のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

未来なき終わりと始まり空染めて

2012年02月09日 | 農のあれこれ
写真は9日の夕焼けです
7日の夕刊新聞の記事に引き込まれました(あさ日新聞)

いけ澤夏樹さんの人口減少に関するエッセイです

生存と生殖
つまり 個体としての自分を生かすことと
子孫を残すことは生命の基本原理である
ところが人間は生殖と快楽を分離して生殖もせず
自分の安楽のため目前の利だけを追い求めている
たとえば核分裂連鎖反応とか遺伝子組み換えとか

核戦争がなくとも原発事故がなくとも食糧危機がなくとも
個々のわがままなふるまいによって未来を失った
やがて静かに地上最後の日本人がいなくなる日が来る

こんな内容でした

農業のこれからを考えても
食べる人がいなくなる未来なら何をしても仕方ありません

でもそんな絶望のなかでも春は巡ってきます


紙面のいけ澤さんのエッセイの隣に
ポーランドのノーベル文学賞詩人の追悼記事がありました

「またやってきたからといって春を恨んだりはしない」

「どんな生であっても不死の瞬間がほんのちょっとだけある。
死はいつだってその一瞬だけ遅れてやってくる。」


いけ澤さんのエッセイのタイトル『終わりと始まり』は
詩人の詩集の一つのタイトル『終わりと始まり』から
とったのかもしれません