栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

月曜のレース回顧~デインヒルが捲り、グラスが捲るオーラス競馬

2013-12-23 17:01:54 | 血統予想

阪神11R 阪神C
◎18.マジンプロスパー
○2.ニンジャ
▲14.ガルボ
△16.コパノリチャード
×6.サンカルロ
注9.エピセアローム
マジンプロスパーは母方にバブルガムフェローやキュアザブルースが入るので、快速スプリンターというよりは1400mのパワー粘着型というべき馬だ。だからオープンに上がってからは[3.1.0.10]という成績だが、ゴール前1Fが12秒台のときは[3.1.0.3]、G1を除けば[3.1.0.1]とほぼパーフェクト。スワンSでは1人気を裏切ったが、スローでゴール前が11.7だからいつもの鋭さ負け軽さ負けのパターンだった。馬体重が480キロになって本格化してからのハクサンムーンを負かしたのは、スプリンターズのロードカナロアとCBC賞のこの馬だけで、そのCBC賞のゴール前が12.0。ジワッと好位に押し上げていける外枠がベターで8枠は[3.0.0.2]、コパノの単騎でオオタカとこの馬が番手で隊列は決まりそうだから展開も有利。ちょっと罠かと思うぐらい条件は揃っている。ニンジャはマヤノリュウジンに迫った心斎橋2着が好内容で、折り合いさえつけばベスト距離は1400m、ルメールが繊細なタッチで乗りこなせば今までになく弾けるかも。ラトルスネークは白秋Sで◎にしたときにも書いたが、ベストは急坂のない1400mだと思う。

阪神9R 万両賞
◎8.モーリス
○3.ラディウス
▲4.カレングランブルー
△11.サンシカゴ
×9.ボワレット
×10.フェルメッツァ
注1.コスモグラウベ
注7.クールジョジョ
ここは人気だろうがモーリスの相手探し。東京から阪神内回りに替わるのもプラス。○▲△本線で決めたい。フェルメッツァは内回りの1400mでは押さえまでだろう。今年も一年間ありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。

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芝マイル路線は東京1600mと京都外1600mが頂点なので、急坂小回り1400mの阪急杯と阪神Cと阪神牝馬Sはそれとはかなりズレた適性が要求されるレースで、今年もガルボとサンカルロが上位をにぎわし、キンシャサノキセキ、ジョリーダンス、プリサイスマシーンなどリピート好走も多いレースで、だからナスキロ柔さでスワンや京王杯SCを差してきたダイワマッジョーレとか、トモが甘く東京と京都の1400mだけ異常に斬れるラトルスネークとか、そういう馬はあんまりこないレース

「1400mなら小細工なしで」と陣営がコメントしていたコパノリチャードが出が甘かったこともあって小細工に走ったので、今年はスローの行った行った、そのパターンならガルボが残り、逆に前がやり合えばサンカルロが届く、まあここ2~3年同じことを繰り返してるにすぎないという(^ ^;)

そういうスペシャリストが年2回輝く舞台という意味では、阪神内1400mの重賞というのは面白い

しかしここは注文をつけたムーアの勝利で、この人はすっかり日本の競馬に慣れてきて、鬼神のように追えるのはもとからですが、各コースの特性も把握してくるにつれて戦略的にもスキがない乗り役になってしまいました

リアルインパクトは2歳時から一線級で走りつづけてきただけに早熟なイメージも持たれがちですが、ここできっちりチャンスをモノにするとは、半兄アイルラヴァゲイン同様高齢までしぶとく活躍しつづけるかもしれません

マジンプロスパーは浜中が逃げるだろうからそれについてってポジション上げていこうという作戦で、それはまあ判断としては間違いではなかったと思いますが、コパノが好位に控えてしまったのでその外々を回らされることになったのが誤算、それともう少し上がりのかかる決着にならないと厳しかったかな

モーリスも阪神内1400mはピッタリという勝ち方で、先々は阪神C&阪急杯リピーター群になるかもですね~(掻き込み親父ネタは自粛)

ジュベルムーサは中山だと水を得た魚のように嬉々として捲ってきますが、以下キャロット会報12月号「血は水よりも濃し 拡大版」より抜粋

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母のパワーで砂中距離を捲る
ながつきSのジェベルムーサは例によってダッシュ一息で後方追走、しかし3角すぎから外々をグイグイと捲り上げて4角ではもう3番手に、そこからもシッカリした脚どりで前をとらえて完勝、通算7戦4勝とした。
前走レパードSでも上がり2位の脚でよく追い込んではいたのだが、この馬は母がロックオブジブラルタル×Allegedとかなりのパワー血統なので、そのパワーで小回りコースを捲るような競馬が合っているように思う。
デインヒルとAllegedが出会うとRibotとFlower Bowl≒Determineのクロスになるのでパワーとスタミナと硬い体質がオンになりやすく、エアスマップ(デインヒル×Law Society、オールカマー)やショコット(デインヒル×Alleged、マーメイドSと中山牝馬Sで3着)などはその典型だが、この馬も東京1600mで追い込むよりは中山1800mを捲るほうが合っているし、距離はもっと延びてもよさそうで、先々は地方交流重賞に矛先を向けてみるのも面白いのではないか。

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欧州マイル王ロックオブジブラルタルは母系に入っても強靭なパワー、特に強靭なトモを伝え、先の中京開催でうなりをあげて差し切ったフィエロ(母がロックの全妹)やリアルヴィーナス(母父ロック)も後肢の蹴りが実に力強く、急坂コースが得意な血といえるでしょう

だからミッキーアイル(母父ロック)も皐月をうなりをあげて捲るイメージで指名したんですが、これが体型までロック様にソックリなのですよ(^ ^;)

さてこれから家飲み忘年会、さっさんにいただいた梅酒持って出かけます(・∀・)

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月曜のボツ予想(2)~オペラハウスの本格化

2013-12-23 12:25:20 | 血統予想

ハッピーエンドは◎ヤサカシャイニーの連覇に期待
母母がノーザンテースト≒Fanfreluche1×3、このVictoria Park≒Ciboulette的パワーで走るスプリンターで、坂のあるコースで時計や上がりがかかると台頭するタイプで昨年がまさにそんな条件
近3走の中山芝1200mの走破時計が1.09.2、1.09.4、1,09.8、前走は中京で1.09.1で3着、今の馬場ならこれる時計になるはず
相手はとりあえず○スマートオリオンですかね~

リボンはリメインサイレントやカレンケカリーナが外回りベター型だけに難解で、となると前残りから入りたいところですが、ここは人気もないので◎ベリーフィールズで遊んでみます
前走がこれまでのイメージを一新させる鋭さ、母がCaerleon≒ラストタイクーン1×2でオペラハウス産駒としては好配合、これは本格化かもしれないですよ

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月曜のボツ予想(1)~フランス帰りのサンタに◎

2013-12-23 09:55:04 | 血統予想

クリスマスは◎ステラウインド
Halo≒Red God≒Sir Ivor≒Drone3×5・6・6で、それらしい無駄のない脚捌きで走る馬
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009100374/
渡仏前に東京で連勝したといってもどちらもスロー、東京でも淀みなく流れたオリオンタル賞では大敗を喫しており、一方で中山2200mの500万下勝ちが5馬身差圧勝で時計も上がりも優秀(勝ち時計2.11.0は前週セントライトのフェノーメノとコンマ2秒しか違わない)で、本来は中山で機動力を活かすタイプとみています
そんなタイプですからフランスのレースが合っていたとは言いがたいのですが、オルフェのパートナーを立派につとめあげて、ここはそれを糧に飛躍できそうな舞台
クリールカイザーはDrone≒Halo≒Sir Ivor3×2・3のキングヘイローにディクタスやパーソロンやオンリーフォアライフといったアウトサイダーな血をもってきた緊張→緩和のリズムがいいし、母系にMill Reefが入るのでPound Foolishのナスキロラトロはちゃんと継続していて“キングヘイロー黄金配合”に認定できるレベル
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009103847/
ステイヤーズは少し長かったし時計のかかる中山中距離はベスト、とりあえずこの◎○で買いたいです

中山7は◎モビール
母父がRoberto系最強の捲り血統Lear Fanで、東京で煮えきらないレースがつづいて人気を下げてる(現在9人気)ここが買いのタイミングでしょう
ネオユニ×チチカスで今の中山最強の○モモトンボ、あとネオユニ曲飛の▲ライトヴァース、☆ロジメジャーも母がTom Rolfeのクロスで明らかに中山向き、△コスモユッカも好配合で渋い先行は捨てがたい、ここまで

他のレースはこれから考えますが、有馬終わってからまだ競馬というのは、何かやっぱり気合いが入らない月曜日…

阪神Cは有料予想で配信したので触れませんが、過去5年の阪神Cと阪急杯の連対馬で、安田記念やマイルCSでも連対したのはロードカナロアとエーシンフォワードとグランプリボスの3頭だけで、基本的には外マイルの王者決定戦とはかなり異なる適性が要求されるコースではありますね

「No.1予想」では阪神Cを、「馬券総合倶楽部」では阪神Cと万両賞を予想していますので、そちらもよろしくお願いしますm(_ _)m

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ソルレヴァンテの欲深い配合から学ぶべきこと

2013-12-23 08:52:00 | 血統予想

なんでもかんでも継続クロスすればいいもんではなくて、どういう資質をONにするのかしないのか、たとえばキンカメの芝4傑のうちロードカナロアとローズキングダムとアパパネはナスキロ系のクロスを持っていますが、キンカメ×ブライアンズタイムの砂の鬼ハタノヴァンクールとグランドシチーは母系にナスキロ血脈を持っていません

キンカメ×ブライアンズタイムでダートのパワーを表現するのならば、ラストタイクーンのナスキロ柔さをONにする必要はないですからね~

多彩な血を引き配合に素直で様々な分野で活躍産駒を出す種牡馬キングカメハメハですが、だからこそ二兎や三兎を追う配合をしてしまうと大成が阻まれる…という面はあるのでしょう

先週の雑感・新潟編~ネオユニのWorden≒Le Fabuleux、キンカメのHornbeam≒パロクサイド
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/e996daed26f51d7cead1048cd54aaf92

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ソルレヴァンテはキンカメにトニービンを入れてHornbeamのクロス、Storm Catを入れてラストタイクーン≒Storm Catのニアリークロス、おまけに牝系がSpecialでSpecial5×4、ルーラーシップ的ナタ斬れと、ロードカナロア的柔らかさと、コディーノ的機動力と、トゥザグローリー的粘着力をすべてONにしてしまおうという欲の深い配合
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009104317/

ソコソコ柔らかくて体型に伸びもあるけれど肩が立ってて掻き込む走りで、東京でも中山でもどこでも好走するけれどどこでも2着ばかりで、斬れなのか機動力なのかパワーなのかストライドなのかピッチなのか、多彩な変化球を操るけれど決め球に欠ける中継ぎ投手みたいなところでごまかしごまかし2着を拾うという玉虫色先行脚質になってしまいました(^ ^;)

それでももう7000万近く稼いでるのですから立派な玉虫で、クロスを凝っただけのことはあったというべきですが、上記代表産駒たちは配合の幹はこれでいくんだというコンセプトがハッキリしてて、キャラや脚質もハッキリしてたからこそオープン張れたんやと思うんですよ

ルーラー「お父さん!俺はHornbeam≒パロクサイドで東京で天下獲ります!」
カナロア(今どきHyperionで東京で天下獲るって、この人大丈夫かなあ…)

コディーノ「お父さん、僕はSpecial≒ポッセで中山で天下獲ります!」
カナロア(F厩舎所属やのに中山で天下獲るって、この人大丈夫かなあ…)

トゥザ「じゃあ俺はHyperionましましで内回りを4角先頭やな♪」
カナロア(宝塚ベストやのに夏に弱いって、この人大丈夫かなあ…)

ローキン「私はMill Reefのクロスですから、外2400mで天下獲ります」
カナロア(橋口のLyphardか…自分の生き方に悩むタイプやな)

ハタノ「みなさん芝狙いですか、俺は母父ブライアンズタイムでダートで捲ったります!」
カナロア(中央のG1は東京と中京やのに、いったいどこで捲るっちゅうねん…)

アパパネ「真のチャンピオンはコースも距離も馬場も選ばないものよ」
カナロア(やっぱりTom Fool姉さん最強か…)

ではクリスマスCの予想に戻ります~

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