして軽トラックで運び出します。
お昼の時間
お目当ての(まつたけ?)


 お昼の献立は 今年採れた新米とおでん、サツマイモの軸を炒めたもの、いちじつ、とうがらし、お漬物、デザートにミニトマトなど、「まつたけ」は各班とも山に入って探したようですが、いずれも発見に至らなかった。晴天続きで雨が降らず、秋にしては日中の高温状態が続いて、「まつtたけ」の生育には悪条件が重なっている。来週に期待しよう。



午後からの作業
 前田班が軽トラックに積んで持ち帰ったすすきを降ろす作業




玉城山別働 三品班の活動作業 三品、川本、鎌田さんら
 ここもこの前の台風で折れた枯れ松の伐採や、また、一面に落ちた枯れ枝の整理に追われていました。




玉城山にて

(文責 三輪)
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まつたけ「十字軍」運動NEWSLETTER-450-

2009年10月20日 |  マツタケの林地栽培 
まつたけ十字軍運動は、このような地道な活動にもささえられている.活動場所の整備をすすめる仲間達


まつたけ復活・里山再生市民運動

 
 今年のマツタケの発生は、まだ終わっていないが、西日本では様子が変わっているという生産者が多いが、東北の8月の激しい冷夏(山背)-宮沢賢治のいう「寒さの夏」-に慣れていると、当然あり得ることに見える.
 関西では、今年の9月半ばに最低気温がかなり低くなっている.その低温刺激で何%のシロにマツタケ原基が形成され、その後の気温上昇による高温障害で今年伸びた菌根(マツタケ発生部位)がどのくらい死んだかを予測するには地温の測定が必要になる.
 高野山富貴にある岩田山で、4本のマツタケが今までと異なる場所(シロ)で確認された.その発生が継続してなおかつ発生数が増えるようだと嬉しいかぎりである.現地のマツタケ山づくりと発生調査と気象観測装置を取り付けて見たい.

次の開催日は10月23日(金)岩倉に10時です.

450号<目次>
作業区と作業内容の紹介
お知らせ 
 まつたけ十字軍運動紹介番組放映日
 るり溪やぎ農園収穫祭の誘い 
 高野山富貴でマツタケ狩り実施
メール便り
 丹波篠山の桑形広司さん
 ポスト民芸活動報告(三木さん) 
カンパお願い!
まつたけ十字軍運動に参加するには
開催予定日 2009年10月―12月
まつたけ十字軍運動とは?
連絡先など

作業区と作業内容の紹介
山づくりエリアや作業内容を変更するときは、事前に連絡下さい.
1)香川山皆伐区も予定どおりに再生が進み、アカマツ幼樹の群落が美しい.斜面の
地掻など補整作業を実施している.マツのザイセンチュウ病による枯損木が周辺に目立っている.伐倒焼却の要あり.

2)澤田山は、この秋にでも、まつたけの発生調査をするつもりであるが、アカマツ林でマツタケの生息地を再生するというエリアとコナラ林を整備するエリアとがある.各整備地ごとにネライを定めて各班ごとに独自に作業を進めている.

第1整備地は、村上班(第1整備区)と阿閉班(第2整備区)で精力的にマツタケ山づくりが行われている.第1整備区は京都府のホンシメジ接種試験が相当前に行われ、そのとき整備もされたが、菌根性のきのこの発生には土壌上の問題があるのかもしれない.補整の手入れが必要な状態になってきている.
 その南側は、やはりアカマツ林帯で、阿閉班の担当で第2整備区と呼んでいる.やがて第1整備区につなげるという.エスケープした檜・杉など大径木の処理が進んでいる.

第2整備地は、ヤマガラの里と新しく愛称がついた.以前から整備を始めているところは「ヤマガラの里A地区」と呼び整備が完了している.その西に当たるところを尾根部(アカマツ林を再生)、傾斜地部(コナラ林にする)など3区に分け、それぞれ生態的特徴を生かした整備を進めている.ここは「ヤマガラの里B地区」と呼ばれる.分からないことなどは前田・小原さんにお尋ね下さい.

第3整備地の作業エリアでは、アカマツ林再生を考え、適切なエリア探しが続いているように見える.どのような林づくりがなされるのか注目をしているところである.

3)玉城山は、昔は、山全体がマツタケの発生に適したアカマツ林であったが、林道が造られたためにその下のエリアからマツタケが消えた.岩泉まつたけ研究所の向林試験林内で、全く同じことを経験している.林道を一つ通すだけのように考えがちだが、周りの環境ががらりと変り水の流れも変化する.
尾根筋には、アカマツ林密度が比較的高く残っているので、榎本班と三品班で上部と下部からマツタケの生活するアカマツ林の再生作業に取り組んでいる.
地表の堆積物を堆肥化し、冬には水田に鋤き込む.マツのザイセンチュウ病害木の伐倒焼却活動が一旦終了したように見えたが、再開している.
ここは、市民によるマツタケ山づくりのお手本として有名になった.今まで、プロによる
手入れで、マツタケ発生の復活は、「有から有は簡単である」と実証されている.
しかし、市民による手入れでマツタケ発生の成果が出たケースはここが日本初の地
である.撒水実験にも取り組むという意欲的作業が見られる.

<お知らせ> 
1)10月20日フジテレビ系列 19時~「わかるテレビ」、マツタケのことが紹介
 11月8日 午後11時 テレビ朝日系列「地球号食堂 エコめし」 にまつたけ十 字軍運動の活動が紹介.

2)るり渓 やぎ農園 収穫祭の案内
 今年も10月25日(日)午前11時~午後3時、やぎ農園の収穫祭を行います。仲間 の皆さんもお誘いの上、是非ご参加ください。楽しい催しが一杯あります.
 問い合わせは:るり渓 やぎ農園(Tel/Fax 0771-65-9010)
 E-mail office@ruri-yagi.com (http://www.ruri-yagi.com)
 場所は京都府南丹市園部町大河内小田仮4

3)マツタケ狩り(10月27-28日)参加者募集
 高野山富貴の岩田山でマツタケが出始めたので(ただし、続いて発生があるよう なら)、現地でマツタケ山づくり作業と発生調査を実施します.  詳細は次回 活動日に猫田さんにおたずね下さい.

4)近藤高弘展 金と銀 をテーマに開催される
   名古屋展 10月14日~10月20日   JR名古屋高島屋10階 

<メール便り>
1)丹波篠山の桑形広司さんから
いつもニュースレターをお届けいただき恐縮です。
先日、朝日放送のラジオの番組「元気一番 芦沢誠です」で先生のグループの取り組みを取り上げていました。ご努力の成果が上がっているようでなによりに存じます。
 さて丹波篠山も(季節的に)マツタケシーズンとなりましたが、我が家の松山は残念ながら、この春から次々と松が枯れだし、夏前にマツタケのシロあたりの松が全て枯れてしまいました。松が枯れるとマツタケ菌もダメになるのはわかるのですが、枯れてすぐにダメになるものでしょうか?
 かくなる上は20~30年後のマツタケ山を目指し、一度一山すべて伐採する予定でおります。地面には小さな若松が育ち始めていますので、これを大事にしていこうと思っております。
今後とも、ご指導のほどよろしくお願いいたします。

2)三木 恵子さんから
昨日の研究会は出席率が良く、法事で参加出来なかった1名のみの欠席で、前回参加してくれた9名でした。手びねりの紐作り・細い湯のみ筒茶碗でしたが筒にならず、皆さん苦闘しながら広がり気味の少し大きめ作品に自分のサインをし、もう一つはたたらで引いた湯のみの練習。これには十字軍のサインを入れ4時ごろ終了。橋本さんがたたら、削り道具など必要なものを皆の為に作って来てくれました。感謝、感謝。
 来月は近藤先生が忙しく時間が取れず、11月22日〔日〕奈良県・天川村に新しく築いた穴窯の火入式後22-23日薪焚きの練習をしては如何かと提案されました。多分皆で行く事になると思います。民宿、どろ川温泉もあるとの事。内田さんがまとめてくれると思います。活動資金は取敢えず5,000円集める。今回はまだ集金しておりません。
 12月はわれ、ひびのある作品に試し釉薬をかけて練習。そのあと出来上がっている素焼きの作品に本格的に釉薬をかけて焼き上げる。
 1月は寒いので近藤先生のアトリエでどうですかと提案されました。
心配しておりました人数も今のところ10人位で、これでずっと続けられると一番良いのですが。初めに参加を申し込まれた2人の方が参加されておらず、メールで一度連絡を取って見ます。今後を楽しみにしておりますのでよろしくお願い致します。

                     
<カンパ! お願い>
氏名: まつたけ十字軍 代表 吉村文彦 
銀行名: 京都銀行 山科中央支店 口座No. 普通預金 3698173

<まつたけ十字軍運動に参加するには>
下記の1から7を了承の上、参加下さい.また、 “まつたけ十字軍運動とは?”も併せてご理解下さい.尚、初めての方は事前に連絡が必要(連絡先は下記主催者).
1)参加資格は問わない. 参加時間は自由、ただし、コアタイム(昼食時)の参加は必須.
2)事故を起こさないように各自勤めること.傷害保険等は各自加入のこととし、事故の責任は当事者に帰するものとする.

3)服装等:山で軽作業できる服装(運動靴か長靴か地下足袋、雨具、タオルなど).ノコ・ナタを持参が望ましい.
4)降水確率(京都府南部、午前7時)が60%以上の日は、原則的に山づくり作業は中止.しかし、山や畑にも、「雨の日には雨の、雪の日には雪の景色がある」といって、皆さんは補修や軽作業などされます.
5)持参するもの:昼食は作るので、MY皿と椀と箸、コップなど、料理の持ち帰り容器、飲料水(お茶があるので水筒)など.
6)道具類や備品は、個人購入のものや皆さんのカンパで購入したものです.大切に扱うよう願います.汚れを洗った後、保管場所に戻すこと.また、使用した食器やコップ類は洗って戻すこと.出したゴミ等は各自持ち帰ること.

7)参加費は無料;ただし、消耗品費は皆さんの浄財カンパで成り立つ、或いは必要に応じて徴收.食材費(実費)+消耗品費として現在 400円を徴収.

<活動拠点へのアクセスなど>
8)集合場所:京都バス「岩倉 村松」行き終点「村松」.あるいは現地アカマツ林(京都市左京区岩倉村松町138-20バス停「村松」から北東へ450m徒歩6分).
叡山電鉄「岩倉」駅から現地アカマツ林へ2.3Km(徒歩30分)
アクセス:
京都バスの「岩倉 村松行き」に乗車.このバスに乗車するには、
ア)JR京都駅七条口から(バス停「C6」番、所要時間約60分)
イ)阪急京都線四条河原町駅から(四条河原町交差点河原町通り北へ上ル東側(40分)
ウ)京阪本線出町柳駅から(加茂大橋東詰め北へ上ル西側、約30分)
エ)京都地下鉄烏丸線国際会館から(3番出口からバスターミナル 1番、約10分)
(地下鉄烏丸線はJR京都駅、烏丸四条、烏丸御池、国際会館などに停車) 

9)<皆さんの活動の様子を見ることができる>
ブログ画面左下ブックマーク(Bookmark)中のNikonまつたけ復活・里山再生運動を左クリックすると、Nikon Onlinegalleryにはいる.akamatsurinさんのホームとなっている.アルバム一覧からお好きなものを左クリックすれば写真一覧が出てきます.スライドショーなどお楽しみ下さい.写真を印刷したり保存したりできます.

開催予定日 2009年10月―12月
活動場所は岩倉香川山. 活動開始は、午前10時頃.終わりは午後4時頃.
第212回10月23日(金)ブログ報告:三輪
第213回10月31日(土)ブログ報告:吉村
第214回11月07日(土)ブログ報告:榎本
第215回11月13日(金)ブログ報告:宮崎
第216回11月21日(土)ブログ報告:三輪
第217回11月27日(金)ブログ報告:榎本
第218回12月05日(土)ブログ報告:池内
第219回12月11日(金)ブログ報告:宮崎
第220回12月19日(土)ブログ報告:三輪 大忘年会 感謝祭
年末年始で休み
第221回01月09日(土)ブログ報告:榎本

まつたけ十字軍運動とは?
今、1年間に40,000種もの生物が絶滅(約13分に1種)していると推測されている.生き物1種の絶滅は、10種から30種の生き物の絶滅を呼ぶという.
日本で、802種の動物が絶滅危惧種とされ、7000種の維管束植物の24.1%(4種に1種)が絶滅危惧種に挙げられている(2007年).
環境省によれば、絶滅危惧種の50%強に当たる生物の生息地は、人里離れた奥山でなく里地里山と呼ばれる私たちの生活の場である.緑が豊かになって生き物が追われている!
私達の周りにありふれた生き物であったフクジュソウやヒメシャガなど、メダカやチョウ類やニホンウサギなど、またオオタカやイヌワシなどが、消え続けている.マツタケも、京都府では絶滅危惧種に指定されている.
生物の保全・多様性上危機に瀕する里山(アカマツ林)をマツタケ山に戻すことが目的である.私たちのマツタケ山づくりは、山-川-畑・水田(-海)のつながりを重視する.マツタケ山づくりで生まれるバイオマスの利用を、「自然」との共生型すなわち徹底した有機物循環型「農林業」に組み込む.また、我々の成果は、情報として正しく発信し、全国に230万haあるアカマツ林に普及させることを願っている.
近代マツタケ学発祥の地、京都市左京区岩倉を活動拠点として、我々は循環型農林「業」を楽しむ.「楽しむ」ということにおいて、いわゆる農林業的作業と異なる.
時折のイヴェントや開催日のコアタイムに集まることによって、作業の情報などを共有し、互いの知恵や技術を学び、また、里山復活の喜びをともにする.
運動は、食事を作る人、木を伐る人・運ぶ人、薪をつくる人、病害木を焼却する人、畑や水田を守る人、設備を造る人、道具類を整備する人、多機能窯を守る人、拠点を整備する人、道路を補修する人、バイオトイレを守る人などすべての参加者が、互いに対等で支え合い助け合って維持運営されている.
まつたけ十字軍運動全体は、アリストテレス風に言えば、個の参加者の総和以上の意味を持つ.それ故、参加者はこの運動の全体性を見失わないようにしたい.

主 催 
まつたけ十字軍運動
代表 吉村 文彦(マツタケ生態学者)  
京都市山科区御陵岡ノ西町38-27
090-6227-4305

共 催 
京都大学マツタケ研究会
代表 大石 高典
080-6123-4706

香川理化学研究所
代表 香川 晴男
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まつたけ「十字軍」運動NEWSLETTER-449-

2009年10月17日 |  マツタケの林地栽培 
「これが二酸化炭素を吸収する」と、ゆびを指す方向に、驚異的に成長する植物。
   





まつたけ復活・里山再生市民運動

第211回 (10月 17日)の活動報告


 今回は、陶芸家の近藤さんとその弟子の高木さんの指導の下、陶芸教室。
すごい作品が生まれてるかも。



橋本さんの作ってくれた陶芸用道具。





 秋の収穫の時期、美味しいものいっぱい。どんなに雨が降っても山はすごくきれい。もっときれいに。
参加者は、(敬称略)榎本、上林、加藤、三木、三品、丸山、川本、阿閉(仁)、阿閉(眞)、森、玉城、小吹、前田、内田、周田、大久保、大島、多田、堀井、マツ子、中野、池内(恒)、池内(正)、吉 村、猫田、山田、中広、有山、石原、杉山、岡阪、松本、高木、近藤の34名のかたが集まりました。



 なんといっても収穫の時期、大きな芋は、ホクホクに焼けて美味しい。



 香川山は、今日はたくさんの人がいました。



 山では、整備作業。



 食事は、牛丼+いろいろ....。柔らかい肉はじゅーしい。本格。




 畑では、行者にんにくが芽を出しました。



 日本ミツバチの巣箱の中の撮影に挑戦。




 秋はいい季節。まつたけは今は最盛期。でも今年はさびしい。いやいや、山全体のまつたけ山再生に向けて希望は将来に向けて、着々と準備、準備。(^_^)/

 OK!



<池内記>

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まつたけ「十字軍」運動NEWSLETTER-448-

2009年10月13日 |  マツタケの林地栽培 
ニホンミツバチの熱殺によって死亡したスズメバチ



まつたけ復活・里山再生市民運動

 
 今年のマツタケ発生は異常だ.寒さが早くやってきたため、早くからシーズンインとなったが、北海道では、9月の半ばでシーズンが終了.岩手でも早じまいであった.長野も終了.京都岩倉では、9月の半ばから1週間ほど、地温が子実体原基形成刺激温度になり、その後地温が上昇.マツタケ発生の高温障害が起きた.
 この刺激はどの程度の温度になるかによって、シロの温度に対する感受性がシロ毎にあるいはシロの部分で異なるため、子実体の形態形成反応が違ってくる.温度が低ければ低いほど、また、それにさらされる期間が長いほど原基形成刺激を多くのシロが受けたと感覚的には思って良い.
 温度的には、丹波地域のマツタケは例年と違って、発生の最盛でも良いように見えるのだが・・・・・.10月9~12日の京都アメダスの平均気温(16.6℃:最低は10.7℃)は平年比-1.1℃である.
 一連のこの寒さの傾向(気候不順)は西日本のマツタケにどのように反映するだろう.気がかりである.

次の開催日は10月17日(土)岩倉に10時です.マツタケ発生調査も実施してみたい.

ポスト民芸運動の10月例会も開催します.17日午後1時30分始まりです。
 土に慣れ親しむように、9月に続いて、もう一度型を用いた制作を練習する予定で、
今回は縦長の、湯呑みのようなものを作ります。 
11月には見学の、12月には釉薬かけ・本焼きの予定です、今年の土ひねり指導は、今回が最後となる。
世話人の内田さんは、「前回参加出来なかった方も、こぞってご参加を」と呼びかけている。

448号<目次>
里山再生まつたけ十字軍運動(1):442号掲載
里山再生まつたけ十字軍運動(2):444号掲載
里山再生まつたけ十字軍運動(3):446号掲載

里山再生まつたけ十字軍運動(4)
京都岩倉の林の現況
私たちは、何故山づくりをするのか?
どんなことをしているのか?
里山林の通年型立体活用を考えよ!

作業区と作業内容の紹介

お知らせ
 ポスト民芸運動例会開催
 テレビによるまつたけ十字軍運動紹介番組放映日
 るり溪やぎ農園収穫祭の誘い 
メール便り
 堀井さんから
 ミツバチグループから

カンパお願い!
まつたけ十字軍運動に参加するには
開催予定日 2009年10月―12月

連絡先など

里山再生まつたけ十字軍運動(4)

京都岩倉の林の現況
 マツタケ学の創始者である故濱田稔先生がマツタケの生理生態の研究を岩倉の尼吹山で開始された.戦後のことである.その弟子達も幾多の研究に取り組んだ地である.京都の東山はシイ林に置き換わりつつあるが、ここは、それとは異なった遷移を呈している.
 尾根筋や斜面上部はアカマツを中心とする林といえるが、放置されたマツノザイセンチュウ枯損木が多い.カシ類とソヨゴ、ヒサカキなど常緑広葉樹が増加を見せ、下層植生の密度は減少してきているが、林内は人が歩けないところもある.中腹以下は、植林されたヒノキのエスケープが優占していて、林床に陽が差し込まなくなっている.
 また、林床には5~20cmほどの腐植層が堆積していて土壌の富栄養化が著しい.貧栄養状態であってこそ、アカマツはマツタケとパートナーシップを結ぶ.マツタケが生活出来ないため、マツタケ (菌根性キノコ)とアカマツ (ホスト)との共生関係が断ち切られ, 他の樹との競争に喘ぐアカマツは泣きっ面に蜂状態である.
 全山ともに林床は日照不足を来たし、植物やキノコ相が貧弱になってきていて、生物の多様性の保全と逆行する現象が見られる.また、シカ、イノシシ、サルなどによる畑作物や樹木の新芽、樹皮等の食害が多いことも、今後新たな問題となってくるだろう.

私たちは、何故山づくりをするのか?
 私たちの活動の場は、林業用地もしくは農業用地として利用・活用されてきた山林で、典型的な里山である.昔は、豊富なアカマツ林があり、京(みやこ)まつたけの生産地であったが、生活の近代化で林が利用されずに放棄され、アカマツは衰え減少している.そこへ追い打ちを掛けるようにマツノザイセンチュウ病がやってきた.被害は激甚で、その処置もままならず、人工ヒノキのエスケープで埋め尽くされつつある.この生態系をこのまま放置することは生物の多様性上も、鎌倉・室町時代から連綿と続くまつたけの食文化上も、また、京都の景観上も由々しき問題ではないかと考えている.
 1965年頃から始まる高度経済成長で、農業は変貌し林業は衰退した.里山も利用されなくなり捨てられている.初期には、「山の緑が豊かになり、樹を伐らないことは良いこと」と考えられたが、1990年頃になると「緑豊かで貧弱な生物相」であることが問題になり始めた.悔しいことに、いまだに割り箸を嫌う宣伝に出合うことがある.割り箸は人工林を手入れした除間伐材などで作られていて、割り箸を使用することは山の手入れをお手伝いしていることに繋がっている.
 環境省のレッドデータブックに記載されている絶滅危惧種の50%強に当たる生物の生息域が里地里山であり、また、国際環境NGOコンサベーション インターナショナルが、「地球規模での生物多様性が高いにもかかわらず、破壊の危機に瀕している地域(ホットスポット)」に日本列島を指定している.生物の多様性を守る上で、その再生は焦眉の課題と言える.
 森林をその成立過程で分けると、原生的な森林、里山林と人工林の三つに区別できる.原生的森林は森林を維持する能力を生来的に内包している生態系である.ある意味では、放置も妥当なエリアであろう.里山林は、原生林への人の働きかけの結果生み出された生態系で、その保全には何らかの人為が必要である.人工林は材の生産を目的とする林で、人が保育活動を施さねばならない生態系といえる.
 森林の再生を目的とする活動において、「原生的森林はアンタッチャブルがよい」、「人工林のケースでは望ましい林づくりの指針がある」.しかし、いわゆる里山においては、生活に必要な資源を採取していたにすぎないため、理論的な林相イメージはない.これが全国の里山再生運動に一定の混乱と停滞を生じせしめている.
 京都岩倉の林は、京まつたけの生産地であったアカマツ林を中心とする里山である特徴を生かした自然再生方法を取ることが望ましい.すなわち、自然再生推進法第二条に見られるように「過去に損なわれた生態系その他の自然環境を取り戻す」ことである.アカマツ林が相応しいエリアでは、マツタケの生活するアカマツ林を中心とする里山に戻す作業を、コナラ林が相応しいエリアではコナラ林に戻す作業を実施する.もちろん、不用意な「外来種(=外国という意味だけではない)」導入によって、地域固有の遺伝子を損なわないように配慮すべきは当然であろう.
 我々のコンセプトは山と畑・水田・住いと川と「海」という一連の生態系の相互関係を重視し、山で生まれる有機物(バイオマス)などを、今までのように放置するのではなく、山-畑・水田・住い-川(海)という循環系にできるだけ組み込み活用することである. 
 事業母体は、団塊の世代を中心に組織されたまつたけ十字軍運動のメンバーによるボランティア活動である.全国的にもマツタケの生活する里山再生を組織の課題にしている団体はここだけで、オンリーワンなのだ.
 この市民運動は、見学者もマスメディアの取り上げも増え、行政も私たちの運動を理解し、山主である林家も活動の場を無償で提供下さっている.また、この運動が全国的な広がりも見せているが、これは私たちの運動が評価されている証であろう.しかし、全国の里山林の面積は800万haもあり、ボランティアには荷が重すぎる.

どんなことをしているのか?
 基本的には、菌根性キノコとホストがそれらの共生関係を発揮しそして維持され、環境の変化に強い里山林を造り出すことが目的となる.バイオマスは、畑と水田に鋤き込み循環式農林業を試みている.
当該林では、アカマツとマツタケが生活する林として復活させるために、マツタケ発生環境整備作業を実施する.その跡地は、植物の生長を促す効果があるため、二酸化炭素の吸収に貢献するだろう.
 里山の整備には、必ず大量の除間伐材、粗朶、落葉、腐植など有機物が生まれる.我々は、森林有機物を保管地に搬出した後、センチュウ病害木やその他の植物残渣は、必ず焼却する.それらの灰は堆肥にする.他の材は、多目的窯で炭、陶器(ポスト民芸運動)やパンとピザを焼いたり、昼食など賄いの燃料源に供する.
また、京都には五山の送り火という伝統行事があり、アカマツの薪がなくなると伝統行事も大変なことになる.その提供を考えたアカマツ林の保全を考えている.

里山林の通年型立体活用を考えよ!  
 目下、近代マツタケ学の始祖濱田 稔先生一門の研究の場であった京都市左京区岩倉で京(みやこ)まつたけを復活させようと林造りを週1回のペースで実践している.仲間は、市民ボランティアである.
皆さんは、自分の体力に合わせて生き生きと連係プレーで作業-樹を伐り、地面を掻き、運び出し-をこなしている.人は心身ともに健康を維持し、林も昭和30年代の生態に戻りつつあり、生物の多様性を保全するという効果を生んでいる.2007年秋、皆さんが手入れをしたエリア(20~30年間マツタケの姿を見ないところ)で、京マツタケが復活したというニュースをご存じの方もいらっしゃるだろう!
マツタケが1本でも出ているアカマツ林があれば、それは宝の山である.あるいは、現在、近辺にマツタケが発生しているならば、是非、作業を始めて欲しい.
 山は麓から頂上へ、生態的特徴を変える.標高に適った生物が生活している、また季節的変化に応じて異なる生き物を見ることができる.それらの生物を育てて欲しい人に提供することが可能である.マツタケを尾根筋中心に、他の食用きのこ(ホンシメジ、シモフリシメジ、アミタケ、クロカワ、ショウゲンジ、ハツタケ、マイタケ、マスタケ、ニンギョウタケなど)を適正な林で育て、山裾では、タラノキ、コシアブラ、サンショウ、キウイの仲間サルナシなど有用植物を栽培する.
 マツタケ発生整備作業で除伐した粗朶・落葉などで優良堆肥を作り、畑や休耕田で、山野草や作物の有機栽培が可能である.徹底した循環式農林業(山-川-畑・水田-海)の実践も意味がある.
また、岩手県立大野高校生が、久慈平岳のアカマツ林を手入れしている.見事に、マツタケ発生の復活を成し遂げたことは特筆すべきことである.今年の収穫祭でもマツタケを採取した(Nikon写真集).日本の心ある林家は再び、また市民も山の手入れを始めている.中国雲南省に置いてもマツタケ生産者は、マツタケ山づくりに取り組み始めている(完).                                              
マツタケ生態学者
吉 村 文 彦

参考文献
1)安田喜憲.1998.森と文明の物語.ちくま新書.
2)田端英雄編著.1997.里山の自然.保育社.
3)Ohara, H. and M. Hamada. 1967. Disappearance of Bacteria from the Zone of Active Mycorrhizas in Tricholoma matsutake(S. Ito et Imai) Singer. Nature. Vol.
213. 528-529.
4)井原俊一.1997.日本の美林.岩波書店.
5)吉村文彦.1994. 岩泉まつたけ研究所業績報告1993年度版
6)吉村文彦.2003.土壌微生物社会における拮抗と協同-マツタケのシロの例-. 134-150. 土壌微生物生態学.朝倉書店.
7)吉村文彦・小原弘之.1994.アカマツ林における葉面細菌 Methylobacterium の生態.生物環境調節 32,95-105.
8)小川 真・濱田 稔.1975.純粋培養によるマツタケ子実体原基の形成. 日菌報 16、406-415
9)S. L. Miller and E. B. Allen. 1992. Mycorrhizae, Nutrient Translocation, and Interactions Between Plants. 301-332. Mycorrhizal Functioning(Edt by M. Allen) . Chapman & Hall.
10)吉村文彦.2008.ここまで来た! まつたけ栽培(第3刷り) (株)トロント発行(03-3408-1521)
11)吉村文彦 2006 里山再生とマツタケ増産をめざし、動き出したまつたけ十字軍運動 特産情報 1月号 pp.4-7

作業区と作業内容の紹介
山づくりエリアや作業内容を変更するときは、事前に連絡下さい.
1)香川山皆伐区も予定どおりに再生が進み、アカマツ幼樹の群落が美しい.斜面の
地掻など補整作業を実施している.マツのザイセンチュウ病による枯損木が周辺に目立っている.伐倒焼却の要あり.

2)澤田山は、この秋にでも、まつたけの発生調査をするつもりであるが、アカマツ林でマツタケの生息地を再生するというエリアとコナラ林を整備するエリアとがある.各整備地ごとにネライを定めて各班ごとに独自に作業を進めている.

第1整備地は、村上班(第1整備区)と阿閉班(第2整備区)で精力的にマツタケ山づくりが行われている.第1整備区は京都府のホンシメジ接種試験が相当前に行われ、そのとき整備もされたが、菌根性のきのこの発生には土壌上の問題があるのかもしれない.補整の手入れが必要な状態になってきている.
 その南側は、やはりアカマツ林帯で、阿閉班の担当で第2整備区と呼んでいる.やがて第1整備区につなげるという.エスケープした檜・杉など大径木の処理が進んでいる.

第2整備地は、ヤマガラの里と新しく愛称がついた.以前から整備を始めているところは「ヤマガラの里A地区」と呼び整備が完了している.その西に当たるところを尾根部(アカマツ林を再生)、傾斜地部(コナラ林にする)など3区に分け、それぞれ生態的特徴を生かした整備を進めている.ここは「ヤマガラの里B地区」と呼ばれる.分からないことなどは前田・小原さんにお尋ね下さい.

第3整備地の作業エリアでは、アカマツ林再生を考え、適切なエリア探しが続いているように見える.どのような林づくりがなされるのか注目をしているところである.

3)玉城山は、昔は、山全体がマツタケの発生に適したアカマツ林であったが、林道が造られたためにその下のエリアからマツタケが消えた.岩泉まつたけ研究所の向林試験林内で、全く同じことを経験している.林道を一つ通すだけのように考えがちだが、周りの環境ががらりと変り水の流れも変化する.
尾根筋には、アカマツ林密度が比較的高く残っているので、榎本班と三品班で上部と下部からマツタケの生活するアカマツ林の再生作業に取り組んでいる.
地表の堆積物を堆肥化し、冬には水田に鋤き込む.マツのザイセンチュウ病害木の伐倒焼却活動が一旦終了したように見えたが、再開している.
ここは、市民によるマツタケ山づくりのお手本として有名になった.今まで、プロによる
手入れで、マツタケ発生の復活は、「有から有は簡単である」と実証されている.
しかし、市民による手入れでマツタケ発生の成果が出たケースはここが日本初の地
である.撒水実験にも取り組むという意欲的作業が見られる.

<お知らせ> 
1)ポスト民芸運動第2回例会
10月17日(土)午後1時30分始まりです.

2)10月20日フジテレビ系列 19時~「わかるテレビ」、
11月8日 午後11時 テレビ朝日系列「地球号食堂 エコめし」 にまつたけ十字軍運動の活動が紹介される.

3)るり渓 やぎ農園 収穫祭の案内
今年も10月25日(日)午前11時~午後3時、やぎ農園の収穫祭を行います。仲間の皆さんもお誘いの上、是非ご参加ください。楽しい催しが一杯あります.
問い合わせは:るり渓 やぎ農園(Tel/Fax 0771-65-9010)
E-mail office@ruri-yagi.com (http://www.ruri-yagi.com)
場所は京都府南丹市園部町大河内小田仮4

4)近藤高弘展 金と銀 をテーマに開催される
   名古屋展 10月14日~10月20日   JR名古屋高島屋10階 

<メール便り>
1)堀井公雄さんから
 昨日の里山への進入路は車を止めて落ちた枝を露払い状態でかたずけながら進みました。
初めてススメバチを見ました。大きいのにびっくり、黒と黄色模様。「近よるな」の声。
怖さ知らない都会人です。

2)杉山廣行さんから
 11日の夕刻に内田さん、橋本さんと私でオオスズメバチの襲撃にさらされている日本ミツバチの様子を見に行ってきました。
防護服を着用して巣箱に近づくと日本ミツバチが入口付近に出入りしていました。
オオスズメバチの姿はないようでしたので巣の中を見てみることにしました。するとスズメバチ5匹が巣の内部で死んでいました。
もちろん日本ミツバチも200匹ほどは死んでいましたが、何とか防衛した様子です。
さっそく巣箱の床部分をきれいに清掃して巣箱の屋根部分に死んだオオスズメバチの
死骸をネズミやゴキブリを捕獲する強力粘着剤付きの捕獲器に張り付けてスズメバチを捕獲する仕掛けをセットしてきました。以前から仕掛けている誘引剤の入ったトラップも有効に働いているようで、スズメバチがたくさん入っていました。
内田さんがこの前に観察された時にスズメバチが巣箱を鋭い歯でかじったと聞いておりましたが、その痕跡を見て驚きました。
太陽が沈むころになると日本ミツバチも巣の中に入って姿が見られなくなり我々も引き上げました。ぜひ来年まで無事にあの場所で暮らしてくれよと祈る思いです。

3)内田正明さんから
 9日にスズメバチに襲撃されたミツバチの状況を、杉山さん、橋本さん、
内田(記)で、今日(11日)夕方に確認しました。
 その後のスズメバチの来襲は続かなかったようで、巣の裏側の隙間から多数のミツバチが出入りしており、期待とおりに群れは持ちこたえてくれていました。
 巣箱の床にはスズメ蜂の死骸が4匹残されていました。
巣の中に入って出口を塞がれたスズメ蜂を、ミツバチ群が習性に従って熱殺したのでしょう。
 正面巣門の遮蔽を取り、スズメ蜂の残骸を囮にして粘着トラップに仕掛けて、状況恢復としました。
(ヤレヤレ人間は勝手なことを言うなア とミツバチ?)

<カンパ! お願い>
氏名: まつたけ十字軍 代表 吉村文彦 
銀行名: 京都銀行 山科中央支店 口座No. 普通預金 3698173

<まつたけ十字軍運動に参加するには>
下記の1から7を了承の上、参加下さい.また、 “まつたけ十字軍運動とは?”も併せてご理解下さい.尚、初めての方は事前に連絡が必要(連絡先は下記主催者).
1)参加資格は問わない. 参加時間は自由、ただし、コアタイム(昼食時)の参加は必須.
2)事故を起こさないように各自勤めること.傷害保険等は各自加入のこととし、事故の責任は当事者に帰するものとする.

3)服装等:山で軽作業できる服装(運動靴か長靴か地下足袋、雨具、タオルなど).ノコ・ナタを持参が望ましい.
4)降水確率(京都府南部、午前7時)が60%以上の日は、原則的に山づくり作業は中止.しかし、山や畑にも、「雨の日には雨の、雪の日には雪の景色がある」といって、皆さんは補修や軽作業などされます.
5)持参するもの:昼食は作るので、MY皿と椀と箸、コップなど、料理の持ち帰り容器、飲料水(お茶があるので水筒)など.
6)道具類や備品は、個人購入のものや皆さんのカンパで購入したものです.大切に扱うよう願います.汚れを洗った後、保管場所に戻すこと.また、使用した食器やコップ類は洗って戻すこと.出したゴミ等は各自持ち帰ること.

7)参加費は無料;ただし、消耗品費は皆さんの浄財カンパで成り立つ、或いは必要に応じて徴收.食材費(実費)+消耗品費として現在 400円を徴収.

<活動拠点へのアクセスなど>
8)集合場所:京都バス「岩倉 村松」行き終点「村松」.あるいは現地アカマツ林(京都市左京区岩倉村松町138-20バス停「村松」から北東へ450m徒歩6分).
叡山電鉄「岩倉」駅から現地アカマツ林へ2.3Km(徒歩30分)
アクセス:
京都バスの「岩倉 村松行き」に乗車.このバスに乗車するには、
ア)JR京都駅七条口から(バス停「C6」番、所要時間約60分)
イ)阪急京都線四条河原町駅から(四条河原町交差点河原町通り北へ上ル東側(40分)
ウ)京阪本線出町柳駅から(加茂大橋東詰め北へ上ル西側、約30分)
エ)京都地下鉄烏丸線国際会館から(3番出口からバスターミナル 1番、約10分)
(地下鉄烏丸線はJR京都駅、烏丸四条、烏丸御池、国際会館などに停車) 

9)<皆さんの活動の様子を見ることができる>
ブログ画面左下ブックマーク(Bookmark)中のNikonまつたけ復活・里山再生運動を左クリックすると、Nikon Onlinegalleryにはいる.akamatsurinさんのホームとなっている.アルバム一覧からお好きなものを左クリックすれば写真一覧が出てきます.スライドショーなどお楽しみ下さい.写真を印刷したり保存したりできます.

開催予定日 2009年10月―12月
活動場所は岩倉香川山. 活動開始は、午前10時頃.終わりは午後4時頃.
第211回10月17日(土)ブログ報告:池内
第212回10月23日(金)ブログ報告:三輪
第213回10月31日(土)ブログ報告:吉村
第214回11月07日(土)ブログ報告:榎本
第215回11月13日(金)ブログ報告:宮崎
第216回11月21日(土)ブログ報告:三輪
第217回11月27日(金)ブログ報告:榎本
第218回12月05日(土)ブログ報告:池内
第219回12月11日(金)ブログ報告:宮崎
第220回12月19日(土)ブログ報告:三輪 大忘年会 感謝祭
年末年始で休み
第221回01月09日(土)ブログ報告:榎本



主 催 
まつたけ十字軍運動
代表 吉村 文彦(マツタケ生態学者)  
京都市山科区御陵岡ノ西町38-27
090-6227-4305

共 催 
京都大学マツタケ研究会
代表 大石 高典
携帯 080-6123-4706

香川理化学研究所
代表 香川 晴男
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まつたけ「十字軍」運動NEWSLETTER-447-

2009年10月09日 |  マツタケの林地栽培 
台風一過、山の中は倒木や落枝・落ち葉のじゅうたん・・・





まつたけ復活・里山再生市民運動

第210回 (10月 9日)の活動報告


 台風18号の直撃を免れた2日後の活動日。それでもBCではシートや掛け時計が飛ばされ、物置小屋の扉も開いて道具類や折れた松の枝などが散乱、菜園の果樹も傾き、ミツバチの巣箱までも飛ばされていた。橋本さん、寺尾さん、岡阪さん等が早くから後片付けをされていた。参加者は、(敬称略)寺尾、森、榎本、橋本、岡阪、加藤、小原、周田、宮崎、内田、川崎、川本、三品、中広、前田、大久保、堀井、三輪、まりこ、中野、阿閉(仁)、山田、猫田、有山、藤井、小長谷、玉城、吉川、小柳、須田、西森、角橋の32名でした。

<玉城山ⅠⅡ作業区><澤田山ⅠⅡⅢ作業区>
 林道は倒木や落枝で遮られ、倒木を切ったり枝を取り除きながら作業区へと向かった。林内も枯損松などが数本倒れており、その除去作業が中心となった。午後には「北山しぐれ」に見舞われた上、取材も重なり各作業区の活動様子を見て回れなかった。なお、カエンタケが新たに発生している作業区があるとのこと。決して触れたりしないよう注意が必要だ。


<BC>
 昼食は鯖の煮付け、イカ焼きなど毎回美味。前回に続いて取材に訪れたテレビ朝日のクルーにも味わっていただいた。


 「ポスト民芸・岩倉焼き作品」の素焼きが出来上がった。第2回例会では釉薬をつけて本焼きか・・・。テレビ取材クルーも精力的に取材活動をされていた。放映は、11月8日午後11時「テレビ朝日系列」とのこと。


<ミツバチ班>
 ヤマガラの里・ニホンミツバチがスズメバチの襲撃を受けている。担当の内田さんが確認したところ、すでに数匹が巣内に入り込んでいるらしい。3匹のスズメ蜂を駆除して、さらに様子を観ることにしたとのこと。(撮影:内田さん)


<ご案内>・・・メンバーの吉川プロが、今年も粟田祭の剣鉾(約8m長、重さ50Kg前後)の差し手として参加される。先の剣をペコンペコンと揺らし、鈴をチロリンと鳴らしながら練り歩く熟練者なのだ。カメラを持って勇壮な姿と神幸祭巡行を撮りに出かけよう。
 10月12日(月)12:30~、粟田神社・三条通り周辺
( 参考HP http://awata.mikosi.com/ 、キーワード:粟田祭、剣鉾巡行 )

<榎本記>

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まつたけ「十字軍」運動NEWSLETTER-446-

2009年10月07日 |  マツタケの林地栽培 
岩手県大野高校生の笑顔が素晴らしい.Nikon写真集もご覧下さい.


まつたけ復活・里山再生市民運動


 台風18号の直撃で、強い雨風の影響が心配されます.この頃のマツタケ山には雨が必要で 生産者の中には台風を希求する人が少なからずいますが、一気に降る雨は無駄に流れるし、台風のもたらす南風で気温が上がり子実体原基が腐ることもある.何よりも大きな風水害も期待することにも繋がることをお忘れなく.
 
マツタケの生理生態に興味ある方は、必読です.

次の開催日は10月9日(金)岩倉に10時です.

<目次>
里山再生まつたけ十字軍運動(1):442号掲載
里山再生まつたけ十字軍運動(2):444号掲載
里山再生まつたけ十字軍運動(3)
マツタケの栽培
1)オガクズ栽培と林地栽培
2)林地栽培の効果-岩泉町のまつたけ産業は15倍に成長-
3)人工アカマツ林にもマツタケは発生
4)マツタケ山の日頃の管理が最も大切で重要
作業区と作業内容の紹介
お知らせ
 テレビ朝日地球号食堂が再度取材に来る
 ポスト民芸例会開催
メール便り
カンパお願い!
まつたけ十字軍運動に参加するには
開催予定日 2009年10月―12月
まつたけ十字軍運動とは?
連絡先など


里山再生まつたけ十字軍運動(3)
マツタケの栽培
 人の活動によって人里付近に登場したアカマツ林にマツタケは登場した.人は毎日の生活のために里山林を大いに活用し、結果としてマツタケの生活し易い林を維持していた.

 しかし、アカマツ林の放置は、依然として続いていて、マツタケをレッドデータに載せる地域が増えると思われる.マツタケは、人による森林の破壊によって生まれ、また、人の放置による森林「破壊」によって、その生を終わろうとしているのかもしれない.

 先述したように、昭和10年代、あるいは薪炭の生産量が減少を見せる昭和30年頃までは、意図的でなかったが、日本のアカマツ林で、人はマツタケを大量に「栽培」していたと言える.

 まず、昭和30年代の健全なアカマツ林を取り戻す.その上で、マツタケやアカマツの生理や生態をよく理解し、マツタケの林地栽培をする必要がある.マツタケの林地栽培は、実は極めて容易なのである(長野県伊那市生産者談).昭和10年代には、日本のアカマツ林には蹴飛ばすほどにマツタケは生えていたことを思えば納得できる.ただし、人為的には、「有から有」は容易であるが、「無から有」の成功例がない.

1)オガクズ栽培と林地栽培                
 マツタケの栽培法は二通りある.一つ目は、温度、湿度、照度など物理的要因や培養基の性質など化学的要因を制御した環境で、マツタケの胞子や菌糸を培養基に接種して、マツタケ子実体を得る方法である(人工栽培).100~200回に1回くらいの割合で親指大のマツタケ子実体が得られることがある.しかし、なぜマツタケ子実体が得られたのかあるいは得られないのか解明できずに再現性を欠いている.

 二つ目はアカマツ林の林相やマツタケの生活しやすい土壌条件を整え、マツタケ子実体を得る方法である.アカマツ林を健全に誘導する効果もあり、全国的に里山林の放置が進み森林機能の低下や生物多様性の保全上からも林の現状を改善する必要を考えると、最も望ましいマツタケの栽培法である.

 また、室内でマツタケ菌糸をアカマツの根に接種し、人為的に野外で菌根を作ることも可能になった.岩泉まつたけ研究所のフィールド試験では、5年間の観察なのだが、菌根が維持されるばかりか新しい根にマツタケが感染している(林地栽培;マツタケ感染アカマツ実生苗).

2)林地栽培の効果-岩泉町のまつたけ産業は15倍に成長-
 昭和10年代は全国いたるところのアカマツ林に蹴飛ばすほどにマツタケは生えていたのである.
 アカマツ林に適正な手入れを恒常的に施しさえすれば、マツタケ既発生林ではシロ数やマツタケ発生数の増加が見られる(単に昭和30年代のアカマツ林に戻すことである).その効果は100%であった.岩泉まつたけ研究所向林試験林(1ha)では、1990年に発生環境整備を実施、32のシロを確認. 2005年現在(アカマツ平均樹齢:45年)で101のシロを有する. 

 岩泉町全体を見ると、1980年から5年毎の平均まつたけ流通量は、1.5t、2.3t、6.1t/年と増加し、1980年代の3倍強になったが、2000年代になって、異常気象で不作が続いている.また、その価格は1万円から5万円/Kgと5倍に上昇している(2009年).岩泉まつたけのブランド化に成功している. それは、残念なことに、負の側面も持つ.1Kgのマツタケを25万円でも売らないという話を聞いた.生産者に問題があるが、いくら高くても「買う業者」がいることも問題だ.

 しかし、全国の林地栽培において、失敗例が少なからずある.
 一つは、手入れそのものが不十分でマツタケ向きに改善されていない.または、マツタケが生活できなくなった樹齢や富栄養化したアカマツ林を手入れするケースである.
二つ目は、作業のやり過ぎである.過度の地掻や中小径木を伐りすぎたことによって土壌の乾燥を招いている.あせって理想の姿にしてしまう.
三つ目は、発生環境整備作業を初年度に実施するが、翌年の補整作業を怠り、前より茂りすぎの林を作っている.整備後の林の放置は放置以前以上にマツタケの生活に不向きな状態になる.

 かつて、マツタケ発生環境整備事業には公的資金の補助制度があったが、例えば、2週間で作業が完了する計画なら、人は2週間しか山に入らない.これは作物の栽培者のすることではない.林家も、農家の努力を見習うべきである.

3)人工アカマツ林にもマツタケは発生
 岩手県全体では15万haの、岩泉町に1.3万haのアカマツ人工林がある.そのほとんどがマツタケ発生前の若齢林で、ある林齢までは除間伐作業がなされるが、その後は、放置されているに等しい(有用資源の放置).
また、1993年に岸長内沢(キシオサナイザワ)試験林(人工林30年生)で、胞子播種により初シロの形成をみている.また、岩手県林業公社造林の人工アカマツ林にも、マツタケの発生が確認できている.このことは、人工アカマツ林でマツタケ栽培が可能であることを意味する.

 その後、東北、いや京都でも、マツタケは発生していることが分かった.実は、江戸時代、現群馬県太田市金山では、まつたけ発生量の落ちたアカマツ林を伐採し、植林を続けて400年に渡ってマツタケを栽培していた(太田市HP).

 岩泉まつたけ研究所の向林試験林の一斜面に人工植栽のアカマツ林がある.1991~1992年にわたってアカマツ林の手入れを実施.そのあとに土壌表層に階段状のステップを作り、マツタケの胞子とアカマツ細根との出会いすなわちマツタケ感染の機会を大きくするための作業を施した.1997年に、マツタケの自然感染による初シロが二つ形成された.

 アカマツ人工林でマツタケを栽培するためには、林齢15年くらいあるいはそれ以下の若齢林にマツタケ発生環境整備作業を行うようにすべきである.現在の材生長の手入れ(=除間伐材の林内放置=土壌の富栄養化を招く=キノコが減少=樹木の衰弱)からマツタケ栽培の手入れに変換をすべきである.

4)マツタケ山の日頃の管理が最も大切で重要
アカマツ林を放置すると、アカマツの樹冠同士がぶつかり閉塞してくる.すると、アカマツの着葉量が低下し、細根量も少なくなる.また、広葉樹の密度が増え、地表の堆積物が厚くなる.当然、林内は過湿状態で、土壌は富栄養化し、樹木の生長を助けるキノコが少なくなり、林は不健全で低生長になる.森林機能も落ち、新種の病気が発生する.

 壮齢アカマツ林の観察を続けると、毎年少しずつ、アカマツが少なくなっているのが見えるようになる.当然のことながら、マツタケの発生量も減少する.マツタケの発生が最近落ちてきたと思われたら、それには必ずその原因があるので、適切な手入れ等が望まれる.

 マツタケ林地栽培法は、アカマツやマツタケの生理生態をうまく利用し、マツタケを林地にて栽培することである.森林生物や森林土壌の物理・化学性のコントロールである(林つくり、土つくり、根つくり).土壌微生物には、マツタケの生活に有利なグループと有害なグループと無関係なグループとがある.その関係をうまくコントロールすればよい.
 
 昭和30年以前は、薪や柴や緑肥採取のために、毎日の山の利用(=手入れ)をかかさなかった.昭和30年代も薪や炭の生産のため、これまた、毎日、林の手入れを怠らなかった.このようにすれば、マツタケの栽培は出来るのだ.山の手入れを欠かさないことが必要である.
(1)「雑木」や草本類が適正規模以上に繁茂しないようにする.
(2)落葉・落枝をためすぎない.
(3)傘をさしてハイヒールで歩ける林内を維持する(448号に続く).

作業区と作業内容の紹介
山づくりエリアや作業内容を変更するときは、事前に連絡下さい.
1)香川山皆伐区も予定どおりに再生が進み、アカマツ幼樹の群落が美しい.斜面の
地掻など補整作業を実施している.マツのザイセンチュウ病による枯損木が周辺に目立っている.伐倒焼却の要あり.

2)澤田山は、この秋にでも、まつたけの発生調査をするつもりであるが、アカマツ林でマツタケの生息地を再生するというエリアとコナラ林を整備するエリアとがある.各整備地ごとにネライを定めて各班ごとに独自に作業を進めている.

第1整備地は、村上班(第1整備区)と阿閉班(第2整備区)で精力的にマツタケ山づくりが行われている.第1整備区は京都府のホンシメジ接種試験が相当前に行われ、そのとき整備もされたが、菌根性のきのこの発生には土壌上の問題があるのかもしれない.補整の手入れが必要な状態になってきている.
 その南側は、やはりアカマツ林帯で、阿閉班の担当で第2整備区と呼んでいる.やがて第1整備区につなげるという.エスケープした檜・杉など大径木の処理が進んでいる.

第2整備地は、ヤマガラの里と新しく愛称がついた.以前から整備を始めているところは「ヤマガラの里A地区」と呼び整備が完了している.その西に当たるところを尾根部(アカマツ林を再生)、傾斜地部(コナラ林にする)など3区に分け、それぞれ生態的特徴を生かした整備を進めている.ここは「ヤマガラの里B地区」と呼ばれる.分からないことなどは前田・小原さんにお尋ね下さい.

第3整備地の作業エリアでは、アカマツ林再生を考え、適切なエリア探しが続いているように見える.どのような林づくりがなされるのか注目をしているところである.

3)玉城山は、昔は、山全体がマツタケの発生に適したアカマツ林であったが、林道が造られたためにその下のエリアからマツタケが消えた.岩泉まつたけ研究所の向林試験林内で、全く同じことを経験している.林道を一つ通すだけのように考えがちだが、周りの環境ががらりと変り水の流れも変化する.
尾根筋には、アカマツ林密度が比較的高く残っているので、榎本班と三品班で上部と下部からマツタケの生活するアカマツ林の再生作業に取り組んでいる.
地表の堆積物を堆肥化し、冬には水田に鋤き込む.マツのザイセンチュウ病害木の伐倒焼却活動が一旦終了したように見えたが、再開している.
ここは、市民によるマツタケ山づくりのお手本として有名になった.今まで、プロによる手入れで、マツタケ発生の復活は、「有から有は簡単である」と実証されている.
しかし、市民による手入れでマツタケ発生の成果が出たケースはここが日本初の地
である.撒水実験にも取り組むという意欲的作業が見られる.

<お知らせ> 
1)テレビ朝日の番組“地球号食堂”「エコめし」が近代マツタケ学発祥の地岩倉の山の風景を再度撮影.

2)10月20日フジテレビ系列 19時~「わかるテレビ」、
11月8日 午後11時 テレビ朝日系列「地球号食堂 エコめし」 にまつたけ十字軍運動の活動が紹介されます.

3)10月17日(土)ポスト民芸運動第2回例会

4)近藤高弘展 金と銀 をテーマに開催される
   名古屋展 10月14日~10月20日   JR名古屋高島屋10階 

<メール便り>

<カンパ! お願い>
氏名: まつたけ十字軍 代表 吉村文彦 
銀行名: 京都銀行 山科中央支店 口座No. 普通預金 3698173

<まつたけ十字軍運動に参加するには>
下記の1から7を了承の上、参加下さい.また、 “まつたけ十字軍運動とは?”も併せてご理解下さい.尚、初めての方は事前に連絡が必要(連絡先は下記主催者).
1)参加資格は問わない. 参加時間は自由、ただし、コアタイム(昼食時)の参加は必須.
2)事故を起こさないように各自勤めること.傷害保険等は各自加入のこととし、事故の責任は当事者に帰するものとする.

3)服装等:山で軽作業できる服装(運動靴か長靴か地下足袋、雨具、タオルなど).ノコ・ナタを持参が望ましい.
4)降水確率(京都府南部、午前7時)が60%以上の日は、原則的に山づくり作業は中止.しかし、山や畑にも、「雨の日には雨の、雪の日には雪の景色がある」といって、皆さんは補修や軽作業などされます.
5)持参するもの:昼食は作るので、MY皿と椀と箸、コップなど、料理の持ち帰り容器、飲料水(お茶があるので水筒)など.
6)道具類や備品は、個人購入のものや皆さんのカンパで購入したものです.大切に扱うよう願います.汚れを洗った後、保管場所に戻すこと.また、使用した食器やコップ類は洗って戻すこと.出したゴミ等は各自持ち帰ること.

7)参加費は無料;ただし、消耗品費は皆さんの浄財カンパで成り立つ、或いは必要に応じて徴收.食材費(実費)+消耗品費として現在 400円を徴収.

<活動拠点へのアクセスなど>
8)集合場所:京都バス「岩倉 村松」行き終点「村松」.あるいは現地アカマツ林(京都市左京区岩倉村松町138-20バス停「村松」から北東へ450m徒歩6分).
叡山電鉄「岩倉」駅から現地アカマツ林へ2.3Km(徒歩30分)
アクセス:
京都バスの「岩倉 村松行き」に乗車.このバスに乗車するには、
ア)JR京都駅七条口から(バス停「C6」番、所要時間約60分)
イ)阪急京都線四条河原町駅から(四条河原町交差点河原町通り北へ上ル東側(40分)
ウ)京阪本線出町柳駅から(加茂大橋東詰め北へ上ル西側、約30分)
エ)京都地下鉄烏丸線国際会館から(3番出口からバスターミナル 1番、約10分)
(地下鉄烏丸線はJR京都駅、烏丸四条、烏丸御池、国際会館などに停車) 

9)<皆さんの活動の様子を見ることができる>
ブログ画面左下ブックマーク(Bookmark)中のNikonまつたけ復活・里山再生運動を左クリックすると、Nikon Onlinegalleryにはいる.akamatsurinさんのホームとなっている.アルバム一覧からお好きなものを左クリックすれば写真一覧が出てきます.スライドショーなどお楽しみ下さい.写真を印刷したり保存したりできます.

開催予定日 2009年10月―12月
活動場所は岩倉香川山. 活動開始は、午前10時頃.終わりは午後4時頃.
第210回10月09日(金)ブログ報告:榎本
第211回10月17日(土)ブログ報告:池内
第212回10月23日(金)ブログ報告:三輪
第213回10月31日(土)ブログ報告:吉村
第214回11月07日(土)ブログ報告:榎本
第215回11月13日(金)ブログ報告:宮崎
第216回11月21日(土)ブログ報告:三輪
第217回11月27日(金)ブログ報告:榎本
第218回12月05日(土)ブログ報告:池内
第219回12月11日(金)ブログ報告:宮崎
第220回12月19日(土)ブログ報告:三輪 大忘年会 感謝祭
年末年始で休み
第221回01月09日(土)ブログ報告:榎本

まつたけ十字軍運動とは?
今、1年間に40,000種もの生物が絶滅(約13分に1種)していると推測されている.生き物1種の絶滅は、10種から30種の生き物の絶滅を呼ぶという.
日本で、802種の動物が絶滅危惧種とされ、7000種の維管束植物の24.1%(4種に1種)が絶滅危惧種に挙げられている(2007年).
環境省によれば、絶滅危惧種の50%強に当たる生物の生息地は、人里離れた奥山でなく里地里山と呼ばれる私たちの生活の場である.緑が豊かになって生き物が追われている!
私達の周りにありふれた生き物であったフクジュソウやヒメシャガなど、メダカやチョウ類やニホンウサギなど、またオオタカやイヌワシなどが、消え続けている.マツタケも、京都府では絶滅危惧種に指定されている.
生物の保全・多様性上危機に瀕する里山(アカマツ林)をマツタケ山に戻すことが目的である.私たちのマツタケ山づくりは、山-川-畑・水田(-海)のつながりを重視する.マツタケ山づくりで生まれるバイオマスの利用を、「自然」との共生型すなわち徹底した有機物循環型「農林業」に組み込む.また、我々の成果は、情報として正しく発信し、全国に230万haあるアカマツ林に普及させることを願っている.
近代マツタケ学発祥の地、京都市左京区岩倉を活動拠点として、我々は循環型農林「業」を楽しむ.「楽しむ」ということにおいて、いわゆる農林業的作業と異なる.
時折のイヴェントや開催日のコアタイムに集まることによって、作業の情報などを共有し、互いの知恵や技術を学び、また、里山復活の喜びをともにする.
運動は、食事を作る人、木を伐る人・運ぶ人、薪をつくる人、病害木を焼却する人、畑や水田を守る人、設備を造る人、道具類を整備する人、多機能窯を守る人、拠点を整備する人、道路を補修する人、バイオトイレを守る人などすべての参加者が、互いに対等で支え合い助け合って維持運営されている.
まつたけ十字軍運動全体は、アリストテレス風に言えば、個の参加者の総和以上の意味を持つ.それ故、参加者はこの運動の全体性を見失わないようにしたい.

主 催 
まつたけ十字軍運動
代表 吉村 文彦(マツタケ生態学者)  
京都市山科区御陵岡ノ西町38-27
090-6227-4305

共 催 
京都大学マツタケ研究会
代表 大石 高典
携帯 080-6123-4706

香川理化学研究所
代表 香川 晴男
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まつたけ「十字軍」運動NEWSLETTER-445-

2009年10月04日 |  マツタケの林地栽培 
前日はどしゃぶりの雨が降ってまつたけには恵みの雨となりましたが、今日の活動が出来るかと心配しながら就寝しました。朝起きると雨が上がっており、日が昇るにつれて天候はどんどん回復。私が家をでる頃には安心できる状態となりました。
 本日の参加者は次の通り
 三輪、周田、雅子、鎌田、上林、三品、山田、小原、川本、中広、大久保、猫田、阿閉(仁)、阿閉(眞)、堀井、森、宮崎、多田、川崎、藤井、江指、中野、橋本、小吹、吉村、石原、テレビ朝日の小柳さん他4名、池田、池内(恒)、池内(正)、杉山、松川、内田の37名。   

しかし、岩倉にやってくると、ベースキャンプは前日の影響が残っておりました。斜面の松は雨に濡れて青々としておりガレージは水びたしでした。
 かまどの火入れ、                            畑に咲いた草花                               コスモスの花。
 唐がらしの実、                              茶畑の様子                                サトイモ、ふき他    
食用菊、                                トマト、                                 富有柿

             人参の新芽が出てきました。                        ブロッコリーの苗
今日はTVの取材チームが来ており、
いろいろと作業風景を撮影するとのこと。
 作業風景1
 
 枯れ松などを焼却する場所には水が一杯溜まっており、すぐには火がつけられる状態ではありませんでした。
 大きな柄杓で水を何度も掻い出しました。水がすっかり無くなったところで枯れ松を井桁に組みあげ、やっと火をつけることができました。

 (注)その他巻き割りの様子、畑の栽培状況、料理作りの様子などなど、
 これらの取材の様子は「ブックマーク Nikonのまつたけ復活・里山再生運動写真集」の方でも見られます。

今日はどんな昼食ができるかな。

 作業風景2
  窯の中にいれた器の素焼き風景などを撮影。
 作業風景3
 玉城山班別働隊(三品さんのグループ)
  川本さん、上林さん、小原さん他のメンバーが活動。

 
2年前に初めて採取したまつたけを見つけた状況の取材を第1発見者の小吹さんを中心に数名の仲間がカメラの前にして口頭で説明しました。

澤田山班の作業風景

枯れ松を搬出する周田さん                         助っ人にきた小吹さん、川崎さん          搬出された枯れ松




沢山の巻かれたのり巻きたち            のり巻きに精を出す女性軍

本日の献立三品。

本日の昼食風景


玉城山三品さんらの作業風景
地掻き作業ぶりを撮影。
 その後、取材班は玉城山に登り、松林の整備状況をカメラに収め、まつたけが生える条件を整えるにはどのような状態にしなければならないかということなどをこの会の主宰者である吉村文彦博士から熱心に取材説明を受けていました。
 (文責 三輪)

 
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