栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

「2歳勝ち馬評価」更新&帝王賞予想&雑感

2017-06-28 09:11:46 | 血統予想

先ほど「望田潤の2歳勝ち馬評価」先週ぶんを2頭更新しました

◆帝王賞

東京大賞典は戸崎コパノリッキーがスローに落としすぎて上がり11.6-12.3、アポロケンタッキーはこの11.6のところで一気に捲り差して先頭に立ちました
今回は強力な先行馬が何頭かいるので、ドバイやチャンピオンズCを見てのとおり、ロンスパ持続力勝負なら◎アウォーディー上位の見立てでいいのでは

ゴールドドリームは勝つときはいつも4角で一番外にいるのでマイルドなAureole魂を感じる
この枠ならレースはしやすいが、あとは外捲りがきく馬場かどうか

タマモネイヴィーも母母父がVaguely Noble系エンペリーで、JRA時代は一番外に出して捲るのが勝ちパターンでしたが、大井記念は大外一気で2着でしたね

クリソライトは揉まれなければ差しにも回れるんだよという前走の大外一気でしたが、戸崎だとふつうに好位で立ち回ってきそうな予感が

オールブラッシュは前走は59キロも響いたか行けずに完敗、Mr.Prospector3×3で京都で3連勝した馬だからパサパサの馬場も合わなかったかも
父中距離×母父マイラーの配合ですから、どちらかというと小回りのほうが狙いやすいイメージはあります

○ウマノジョーはNumbered Account=Special Accountの全姉妹クロス4×4にアサティス≒Nureyevのニアリークロス2×3、ウイングアロー産駒としては満点の好配合なので出てくると馬券を買ってしまう
さすがにここでは掲示板までとみるのが常識的でしょうが、前走は骨っぽい相手に完勝、ナスペリオン的な差し脚は大井外回り向きだし、好配合と4歳の上昇度に一票ということでワイド2-8





◆やはり大箱マイルに振れる

スピリットワンベルは母系にナスキロ血脈が多く(Sir Gaylord2本とMillicent)、パドックをみてもこれは距離がもつカナロア、マイルベストのロードカナロア産駒だろうとジャッジしたので◎で狙ってみました
番手追走から直線満を持して追い出して、これは勝ち負けかと思ったら、追い出してもあまりギアが上がらず流れ込んだだけの3着
あれは柔らかすぎるというかまだ緩いから、ギュンと回転を上げられないし地面をシッカリ掴めてないのでしょう
ここまでロードカナロア産駒は新馬戦に6頭が出走して[1-0-3-1-0-1]と概ね好走していますが、パドックを見て短距離向きに見えたのはイイゾとペプチドプラムぐらいかな
他の4頭はいずれも母系にナスキロ血脈を引き、スプリンターというには体質が柔らかく脚が長く、父よりも緩慢なストライドで走るので1200mより1600mだろうという馬です
やっぱりカナロア産駒は、サンデーを入れてナスキロやMr.Prospectorをクロスすると大箱マイルに振れる傾向が強そうで、つまり大箱マイルの勝ち鞍が最も多くなるだろう、という傾向がだんだん見えてきたかなと(ちなみにカナロア産駒は芝1600mにかぎれば[1-0-2-0]とオール好走)


◆エイシンフラッシュ考

新種牡馬エイシンフラッシュは父も母も自身も強いクロスを持たないので、産駒の質にバラつきがあるのも全体に晩成傾向であろうこともある程度は予想されたことで、だからキャロット会報2月号「新種牡馬エイシンフラッシュ考」では「クロスがうるさい繁殖との配合に向くだろう」と書いておきました
スワーヴエドワードの母は
Northern Dancer4×4・5
Halo≒Sir Ivor3×5
Graustark=His Majesty5×4
Tom Fool≒Attica6×6・6
これまでJRAに出走したエイシンフラッシュ産駒のなかでは、母のクロスが一番うるさいです



同コラムでは「KingmamboとHome Guardをまず狙いたいところで、Kingmambo絡みの全きょうだいクロスや3/4同血クロス、またマンハッタンカフェの血を引く牝馬との配合でStay at Home=Boldnesianの全きょうだいクロスも非常に魅力的だ」とも書いておきましたが、日曜函館の新馬で際どく追い込んで3着だったティーカラットは、母父マンハッタンカフェでクロスがKingmambo3×4
まあこのティーカラットにしてもKingmambo丸出しというべき短距離パワー型で、エイシンフラッシュはいろんなタイプを出すと思いますよ

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「一口好配合ピック」ウインから望田がピック

2017-06-27 10:54:54 | 共有クラブ

先ほど「一口馬主好配合ピック」、ウインレーシングクラブから望田が1頭ピックしました
他にも気になる馬はいるのですが、ひとまず現段階では1頭ピックして、他はしばらく様子見させてもらいます(・∀・)
現在ジーワン、ユニオン、ラフィアン、ウインからピックしています

英愛1000ギニーとコロネーションSを3連勝したWinterは、Northern Dancer≒Icecapade3×6・6、Hopespringseternal≒Riverman≒Distinctive Elaine4×4・5(ナスキロラトロ)、Bold Reason≒Never Bend4×5、Buckpasser5×7などをクロスする父母相似配合



Riverman的な斬れで走る牝馬で、レース映像を見ると“白いウオッカ”と名付けたくなりますが、母Laddies Poker Twoは重賞レースには出たことがないようですが通算5戦3勝ですから能力はあったのでしょう

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6/24,25の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報

2017-06-26 11:35:32 | 共有クラブ

■土曜東京10R八ヶ岳特別 リカビトス(一口・栗山)
■土曜東京11R夏至S ルールソヴァール(一口・栗山)
■日曜東京7R500万下 パルティトゥーラ(一口・望田)
■日曜東京8R城崎特別 ラヴアンドドラゴン(ディープ・望田)
■日曜阪神11R宝塚記念3着 ミッキークイーン(ディープ・栗山)

ルールソヴァールはサウンドトゥルーの全弟で、フジキセキ×Deputy Ministerのおなじみ砂黄金配合

サウンドトゥルーのオーナーの山田氏もこのニックスに注目しての購入だったとのことですが、しかも母母がダートのオープンで鳴らしたキョウエイヨシノですからまあ鉄板の配合といえます



岡田牧雄さんのフレンチデピュティ上手は血統をやる人の間ではつとに有名で、たとえばノルマンディーの馬でフレンチデピュティの血を引く馬は下記のように凄い確率で走っております

ブラゾンドゥリス(現役7勝)
ルールソヴァール(現役4勝)
エーデルメイシュ(現役3勝)
オルレアンローズ(現役3勝)
シュヴァリエ(3勝)
ピッツネイル(2勝)
キャラメルフレンチ(1勝)
グレイスフルワード(1勝)
グランティエラ(現役未勝利)
グロリアスヴァレー(未勝利)

もうどちらも満口なので書いてしまいますが、私が「一口好配合」で昨年ピックした4頭のうち2頭はフレンチデピュティの血を引いており、もちろんこのデータだけで選んだわけではなく、配合その他も吟味した上でのピックですので(^ ^;)

シークエルはクロフネ×フジキセキの砂黄金配合でジャングルポケットの牝系ですからクロペリオンでもあり、ジャスパーゲランはNorthern DancerやナスキロラトロやナスフリートやEight Thirty≒War Relicなどをクロスするきれいな父母相似配合で、どちらもフレンチデピュティの力馬っぽいところが表現されているのが牧雄さん好みなのかなあ…と勝手に想像してますが

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第58回宝塚記念回顧~Burghclereのスタミナを粉砕したFlame of Taraのスタミナ

2017-06-25 17:46:56 | 血統予想

阪神11R 宝塚記念
◎6.シャケトラ
○10.キタサンブラック
▲7.レインボーライン
シャケトラについては「サドラー風味のヴィクトワールピサ」と評してきて、「捲りの馬だから春天ではなく宝塚でこそ買いたい」と書いてきた。道悪は鬼だし、ルメールは境港で内回り4角での物凄い加速を体感しているので、雨量が多ければ多いほど大金星の可能性が出てくる。
ゴールドアクターとシュヴァルグランはもう少し距離がほしいし、サトノクラウンとミッキーロケットは外回りベターだから、ノーザンテースト4×5のステイゴールド産駒で道悪の札幌記念でモーリスに迫ったレインボーラインを3番手に。

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今年の宝塚記念は「もしかしたらゴールドアクターが逃げるんじゃないか」とささやかれたほどで、私も当然スローの上がりの競馬を想定

ラブリーデイが勝った15年のように上がり4Fが11.7-11.0-11.6-12.4というようなレースになると、内回りの4角の加速だけは超一流ではないキタサンブラックを、内回りの4角の加速ならラブリーデイにヒケをとらないシャケトラが捲りきってしまうシーンもあるのではないか、境港で捲りの速さを体感しているルメールならそれをやってくる可能性はあるんじゃないか…という予想でした

レースは意表を突いた、というよりは押し出されるかのようにシュヴァルグランがハナに立ち、2角を回るあたりからペースダウンしはじめたように見えたのですが、向正ではサトノクラウンが前3頭に並びかけるまでにポジションを上げていき、そこからゴールまで11.7-11.6-11.8-11.7-11.8-12.2というロンスパ戦

パドックでも“ザ・ナスキロ”と形容すべき独特のしなやかな並足で歩いていたサトノクラウンの最大の武器は持続力に富むストライドで、だから京都記念連覇に香港ヴァーズ制覇にダービー3着と、これまで高パフォーマンスを出してきたのは大箱の持続戦ばかり

たしかに道悪は上手なほうですが、馬場が渋っても昨年の宝塚やQエリザベスでは凡走しているように、鋭角なコーナーで急かして乗るとダメなところがあるので、4角で最速ラップを刻むようなレースでは苦しいだろうと私はみていました

以下「競馬道Online」の有力馬解説より

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サトノクラウン
ベストコースは大箱2400m
全姉ライトニングパールはチェヴァリーパークS(英G1・芝6F)勝ち馬。父マージュはセントジェイムズパレスS(英G1・芝8F)の勝ち馬だが英ダービーでも2着に入線、愛ダービーを勝った女傑サルサビルの3/4弟で母方はスタミナの塊だ。だから牝駒はスピードの勝ったタイプも出るが、牡駒はヴィヴァパタカ(Qエリザベス二世C)やインディジェナス(香港国際ヴァーズ)などしぶとい中距離馬が多い。サトノクラウンの場合は母ジョコンダⅡがサーアイヴァー4×4でナスキロ血脈が多く、ここからしなやかなストライドを受け継いだので大箱の2400mがベストコースだろう。香港ヴァーズでは直線でジワジワ伸びてハイランドリールを差し切ってみせたが、あの脚を阪神内回りで再現できるかどうか。

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しかしコーナーで番手を上げられないならば、その前に直線部分で押し上げてしまえ…というのはあの春天のゴールドシップなんかと同じような発想で、結果的にそれがサトノクラウンが大好きなロンスパ戦をも誘発することにもなった

これが事前の作戦だったのかレース中の閃きなのかはわかりませんが、終わってみればレースを支配したのはユタカでもルメールでも祐一でもなくミルコ・デムーロだった

自分のゾーンのレースになったときのサトノクラウンの打点の高さと、自分の感性や閃きがハマったときのミルコの打点の高さ、これをまざまざと思い知らされた今年の宝塚記念でした

キタサンブラックは馬場が渋ったのとロンスパ戦になったのが大きな敗因とは思えないし、まあとにかく大阪杯のパドックが素晴らしすぎたのでそれと比べると…というのは一つありますかね

ゴールドアクターは馬の気にまかせて運んだらあの位置になったという感じで有馬記念ぐらい走ったと思いますが、シャケトラはピッチ走法なのでこういう長い区間11.8ぐらいのペースを刻みつづけるレースには向いていないし、ミッキークイーンが最後3着に追い込んできたのをみても、今年は「ストライドがピッチを制する」宝塚記念だったかなと

サトノクラウンの配合については、それこそセレクトセールで落札されたときからベタボメしてきたのでもう詳しくは書きませんが、全姉ライトニングパールはチェヴァリーパークS(英G1・芝6F)に勝ったスピード馬で、全姉弟で全く異なるタイプに出ても大レースを勝ってしまうほどに優れた配合なのです

香港で勝った後かな、ノーザンの中の人たちにサトノクラウンについていろいろうがかう機会があって
「望田さん、セレクトのときから取り上げてくれてましたよね」
「この馬の配合大好きなんですよ。でも私、思いっきり好マイラーと書いてます(^ ^;)」
「いやいや、姉ちゃんがアレだし、牧場内でもマイラーという評価でしたよ。香港ヴァーズ勝つとは誰も思わなかった」
「ですよね~、今セレクトの写真見直してもやっぱりマイラーに見える…」
「あれから胴が伸びたんですよ。東スポ杯のときはもう中距離馬の体型で驚きました」

私は東スポ杯を見た後も2000mぐらいの馬かなあ~と思ってたんですが、そのころからMahmoudさんは「典型的な欧州12F型の末脚の伸ばし方をする」と評してましたね

終わってみれば「非サンデーサイレンス」と「1/8サンデーサイレンス」の決着でしたが、こういう持続戦特化の中距離馬は「1/4サンデーサイレンス」ではなかなかつくれないと思うし、もう今後は凱旋門でもキングジョージでも、とにかく欧州2400mの大レースに的を絞ってもらいたいかなあ…と





サトノクラウンの配合について全部語るとと一晩かかってしまうので簡潔に(^ ^;)、母ジョコンダがMr.Prospector3×4とSir Ivor≒Hopespringseternal3・4×4で、父父ラストタイクーンがNearco4×4・5、自身はこの2頭を通じるナスキロとTom FoolとBusandaに関する非常に密なニアリークロス継続クロス

一方で父の母Flame of Tara(愛ダービーに勝った女傑Salsabilの母でもある)のところだけはMr.ProspectorもTurn-toもNorthern Dancerも入らず、HyperionとDonatelloとFair TrialとAloeの組み合わせを代々強力にクロスしていて、この部分がまさに1/4異系になっている





母父Rossiniはロベールパパン賞(仏G2・芝1100m)に勝ったスプリンターですが、キタサンブラックも父ブラックタイドの母母BurghclereがHyperionとDonatelloとFair TrialとAloe的なスタミナが満点で、母父がスプリンターのサクラバクシンオーなので若いころは距離不安をささやかれたのも同じ、そして母のスピードで先行し父のスタミナで粘る脚質に完成したのも同じ

ディープインパクト牝馬にサトノクラウンを配すると、Sir Ivor的ニアリークロスの継続と同時に、この重厚なスタミナ血脈のニアリークロスも生じるわけですね

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日曜のボツ予想~は馬場を見てからですね

2017-06-25 10:13:25 | 血統予想

ロイヤルアスコットでデビュー2連勝を飾ったSeptemberは、母ピーピングフォーンがデインヒル×Sadler's Wellsで牝系がBest in ShowでNorthern Dancer3×3とBusanda≒Mr.Busher5×5



ディープインパクト産駒としてもかなり欧州仕様の配合といえ、ミッキーアイルやフィエロを更に欧州仕様にしたような配合といえるでしょう
ピーピングフォーンは愛オークス馬で、デインヒル×Sadler's Wells×Blushing Groomという累代はFrankelをほうふつさせるもので、September自身は見てのとおり典型的な「3/4Northern Dancerクロス,1/4サンデーサイレンス」
やはり種牡馬Frankelにまず必要なものは、Monsunやサンデーサイレンスのような優れた非Northern Dancer血脈だろうと思うし、Unbridled's SongでもMacho UnoでもLonhroでもフジキセキでもメジロマックイーンでもポトリザリスでもいいんですけどね

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稲城はひとまず◎ストロングレヴィル
前走も◎にした馬で再来年の目黒記念が楽しみなハーツクライ産駒ですが、なかなかのジリ脚持続型だけに上がりだけの競馬になると○ヴァンクールシルクにナデ斬られてしまうかも…これはヴィクトワールピサ×フレンチデピュティの成功パターンの配合ですね
まあ馬場を見てからですが、ストロングはキャサリーンパーの牝系で母父エルコンドルパサーですから、走りを見ても馬場が渋るのはプラスかと




奥尻は◎ロードスター
前走がちょっとだらしない負け方でしたが、Sharpen Up5×3など父母相似配合になっていて、母父がマイラーのSelkirkなので小回り向きの小脚型、中井くんが好位インで捌けば



UHBは前走直線追いづらかったスズカプリオールでもういっちょといきたいんですが、最近はパトロールをいつでも見れるしこういうのは人気が落ちないですよね…もうひとひねりできるか思案中

阪神はまた降ってきたようですが、阪神も東京もボツ予想は馬場を見てからここに書こうかなと
「No.1予想」では宝塚記念を、「厳選予想 ウマい馬券」では宝塚記念と阪神7Rを予想していますので、日曜もよろしくお願いします

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土曜のボツ予想~ダートの追い込み馬が伝える東京芝向きのナスペリ斬れ

2017-06-24 09:52:35 | 血統予想

オルフェーヴル産駒のJRAデビュー第一号がサンデーサイレンス3×3、ゴールデンサッシュ=サッカーボーイ3×3、ノーザンテースト4・5×5のモカチョウサンというのは、ある意味順当というべきなのでしょうが、追い切りで初めて実馬を見た印象だと“ノーザンテーストの柔らか煮”みたいなイメージかな
今のところ1人気に支持されていますが、オルフェの仔じゃなくてもどんな走りをするのか注目したい配合馬ではありますね



垂水は◎シルバーステート
母がNashua≒Nantallah6×4で自身はHail to Reason4×4とBull Leaの薄いクロスですから、Robertoの父と母父と母母父をクロスした配合でRoberto的な機動力が抜群
姉のヴィルジニア(Hail to Reason5×4)も「こんなに脚が速く動くGalileo産駒がいるのか」というぐらいのピッチ走法で走ります



だから同じ母父Roberto系のディーマジェスティやゼーヴィントのように捲りが本領だと思っていますが、前走の予想でも書いたように外回りで直線が長くても上がりだけの競馬になるとピッチがストライドを制するわけで、ここもペースは上がりそうにないので圧倒的な回転の速さで抜け出してしまうのだろうと
相手も外1800mなら人気2頭なんでしょうが、馬券的にちょっと手を出してみたいのが○ボールライトニング
2歳時に京王杯2歳Sを勝ったダイワメジャー産駒ですが、最近のレースぶりをみると母方のナスキロ柔さでジワジワとストライドを伸ばしてくるので、今は距離コース適性的にはアストラエンブレムなんかと近いイメージで、大箱1800でゆったり運んだほうが楽そうなんですよね



八ヶ岳は◎リカビトス
ディーパワンサやラプソディーアやスズカゼと同じく「母や母父がマイラーのディープブリランテ牝駒」で、2歳時に新馬勝ちしたのも同じ
ただしこの3頭が「父中距離×母マイラー」らしい小脚のきいた先行型機動力型なのに対し、こちらは新潟外マイルをストライドで差し切って新馬勝ち
あの脚が明らかに外回り向きの斬れ味だったので、前走は中山内回りでどうなんかな~と斜めに構えて◎レッドレーゼスから入ってみたら、やはり加速しはじめたのは直線半ばからで、それでも全部差し切ってしまったのには脱帽(^ ^;)





母のエンシェントヒルはダートの凄い追い込みでオープンを張った馬ですが、フォーティナイナーとBest Turnを通じるナスペリオンのクロスで、産駒には芝向きの斬れ味をけっこう伝えるようで、上のコルコバードもステイゴールド産駒ですが東京向きの斬れ方をしますよね

他のレースはこれから考えますが、「No.1予想」では大沼Sを、「厳選予想 ウマい馬券」では大沼Sと出石特別を予想していますので、今週もよろしくお願いします

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競馬道OnLine G1スペシャル予想~宝塚記念

2017-06-23 20:08:55 | 血統予想

3月に発売された『パーフェクト種牡馬辞典 2017-2018』(自由国民社)の関連企画として、同書の編集を担当した競馬道OnLineのサイトにて、この春も高松宮記念から宝塚記念まで、栗山求と望田潤がG1レースを交代で予想します

今週の宝塚記念は望田潤の担当で、有力馬3頭(キタサンブラック、サトノクラウン、シャケトラ)の血統分析と直前予想を行います

有力馬分析は無料公開、予想は有料会員のみ閲覧できますので、よろしければご覧ください(血統分析で取り上げた3頭がそのまま予想の順位となるわけではありません)

小倉圭輔さんと小島友実さんの見解もぜひ参考になさってください
http://www.keibado.ne.jp/sp2016/

土曜の「No.1予想」は大沼Sです。入稿済ですのでよろしくお願いします

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好調ステイゴールド×フレンチデピュティの“最後のひと手間”

2017-06-22 12:02:03 | 配合論

セントジェイムズパレスSは英2000ギニー2着のBarney RoyがChurchillに雪辱を果たしましたが、ギニーのかんたん展望でも書いたように、配合はBarney Royのほうが好きですね



母AlinaがNorthern Dancer3×4、Mr.Prospector4×4、父父Exceed and ExcelはNorthern Dancer3×3、自身はDanzig4×4、しかし父の母Sun Showerは異系×異系×異系×異系でNorthern DancerもMr.Prospectorも皆無という、絵に描いたような「3/4Northern Dancer,1/4異系」

ようするにBarney RoyにおけるSun ShowerはソウルスターリングにおけるMonsunと同じ役割を担っているわけで、Frankel産駒も基本は「3/4Northern Dancer,1/4異系」の形でまとめるべきだろうというのが私の考え




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今週は宝塚記念にレインボーライン(母父フレンチデピュティ)、パラダイスSにグランシルク(母母父フレンチデピュティ)と、母系にフレンチデピュティの血を引くステイゴールド産駒がメインレースに登場します



マーガレットSを勝ってNHKマイルに駒を進めた3歳オールザゴーも母父フレンチデピュティで、3月にサンシャインSを強い内容で勝ってオープン入りしたシュペルミエールは母父クロフネ

あと6歳になっても準オープンの穴馬としてちょくちょく激走をかますコウエイタケル(母父フレンチデピュティ)など、母系にフレンチデピュティの血を引くステイゴールド産駒の活躍が目につく今日この頃です

いつも書いているように、ステイゴールド産駒は小柄で細身で非力に出がちなのが弱点なので、小柄でも非常に頑強なノーザンテーストらしさをONにする配合で大物を出しており、オルフェーヴル=ドリームジャーニーはノーザンテーストそのもののクロスだし、ゴールドシップはノーザンテースト≒The Minstrelのニアリークロス4×4

┌Northern Dancer
ノーザンテースト
│┌Victoria Park
└△

┌Northern Dancer
The Minstrel
│┌Victoria Park
└△

現役のオープン級でみても、ウインブライトとトゥインクルとマイネルアウラートとショウナンバッハはノーザンテーストのクロスで、マイネルミラノとツクバアズマオーはノーザンテースト≒Storm Birdのニアリークロス(Northern DancerとChop ChopとStimulusとFair Playが共通)

まあアドマイヤリードやステイインシアトルやレアリスタなどは決してノーザンテーストを増幅した配合とはいえず、これらはわりと母方の長所で走っていると言っていいかと思いますが、ノーザンテーストを増幅して頑強になることがオープン馬への近道であることには変わりはないかと



フレンチデピュティの父Deputy Ministerの父Vice Regentは、ノーザンテーストとNorthern DancerとVictorianaが共通するので、カナダ血脈特有のパワーを表現するには有効なニアリークロスといえるでしょう

┌Northern Dancer
ノーザンテースト
│┌○
└△└Victoriana

┌Northern Dancer
Vice Regent
└△
 └Victoriana

母系にフレンチデピュティの血を引くステイゴールド産駒はJRAに30頭出走で17頭勝ち上がり(うち3勝以上をあげている馬が11頭もいる)で勝ち馬率57%、これはステイゴールド産駒全体(同34%)と比較してもかなり優秀な数字

ただしVictoria ParkやChop ChopやWindfieldsはノーザンテーストの血統表において最重要ポイントではなく、やっぱり最重要なのはLady Angela3×2であり、Lady AngelaとはHyperionとTraceryとSwynfordとPretty Pollyであり、Victoria ParkはこのLady Angelaのクロスに対する1/4異系として主に機能している、とみるべきでしょう

だからオルフェーヴル=ドリームジャーニーやゴールドシップが母系にAlycidon(DonatelloとHyperion)やBarley Corn(HyperionとSwynford)を引き、Lady Angela的組み合わせをも同時に増幅していたというこのひと手間を、ステイゴールド×フレンチデピュティにおいてもやる必要があるだろうと

レインボーラインは母父がフレンチデピュティなのに加えノーザンテーストのクロス4×5も持ちますが、母母父レインボーアンバーの母系にAlycidonが入ります

アイスフォーリスはシュペルミエールと同じく母父クロフネで、母母ベゴニアにはAureole、Flower Bowl、AlibhaiなどLady Angelaと脈絡する血が満載





シュペルミエールも4代母MartingaleにLuthier(Lady Angelaと同じMolly Desmond~Pretty Polly牝系)とHyperionが入るので、ここがLady Angelaと「HyperionとSwynfordとMolly Desmond」の組み合わせで脈絡しているのがポイントでしょう

というわけで、成功率の高いステイゴールド×フレンチデピュティにおいても、ノーザンテーストをクロスしAlycidonを取り込んだレインボーラインが頂点に君臨しているのは順当というべきかと

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「一口馬主好配合馬ピックアップ」栗山がジーワンから6頭ピック(計8頭ピック)

2017-06-21 14:17:07 | 共有クラブ

「一口馬主好配合馬ピックアップ」で、栗山求がジーワンサラブレッドクラブから6頭ピックしました
うち4頭は望田とのダブル推奨なので、新規は2頭、ジーワン全体で栗山・望田の推奨馬は計8頭となります…今年は意外にひねったところでかぶったかな(^ ^;)
http://miesque.com/c0044.html
ウインも近いうちにピックしますのでよろしくお願いします

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「一口ピック」ラフィアンとユニオンからピック&2歳勝ち馬評価更新&雑感

2017-06-20 16:37:54 | POG

先ほど「一口馬主好配合ピック」ラフィアンとユニオンから望田が1頭ずつピックしました
他にもいいなと思う馬や気になる馬は何頭かいるのですが、ひとまずこれはという1頭だけにとどめ、他はもうちょっと様子見させてもらいます(・∀・)追加ピックは十分ありえます
栗山のピックはまだかという問い合わせが多いのですが、今G1にとりかかっているはずですのでもうしばらくお待ちください
「望田潤の2歳勝ち馬評価」も先週ぶんを2頭アップしました

◆ゴルア黄金配合

サンライズノヴァは同じヤナガワ牧場産のコパノリッキーと配合もよく似ていて、ゴールドアリュールにMr.Prospectorとリアルシャダイをもってくるというのは、「NureyevとMr.ProspectorとRobertoの砂黄金トライアングル」に加え「Anchors Ahead=War Relicの全きょうだいクロスで最後のひと手間」というまさにゴルア黄金配合なのです(リアルシャダイの母父In RealityがWar Relic3×3)



ゴルアA級産駒の“最後のひと手間”Anchors Ahead=War Relic≒Eight Thirty
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/3f067fe2d37e73e8ae5616b7c191544d

ちなみに母系にリアルシャダイを引くゴールドアリュール産駒はJRAに39頭出走で23頭勝ち上がりとなかなか優秀ですが、更に母系にMr.Prospectorを持つものに絞り込むと15頭出走で9頭勝ち馬、オープン馬がコパノリッキーとサンライズノヴァとランウェイワルツの3頭と更に優秀

そんなわけでわりとコパノリッキーと近いイメージで、鳳凰では◎でいいだろうと思ったんですが先行して勝ちにいったら乱ペースに巻き込まれてしまい、怒り心頭の音無先生は今回は戸崎で差しに回ると明言してました

私としては東京マイルで差して勝つイメージがあまり湧かなかったんですが、同じくゴルア黄金配合のゴールドドリームはフェブラリーを差して勝ってましたね…



こちらはRobertoはないですが、やはり母系にMr.Prospectorを入れてNureyev≒Numberのクロス3×4、そして母父フレンチデピュティがGood Example≒Eight Thirty5×4

ちなみに2歳のゴルア産駒で母系にリアルシャダイとMr.Prospectorを持つのは、コパノジャッキー(コパノリッキー全弟)、母ラウンドダンス(ランウェイワルツ全弟)、リュウノノドナリ(ウニオミュスティカ全妹)の3頭で、いずれもPOGでピックする候補には残ってたんですがゴルアは別の馬にしました(ウニオミュスティカは昨年の「パーフェクト種牡馬辞典」で推奨したのですが、3着の山を築いて未だに勝ち上がれません…)


◆ノヴェリストとアイルハヴアナザー

ジューヌエコールの短距離向きのスピードと気性は主に母系のソニンク由来というべきですが、ノヴェリスト産駒の一番星ヴァイザーもソニンクの孫で、走りも気性も似たものがありますよね

「ノヴェリスト産駒は、マイラーの母の入れものに父の硬肉を注ぎ込んだような馬が(POGでは)狙い目だろう」と書いてきましたが、テンクウの2着ニシノベースマンも見た目に母ニシノマナムスメ(ニシノフラワーの娘でマイラーズC2着)似で、ヴァイザー同様「体型は母、体質は父」というタイプ

ディープインパクトやハーツクライやステイゴールドといったサンデーサイレンス系中距離型種牡馬が伝える柔らかさしなやかさは、日本の高速芝コースを走るには不可欠な要素であり、だからこそ毎年リーディング上位をにぎわせているわけです

ただし「柔らかい」と「緩い」はニアリーであり表裏一体の関係ですから、マイラー的な骨格や資質を母から受け継いでいれば、ちょっと硬くて筋肉質で動きがゴツゴツしているぐらいのほうが早期に仕上げやすい、という部分はあると思うのですよ

昨年の新種牡馬アイルハヴアナザーについては、「牡駒はダ1800の勝ち鞍が一番多くなるだろう」と書いてきましたが、産駒は3歳になってからは芝で一つも勝っていません(芝[0-8-4-66]、ダ[14-13-19-140])

しかし今年も2歳の早期の新馬戦だと芝でも動くのは、ビッグレッドの仕上げももちろんあるでしょうが、勝ち鞍がダートに偏るほどのパワー体質は早期に仕上げやすいというメリットもある

アイルハヴアナザー産駒はこれまでJRAの芝レースで26回連対していますが、その内訳はTARGETの区分だと以下のようになります
2歳7~9月[5-5-10-58]
2歳10~12月[2-6-3-55]
3歳1~3月[0-6-3-42]
3歳4月~[0-2-1-24]

サンデー系のしなやかさと緩さを受け継いだ馬たちが仕上がってくるにつれて、パワー体質で早く仕上げやすかったアドバンテージがなくなってきた、という見方もできるデータかと


◆高速馬場で躍動

日曜のボツ予想の見出しを「高速馬場で躍動するディープ産駒」としたように、先週は3場とも芝は驚くほどの高速馬場でレコード続出、こんなときはやっぱりディープインパクト産駒で、土日の芝レースで全出走馬をベタ買いするだけで単回値337複回値146でした

日曜東京最終はジュンスターホースが◎やったんですが、「ブレイクマイハートは逃げ切るわトライブキングは差し届くわで、こうなったらスズカディープも買っといたらエエんとちゃいますか」と投げやりに書いたら10人気2着(^ ^;)

高速芝ではやっぱりディープなんやなあ…と再認識させられましたが、さて今週はどうなることやら

コメント (12)
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