のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

これがいいこれがわるいと言えぬ夏

2011年08月16日 | 農のあれこれ
写真は数日前に収穫した「なつしずく」
ちょうどお盆に間に合いました

ナシなら「なつしずく」の風味がいい とか
「幸水」の肉質とさっぱりした甘味がいい とか
どれもそれぞれよいところがあって
「これがよくてこれがだめ」と言えないのですが……

例の事故関連のニュースでは何もかもがだめで
それで「これがよくてこれがだめ」と言えないものばかりです



実は数日前からどのように発信したらよいのか迷っていました

すでにネット上では大きな話題となっているようですが
放射能防御プロジェクトという市民グループが公表した
『首都圏150ヶ所の放射能土壌調査』の結果です

記者会見の模様はこちらでも見られます

おそらくマスメディアでは
今夜のCS放送ではじめて取り上げられたのではないかと思われます

プロジェクトの目的にある
「正確な情報を共有し、放射能から未来を守るために」
というメッセージにも押されてわが家からも発信します


この調査は会員の市民が分析費用を自己負担して
自宅周辺土壌の放射能汚染度合いを調べた結果を
チェルノブイリ原発事故の区域分けで評価したものです

中には「強制避難 立ち入り禁止」の強制避難区域に次ぐ
義務的移住区域である「一時移住区域」レベルの数値の出た場所もあって
とてもショッキングです
今夜のCSでもあえて地図形式の結果は放映しなかったように思います

市民グループによれば
隣接した地点でも数値が大きく異なるところもあって
この調査結果によってどこが安全でどこが危険だとはいえない とのこと
行政による広域網羅的な調査の喚起が目的といいます


当然 わが家の近くはどうかと思います

残念ながら7,8km離れた地点ですが
第4区分の「放射線管理区域」に相当する数値でした


最終的な商品である農産物の汚染度を調べればよいという声もありますが
その場で生活する人の健康 特に子供たちのことを考えれば
空気中の汚染度だけでなく土壌の汚染度も
正確に把握して行動しなければなりません

放射能防御プロジェクトのサイトのトップページに例記されている
「ガンになる確立が少し上がるくらいでしょ。大げさに騒ぐのは逆に良くない」
とか
「福島県は大変そうだけど、ここは離れているから平気」
とか
「国が定めた基準値があるから食べ物は安心じゃないの」
とか
「よくわからないけどそのうちなんとかなるよ」
とか
「放射能は怖いけどどうしていいかわからないし、自分の生活だってある。
あまり気にしてもしょうがない」
という声はわが家も含めて周辺に暮らす大多数の声かと思います
それに対して市民グループは“ほんとうに大丈夫???”と問題提起しています

長期の宿題となりそうです