ここ2日は築地と鎌倉をぶらりと…
安田記念にはキンカメ産駒が4頭出走してきますが、いずれもラストタイクーンの「Northern Dancer,Mill Reef(ナスキロラトロ),Tom Fool」を増幅した配合をしています
アパパネ…Northern DancerとTom Foolとナスキロラトロのクロス
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007103234/
コスモセンサー…Northern Dancer=トランスアランティック5・5・7×3、Mill Reef≒Riverman5×3
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007101398/
フィフスペトル…トライマイベスト≒Nijinsky4・6×4・4、Mill Reef≒Riverman5×3、Never Bend≒Nanticious6×4・4
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006102859/
ローズキングダム…Northern Dancer5・5・7×5、Mill Reef5×4
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007103404/
NHKマイルの勝ちっぷりもダービーに負けず劣らず怪物級だったキンカメのマイラー適性は、主にこのBCマイル勝ち馬から受け継いだのだろうということを実感させます
中距離ではスロー専門などと陰口を叩かれるローズキングダムですが、1800m以下では[3.0.1.0]、負けたのは休み明けで馬場が渋り気味だったスプリングSだけで、朝日杯ではエイシンアポロンやガルボを問題にしない完勝
マイルで一変を狙いたい材料はあれこれあるのですが、日曜の予報は微妙に雨ですか、そうですか…
昨夜はイマイチ寝つけなかったので、新横浜のIKEAで枕買ってきました
で、ランチはラー博で「支那そばや」の塩ラーメン
二日酔いの体に優しく浸みわたります…
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競馬総合チャンネル「血統クリニック」ではメインレースの出走予定馬の血統解説をしています(毎週木曜更新)。ダービーはこんな感じです
◆皐月に続いて◎
ワールドエースの母は独オークス3着で、母系はHyperionとドイツ血脈で固められており、ディープ産駒としてもスタミナや底力は最高レベルの配合だ。安定感抜群のフォームで走り続けることができるのが最大の長所で、距離延長も長い直線も歓迎。スローの上がりの競馬よりは平均ペースの持続戦のほうが信頼度は増すが、皐月賞に続いて◎としたい。
◆本質は東京向き
ゴールドシップはオルフェーヴルと同じステイゴールド×メジロマックイーンだが、こちらはPrincely Gift5×5も持つのでよりストライドは大きくそのぶん動きは緩慢だ。スピードに乗るのに時間がかかる弱点を道悪の巧さとコーナリングでカバーした皐月賞は名騎乗だった。東京2400mなら長くいい脚を使える長所を活かしたロングスパートだろう。競馬はむしろやりやすい。
◆ナカヤマフェスタ的配合
フェノーメノはJC2着インディジェナスの甥で、母はデインヒル産駒でRibotのクロスだからナカヤマフェスタと似た配合パターンでもある。青葉賞の勝ちっぷりは文句なしだが、ナカヤマの配合をずっと褒めてきてダービーでも◎にした筆者としては、クロスする血や経由する血など母の配合が少し落ちるぶん、ナカヤマと同列にまでは扱えない…という思いもある。
スピルバーグはトーセンラーの全弟だが、兄よりサドラーの重厚さが出ていて距離適性は長め。いずれにしても「サンデー×Lyphard×ハイインロー」の配合形だから、前受け脚質に完成したときこそが真価発揮の血統だ。
ディープブリランテの母はクロエ賞(仏G3・芝1800m)勝ち馬。ザッツザプレンティやバブルガムフェローでおなじみの牝系で、これも「サンデー×Lyphard×ハイインロー」だから先行馬としては満点に近い配合だが、ザッツのように掻き込んで走るので東京の高速馬場の斬れ味勝負では分が悪い。雨なら大きく浮上。
ヒストリカルとトーセンホマレボシは父がディープで母が全姉妹という同血の間柄だがタイプはかなり異なる。母系のスピードが出てカンパニーのような俊敏さで走る前者よりも、「サンデー×ミスプロ」的ナスキロ的柔さで走る後者を東京2400mでは上位視したい。
エタンダールは母系のスタミナだけならトップクラスで、青葉賞は少し上がりのかかる決着になったのがよかった。母父Montjeuは泥んこ馬場の凱旋門賞でエルコンドルパサーをねじ伏せた名馬で、道悪なら押さえに一考。
グランデッツァはマルセリーナの3/4弟で母はアスタルテ賞(仏G1・芝1600m)勝ち馬。タキオンは配合に素直な種牡馬だからベストは1800mだろう。
クラレントはリディルの3/4弟で、母はエリモシックの全妹で京都牝馬S3着。きれいな相似配合で父母の能力の高さを受け継いだが、母のマイラーっぽさも半分出ていてベストは1800mあたりか。
シンボリクリスエス産駒は母のスピードで走るマイラーも多い。アルフレードは母母がサクラバクシンオーの全妹で、全体にグランプリボスを逆さまにしたような配合形だ。1800mぐらいなら守備範囲だが、2400mはさすがに長いだろう。
東京10R 東京優駿
◎8.ワールドエース
○6.ゴールドシップ
▲11.フェノーメノ
ステイゴールド産駒は大一番での底力があるのでここでも怖いが、○はオルフェーヴルとの、▲はナカヤマフェスタとの比較においてベターな配合とまではいえない。 ◎は皐月賞に続いてワールドエース。母は独オークス3着でドイツ血脈とハイインロー的スタミナで固められており、ディープ産駒としても持続力や底力は最高レベルの配合で、この母系ならばステイゴールド産駒に叩き合いで劣ることはないはずだ。
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ダービー後は競馬通信社OBたちと痛飲(栗山ブログ参照)、さすがに残ってます…
今年のクラシック路線はオルフェーヴルのような距離馬場コース不問でオールラウンドに強い傑出馬が見当たらないので、こういう年はいかに次につながる良い負け方をするかというのも大きなポイントになるのではないか…と書いてきましたが、ディープブリランテは共同通信もスプリングも皐月も折り合いに関しては決して満点とはいえず、しかしその失敗が中間のつきっきり調教も含め大一番で活かされたわけで、それも見込んで3番人気に支持したファンはさすがでした
ゴールドシップもラジオNIKKEIでは早めに捲りあげる競馬で2着、共同通信では好位をとりにいってディープブリランテだけを競り落とすレースで快勝と、勝つにしても負けるにしてもいろいろな競馬を試されてきたことが、皐月の歴史に残るイン捲りにつながった…という面は少なからずあったでしょう
フェノーメノだって中山では不器用さを露呈して辛酸をなめつづけ、皐月には駒を進められませんでした
ワールドエースは折り合いに関してはキャリアを積むごとに“教育”の成果はみられ、今回はゲートもふつうに出て10番手からのふつうの追い込みで、ゴールまでシッカリ伸び続けてはいました
しかしダービーを余力十分に勝つなんてことはそれこそディープインパクト級でないと難しいわけで、実際今日もゴール前はハナ・3/4・クビ・クビの接戦
潜在的なスタミナや底力はワールドエースがナンバーワンだと言い続けて◎を打ち続けてきましたが、その潜在しているスタミナや底力を本番で初めて最後の一滴まで振り絞る…というのは考えてみれば無理な注文で、“教育”に欠けていた最後のワンピースとは、勝っても負けてもいつも余力があったこと、キツい辛い競馬をあまり経験してこなかったことにあるのかもしれないですね…
ディープブリランテについては“俊敏前向き短めザッツザプレンティ”と評してきたように、掻き込みの強い走りは東京の高速馬場の斬れ勝負向きではない…とみての無印でしたが、Hペースできれいに折り合ったことに加えて上がりのかかる粘着力決着になったことが勝因でしょう
「血統屋」の「ディープインパクト好配合リスト」で◎評価にしたほどで配合そのものはずっとほめてきましたが、これまで書いてきたことをザッと下に抜粋しておきました
見にいってよかった…と心から思えるダービーでした、関係者の皆様おめでとうございます
ディープのLyphardクロスにおいて暗躍する「Northern Dancer+Fair Trial+Never Bend」
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/e39b87d84d22fa9a751400148d2a07a0
皐月賞でも大威張りのBurghclereのニアリークロス
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/08464f0c05e105e5bf092343503ee31c
日曜の重賞回顧~“柔俊敏ザッツ”良のスローでナデ斬られる
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/de1105b1f40e19a35829ea3ac679f1c6
ディープブリランテ
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/e67ce7377d64ea3edc7b28f971bd08b4
目黒は◎エアポートメサ
母母が凄い血統でFine TopにWordenにMy BabuにChamossaireでノー米血ノーNearcoノーHyperionでまさに1/4異系というべきですが、母父にスピードを入れつつブライアンズタイムとディクタスのスタミナがONになっていて、走りっぷりもRoberto系ステイヤーという雰囲気漂う馬で、とにかく一度たりともバテたことがないという点を買いたいです
むらさきは難解ですが◎アナパティック
Nureyev4×3のアルカセット産駒で東京向きのパワースト
阪神外1800mの逆瀬川ではダノンシャークに食い下がり、京都外1800mのつばき賞でも重賞級の相手に4着、東京1800mで岩田が前につけて叩き出したらこれぐらいは走れるだろうと
穴っぽいのは○ハッピーパレードで、父系がサンデーで母にSeattle Slewとミスプロですからサダムパテックやリーチザクラウンやアスカトップレディなどと同じ輪郭で、Seattle Slewの長手の体型が出て広いコース向きなのも同じで、東京と外回りの1800mではほとんど凡走がない馬
カルドブレッサを押さえたtvk賞を持ち出せば、準オープンで通用しても不思議はないですよ
東京6は◎サトノプレジデント
シンボリクリスエスのマイラーに多い母のスピードで走っているタイプで、東京マイルなら○ロジメジャーよりこちらをとりたいです
安土城は◎ドリームバレンチノ
コスモオオゾラがコマンダー的な中距離馬に出ているように、ロージズインメイの活躍産駒は母方のキャラを前面に押し出して走っていることが多く、この馬も体型走法は明らかにマイネルラヴで、マイネルラヴはスプリンターでしたが1400mでも能力は落ちませんでしたから、折り合いがスムーズな今なら1400mでも充実ぶりを買う手でしょう
○ルナキッズは母がRaise a Native3×3で自身はNijinsky3×4ですから、ダノンヨーヨーとザレマを足して1400m寄りにしましたという馬で、ここはベスト距離と差せる強みで相手一番手
ロードバリオスは前にも書きましたが、今は高速馬場の短距離戦は忙しいんじゃないかと…
鴨川はこれもロージズインメイで◎マイネジャンヌ
母がNorthern Dancer4・4×5、バレークイーンにトニービンにリィフォーですからこのFair Trial的な粘りと機動力も強く受けていて、内回り小回りでは③①⑤④①
○ミッキーマスカットもエアエミネム的なイメージで捲りの馬やと思っていますが、高速馬場向きかなあというところで◎は打ちきれず
では府中へ…
京都10R 白百合S
◎11.ビービージャパン
○8.マウントシャスタ
▲3.オリービン
△5.サンレイレーザー
○が強いが、ボレアスの全弟でディープ産駒にしてはパワー型だけに今の超速馬場はプラスではなく、じっくり構えすぎると届かないケースも考えられる。となると◎の前残りが狙い目か。ニジンスキー≒ストームバードの4×4でタガノマイバッハのような先行力が持ち味だが、母系に柔らかなナスルーラ血脈が強く決して力馬タイプではない。ハナ切ったときは2戦2勝で、プレミアムブルーは番手でもOKなのでここは単騎だろう。
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○マウントシャスタは上りが速くなるすぎると差しそこねもあるかも…とみていたんですが、10.9-11.0を楽々と差し切りで、やっぱり外回りでディープ×Caerleonには逆らえませんな(^ ^;)
しかし京都もCコースに替わった東京も相変わらずの高速芝で、皐月賞とはまるで違う馬場でダービーをやるわけですが、そのあたりでひねるのかひねらないのか、私はもう結論は出しましたが、みなさんは当日まであれこれ考えてください
ノーブルディードは「バクシンオー黄金配合」だとほめてずっと追いかけてきた馬で、朱雀は◎オールブランニュー○ウインバンディエラ▲ノーブルディードだったので、◎が2着ならばいろいろ大きいのが引っかかったんですが…
「バクシンオー黄金配合」は古馬になってから本格化というケースが多く、ノーザンテーストのLady Angela的頑健さを増幅しているから当然といえば当然なのですが、それはつまりPOG向けではない…ということでもあるんですね(^ ^;)
3歳春までにある程度完成に近づくバクシンオーとなると、たとえばグランプリボスだったりエーシンダックマンだったりナムラミーティアだったりマルブツイースターだったりで、むしろ黄金配合ではないところからチョイスすべきなのだろうなあ…と、走るたびに力強さを増していくノーブルディードをみながら、そんなことを思ったり
バクシンオーとノーザンテーストと「Hyperion+Tracery」
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/6d01cbd0ea16bfa00ae3345678b94d24
東京8は◎インディーグラブ
前走がいかにも距離不足という負け方で、ディープ×A.P.Indy×Riverman、サンデー×Seattle Slew×ミスプロのイメージ通り長い直線でナスキロ的に斬れる中距離馬
葉山は◎マイネルゴラッソ
ハナ切ったときは②①①でここは単騎有望、母がリンデンリリーの全妹でしなやかな走りはむしろ長い直線向き
朱雀は先行馬が多いので◎オールブランニュー○ウインバンディエラで買ってみたいですね~
オールブランニューはアフリート≒Gone West3×2でミスプロとナスキロとTom FoolがONになっていて、この京都外1400mがベストだろうと以前から思っていました
馬群を嫌がるので大外一気しか芸がない馬ですが、少頭数のわりには行く馬が多く、外差しもソコソコ決まる今の京都なら条件は揃ったんじゃないかと
ウインバンディエラもラストタイクーン≒Caerleon3×4で、内1200mよりも外1400mのほうが追い込みやすい馬じゃないか…と以前から思っていました
ダービー前売りはディープブリランテが離れた3人気ですか
この馬は「ディープインパクト好配合リスト」で◎評価にしたように配合そのものはほめてきましたが、近親のザッツザプレンティを思い起こさせるあの掻き込みの強い走りは東京の斬れ勝負向きではないし、岩田が折り合いに進境がみられると言っていますが、今週は坂路で併せるとやっぱりちょっとムキになってましたね~
日曜は東西の6R、3歳500万下の芝マイル戦に間に合うように府中入りしたいので、8時半にはのぞみに乗らないと…
3月に発売された『パーフェクト種牡馬辞典2012-2013』(自由国民社)の関連企画として、同書の編集を担当された競馬道OnLine様のサイトにて、高松宮記念から栗山求と望田潤がG1レースを交代で予想しております。今週の日本ダービーは栗山求の担当。有力馬の血統分析と直前予想を行います。有力馬分析は無料公開、直前の予想は有料会員のみ閲覧できます。よろしければご覧くださいませ。
http://www.keibado.ne.jp/sp2012/
配合をみる人ならば、フェノーメノの血統表をみたときにナカヤマフェスタとの比較を持ち出されたことでしょう
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009106599/
母ディラローシェはデインヒルの娘でRibot4×4、Nearco5×4・6、Fair Trial6×5、そしてFlower BowlとTudor Minstrelを通じるハイインローのクロス
ナカヤマフェスタの母ディアウィンクはタイトスポット×デインヒルでHis Majesty2×4、Northern Dancer4×4、そしてBuckpasserとNever Bendを通じるLa Troienneのクロス
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006102424/
どちらもデインヒルのパワーの要素を増幅した配合をしていて、柔らかさとスタミナと底力を伝えるが少し線が細く非力な面も伝える種牡馬ステイゴールドは、こういう力馬っぽい牝馬との配合が成功しやすいということは何度も書いてきました
ただナカヤマフェスタとの比較でいうと、Northern DancerやLa Troienneのクロスがないぶんフェノーメノのほうがちょっと力強さでは見劣るところはあり、追って瞬時に加速できないけれどトップスピードに乗ってしまえばそれをハイインロー的に長く持続することができる、という意味で東京向きなのだろうと
ディラローシェの半兄には香港の年度代表馬でJCでスペシャルウィークの2着に粘ったIndigenousがおり、青葉賞の直線でのスピードの乗り方なんかはJCのIndigenousと似たものがあって、そういう脚質に合ったレースの流れになるかどうか、レース運びができるかどうかがポイントでしょうね~
それとやっぱり、母母父AverofがSing Singの産駒というのは引っかかります
昨年の桜花賞前に「Sing Singは真のチャンピオンを出せる血ではない」からマルセリーナには◎は打ちません…と書いてしまったのですが(^ ^;)、他にSing Singの血を引くG1勝ち馬にはニッポーテイオー、ダンツフレーム、マイネルラヴ、アローキャリー(全てリィフォー経由)などがおり、やっぱり中距離のリアルチャンピオンに必要な血かというと、そうじゃないと思うんですよね~
だから(マルセリーナの弟の)グランデッツァにも重い印は回したくないです
繁殖牝馬としての配合の比較ではディラローシェよりもディアウインクのほうに軍配をあげたいし、しかもSing Sing問題も引っかかるとなると、ナカヤマフェスタの配合をずっと褒めてきてダービーでも◎にしたからこそ、その比較においてフェノーメノに◎は打ちにくいものがあるなあ…というのがダービー4日前の心境
オルフェーヴルとドリームジャーニーとゴールドシップの「配合的表出的に似てる部分と異なる部分」を考えるのも、血統派にとっては楽しく悩ましい時間でしょう
東京11R オークス
◎13.サンシャイン
○9.ヴィルシーナ
▲8.ミッドサマーフェア
△2.マイネエポナ
×7.ダイワズーム
◎の母バルドウィナはペネロープ賞(仏G3・芝2100m)勝ち馬で、母系はハイインロー的なスタミナとフランス異系血脈で固められ、これが父ハーツクライの母アイリッシュダンスのトニービン×リファールと脈絡することにより、両親の芝中距離での粘着力を引き出した配合になっている。ファルブラヴ牝駒らしい短距離馬だった半姉ワンカラットとは配合パターンもタイプも違うし、スローのエルフィンSで二の脚で突き放したように中距離で前受けすればしぶとい馬だろう。距離延長での大駆けを狙ってみたい。ジェンティルドンナとアイムユアーズとハナズゴールは距離延長が課題で、○▲を相手本線に。
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ヴィルシーナはフレールジャックの姪で父ディープインパクトと母母ハルーワソングが共通する3/4同血ですが、Halo3×4の無駄のない動きが主にONになっていて中山内回りを一気に捲り差すような俊敏加速で引っかかるとガツンと行ってしまうフレールと比較すると、ヴィルシーナのほうは母父にMachiavellianが入るのでサンデー×ミスプロ的な柔らかさもONになっていて、マイルでバーンと弾けるような脚はないですが穏やかでスムーズな中距離馬らしい加速で、どちらかというとディープ×ミスプロ×Angelic Song(Glorious Songの全妹)のダノンバラードのほうにタイプとしては近い感はあり、そういう穏やかな中距離馬っぽい加速を評価されたからこそジェンティルドンナを差しおいて2番人気に支持されたわけで、そして皆が思い描いたとおりに中距離馬らしいジワッとした伸びで抜け出してあと200mで先頭に立ったのに、その外から筋肉ムキムキの桜花賞馬が凄いパワー加速で並ぶ間もなく差し切ってしまうとは…
ディープ産駒の配合において、ナスキロやHaloをクロスしたりミスプロを入れたりして柔らかさしなやかさ優先の配合にすると、トーセンラーやダノンバラードやジョワドヴィーヴルのようにたしかに柔らかでしなやかな馬が出るのですが、現状ではそういうタイプはクラシックの大一番では弾けきれず惜敗という結果に終わっており、むしろスプリンターやマイラーの母から筋力を受け継いで1800mあたりに適性がシフトしているような馬がマイルG1を勝ちきる、という結果が相次いでいたわけですが、そういう配合馬が2400mでも弾けて圧勝してしまったという事実を目の当たりにして、少し考えを改めなければならないのかとも思いましたね…
ジェンティルドンナとヴィルシーナの叩き合いをみていると、父同様の薄手の体つきでパワーよりもしなやかさと無駄のなさと俊敏さで走る馬が多いディープ産駒が、3歳春にある程度完成の域に達して大レースを勝ちきるために必要なものはまず筋力であり、筋力を伝える母から筋肉を受け継いだもん勝ち、という面はあるのかもしれないなあ…と
ドナウブルーの配合については下記エントリも参照していただきたいですが、ディープ産駒のLyphardクロスは勝ち上がり率も大物輩出率もかなり高いこと、そしてLyphardクロス三傑、ドナウブルー=ジェンティルドンナ(Bertolini)とトーセンラー=スピルバーグ(Sadler's Wells)とディープブリランテ=ハブルバブル(Loup Sauvage)は、母系に「Northern Dancer,Fair Trial,Never Bend≒Bold Reason」の組み合わせの血を引いており、Lyphardの「Northern Dancer,Court Martial(Fair Trial×Gainsborough),Ksar」の組み合わせに脈絡させている…という点には大いに注目すべきかと
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009106253/
┌Northern Dancer
┌Danzig
│└△ ┌Fair Trial
│ │┌Petition
│ └△
Bertolini
│ ┌Nasrullah
│┌Never Bend
││└Lalun
└△
┌Northern Dancer
Sadler's Wells
│ ┌Hail to Reason
│┌Bold Reason
││└Lalun
└△┌Forli(Riot≒Fair Trial3×3)
└Special
┌Never Bend
┌Riverman
Loup Sauvage
│ ┌Northern Dancer
│┌Nureyev
│││┌Forli(Riot≒Fair Trial3×3)
││└Special
└△
またドナブリーニはNever BendとBuckpasserとジュニアスの牝系を通じてBimelech≒Businesslikeの継続クロスを持っていますが、マルセリーナの母父父ラストタイクーンやディープブリランテの母ラヴアンドバブルズもNever BendとBuckpasserを持っており、「筋肉つけたもん勝ち」という思考においてはこれも大きなヒントになるでしょう
ディープのLyphardクロスにおいて暗躍する「Northern Dancer+Fair Trial+Never Bend」
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/e39b87d84d22fa9a751400148d2a07a0
フリーウェイは○シルクウェッジが今度こそというメンバーですが、これと同馬主の△メイショウドナリオぐらいしか先行馬がいないとなると◎メイショウゾウセンがかわいがってもらえそう
逃げたときは[2.0.0.1]で、ネオユニにSpecialですから字面以上にマイルのスピードがある配合で、いつまでたっても前受けしない△プランスデトワールよりは期待値は高いかなと
八ヶ岳は◎サンライズマルス
母がHeight of Fashion≒Shoemaker2×3ですから、やっぱり前走のように逃げてナンボの馬で、ここは枠的にも戦法に迷いなし
ミッキーパンプキンの3/4弟で2000mより1800mのほうが弾ける○インプレザリオが相手本線
烏丸は▲ダコールは2400mだとスローでもちょっと甘いところがあるし、ホワイトマズル×サンデーの○ロードオブザリングはもうワンポジション前で受けてくれれば本命にしやすいんですが、ここは◎カフナで
マナクーラの下でトライマイベスト≒NijinskyとRound Tableのクロスのキンカメ産駒で、京都外回りの高速馬場は合っていると思います
新潟7は◎クリスティロマンス
ミルドリームと同血でシャイニンアーサーと7/8同血で、ミルレーサー牝系を通じるボルキロクロスはアリゼオとも同じで、シンボリクリスエス×サンデーは母母のところにナスキロ的な血をもってきて相似配合的にするのがセオリー
ボルキロ柔いストライドは外回り向きで、外1800mでは1000万下2着の実績も
五泉は◎ニシノモレッタ
Nijinsky≒The Minstrel、Halo≒Red Godなど相似配合的で、母がNashwan×The Minstrelですから父よりもジリ脚でパワー型にシフトしていて、フィリーズレビュー4着を見ての通り1400mで上がりがかかればしぶとい馬で、新潟内回りなら大江山3着以上に走れるはず
Robertoクロスの○カルトマリーヌも内回り向きで距離はこのあたりがよさそう