栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

阪神JF回顧~“小さなナカヤマフェスタ”Hyperionを振り絞ったところがゴール

2013-12-08 16:49:25 | 血統予想

阪神11R 阪神JF
◎10.ハープスター
○8.レッドリヴェール
▲18.ホウライアキコ
△13.マーブルカテドラル
×1.レーヴデトワール
×7.マジックタイム
注6.フォーエバーモア
ここ3年の桜花賞は「母父がノーザンダンサー系のマイラー・スプリンターで、かつ最も体重が重いディープ産駒」が勝っている。◎はアドマイヤベガやアドマイヤドンの姪で、母母ベガは桜花賞とオークスに勝った名牝で名繁殖、母父ファルブラヴはJC馬だが、種牡馬としてはワンカラットやアイムユアーズなど専ら短距離~マイルの活躍馬を出している。圧勝した新潟2歳S出走時の馬体重が474キロだから、桜花賞4連覇に向けて今のところ死角は見当たらない。○もこの休養で体型に伸びが出て筋肉もついて逞しくなったが、ステイゴールド産駒は芝1600mの重賞[1.2.0.31](1着はドリームジャーニーの朝日杯)、さらに東京と外回りに限ると[0.2.0.30]というデータは気になる。

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1000m通過58.4というのはここ10年ではローブティサージュが勝った12年(57.8)、トールポピーが勝った07年(58.1)、ウオッカが勝った06年(58.3)の次に速く、Hペースというよりは緩みのないペースで流れ、斬れ味と持続力と我慢強さの総合力が要求されるレースに

レッドリヴェールは競馬ブック誌で見たフォトパドックが夏とは別馬のような素晴らしい張りで、この休養でかなり成長したんじゃないかと書いたんですが、それだけに木曜発表の馬体重が前走比マイナスというのが信じられず、速い追い切りをやると自分で体をつくってしまうタイプなのかもですね

今日のパドックでもたしかに腹下のラインなんかはギリギリに映りましたが、しかし夏と比べると前後の筋肉量は明らかに増えていて、Hyperion的な馬なのだから小さいことはことさら気にしないでいいんじゃないかと、そしてやっぱりハープスターを負かすとしたらこの馬しかいないんじゃないかと思えたので、コメント欄にも書いたように馬連8-10だけ買い足しておきました

ただ今日は中距離馬としての地力や粘りで踏ん張ったという勝ち方で、下記エントリでも書いたように“小さなナカヤマフェスタ”というイメージの馬で、今日もあと一完歩で交わされていたように、ほんとはマイルG1を斬れや爆発力でバキューンと突き抜けるタイプではないというか、やっぱり「フミノイマージンやアクシオンのバージョンアップ」というようなイメージでみていくべき馬ではあるかと

ハープスターは直線馬群に突っ込むときもそこから抜けてくるときも一度もブレーキは踏んでおらず、川田はうまいこと捌いてきたというべきでしょうが、それにしてもゴール前の脚色では断然優っていただけに痛恨で、まあしかし現時点で桜花賞への最短距離にいることは証明しました

フォーエバーモアは一歩先に抜け出す競馬で最後まで抵抗、ネオユニ産駒ながら新潟外と東京で連勝してきたように、いかにも「サンデー×ミスプロ」的なしなやか体質で、3/4兄のマルカジーク(シンザン記念と共同通信で3着)に近いイメージです

2勝馬が上位を独占してだいたい想定どおりの結果ではあったんですが、唯一驚かされたのは-18キロのクリスマスが大外から追い込んできたことで、やっぱりこの馬はWild Risk的激気性が今後も課題で、ハナかケツか極端なレースで激走する一発屋なんやろうなあ…と

さて香港、ロードカナロアはド圧勝(・∀・)、アスカクリチャンは7着だったようですが、あとはトウケイヘイローを応援しましょう

母父Dixieland Bandが伝えるHyperionらしさ、Alibhaiらしさ
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/7f6f767aa164fd86a29da11a27247053

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血統クリニック~阪神JF

2013-12-08 15:56:23 | 血統予想

「Netkeiba.com(PC版)」と携帯スマホの「競馬総合チャンネル」では、「血統クリニック」と題してメインレースの出走予定馬の血統解説をしています(毎週木曜18時更新)阪神JFはこんな感じです

 この世代の牝馬はハイレベルと言われるがたしかにここも多士済々で、現時点では収得賞金800万円以上に絞って解説してみたい。

◆桜花賞4連覇へ死角なし
 アユサン、ジェンティルドンナ、マルセリーナと、ここ3年の桜花賞は「母父がNorthern Dancer系のマイラー・スプリンターで、最も体重の重いディープ産駒」が勝っている。ハープスターはアドマイヤベガやアドマイヤドンの姪で、母母ベガは桜花賞とオークス勝ち。母父ファルブラヴはJC馬だが種牡馬としては短距離~マイルの活躍馬ばかりを出しており、圧勝した新潟2歳S出走時の馬体重が474キロ。桜花賞4連覇に向けて今のところ死角は見当たらない。

◆まだまだ強くなる
 ステイゴールドはノーザンテーストの頑強さを増幅した配合で大物を出す。レッドリヴェールは母父Dixieland BandがNorthern Dancer直仔でその母Mississippi MudがAlibhai3×4、Hyperion4×4・5だから、ノーザンテーストとDixieland Bandのパワーの要素を増幅しているのがポイントだ。Dixieland Bandを母父に持つ馬はデルタブルース、アクシオン、フミノイマージン、アメリカンボスなど晩成型が多く、それにしても本馬はこの休養で体型に伸びが出て筋肉もついて別馬のように逞しくなった。まだまだ強くなりそうで、アッサリ3連勝を決めても驚けない。

◆完成度ならばアキコ
 ヨハネスブルグはStorm Cat≒Narrateのニアリークロス2×3で、仕上がりや完成が早いスプリンター~マイラーを量産する種牡馬だ。ホウライアキコはMr.ProspectorとNorthern DancerとSecretariatのクロスを持つのでやはり完成度は高く、デイリー杯でも好位で折り合って瞬時に抜け出してみせた。ナスキロやミスプロの柔らかもある体質でスプリンターではなくマイラーだと思うが、夏競馬で猛威をふるったヨハネスブルグ産駒が11月以降未勝利というのは少し気になるデータ。

 マーブルカテドラルはチューリップ賞勝ちヘルスウォールの娘で、母がBold RulerとPrincequilloのクロス、そして母母がPromised Land≒Darlin Patrice3×3だからダイワメジャーにナスキロ柔さを補ったセオリーどおりの配合。斬れと機動力を兼備した弱点の少ないマイラーで、ここも折り合いさえつけば大崩れは考えられない。

 マジックタイムの母タイムウィルテルはフローラS2着、近親にはクリスザブレイヴやオースミスパークなどがいる。鋭さや爆発力では一歩譲るが、パワーと持続力で追い込むので阪神外マイルは合っているし、ゴール前は必ず伸びてくるだろう。

 レーヴデトワールはレーヴディソール、アプレザンレーヴ、レーヴドリアン、レーヴダムールなどの妹で、母レーヴドスカーはサンタラリ賞(仏G1・芝2000m)勝ち馬でナスキロ柔さを確実に伝える名繁殖牝馬。ただしこの馬はLa Troienne血脈のクロスの影響で、兄姉よりも肩が立っていてストライドが伸びきらないところがある。萩Sは折り合いを欠いたのも失速の原因だろうが、外回りよりも内回り向きのタイプなのかもしれない。

 フォーエバーモアはマルカジークの3/4妹で、母エターナルビートはクリスタルC2着、近親にはトーヨーレインボーやジャスタウェイがいる。サンデー系×ミスプロ系特有のしなやかな体質でマイルも守備範囲だろう。

 クリスマスは前走時にも書いたが、どちらかといえば小回り向きだし距離も1F長い。

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日曜のボツ予想(2)~パサパサの良ならNureyev3×3

2013-12-08 13:13:56 | 血統予想

オリオンはまたまた◎ピクシープリンセス
母のパワーとスタミナが出たドタドタ走りで京都よりは阪神がベター、○アドマイヤフライトは58キロ、他はおなじみのジリ脚ばかりで、これで差せなかったらバルザローナは評判だおれということで(^ ^;)

カペラも予想したんですが書くの忘れてました(^ ^;)
良ならミスプロ系よりNorthern Dancerクロスということで、今年もNureyev3×3の◎シルクフォーチュンがキッチリ届くという読みで、○マルカバッケンスイートジュエリーケビンドゥ本線に

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日曜のボツ予想~また1400m型が浮上か

2013-12-08 11:29:13 | 血統予想

美浦は○フェスティヴタローは前走も並ばれてから同じ脚で伸びつづけたように抜かれるのが大嫌いなAureole魂で、だから◎レッドレイヴンも善臣がマイルドに捲って、馬体を併せて満を持してゆっくり追い出して…なんてことをやってると二の足に手を焼くかもしれませんよ
ただこの馬は体型的にはミスプロが強いですが捌きは半分グラスワンダーで(母がグラワン全妹)、中山内回りをウリャッと捲ってしまえる脚はあるはずで、ようは善臣先生の腹づもり一つ
というわけで人気どおり買っても面白くないので、ウリャッと捲りきったときの10→2,8→2,6,8と、マイルドに捲ったときの6→10→2,8だけ買って観戦(・∀・)
ホーカーテンペストと△フラアンジェリコは明らかに中山向きの機動力型でスローなら1800mも守備範囲

摂津はスロー見え見えなので◎ヒュウマダンツミュータントの行った行ったで
ヒュウマは外回り向きだと書いてきたのに前走内回りで勝たれてしまい(^ ^;)、まあしかし500万下ではモノが上だったのと、A.P.Indyのクロスらしい緩慢なストライドでちょっと鋭さに欠けるので、内1400m特有の上がりのかかる流れも合ったのかと
阪神外マイルではアルバタックスとクビ差でオースミナインを封じた2着があり、あのときの上がりが11.2-11.2-12.1、ミルコが後ろを待ちすぎずにこんな感じで追い出せばいいところ
ダンツも良馬場の1400~1600mで先行したら②③①①②①、元町3着だけ走れば勝ってしまってもなんら不思議なし
サイモンラムセスはサンデー×トップガンですから、外回りでも差してはくるんですがどちらかというと機動力で勝負したいクチ

(オリオンは和風きのこパスタ食ってから考えます)

新中京芝1200mはスタートから3角までの距離が短いので京都内1200mや阪神内1200m同様後傾ラップになりやすいのですが、京都や阪神と比べると明らかに前残りが少ないのは直線が長く坂があるからでしょう
そして上級レースの勝ち馬をみるとロードカナロアはまあ別格として、マジンプロスパー、ラインブラッド、ニシノビークイックといったスプリンターというより1400mベスト型の好位差しがよく決まっていて、つまり前半が遅いので1400m型が流れに乗りやすく、先行押し切りは難しいけど後方一気も厳しいという、だからスローになるとマジンプロスパーやラインブラッドの好位差しが一番勝ちやすい…というそんなイメージ

尾張はレオアクティブストレイトガールは夏馬疑惑があるし、△ニンジャインプレスウイナーサドンストームは後ろから、☆リュンヌがスローに落として逃げたらまたややこしいことになりそうで、◎はザッハトルテとしました
クロフネ×Kingmamboはスプリングサンダーと同じ配合でスプリンターではなく1400m型、前走の内容が食い足りないですが東京1400mでアミカブルナンバーに完勝ならオープンでも足りるはずで、CBCの内容ならばソコソコの位置で流れに乗れるのではないかということで、ここから○ラインブラッドと▲モグモグパクパク本線に

遠州灘は◎フロアクラフトは1800mベストとみていますがここはスロー濃厚で能力で押しきれそう、むしろスローだと△ビームライフルの差し損ね一考で菱田くんなら行くであろう○ポセイドンバローズを本線に

「No.1予想」では阪神JFを、「馬券総合倶楽部」では阪神JFとこうやまき賞を予想していますので、そちらもよろしくお願いしますm(_ _)m

コメント (38)
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