そこそこの放送作家・堀田延が、そこそこ真面目に、そこそこ冗談を交えつつ、そこそこの頻度で記す、そこそこのブログ。
人生そこそこでいいじゃない



今アメリカで、超大ヒットしている映画がある。
バットマンシリーズの最新作「ダークナイト」だ。
何がスゴイって、客の入りがハンパじゃない。

アメリカでは上映スタートからたったの2週間で、興収3億5000万ドルを突破し、歴代映画興行成績で早くも13位。
1位「タイタニック」2位「スター・ウォーズ」……という歴代ランキングで、12位「ジュラシックパーク」に継ぐ13位。
公開2週でこれはものすごい大ヒット。
最終的にはベスト10に入りかねん勢いだ。
ちなみに「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」は公開10週でまだ3億1000万ドルだ(それでも歴代24位に入っているのだが)
アメリカでの「ダークナイト」の爆発ぶりが分かるだろう。

そんな話題作「ダークナイト」が日本でも先行公開された。
さすがに観なきゃと思い、早速観てきた。

感想。

……
……
……
長い。
とにかく長い。
長すぎる。
上映時間2時間30分強。
だが体感時間は3時間だ。

映画の中身はというと、確かによく出来ているのだがそこまですごくない。
ま、佳作、ぐらいの感じ。
よくできたサスペンスというか、クライムストーリーだ。
登場人物たちの追い込まれ方はハンパではない。
そういう意味で、映画として正しく、よく出来ている。
脚本細部の詰めは甘いし、カメラワークや編集(とくにアクション部分)に文句はたくさんあるのだが。

だが、長いのだ。
とにかく長くて途中で「まだ続くの?」と時計を見ちゃう。
僕の周囲の観客も、2人に1人が途中で時計を気にしていた。
そのぐらい長い映画なのだ。

実はこの「ダークナイト」
アメリカでヒットしている理由は、映画の出来がいいからだけじゃないと思う。

悪役のジョーカー役を務めた俳優ヒース・レジャーが、今年1月、28歳の若さで死んだのだ。
つまり、これは彼の遺作。
だから単純に、そんなワイドショーチックな、ゴシップ的な興味で、アメリカでは客が入っているんだと思う。
それも、異常とも言えるペースで。
正直、入りすぎだ。

不眠症による薬物の乱用で事故死したとされる若手人気俳優のヒース・レジャー。
ヒース・レジャーといえば「ブローバック・マウンテン」でアカデミー主演男優賞にノミネートされ、いろんな有名女優と浮き名を流し、アメリカでは相当人気のあった俳優だ。
そのゴシップ性に加え、遺作となった今回のジョーカー役では、確かに鬼気迫る演技を見せている。
正直、すごい。
このヒース・レジャーの演技を観るだけでも価値はある。
……とは、思う。

だが、いかんせん、長すぎるのだ。

残念。
もったいない。
もう少し短くできるのに。

星3つ半。★★★1/2

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