栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

土曜のレース回顧~これがホントの中京芝?

2012-06-30 16:40:05 | 血統予想

函館12R かもめ島特別
◎10.シーキングフェイム
○12.ハイタッチクイーン
◎はイン伸び馬場の外々を捲りあげた前走勝ちが秀逸で、母父がネヴァーベンド系でクロスがフラワーボウル≒ユアホストだから洋芝向きのパワーをかなり秘めていたということだろう。当時より外差しもきく馬場になっているし、あの勝ちっぷりならば昇級関係なしとみる。○も母父がオペラハウスで全体にラトロワンヌ血脈のパワーが勝った配合で、体質が硬くて掻き込む走りはいかにも洋芝向きで、実際函館では1戦1勝でツヨイキモチ相手に楽逃げ切り。そういう体質だけに暑い時期も合っているようで、6~9月の芝1600~2000mは[2.0.1.1]で全て掲示板に載っているし人気以上に好走している。近走も苦手の高速馬場にしてはソコソコ踏ん張っており、ここは行ききれれば頭まであるとみてこの◎○で買いたい。

中京10R 長久手特別
狙10.アドマイヤセプター
前走は道悪、前々走は超スローで引っかかったのが敗因で、馬体増が示すとおり馬そのものはかなり良くなっている。ルーラーシップの姪で3/4同血の名血で、直線長いコースならオープン級の器だと書いてきた。良のここでもう一度真価を問いたい。

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土曜は◎○のどちらかは絡んでくれるんですが、笠シショー風にいうとその二択がなかなか難しい…

中京芝は初日からレコード連発、しかしよく考えたら前開催は常に雨にたたられていたわけで、パンパンの良で芝を刈り込んだらまあこれぐらいの時計や上がりは出るのだろうと

ミスプロとナスキロをクロスするカネトシディオスが上がり33秒5で突っ込むというのは京都芝の最後に坂がついてますぐらいのイメージで、エイシンミズーリもマンカフェ×Storm Catで脚長でナスキロ的なストレッチランナーだし、阪神の坂でフラフラしていたゴーゲッターが最後まで伸びていたのをみても、馬場が軽いので坂があんまり負荷になっていないというか、ナスキロ柔いロードカナロアが伸びあぐんだ馬場とはちょっと違うというか、馬場の軽さでいうと5月京都>今の中京>6月阪神>3月中京、という感じかな
ところがしかし、日曜の中京は雨予報なんですよね…ややこし

今日の勝負はかもめ島で、◎○のワイドでも十分やったんですが…まあどっちもきてはいたんで、Robertoクロスのオークス5着馬を岩田が動かして、アッサリ勝たれたらしゃあないです

ナリタポセイドンは4角で外からこられたら急に行きっぷりが悪くなり、そういえばこの馬、いつも大外から差してくるのは揉まれ弱さがあるんかなあ…と

ま~でも、今は函館の芝が内外公平で一番予想しやすいかなあ…とは思います

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土曜のボツ予想~やっぱりお前も、ファルブラヴの娘だったのか…

2012-06-30 10:28:55 | 血統予想

追記:中京1R、スローとはいえ上がり11.5-11.2にはちょっとビックリで、2着がディープにミスプロとナスキロ、3着がテンシノキセキと3/4同血で、この限りだと高速馬場の京都外1400mみたいな感じもあるので、ちょっと様子をみたいですね~

テレビユー福島は△ミトラが人気ですが、母系のスピードがONになったボリクリ産駒でなるほどノーザンプリンセスをナスキロ柔くしましたという馬で、前走はたしかに強かったですがパッと見で広1400mベストと思わせるだけに、距離短縮と小回りがどうなのかと…
Bコース替りですが行かなきゃダメという馬が何頭もいて、「おお…やっぱりお前もファルブラヴ娘だったのか…」というスプリント能力を前走でみせた◎ダンスファンタジアが、今度は中団ぐらいから差せそうな

TVhも「おお、やっぱりお前も…」という好走が続く○フォーエバーマークでま~いいかなと思いますが、◎はお手馬のメモリアルイヤー
母がテスコボーイ3×4で自身はAureoleとYour Hostを使ってテーストのLady Angelaを増幅していて、バクシンオー黄金配合のスプリンターという頑健さがあるのがいいとほめてきました
そういうタイプですからおそらく洋芝は合うし、8ヶ月ぶりの勝利があるように鉄砲はきく気性
芝ダッシュの速さは現役でも五指に入るほどで、○が前走番手で成功しているだけにスンナリ行けそうで、芝1200mでハナを切ったときは①②④⑥①①

大森浜は◎ナリタポセイドン
戦績だけみると東京でやっと届くズブい追い込み馬…というイメージですが、母マチカネハツシマダはNumbered Account≒Foreign Courier2×2を持つ名繁殖で、そこにハーツクライですからラトロパワーとTom Fool的機動力とFair Trial的粘りで走る中距離馬
スタートが悪いのでいつも後方からになるのですが、体質が硬くて掻き込むピッチ走法だし、内回りの4角でズブいタイプではないですよ
阪神内2000mで未勝利を勝ち上がったときのメンバーはその後10頭が勝ち上がっており、ニューダイナスティやクランモンタナやエックスマークやキングブレイクやカロッサルなどが上位を賑わせており、優に1000万下ぐらいのレベルでした
あのときの上がりが12.1-11.9-12.0、これぐらいの上がりの持続戦パワー勝負になれば内回りでも差せる馬なのだ…ということは以前にも書きましたが、というわけで洋芝向きのパワーはあるし、函館は先週は捲りもきく馬場だっただけに、この頭数で上がり12.0-12.0なら後ろからでもいけるのではないかと
ヴィジャイは前走をみてもやっぱり広いコースがベターの感はあり、誰がみても洋芝向き血統の○ショウナンバーズと、His MajestyとNever Bendのクロスを持つ☆タイタンを相手本線に
レッドグランザはキンカメの(Miesqueの)ハイインローやRibotをいじった配合ではないし、京都の超速馬場で突き放すときの脚が軽すぎて、あれを洋芝にスライドして扱えるかどうかが半信半疑です

中京芝は前開催と同じ感じならばHyperion的にしつこい馬、上がり11.8-12.0-12.0で頑張る馬を狙ってみたいなあ…というのがまずあって、トゥザヴィクトリーの近親で母がHyperion4・6・6×6・6・6・6・7・7でしつこいだけが取り柄みたいな○ネオザウイナーがもうワンポジ前なら今度は浜中がもってきそうですが、ここはしかし◎フリーアズアバードの人気の無さに釣られちゃいますね~
母のイソシギは夏の芝1200mを4連勝した馬ですが、そこにデインヒル系のパワーマイラー“ザロック”が配されて、息子は母をもうちょっと力馬で緩慢にした感じ
ハイインロー的粘りとラトロパワーで走る馬で、1200mの高速戦では少し鋭さ負け、重の中京マイルではそこまで粘ってましたがあと50mで力尽き、これは時計のかかる1400mがベストでしょう
◎○で流したいです

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「中距離馬×マイラー」が福島1800mを捲るのがラジオNIKKEI賞

2012-06-27 20:38:40 | 血統予想

帝王賞を見ながら、ラジオNIKKEI賞の「血統クリニック」の原稿にとりかかっているところです~
ゴルトブリッツは「サンデー×Lyphard×ハイインロー」ですからいつも言うように前受けしてナンボで、これまでダートで4角3番手内にいたときは[7.0.0.0.]で、胴長のスペシャルウィーク産駒ですから4角3番手内にいるためには1800mより2000mがベターだろうとは思っていました

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過去5年の勝ち馬の血統表をみると、フレールジャックはディープインパクト×Nureyev×Blushing Groom
アロマカフェはマンハッタンカフェ×ハートレイク×サンシャインボーイ
ストロングガルーダはダンスインザダーク×Kingmambo×オジジアン
レオマイスターはニューイングランド×ジャッジアンジェルーチ×プルラリズム
ロックドゥカンブはRed Ransom×Fairy King×Ela-Mana-Mou

昨年は中山内1800mでの開催でしたが小回り1800mというロケーションはまあ同じで、だから「父中距離馬×母(母父)マイラー」の組み合わせが活躍しているのは順当といえるのではないかと

またフレールとアロマとストロングは母父にNureyevが入る点も共通しますが、ロックの母父Fairy KingはNureyevの甥で3/4同血ですから、これはやはりForli的な粘っこく前向きな機動力がモノを言うということ

「父中距離×母マイラー」で小回りを捲れる脚があるNureyev持ち…というあたりを頭に置いて、ではアルキメデスから順番にチェックしていきますか~

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先週の雑感・阪神&函館編~函館は中伸びに移行中

2012-06-27 18:30:06 | 血統予想

京橋はムスカテールメイショウイチバンにブロックされて馬場の悪いインに閉じ込められて追い出しが遅れたのを尻目に、馬場の真ん中を伸びたサトノパンサーが降級馬の地力をみせる差し切り
胴長脚長のキンカメ産駒で戦績どおり東京や外回り向きの斬れが武器ですが、外伸びで内回りでもあまり機動力が問われる馬場バイアスではなかったのもよかったですね~
この馬のように母系にStorm Catを持つキンカメ産駒は中央に18頭が出走し10頭が勝ち馬、うち2勝以上が8頭で、オープン馬こそロードカナロアだけですがソルレヴァンテやビンテージチャートやオッキオディガットといった上級馬が高確率で出ていて、その根拠としてはラストタイクーンとStorm Catの血脈構成が似ている(Northern Dancer+ナスキロ+米血)ことがあげられます
2着マイネオーチャードも東京専用機みたいな戦績ですが、内回りでもそういう馬がこれる馬場バイアスだったということで、これは宝塚のルーラーシップにもいえること

米子はエアラフォンがスローで逃げて上がり11.4-10.4-11.8は今の馬場ではかなり速く、1600mより1400mに良績があるフラガラッハサワノパンサーで決着
ゴールスキーシルクアーネストはHyperionベースの配合でしつこく伸びるんですが1400m寄りのスピードを要求されるとここまで
ボツ予想で書いたように、1分34秒台の決着ならば本来ショウリュウムーンの出番なんですが、馬場の悪いインで動くに動けず…
最後は休み明けのぶん粘れなかったものの、これまで一度も逃げたことのないエアラフォンでハナに行ったウィリアムスはさすがで、これは最初から逃げてやろうという頭で乗っているわけではなくて、どんな馬に乗っても行く気をギリギリまで殺がずに出して行っているからで、出していった結果としてハナ切れそうだから逃げてみましょうかという乗り方

皆生は人気2頭の叩き合いになり、ハーツクライ×Kingmambo×Robertoのパワー型ツルマルレオンが、グレビオとナスキロ斬れベースの配合のタニノギムレット産駒ラトルスネークを最後の急坂で差し返したところがゴール
前にも書きましたが、ラトルは阪神よりは京都のほうが斬れると思います

尼崎はスロー想定でギンザボナンザの小脚を狙ったのですが、淀みない流れになってポップロックの半弟カノンコードとジャンポケ×サンデーのトモロポケットと母のHyperion的な粘りで走るマイネルガヴロシュのジリジリとした叩き合いでになり、オールアズワンは1800mがベストだし時計のかかる馬場もプラスですがネオユニ×Roberto×Danzigの急坂小回り向き血統ですから、外回りで持続戦になるとやっぱりもうひと押しがきかない…という4着

函館芝は3週目で1200mでも捲りや差しもきく馬場になりつつあり、リヴェレンテイトククリマスイデアなどが外枠から真ん中~外目を捲り差して頭までこれる馬場になってましたね~

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ラウンドワールドはマツパク厩舎らしい外回りの斬れ者

2012-06-27 11:33:40 | 血統予想

血統屋の有料コンテンツ「2012-2013 望田潤の2歳勝ち馬評価」では、その週に勝ち上がった2歳馬(13年からは3歳馬)のなかから注目の配合馬を数頭ピックアップし、配合解説を加えて評価(A~Cの3ランクと馬場・距離適性)を下します
価格は1400円で13年5月末まで見放題で、ブログ形式で毎週更新します(馬名別、父別による索引が可能です)
詳細は下記に
http://www.miesque.com/shopping.html

見本として、先週勝ち上がりのなかでA評価のラウンドワールドを掲載します

ラウンドワールド(牡 栗東・松田博)
ディープインパクト×グレースランド(トニービン)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010104414/
ドリームパスポートの3/4弟でステイゴールドの甥で母母はサッカーボーイの全妹。ディープ×トニービンはグルヴェイグやコティリオンなどと同じ。ディープにGrey Sovereign、Princely Giftと柔らかNasrullahを入れ、Wild Riskのナタの斬れをクロスした配合で、そのイメージ通りに薄手で脚長でしなやかにストライドを伸ばす中距離馬。いかにもマツパク厩舎らしいストレッチランナーですね~。東京や外回りで斬れ味倍増のタイプ。
A:芝ダ1800~2200m

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先週の雑感・福島編~まだまだイン伸びが露骨な芝

2012-06-26 23:35:24 | 血統予想

開催2週目の福島芝はまだまだイン伸び優勢で、外を回らされて凡走した馬のチェックがまずは肝要

土曜7Rは先行とイン差しが上位を占めるなか、外々を回りながらしぶとく伸び続けた5着スケルツァンドはリトルアマポーラの全弟で「サンデー×Lypharfd×ハイインロー」ですから次走前受けできれば有望と、2人気ながら大外を回って11着に沈んだカジノロワイヤルはリビングストンの全弟で、これはタニノギムレットにフジキセキとNijinskyとRivermanですからいかにも外回り向きの血統で、新潟外でジックリ構えれば巻き返しそう

種市はキンカメ産駒が1~3着を独占、3着メイショウツガルは母父がStorm Cat直仔Mountain Catですからロードカナロア的な配合といえますが、勝ったクリーンエコロジーも母母はSlew o'Gold×Storm Birdと(Storm BirdにボルキロとTom Foolという意味で)Storm Cat的な血脈構成

信夫山も前々内々で立ち回った馬が1~3着で、脚長のスペシャルウィーク産駒のスペースアークは外々を回って追い上げるしかなく最後は失速、勝ったラッキーバニラはシンボリクリスエスにミスプロが入るので小回りがきく脚質で、これまで東京中心に使われていますが内回り小回りのほうがレース内容は良いですよ

最終もブリッジクライムが勢いよく捲りあげてついに復活かと思わせましたが、あそこから内を通った2頭に差し返されるというのは露骨な結果でした…
ま~でもブリッジは、まだ新馬勝ち時のデキには戻っていないとみるべきじゃないですかね~

日曜7Rを勝ったケイアイジーニアスは外を捲りあげて長~く脚を使っており、キンカメ×リヴァプールでNijinskyとGraustarkのクロスにFlower Bowl≒Alcide≒Your Hostが絡む配合も持続力を感じさせるもので、上がりのかかるレースなら昇級しても通用しそう

8Rも内を通った馬が1,2,4着で、1人気マイネルヴェリタスはチーフベアハート×トニービンの血統通りの柔緩慢なストライドで、大外に持ち出して3着まで追い込んではきましたが、これは福島より新潟外向きでしょう

栗子も内枠2頭の行った行ったでしたが、逃げると思われたカシノスターライトは出遅れて外を捲りあげての差のない4着で、内容はこれが一番強かったですね~

メインの福島テレビは、土曜にカジノロワイヤルで失敗した後だけにアンカツさんが注文をつけたミキノバンジョーが逃げ切り、トランスワープは出遅れて外を回ってあそこまで追い上げるのですから一番強い競馬をしてはいます
ミキノバンジョーは血統も体型もスピードの乗りもマイラーではないし、Flower BowlにAureoleとYour Hostを合わせた配合ですから本当はこれぐらいの距離で前受けしたほうがいい馬で、昨秋にユタカで京都マイルをイン差しで勝ってしまったことが、結果的には回り道になっていたような気もしないではないです

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函館芝でリンカーン産駒が走るのは

2012-06-26 10:54:53 | 血統予想

フサイチコンコルドはSadler's Wellsの主要血脈、Northern Dancer、Hail to Reason、HyperionとFair Trial、Big Hurry=Bimelechをクロスした配合で、たしかにサドラーの重厚さもONになっていて、東京の長い直線で長く脚を使ってダンスインザダークを競り落としてダービーを勝ちましたが、種牡馬としてはバランスオブゲームやオースミハルカのような機動力や器用さを武器とするタイプを出しました

フサイチコンコルドの半妹グレースアドマイヤは父がトニービンで、府中牝馬Sでメジロドーベルの2着に追い込んできたように血統どおりのズブく持続力ある中距離馬でしたが、息子のリンカーンやヴィクトリーは内回りのG1を機動力抜群のレースで好走したのはご存じのとおり

そしてフサイチコンコルドの半弟で父がネオユニヴァースに替ったアンライバルドが、岩田を背にスプリングS→皐月賞を豪快な捲りで連勝したのもまだ記憶に新しいところ

このように、バレークイーンは直仔の代においてはサドラーの重厚さを伝えることが多いのですが、孫や曾孫の代ではForliとPetingoを通じる「HyperionとFair Trial、特にLady Jurorの前向きな小脚がONになりやすいと考えられる…ということは何度も書いてきました
http://db.netkeiba.com/horse/ped/000a006412/

 ┌Hyperion
┌○
│└△┌Colorado(Phalaris×Chaucer)
│ └Riot
Forli└Lady Juror
│  ┌Fairway(Phalaris×Chaucer)
│ ┌Fair Trial
│┌○└Lady Juror
└△
 ┌Fair Trial
┌○
Petingo
└△ 
 └△┌The Recorder
  └△└Lady Juror

種牡馬リンカーンもこのLady Juror的な小脚を伝えていて、以下は「パーフェクト種牡馬辞典2012-2013」からの抜粋

「ヴィクトリーもそうだが、グレースアドマイヤの産駒は小脚がきくので東京より中山向きで、リンカーンも日経賞を快勝し有馬記念も毎年好走した。産駒も父譲りの機動力を感じさせるレースぶりで芝ダとも東京より中山の成績が断然良く、デルマドゥルガーは中山だと水を得た魚のように活き活きと捲るし、アドマイヤネアルコはローカル長丁場では好位抜け出しで実に手堅い。サドラーズウェルズを引くだけに洋芝や芝道悪は巧そうだ」

リンカーン産駒はここまで芝で23勝をあげていますが、うち17勝が内回り小回りでのもので、特に函館芝では[3.3.3.13]、単回値332、複回値157で、先週もマスイデア、オマワリサン、アドマイヤネアルコが活躍

この洋芝適性の高さは主にサドラー譲りで、サドラーの母父Bold ReasonはNever Bendの半弟ですから、またもや「函館洋芝とNever Bend」的ネタへ…

ちなみにマイネルラヴ産駒はこの函館開催の芝で[1.3.1.4]、1200mに限れば②①②⑦③②です

追記
このエントリを書き上げたまさにその直後に、リンカーンの急死を知りました、合掌…

種牡馬リンカーンが死亡
http://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=65519

先週の雑感・阪神&函館編~例年通りの洋芝でラトロパワー台頭
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/f0d40cc920adde346eda1ae2fa76b892

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宝塚記念回顧~ピッチがストライドを制する…という次元ではない圧勝

2012-06-25 20:12:14 | 血統予想

阪神11R 宝塚記念
◎15.トゥザグローリー
○8.アーネストリー
▲7.ルーラーシップ
△11.オルフェーヴル
×2.ショウナンマイティ
×6.エイシンフラッシュ
注5.スマイルジャック
注12.フェデラリスト
オルフェは陣営は筋肉が落ちたと言っているが、坂路の動きは絶好調時と比べると硬く小ぢんまり映るのが気になる。テレビをつけると宝塚記念のCMがよく流れているが、胴長脚長でストライドを伸ばして走るスペシャルウィークを、短足で硬肉で掻き込みの強いピッチ走法のグラスワンダーが捲りつぶす様はThis is Takaradsukaという名シーンで、ピッチ走法がストライド走法を封じてきたのが宝塚の歴史。去年はトゥザグローリーに◎と春先から決めていたが、夏負けで陣営のトーンがダダ下がりだったので、となるとアーネストリーの先行かナムラクレセントの捲りかで迷って◎ナムラにしてしまった(笑)。あれから一年、大きなストライドで走るルーラーシップは今年もやっぱり▲で、ここを目標に調子を上げてきたトゥザグローリーに今年は◎が打てる。母譲りの重心が高く掻き込みが強い走りは急坂小回り向きで、実際内回り小回りで4角3番手内だと鳴尾記念1着、10年有馬記念3着、10年中日新聞杯1着、10年ラジオNIKKEI賞5着と、ガツンとかかったラジオNIKKEI賞以外はオール好走。後ろの動向なんて気にせずに、4角先頭ぐらいの積極策で、フェアリードールの濃密なハイペリオンを絞りきってほしい。

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昨日は競馬後に同級生とガッツリ家飲みで、猛烈に残ってますがやっと立ち直ってきました…
最近は馬券よりも一口のほうに金を使いだしてて、ラフィアンだけでなく去年からキャロットとローレルにも入会したので、これからあれこれ馬選びに付き合うことになりますが、血統屋の「一口馬主好配合馬ピックアップ2012」もよろしくお願いしますm(_ _)m

ご存じのように阪神芝は先週あたりから完全に外伸び優勢になっており、角居厩舎のストライド走法の中距離馬らしくついに完成の域に達してきたルーラーシップにとっては(日曜朝のGCのキャスターによると「完歩の大きさはディープインパクト以上」とのこと)、もちろん今でも東京や外回りがベターなのは言うまでもないですが、例年以上に外を回ってもOKな馬場になったのは有難く、「ピッチv.sストライド(4)」で書いたように4角手前から外に持ち出して一度もブレーキを踏むことなくストライドロスなくグルッと回ってくることができたという意味で、過去の内回りのG1レース、11年宝塚や10年11年有馬以上のパフォーマンスを発揮できたことは間違いないし、発揮させたウィリアムスもさすがやったと思います

それだけに、ストライドを目一杯伸ばしてトップスピードを持続しつづけるルーラーシップを、荒れた内目を真一文字に伸びて、並ぶ間もなく交わしてしまったオルフェーヴルの勝ちっぷりは、デキ云々の問題を抜きにしても、これまでのベストパフォーマンスといっていいぐらいの、呆れるほどの強さでした

終わってみれば今年も「ピッチがストライドを制する」というゴール前だったわけですが、オルフェーヴルの場合は単なるピッチ走法というわけでもないし、どこで走っても強いときは強い馬ですからね(^ ^;)

トゥザグローリーがこんなに負けた理由もよくわからないし、レース回顧は簡単にこれぐらいで済ましちゃいますが、一ついえることは春天のような超高速イン伸び馬場よりも、宝塚のようなイン荒れ外伸び馬場のほうが、本当に強い馬が本当に強い競馬をして能力を証明しやすい…とはいえるんじゃないかと

ドリームジャーニー=オルフェーヴル全兄弟はノーザンテーストがベースの体型はよく似ているし、テースト的パワーで俊敏に力強く加速できるところも同じで、だから宝塚や有馬の4角~直線でアッという間に抜け出すことができるのですが、オルフェーヴルのほうがステイゴールドやメジロマックイーンの体質の柔さをより受け継いでいて、可動域の大きさがぜんぜん上なんですね~

強く速く動けるのがドリームジャーニーで、強く速く柔く大きく動けるのがオルフェーヴルなのです

荒れ馬場宝塚や泥んこダービーの圧勝をみると、欧州の馬場でもノーザンテーストの偉大さを証明してくれるんじゃないかと、そういう期待はますます高まります

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日曜のボツ予想~テースト的なパワーと機動力

2012-06-24 10:03:01 | 血統予想

布団干してたら大家からスイスチャードをいただきました(・∀・)
かじってみるとちょいと苦味がありますが、パスタかサラダか、オリーブオイルで食したら美味そうな

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栗子は☆スターリットスカイが人気ですがサンデー×ミスプロ特有の柔さ緩さがあるので字面ほど距離短縮がプラスには思えず、○カシノスターライトの逃げを◎マイネルナタリスがノーザンテースト+ブライアンズタイムのパワーで捲ってHyperionで粘るという読みで

福島TVは小回り1800mの捲り勝負なら◎ドリームバスケットと○トランスワープの中山実績を信用する手で、◎はノーザンテースト≒Night Shiftというだけでなく、Lady AngelaにSabzy(Hyperion+Sarita)とAlibhaiも合わせていてテースト血脈増幅になっているステゴ産駒の成功パターン
○もマイネルナタリスもドリームジャーニーもそうですが、テースト的な体型体質が強くONになると東京より中山向きになります
オルフェーヴルも体型はテースト的なのですが体質が柔らかいのが全兄との違いなのです

皆生は人気どころが差し追い込みで、内回りとはいえ今の馬場だと前目外目から抜け出す馬にアドバンテージがありそうで、1400mベストでスタートさえ決まれば好位にいける◎カイシュウコロンボ
母父のRobertoっぽさもONになっていて、巌流島でデム兄が見せ鞭一発で捲りきったように、あの機動力は京都外より阪神内向きやと思いますよ~

尼崎は○エスカナールも☆オールアズワンも△カノンコードも外1800mの良でビュンと斬れる脚はないので、セイクリッドバレーのようなナスキロ柔さがある▲アキノカウンターの逃げにひねる手も考えましたが、これの逃げなら1000m60秒超のスローが見え見えで、となると牝馬限定ながら今回より明らかにメンバーが厚いパールSで上がり1位僅差5着の◎ギンザボナンザが、元々の実績でも格上で、この鞍上なら好位から機動力を発揮しそう
これもテースト的な体型体質がわりとONになっていて戦績どおり中山で俊敏器用に立ち回るのが持ち味ですが、そういう小脚タイプだけに外回りならスロー想定のほうが狙いやすいだろうと

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宝塚前夜、CMでは父がスペシャルウィークを捲りつぶす

2012-06-23 17:19:15 | 血統予想

オルフェは陣営は筋肉が落ちたと言っていますが、坂路の動きは絶好調時と比べると、私の目には硬く小ぢんまり映りました

昨年は宝塚はトゥザグローリーに◎と春先から決めていたんですが、夏負けで陣営のトーンがダダ下がりだったので、アーネストリーの先行かナムラクレセントの捲りかで迷って◎ナムラにしてしまった…という苦い思い出から早一年(^ ^;)

テレビをつけると宝塚記念のCMがよく流れていますが、胴長脚長でストライドを伸ばして走るスペシャルウィークを、短足で硬肉で掻き込みの強いピッチ走法のグラスワンダーが捲りつぶす様はThis is Takaradsukaという名シーンで、このようにピッチ走法がストライド走法を封じてきたのが宝塚の歴史だということは何度も書いてきました

だから大きなストライドで走るルーラーシップは今年も▲で、内回りならこれを負かす馬がいるはずだ…という切り口で入るのが私のやり方です

アーネストリーはグラスワンダー活躍産駒のなかでも走りや体質はかなり父に似てますが、母がトニービン×ノーザンテーストですからよりHyperion的な粘着脚質に出ていて、昨年の宝塚のような条件=「内回り小回りの良馬場で緩みないペースでゴール前1Fが12秒以上かかるような持続力勝負」では①①①①①①⑤(⑤は約半年ぶりの知床特別)

逆にいうと内回り小回りでもゴール前の上がりが11秒台だと、鳴尾⑤有馬⑩10年金鯱①大原①09日経賞④ですから、小回りでも軽い瞬発力の勝負になると手強い相手には苦戦してるんですよね~

ハナを切ると物見をするので逃げたくない…というのが最近の消極的なレース運びになっているようですが、ここは捨て身で行く馬が2頭いるので、3角すぎからそれを突っついてペースを落とさせない…というこの馬の大好きなパターンに持ち込める可能性も低くないんじゃないかと

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