京都11R 天皇賞
◎10.フィエールマン
○6.カフジプリンス
▲4.ヴォージュ
△12.クリンチャー
今年の春天は前年の菊花賞の上位馬が揃って出てきたが、母系の奥深さや配合の良さからいって、古馬になって最も成長する余地があるのは、さらに強くなる期待があるのはフィエールマンだろう。菊花賞で◎にしたときにも書いたが、母母父ノワールエトワール(プリンスリーギフト系で芝2400の仏G2を2勝)がサッカーボーイやステイゴールドの母と似たスタミナ血脈だから淀の長丁場はピッタリ。ステイゴールドやサクラバクシンオーからプリンスリーギフトの血を引く馬が毎年春天を勝っているのは、プリンスリーギフト譲りの前駆がいい走りが3角から下って惰性で差せる京都外回りのレースに向いているからだ。
プリンスリーギフトが前輪駆動ならばトニービンは後輪駆動というべき差しで、だからハーツクライ産駒は毎年スタミナにモノを言わせて好走するが毎年勝ちきれない。カフジプリンスはとにかくバテたことは一度もないステイヤーで、ここでもスタミナでは最右翼と言っていいが勝つまではどうか。
エタリオウは菊2着のステイゴールド産駒だから春天ではさらに有望といえるが、土曜もミルコの騎乗は相変わらず酷く、慢性的な腰痛に悩まされているという話もまことしやかに囁かれている。日経賞にしてもメイショウテッコンを負かしにいったというよりは押さえきれず行ってしまったように見えた。
ヴォージュは近くに馬がいるとエキサイトしてしまうので逃げ宣言をしているが、ステイゴールドの父系だけに前駆はきれいに伸びるし京都3000でユーキャンスマイルを封じたのはフロックではない。離れたポツン番手でもOKだろう。グローリーヴェイズは母系からもベストは2000あたりか。オッズも考慮すると買いたいのはこの馬券。
東京11R 青葉賞
◎15.キタサンバルカン
○11.カウディーリョ
▲12.アルママ
△6.ウーリリ
×1.アドマイヤスコール
×5.ピースワンパラディ
注8.ピンシェル
注9.タイセイモナーク
ここ2年の青葉賞はゴーフォザサミット、アドミラブルとトニービンの血を引く馬が勝っている。またアドミラブル、ヴァンキッシュラン、ベストアプローチ、タンタアレグリアなどサドラーズウェルズの血を引く馬も毎年のように上位を賑わせている。キタサンバルカンは父がルーラーシップ(その母父トニービン)で母母父がシングスピール(その父サドラーズウェルズ)。脚長でストライドで走るルーラーシップ産駒で、東京の稍重で勝ち鞍があり2400のゆきかもめで2着。血統からも実績からも軸にしやすい馬だ。カウディーリョは本格化は古馬になってからだろうが前走も+20キロで馬は確実に良くなっている。渋化残りならばアルママの前残りが穴っぽい。
新潟11R 新潟大賞典
◎7.アストラエンブレム
○6.ロシュフォール
▲2.ショウナンバッハ
△15.メールドグラース
×5.メートルダール
注9.サンデーウィザード
ロシュフォールの瞬発力はここでも最上位だろうが、フルゲートなのに逃げ馬がいない組み合わせ。昨年のような上がり3Fのケイバになると前残りが怖い。◎はアストラエンブレムにひねってみたい。ブライトエンブレムの弟でウィクトーリアの兄で、新潟記念とエプソムCで2着があるように大箱向きで距離は1800がベストか。マイルを使った後だけにここなら前々で運べるだろうし、ならば昨年のステイインシアトルぐらいは踏ん張れるだろう。ルックトゥワイスはステイヤーなので新潟外のスローで速い脚を要求されるとどうか。
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さっさん会若頭筆頭ウンポさんがとある競馬バーで尾関厩舎の助手さんとご一緒したときに「グローリーヴェイズは今までで一番いい!」という話をされてたらしくて、当日競馬場でレイクヴィラの人たちに会ったときも自信満々やったし、パドック見てたら「グローリー笑っちゃうぐらい良い出来ですね」と石塚さんからラインが入ってて、たしかに私もグローリーとヴォージュとユーキャンスマイルが良く見えましたね
メジロツボネの仔はレイクヴィラさんにお邪魔したときは必ず見せてもらってますが、ほんとに独特の柔らかさがあって、あれはAmbehaving≒クリアアンバーのニアリークロス4×4由来で、アンバーシャダイってのはTourbillonとTetratemaの柔らかさで走る中距離馬やったんですよね

「フィエールマンは肉付きがよくなってきたぶん、3歳時ほど走りにしなやかさが感じられなくなってるような…」という話をクレバーさんとしてて、当日返し馬を見てもそんな気はしましたね、ほんとにうっとりするぐらいしなる馬やったんでね

終わってみれば、菊1着→菊5着→パフォーマプロミス→菊2着→菊3着の順に入線、今年も春天はPrincely Giftの前輪駆動が淀の長丁場を制したわけですが(フェノーメノ×2、ゴールドシップ、キタサンブラック×2、レインボーライン、フィエールマンで 7年連続)、グローリーが菊花賞当時より更に良化して力もつけていたぶん、この熱い叩き合いになったというべきでしょう
そしてエタリオウは当時ほど上手く乗れなくて、ユーキャンは相変わらず右回りはモタれるので直線はラチを頼るのがベターで(追い切りでも左手前に替えた瞬間にモタれていた)、勝負どころで内に潜り込めなかったのを岩田も悔やんでました

「エアグルーヴは名繁殖ですけど、POG的には地雷でしょうこの牝系は」とドゥラメンテが出るまではよく言われたもんですが、まあたしかにエアグルーヴ牝系はHyperionが濃いくてナスペリオン的緩さもあるので完成が早いとは言えない
2歳~3歳春の重賞で連対したルーラーシップ産駒は、サンリヴァル(母Bold Ruler5×5)、ダンビュライト(母Nasrullah=Malindi≒Royal Charger5×4・5)、テトラドラクマ(母Seattle Slew4×3)、パイオニアバイオ(母out)、リオンリオン(母Northern Dancer≒Icecapade4・5×4)、リリーノーブル(母Northern Dancer≒Icecapade4・5×4)の6頭
母が4×4以上の強いクロスを持つケースが多いのは偶然ではなく、特にリオンリオンやリリーノーブルのように「競走能力の高い母とのNorthern Dancerが濃い父母相似配合」というのは、ルーラー産駒としては最も早期に完成しやすい配合パターンといえます(まあキンカメもそうですけどね、ドンキとかリオンディーズとか)

メールドグラースなんて非常にオーソドックスな「3/4Northern Dancer,1/4サンデーサイレンス」なんですが、こういうきれいな配合のルーラー産駒は開花や完成が遅めなことが多いです
愛馬の応援に駆けつけたメテオさんから現地のパドック画像が送られてきて、「見てこれ、みごとなHabitat斜尻や(・∀・)」と言ってたんですが、「ケツがHabitatやから平坦大箱がベストや!」とブログや会報で書いてきたのにここで◎が打てなかった…(^ ^;)


クードメイトルは石塚さんも言ってたようにゴールすぎてからも余力十分で、ようは京都の高速馬場ではあれ以上速い上がりを出せない、という負け
パドックで間近に見ると顔もケツも何もかもデカくて(^ ^;)、Pivotalってのはいかついなあ~と言いながら見てましたが、あれは“巨大なミッキーロケット”と名づけたい(・∀・)

母ナイトマジックは独オークス馬でその父Sholokhovは愛ダービー2着、Sadler's WellsとMonsunのスタミナをよく伝えています
ここは睦月賞につづく△フォイヤーヴェルクとの全きょうだい対決(フォイヤー2着ノチェ3着)となりましたが、妹のほうがSir Gaylordのクロス(6×5)の柔らかさが出た走りなので、今の京都ならこちらが先着するんじゃないかと…今日は雨予報でしたがどうも夕方までもちそうですね

NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」では新潟記念と矢車賞を予想していますので、月曜もよろしくお願いします
今日もこれから競馬場へ、春天や香港の回顧は火曜になります
Qエリザベス二世Cは馬場が渋りそうな情報もありますが、香港馬ではパキスタンスターの配合が一番好きで、QEでは17年も18年も◎にしてるので今年もここから日本馬へ
配合解説をコピペしておくと、母Nina Celebreが持つNureyevとペルジノとNiniskiを通じるNorthern DancerとSpecial~Thong=Ridanの組み合わせのクロスが見事、そこにShamardalを配してMr.ProspectorとRobertoとTroy(Specialと同じくナスペリオン+Fair Trial)を合わせたのもいいです
こういう「名牝名繁殖の血を含む全きょうだいクロスや3/4同血クロスやニアリーなクロスを、ふつうのクロスより重視する」のが配合史的アプローチなのは言うまでもないです
NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」では春天と新潟記念とスイートピーSと端午Sを予想していますので、日曜もよろしくお願いします
さてこれから競馬場へ、月曜も競馬場なので、春天回顧は火曜になりますかね
http://yoso.netkeiba.com/?pid=yosoka_profile&id=24&rf=umatop
写真は国際観光映像祭で優秀賞をとったブロッケンさんが撮影



春光は湿った東京2100ならナスキロ的な中距離馬だろうということで、◎ナンヨープルートー○シロニイ▲メイショウマトイ△オメガドラクロワ
ナンヨープルートーはディープにDarshaan、Seattle Slew、Miswakiとナスキロ血脈を重ねて大箱で柔らかく斬れそうですが、今はこういうナスキロで固めた配合は柔いんですがあまり速い動きができないというべきでしょうね

Darshaanは仏ダービー馬でMill Reef系屈指の斬れ味を誇る血ですが、母父High Chaparralからシゲルピンクダイヤが、母父マリエンバードからデンコウアンジュが出たように、この斬れは牝を通じて牝によく伝わる感があり(そこはRivermanなんかと似てます)、父系だとコンデュイットやコタシャーンみたいに柔いけど遅くなってしまう…
すいませんPOGのお仕事に追われてまして、ボツ予想はこんなもんで…そうそう「ウマい馬券」の天皇賞特集に私のコラムもありますので、よろしければご一読ください
https://yoso.netkeiba.com/?pid=yoso_campaign&id=2019_TennosyoharuGI
NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」では青葉賞と秩父特別とゆきつばき賞を予想していますので、今週もよろしくお願いします(「今週のBLOOD穴ライズ!」は栗山さんの担当です)


http://yoso.netkeiba.com/?pid=yosoka_profile&id=24&rf=umatop
(以下、栗山ブログからコピペ)
『覚えておきたい日本の牝系100』(競馬道OnLine新書)、『一から始める! サラブレッド血統入門』(サラブレBOOK)の著者である平出貴昭さんの新著『ディープインパクト産駒完全データ 2019年2歳馬』を本日から発売いたします。2017年に誕生したディープインパクト産駒(現2歳)のパーフェクト資料です。「血統屋」サイトから電子書籍でお求めいただけます。
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「全頭血統解説&評価&厩舎・馬主データ&推奨馬」という副題がついているように、全頭の血統解説、クロス、馬主、セリで売られたものならセリ価格、厩舎などのデータを網羅(現時点で判明しているもの)。性別、母名はもちろん、母の父、祖母の父、3代母の父を同時に記載し、系統別に色分けしたことにより、代々どんな種牡馬が交配されているか一目瞭然です。
また、平出貴昭さんがジャッジする「良血度」「配合評価」を全頭掲載。「ディープインパクト産駒の狙い方」「推奨馬」も惜しみなく披露しています。今年挙げた10頭のなかにも当たりが潜んでいることでしょう。2019-2020年POGシーズンのディープインパクト産駒2歳馬を攻略する上で欠かせない“使える資料”です。全14頁。
※「Yahoo!メール」などのフリーメールをご使用の場合、購入確認メールが自動的に迷惑メールフォルダに仕分けされてしまう場合がございますのでご注意ください。IDとパスワードの入力は、コピー&ペーストではうまく行かない場合がございますので、手入力をお勧めいたします。
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△▼△ 平出貴昭の『競馬血統年鑑2018』 △▼△
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中央、地方、海外、それぞれの重賞結果を血統面から完全フォロー。
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◆◇◆『世界のダービー馬父系図』 平出貴昭◆◇◆
http://miesque.com/c00054.html
239年にわたる世界のダービー馬の歴史を全45ページの父系図にまとめました。本書に収録したのは英ダービー(1780~)に加え、仏ダービー(1836年~)、愛ダービー(1866年~)、独ダービー(1869年~)、ケンタッキーダービー(1875年~)、日本ダービー(1932年~)の6ヵ国。その勝ち馬のべ958頭を父系図で完全掲載し、さらに各国の歴代勝ち馬一覧表、生産国別勝ち馬数、牝馬の勝ち馬、父仔制覇、本邦輸入種牡馬を掲載するなど、充実の各種データも備えました。
…………………………………………………………………………
◆◇◆『日本のG1馬父系図』 平出貴昭◆◇◆
http://miesque.com/c00055.html
1932年の日本ダービーから2019年3月24日の高松宮記念まで約86年にわたる日本のG1級レースの歴史を、全64ページの父系図にまとめたものです。対象レースは、1984年以降にG1格付けされたJRA24レースにビクトリアCを加えた25レースと、地方で行われたダートグレード競走のG1/Jpn1・11レースの計36レース。延べ1257頭の膨大な父系図になりました。 巻末には過去レースの勝ち馬一覧を、概要とデータ(JRAのみ)付きでまとめました。日本の競馬史、血統史を学ぶのに最適なデータです。
★シルクホースクラブ
父ヴィクトワールピサ
母ブラックエンブレム(ウォーエンブレム)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2016104836/
牝 募集価格:2800万円
秋華賞馬ブラックエンブレムはOur Emblem≒ヘクタープロテクターのニアリークロス2×2が光る配合で、繁殖としても優秀とみてブライトエンブレムもアストラエンブレムもピックしてきました(ただしディープインパクトとの配合は、やや"軟"な方向へ振れすぎた気もしてピックしていません)。本馬は父がヴィクトワールピサに替り、Mr.Prospector~ナスフリートの継続クロス、Donatello~Pretty Polly=Mirandaの継続クロス、そしてAmbiorix≒My Babuのニアリークロスと、両親のツボを押さえた配合。牝馬なのでナスフリート的しなやかさが強い中距離馬でしょうが、この配合ならば非力なことはないでしょう。ヴィクトワールピサもフィリーサイアーな面があるだけに、期待を裏切ることはないとみました。(望田)
ウィクトーリア(牝・父ヴィクトワールピサ・母ブラックエンブレム)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2016104836/
兄のアストラエンブレムやブライトエンブレムにつづくPOG&一口ピックでのダブル推奨。ブラックエンブレムはOur Emblem≒ヘクタープロテクター2×2のニアリークロスを持ち、秋華賞を勝っただけでなく繁殖としても有能だ。ヴィクトワールピサとの配合も“ナスフリート”を基調とした成功パターンだから期待していいだろう。(望田)
『望田潤のPOG好配合馬リスト(2018)』で推奨したドンヒューズ(牡3歳)が土曜東京4Rの未勝利戦(ダ1600m)を勝ち上がりました。
ドンヒューズ(牡・父ヘニーヒューズ・母ヒアーズトウショウ)
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2016104576/
ヘニーヒューズ×フジキセキは初年度からドンフォルティスとプロミストリープが出た黄金配合。Eight Thirty≒War Relic≒Good Example的パワーが確実に伝わる配合といえる。母母シーイズトウショウは重賞5勝の女傑で、ここにはダンディルートやソシアルバターフライなどトウショウ血脈のクロスが潜む。(望田)
土曜東京9R新緑賞 パラダイスリーフ(一口&ディープ・望田)
土曜京都10R六波羅特別 サウンドキアラ(ディープ・望田)
土曜京都11R彦根S レッドアンシェル(一口・栗山)
土曜福島11R福島牝馬S2着 フローレスマジック(ディープ・望田&栗山)
土曜福島11R福島牝馬S3着 ダノングレース(ディープ・栗山)
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ウィクトーリアはここまで[2-0-0-2]、2勝はともに逃げ切り完勝、2敗はともに馬群の中で、明らかにVaguely Noble経由のマイルドAureole魂を感じさせるレースぶり
脚長で伸びのある体型で、きれいにストライドが伸びるので東京中距離はベスト、そして2000なら前走のように前に行けるだろうと、私もジョディーの番手あたりを想定してました
だからスタートが悪く他馬と接触して後方インに収納されてしまったときはもはや諦めモードで(^ ^;)、直線も前がびっしりカベであそこは絶対割れない性格ですから、戸崎が斜めに走らせてやっと一番外まで持ち出せたのが残り250mぐらいかな、そこから俄然加速しはじめたので何とか権利ぐらいは…と思って観てたらギリギリ届いてました

今月号のキャロット会報でもネタにしたんですが、今やAureoleは血統表の7代8代に遠ざかってしまい、メジロパーマー(Aureole4×5)やスマートファルコン(Vaguely Noble3×3)みたいに逃げないと箸にも棒にもかからないというモーレツAureole魂はあまり見なくなりました
でもたとえばMonsun(母母父父Aureole)を母父に持つ馬は芝で逃げたときの成績が顕著に良く(勝率34.5%,単回値430)、ジョディーにしてもハナにいくと最後の粘りが違うし、エイシンフラッシュ(母系にAureole~St.Paddyの血を引く)の産駒が逃げると大穴を頻発しているのも当ブログで再三指摘しています
ウィクトーリアも逃げがベスト戦法ではあるんでしょうが、ハナ切れなくても一番外に出せれば走る気をみせる、ということがわかったのは収穫では
現3歳はヴィクトワールピサ牝駒のヴィンテージイヤーだと予言して、アクアミラビリス、ウィクトーリア、クィーンユニバンス、クードメイトル、ジーガスリッド、ミリオンスターズを一口とPOGで推奨してきましたが、現時点で3歳世代の牝馬リーディング(JRA,勝ち鞍)で4位タイ(1位ディープ,2位カナロア,3位ルーラー,4位ハーツ)というのはむしろ物足りないぐらいで、それぐらい優秀な繁殖との好配合が目についたんですよね
ウィクトーリアの母ブラックエンブレムは秋華賞馬で、Our Emblem≒ヘクタープロテクターのニアリークロス2×2を持ち(Mr.ProspectorとNumbered Account=プレイメイトとDamascusとRomanが共通)、繁殖としても優秀に違いないと考えられたので、ブライトエンブレムもアストラエンブレムも一口とPOGダブル推奨でした


おかげさまでニアリークロスという言葉もかなり浸透してきて、ファンにも関係者にも「これとこれはニアリーですかね?」みたいな質問をされることが多くなりました
まあ血脈構成の5/8ぐらいが共通していればニアリーと言っていいんですが、ニアリーだから良いということではなくて、優れた血を経由することが重要なのは言うまでもなく、特に「名繁殖を経由する名繁殖のクロス(全きょうだいクロスとか3/4同血クロスとか)」が含まれていること、ここが最も重要なのですとお答えしています
ブラックエンブレムが持つOur Emblem≒ヘクタープロテクターにしても、Numbered Account=プレイメイトという名繁殖の全きょうだいクロスを、名牝かつ名繁殖のPersonal Ensignを経由して持つことがまず評価でき、しかもNumbered Account自身がBusanda≒Striking2×3という「名繁殖を通じる名繁殖の3/4同血クロス」

こないだブラストワンピースを持っておられる方の私的な祝勝会に参加させてもらったんですが、大竹先生の到着が遅れてるのでひとまず望田の血統解説で間をもたせとこうという流れになって、プロジェクターで映し出されたブラストの血統表を指さしながら、「ハービンジャー×キングカメハメハは黄金配合なんですが、母のツルマルワンピースはトライマイベスト=El Gran Senor4×3という名繁殖Sex Appealの血を含む全きょうだいクロスを持っていて、そもそもツルマルワンピースが繁殖として優秀な配合をしているのです」という話をしてました
種付け相手を決める配合診断の場合は、ブラックエンブレムやツルマルワンピースみたいな優秀な配合の優秀な名繁殖をつくりましょう、というような方向で提案することが多いですね、特に生産者さんからの依頼の場合はね
エックスマークやイモータルの下で、父がディープブリランテ
ブリランテ産駒は牝はメイショウオワラやリカビトスなどマイラーが、牡はセダブリランテスやナムラドノヴァンなど中距離馬が多く、本馬も大箱の1800~2000が一番斬れるタイプやと思うし、レッドガランやダノンディーヴァを差し切った脚は現級でも勝ち負け


鎌倉は意外にガンガン行く先行馬が少ないので◎スティンライクビーで
サンテミリオンの甥でMillicent≒Mill Reef5×5・5・6、短距離馬ですがこのストライドで走るので小回り1200よりは大箱1400がベター
軽ハンデでスンナリ先行ならば昨年の鎌倉3着(15人気)の再現があっても
他のレースはこれから考えますが、NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」と競馬道OnLine「今週のBLOOD穴ライズ!」ではフローラSとマイラーズCと京都2Rを予想していますので、日曜もよろしくお願いします


オアシスは◎ダノングッド、名繁殖マイグッドネスの息子で、兄にダノンレジェンド、弟にダノンキングリー
Gone WestとStorm Catを通じるSecrettame≒Sir Ivor≒Terlinguaのニアリークロス3・4×3ですからやってることはインティっぽい
バレンタイン2着をみると今なら東京マイルで差したら面白いイメージがあるし、陣営も差すケイバをオーダーしてるようなので、内枠がちょっとイヤなんですがバレンタインのように外に出せればと…11人気ですからそれぐらいのリスクは背負わないとね
府中はアパパネの仔▲ジナンボーが人気ですが最近のミルコは信用できないので、今んとこ7人気の◎ルネイションにひねってみようかと
配合どおりナスペリ&ナスフリート的斬れで差す馬で、東京芝では常に上がり1位
母はBustino4×4でそこにアドマイヤムーンなら晩成と言っていい血統ですから、「最近の中では一番の出来」という陣営のコメントにも乗ってみたい
他のレースはこれから考えますが、NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」と競馬道OnLine「今週のBLOOD穴ライズ!」では福島牝馬Sと新緑賞とあずさ賞を予想していますので、今週もよろしくお願いします http://www.keibado.ne.jp/keibaguest/premiumservice/index_lp2.html
http://yoso.netkeiba.com/?pid=yosoka_profile&id=24&rf=umatop
競走馬のローテは、そら馬主の思惑や都合や事情で好き勝手に決めたらエエんですよ、競馬というのはずっとそういうスポーツです
で、それについてファンはあーだこーだ自分の考えや感情を声に出せばいいんですよ、他のプロスポーツ同様にね
ただね、よく言うことですけど、日本が競馬大国の一つに数えられるまでになったのは、競馬人気が高まり、競馬ファンが増えて、馬券の売り上げが増えて…という循環からに他ならないのでね
だから、馬をつくり育てる人、馬を走らせる人、馬券を売る人、そしてそれらにまつわる情報を提供する人は、ファンが去っていったら、馬券の売り上げが減ったら、全てはマイナスの循環にしかなからないのだ…ということは肝に銘じておく必要があるでしょう
そういう意味では、馬主の顔色と同じぐらいファンの顔色もうかがったほうがいいとは思いますよ
ヒシアマゾンの思い出を長々と語る時間もないんですが、あの頃は外国産馬はクラシックに出られなかったので、早期からビコーペガサスとかマチカネアレグロとか牡馬の強豪相手に勝ちつづけていたので、なんかあんまり牝馬って感じがしなかったんですよね
NureyevとKaties(愛1000ギニー)から強靭なパワーを受け継いで、走りっぷりも恐ろしく力強くて重戦車みたいで、牝馬らしい可憐さがまるで感じられなかったのもあると思います(^ ^;)
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『パーフェクト種牡馬辞典 2019-2020』(自由国民社)の関連企画として、同書の編集を担当した競馬道OnLineのサイトにて、「栗山求、望田潤 今週のBLOOD穴ライズ!」にて週末の予想を提供しています
4/20,21は望田潤の担当。よろしければご覧ください(前夜18時公開です) http://www.keibado.ne.jp/keibaguest/premiumservice/index_lp2.html
NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」も通常どおり、1日3Rアップします
http://yoso.netkeiba.com/?pid=yosoka_profile&id=24&rf=umatop
★キャロットクラブ
父ロードカナロア
母シーザリオ(スペシャルウィーク)
牡 募集価格:1億4000万円
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2016104505/
エピファネイア(ジャパンC、菊花賞)の半弟、リオンディーズ(朝日杯フューチュリティS)の4分の3弟。母シーザリオはオークス(G1)やアメリカンオークス(米G1)などを制した名牝。父ロードカナロアは産駒がデビューしてまだ日が浅いものの、NureyevやFairy Kingなど、母方にSpecial牝系の流れを汲むNorthern Dancer系種牡馬を抱えた活躍馬が目立ちます。母シーザリオは「サンデーサイレンス+Sadler's Wells」という構成なので配合的に注文をつけるところはありません。シーザリオが抱える Sadler's Wells には鈍重さはなく、大レース向きの底力を与えるのでリスクは小さいでしょう。あとは1億4000万円という価格と、必ずしも丈夫とはいえない部分が見え隠れする母方の血をどう評価するかでしょう。何事もなければG1を狙えるはずです。(栗山)
サートゥルナーリア(牡・父ロードカナロア・母シーザリオ)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2016104505/
エピファネイアの半弟でリオンディーズの3/4弟。母シーザリオはオークス馬。Nureyev≒Sadler's Wells5×3を軸とした父母相似配合になるのはリオンディーズと同じ。カナロア産駒でSecretariat≒Sir Gaylordのクロスは柔い方向に振れがちだが、本馬は馬格に恵まれ非力な印象はない。まあ走ると思います。(望田)
■『ディープインパクト好配合リスト(2018)』で望田潤が推奨したミッキーバディーラ(牝3歳)が日曜阪神4Rの未勝利戦(芝1600m)を勝ち上がりました。
◎ミッキーバディーラ(牝・母バディーラ)
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2016106007/
ダノンプラチナやリボンフラワーの全妹。近親にマツリダゴッホ、ナリタトップロード、ダノンヨーヨーなどがいる。ディープ×Unbridled's Song(アジアンミーティア)の組み合わせはJRAに19頭が出走し、ダコールやブランボヌールなど15頭が勝ち馬というハイアベレージで上級もよく出る。体の線がきれいな牝馬だが、すでに480キロあるようだ。桜もオークスも。(望田)
■土曜中山11R中山グランドジャンプ3着 マイネルプロンプト(一口・望田&栗山)
■土曜阪神9R蓬莱峡特別 レッドガラン(一口・栗山)
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ロードカナロアの3傑、アーモンドアイとサートゥルナーリアとステルヴィオは、以下のようにA級血脈の3/4同血クロスを持っている点が共通します
ふつうのクロスより全きょうだいクロスや3/4同血クロスを重視する、というのは笠理論の中核をなす考え方で、ようするにそういうクロスが狙えるほどにSex AppealやSpecialが名血名繁殖で子孫が種牡馬や繁殖として成功し繁栄しているということですからね
Sadler's WellsもNureyevもすごいけれど、一番すごいのはSpecialなんだというね

トライマイベスト≒ロッタレースの3/4同血クロス5×2

Nureyev≒Sadler's Wellsの3/4同血クロス5×3

Nureyev≒Fairy Kingの3/4同血クロス5×3
┌Northern Dancer
トライマイベスト
└Sex Appeal
┌Northern Dancer
┌Northern Dancer
┌Northern Dancer
┌Northern Dancer
アーモンドとステルヴィオは「3/4Northern Dancerクロス」というオーソドックスな好形で、サートゥルナーリアはG1馬同士の父母相似配合
オークス連対馬との配合で2000ベストの名馬を出し、1600~1800ベストだったラルケットとの配合でマイルのG1馬を出した
体型を伸ばしスタミナを補えば容易に2000のチャンピオンを出せるというのは、伝えるスピードの質が柔軟性に富みオールラウンドだという証ですから、産駒2世代目にしてマイラー種牡馬として全幅の信頼が置ける実績を築き上げてしまいました