栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

メイショウサムソン黄金配合(3)

2014-09-30 13:44:01 | POG

下記エントリ「メイショウサムソン黄金配合」で書いたように、動きが緩慢になりがちなメイショウサムソン産駒においては、(1)サンデーサイレンス系との配合でDrone≒Haloのニアリークロスにする、(2)Sadler's Wells≒NureyevなどSpecial血脈をクロスすることによって体質を締め動きを俊敏にする、この二つが効果的で、「メイショウサムソン黄金配合」と名づけました

名牝Specialの血脈構成はHyperionとNasrullahとFair Trialですから、ここにHyperion5×3・5、Nasrullah=Rivaz5・4×4、Fair Trial6・6×4のトニービンを絡めるのは非常に有効で、Specialとトニービンの出会いはジャングルポケット、ハープスター、ワンアンドオンリー、ルーラーシップ、ソングオブウインド、ヌーヴォレコルト、コパノリッキー、ニホンピロアワーズ、グレースアドマイヤ=ミラクルアドマイヤなどなど、数えきれないほどの名競走馬や名繁殖を生んできました

とするとメイショウサムソンの場合も、トニービンを持つ牝馬と配合すればSpecial血脈をクロスするのと近い効果が期待できるのではないか…という仮説が立てられます

ためしに母系にトニービンを持つサムソン産駒をTARGETで検索してみると、オリジナルスマイル(3勝)、オペラハット(2勝)、メイショウブイダン(2勝)、アインス(未勝利)、ショウナンアビル(未勝利)の5頭が抽出されました

これだけでもサムソン産駒全体と比較すれば優秀な内容といえるのですが、更に「サンデーサイレンスを母系に持つ」で絞り込んでみると、なんとオリジナルスマイル、オペラハット、メイショウブイダンの3頭しか残らないのです

つまり「サムソン×サンデー×トニービン」は該当3頭全てが2勝以上をマークしているわけで、これは「サムソン×サンデー×Special」が成功していることの裏付けにもなりますね

カリエンテスは今年の千葉サラで1836万円で取り引きされた馬で、母はハーツクライの全妹で、自身はメイショウサムソン×サンデーサイレンス×トニービンという累代
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012104161/

血統表をひっくり返してみてもハーツクライにNorthern Dancerクロスをもってくるのはセオリーだし、これは即戦力というだけでなく長く楽しめそうな中距離馬ではないかと

以上、「UMAJIN」次号のネタからちょっと拾ってみました(・∀・)

メイショウサムソン黄金配合(2)
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/6c0ad88bd6e86efc7bc7b50272241261
メイショウサムソン黄金配合
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/d1801acde7a8d7ec42db5ead9c324714

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新潟スプリンターズSについてのサムシング(訂正版)

2014-09-29 13:10:53 | 血統予想

およそ4年ぶりに定期健診的に歯医者に行ったら、「望田さん…いくら歯ブラシで頑張っても、4年経つとぜったい歯石がたまりますから、せめて3か月に一度ぐらいはクリーニングに来てください」と言われたので、まあ年に一度ぐらいは行こうかなと思っとります(^ ^;)
あと私はタバコは十数年前にやめたんですが、コーヒーを一日2.5杯ぐらい飲むので、茶渋的な汚れがどうしてもね…

歯医者に出かける前にbotの中の人から、「土曜のセプテンバーS(新潟芝1200m,1600万下)が抜けてます」というご指摘をいただいたので、改めて訂正版として再掲したいと思いますm(_ _)m TARGETの先週の成績をまだダウンロードしてなかったんですよね…

ところでプリメラアスールってエスピナアスールやルチャドルアスールの妹か…リメンフォレストも相似配合で自己主張が強いですな~
アスールさんが平野乗せてきたときが勝負でしょう(違う)

--------

スプリンターズSが行われる新潟芝内1200mは、ここ3年は1600万下の特別戦が1鞍と1000万下の特別戦が8鞍行われただけで、オープン競走は行われていません

この9鞍のうち前半3Fが33秒台前半を刻んだのは2鞍だけで、小倉や福島と比べると3角までの距離が短いぶん、前半オーバーペースになりにくいという傾向が見てとれます

ちなみに新潟で行われた02年スプリンターズも11頭立てということもあり、33.7-34.0という緩ペースで流れ、ビリーヴ、アドマイヤコジーン、ショウナンカンプの人気3頭の行った行ったでした

そして前半が落ち着くのと直線に坂がないぶん上がりは速くなりがちで、この9鞍のゴール前1Fは全て11秒台です

だからといって先行有利かというと必ずしもそうではなくて、勝ち馬8頭のうち逃げ切りはセプテンバーSルチャドルアスールと飯豊特別フギン(35.4-34.0)、先行押し切りは火打山特別ダノンエレガント(34.3-34.1)だけで、残りの5頭は4角6番手以降からの差し

つまり平坦な直線において、ゴール前1Fを11秒前半でビュンと斬れる馬に向いたコース、というイメージがわいてきますが、そのあたりを頭に置いて勝ち馬9頭の血統をチェックしてみると

ルチャドルアスール…Mr.Prospector3×4、父父Gone West
エターナルムーン…Mr.Prospector3×3、父マイネルラヴ
フギン…Mr.Prospector4×4、母Sir Ivor4×4
フレイムヘイロー…父Drone≒Halo≒Sir Ivor3×2・3、母父フォーティナイナー
プレイズエターナル…Mr.Prospector4×4、母父父Gone West
ナムラハヤテ…母母母父Sir Ivor
ゴーハンティング…母母父Lord AvieがSir Gaylordの孫
ミエノゴーゴー…父ヘクタープロテクター

9頭中7頭がSir Gaylord≒Secretariat持ちで、6頭がミスプロ持ちでした

Sir Gaylord≒Secretariatはナスキロ血脈の中でも屈指の柔らかさと軽さを伝える血で、Sir Gaylordの直系Habitatからはスティールハートやホットスパークなど平坦向きのスプリンターがよく出ました

スーパーホーネットの京都での斬れ方なんかは非常にHabitat的で(父ロドリゴデトリアーノの母父がホットスパーク)、最近でいうとあれかな、ヒットザターゲットが平坦で斬れるのとか、エピファネイアが外回りの下りで転がるように加速していくのもHabitat的Sir Gaylord的といえるかも

Somethingroyal(Princequillo)
├Sir Gaylord(Turn-to)
└Secretariat(Bold Ruler)

ちなみに前記した02年新潟スプリンターズにSir Gaylordを持ちは2頭出走していて(Secretariat持ちはなし)、その2頭とは2着アドマイヤコジーン(父Cozzene)と上がり1位で追い込んだ5着ゴールデンロドリゴ(父ロドリゴデトリアーノ)でした

今年の登録馬で出走圏内のなかでは、エーシントップ、グランプリボス、サンカルロ、スノードラゴン、ベルカント、マジンプロスパー、マヤノリュウジン、レッドオーヴァルがSir Gaylord≒Secretariat持ちですが、さてこの中に上がり11.4でビュンと斬れるSir Gaylordはいますかね~

中京に坂ができてからは芝スプリントG1はどちらも坂付きコースになりましたが、平坦の旧中京で高松宮をやってたときは、アグネスワールドやスリープレスナイトみたいなNorthern Dancer的パワー型はスプリンターズ>高松宮、オレハマッテルゼやファイングレインのようなHalo的Bold Ruler的柔軽型は高松宮>スプリンターズ、という出し入れができて、あれはあれで面白かったんです

今年の新潟スプリンターズは、そのあたりの呼吸も思い起こして…という予想になるのかなと

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9/27,28の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報

2014-09-28 22:18:12 | POG

■土曜阪神12R500万下 レッドオーラム(POG・望田)
■日曜阪神10RムーンライトH エイシンヒカリ(ディープ・望田)

◎エイシンヒカリ(牡、母キャタリナ)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011101273/
エーシンクールデイの半弟で、Sir Beaufort(米G1サンタアニタH)の甥。ディープ×Storm Cat×Caroまでがヒラボクディープと同じで7/8同血の間柄になる。母系の奥にKey to the Mintのパワーとスタミナが入るので、配合はヒラボクよりも上の評価ができる。

--------

ディープインパクト×Storm Catはこれまで中央に24頭が出走し18頭が勝ち馬となっており、これだけでもうニックスと言ってしまっていいのでしょう

そしてキズナ(母母にDamascus)とアユサン(母母にAffirmed)とヒラボクディープ(母母にCaro)は、母がEight Thirty≒War Relic≒Good Exampleのニアリークロスを持っており、これが少し体質がナスキロ柔くなりすぎるディープ×Storm Catにパワーを補うのに非常に効果的なのです(このことを最初に指摘されたのはくりがしらさん)

エイシンヒカリは母母父がCaroなのでヒラボクディープと7/8同血で、「ディープ×Storm Cat×Eight Thirtyニアリークロス)」の黄金配合4頭目のオープン馬となりました

 ┌Friar Rock
Pilate
Eight Thirty
│  ┌Commando
│ ┌○
│┌○┌Fair Play
└△┌Man o'War
 └△

 ┌Fair Play
Man o'War
War Relic
│┌Friar Rock
└△ ┌Commando
 │┌○
 └△

 ┌Friar Rock
Pilate
Good Example
│ ┌Fair Play
│┌○┌Commando
└△┌○
 └△

ディープ×Storm Catのオープン級では、ラキシス=サトノアラジン姉弟だけが母がEight Thirtyのニアリークロスを持たないのですが、これは母マジックストームがもつStorm Bird≒Nijinsky2×3と(ミスプロ系でもパワーに定評がある)Fappianoでパワー補強している、という見方をしたいですね
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010104304/

ところがこの抜群に高確率なディープ×Storm Catの組み合わせながら、姉妹揃って未勝利に終わってしまったという悲しい例が一つあって、それがデラモーレとスリーベラミ(母ベラミアモーレ)

血統表を見ると、母母Claxton's SlewはSeattle Slew×Nutmeg Native、このNutmeg NativeはMr.Prospectorと3/4同血です
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008100281/

つまりここでパワーを補うどころかミスプロとナスキロを重ねてさらに柔らかさを増してしまったことが、この姉妹の(競走馬としての)敗因だったんじゃないかと

ちなみに今日の豪G1サールパートクラークSに勝ったTrust in a Gustは、父Keep the Faithがサンデー直仔で母Subtle BreezeがStorm Cat×Affirmedですからアユサンとよく似た配合(ディープ×Storm Cat×Affirmed)で、母はEight Thirty≒Good Example6×5ですな
http://www.pedigreequery.com/trust+in+a+gust

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日曜の重賞回顧~Hyperionが実る秋

2014-09-28 17:51:30 | 血統予想

阪神11R 神戸新聞杯
◎1.シャンパーニュ
○10.ワンアンドオンリー
△8.サトノアラジン
×3.ウインフルブルーム
×9.ハギノハイブリッド
注16.ヴォルシェーブ
チチカステナンゴの母母スモールパーティはオリオールの3/4同血クロス4×4を持つので、産駒に馬群を嫌うオリオール魂をよく伝えていることは折に触れて書いてきた。だからチチカス産駒が芝で逃げたときは[10.5.2.19]で単回値566複回値188、この全10勝の人気が(13)(2)(3)(4)(2)(4)(7)(5)(11)(2)。ゆきやなぎではサトノアラジンを寄せつけず逃げ切ったシャンパーニュだが、青葉賞も望みどおりにハナに行けたものの、ウチパクが道中大事に引きつけて逃げすぎて、後続がビュンと反応してあと400mでワールドインパクトにアッサリ交わされてしまい、あの形ではオリオール魂を発動する暇もなかった。ここは柴田大知が番手で前半はスローでも勝負どころからジワジワとロングスパートを仕掛けてくるはずで、そのあたりでツンツン突ついてくれたほうがシャンパーニュにとってはむしろベターではないかという気もする。菊をにらむワンアンドオンリーは折り合い重視でダービーほどは出していかないという読みでいくならば、シャンパーニュの逃げで穴を狙ってみる手はあるだろう。

新潟11R オールカマー
◎3.ムスカテール
○9.クランモンタナ
▲11.マイネルラクリマ
△8.サトノノブレス
×17.アロマティコ
注16.フェイムゲーム
ムスカテールは右回りはモタれるので左回りに良績が集中。しかしマヤノトップガン×サンデーサイレンスというのはヘイロー≒レッドゴッドのニアリークロスになるので、プリサイスマシーンやワキノカイザーやイケトップガンやタガノエルシコやマイネルジェイドやポイマンドレースやシャイニーハーツなど、外回りを斬れで差すというより内回りを機動力で捲るような脚質になりがちだ。今年は新潟開催でオールカマーは内回り2200m、この馬にとっては願ってもない条件で、トップガン産駒といえばキングトップガンやホッコーパドゥシャなど高齢での一発にも定評がある。ここは狙ってみたい。

--------

神戸新聞杯は1000m通過が60.8で、そこからも緩めずに上がり5Fを11.9-11.8-11.3-11.6-12.4、柴田大知らしい後続に脚を使わせるロングスパートでしたが、結果は先行馬総崩れの外差し決着に

これを好位から捲ったサトノアラジンは勝ち馬の格好の目標になってしまいましたが、それで4着は踏ん張ったほうじゃないかと

ゴールドシップがロンスパで勝った12年神戸新聞もこんなレースで完全に前崩れでしたが、先行勢で唯一掲示板に残ったユウキソルジャーは菊でも3着に踏ん張りましたから、アラジンも巻き返しの余地は残されているんじゃないかと

ゴール前の1Fは12.4かかり、トニービンやDixieland BandやNureyevを引く馬たちによるHyperionを振り絞る叩き合い、おおサウンズオブアースが交わしてしまうのか…というシーンも一瞬ありましたが、前で受けたら絶対抜かせないよというダービー馬の貫禄

ダービー馬もオークス馬も、秋の始動戦は堂々と前で受けて立っての勝利で、ハーツクライ産駒らしい成長曲線を着実に描いていることが確認されました

サウンズオブアースは春は半分ナスキロ柔さで差していて外回りでも内回りでもちょっと半端なキャラでしたが、今日のしぶとさはちょっと驚きで、秋になってDixieland Band譲りの粘っこさや頑強さが更に発現してきた印象

母父Dixieland Bandといえば、デルタブルースは秋に1000万下と菊を連勝、アクシオンは夏に500万下と1000万下を勝って菊5着、この成長曲線もさすがHyperion

トーホウジャッカルはもう一完歩で2着かという脚色でしたが、これもフサイチパンドラがNureyev的なストライドでノシノシと差してきたという印象で、ビュンと斬れる脚はないですがしぶとい馬です

ハギノハイブリッドはRoberto的ステイヤーだと言いつづけてきたし、初勝利に4戦を要したのもステイヤーらしい叩き良化型という見方は可能で、だから休み明けはまあこんなもん、微妙にいい感じの6着やったかなと(・∀・)

シャンパーニュはハナが理想で、外に馬がいない形ならば阿寒湖のように好位でも我慢はきくんですが、あんなふうに囲まれてしまうと萎縮してしまうのはAureole魂だから仕方ない…

セントライトの回顧のときに、新潟内2200mはロンスパかヨーイドンか極端な競馬になりやすいと書きましたが、ここは中盤が緩んで上がり11.4-11.6のヨーイドンに

ムスカテールはこのペースで絶好のイン好位、しかし直線はラチ沿いの伸びないところを走ったからか、それとも上がりが速すぎたのか反応しませんでしたね…

そんなわけで、56キロで難なく番手をとったマイネルラクリマにとっては勝ってくださいというレース

2歳夏にデビューして新潟2歳で2着、4歳春に京都金杯で重賞初制覇、しかしそこから母系のHyperion(母母パイナップルスターがHyperion5・6×5・5・6・8)が更に発現してきて、6歳の今はしぶとい中距離馬にすっかり完成しました

Hyperion4・5×4のダイナガリバーがダービーを先行押し切りで勝ったのが1986年、それから30年近くが経ち、ワンアンドオンリーはHyperion6・7・8・8・8・8×7・8、マイネルラクリマはHyperion7×7・7・7・7・8・8・8、サウンズオブアースはHyperion6・7・7・8×6・7・7・8(8代まで拾ってます)

今では血統表の7代目8代目までさかのぼらないとお目にかかれなくなりましたが、でもノーザンテースト(Lady Angela3×2)やトニービン(Hyperion5×3・5)やDixieland Band(Hyperion4×5・5・6)を引く馬たちは、今日も確かな成長力を我々に見せてくれました

Hyperionってやっぱり凄いんです(・∀・)

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血統クリニック~神戸新聞杯再掲

2014-09-28 16:01:34 | 血統クリニック

回顧はこれから書きます~

シャンパーニュ
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011104477/
名牝ファビラスラフインの孫で、ギュスターヴクライの甥でブレイズアトレイルのイトコで、Fabulous Dancer4×3、Kaldoun3×4という大胆なクロスを持つ父母相似配合でもある。梅花賞の追い比べで惜敗した後にバルジューが「怖がって馬の間に入っていかない」とコメントしていたが、チチカス産駒らしいAureole魂も受け継いだスタミナ寄りステイヤー寄りの中距離馬。ベストパフォは逃げてサトノアラジンを寄せつけなかったゆきやなぎ賞で、阿寒湖ではハナは切れなかったが少頭数で揉まれず外々を捲るというセカンドベストな競馬を岩田が選択し、あの形でもギリギリ勝ちきったのは収穫だった。TVhも同じパターンで外から捲りにかかったが、2000mで淀みのないペースでは追走に余裕がなく捲りきれずに4角一杯。やっぱり逃げるにしても捲るにしても2400mぐらいで道中息を入れたいところで、この相手ならなおのことハナを切ってゆきやなぎの再現を狙いたい。

ワンアンドオンリー
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011105072/
ノーリーズンやグレイトジャーニーの近親で、母母サンタムールはGreen Desertと3/4同血で、その母アンブロジンはトワイニングと3/4同血。Courtly Deeにさかのぼるおなじみの名牝系だ。母がNorthern Dancer3×5で自身はHalo3×4、母系にDanzigとミスタープロスペクターとSpecialと「War AdmiralとLa Troienne」が入るのでヌーヴォレコルトとかなり似た配合パターンになっていて、ようするにNorthern DancerやHalo~Hail to Reasonや「HyperionとNasrullahとFair Trial」の組み合わせや「War AdmiralとLa Troienne」の組み合わせのクロスなどをできるrだけ近い世代に生じさせることで、晩成型の多いハーツクライ産駒を3歳春に完成に近づけようとする配合といえる。
母はタイキシャトル×Danzigらしいマイラーだったが、この馬は父の若いころに似た細身で長手の体型。ダービーはノリが勝負を賭けて引っかかるのを覚悟で出していって、実際かかり気味ではあったがでも前で受けたぶんと距離適性のぶん、そして東京で伸び伸びとストライドを伸ばして走れたぶん、イスラボニータについに雪辱したというレースだった。先週のヌーヴォレコルトは腰でグッと踏ん張ってゲートをポンと出て好位に付けて楽々と押し切ったが、本馬は立ち姿や坂路の動きだけみると春から大きく変わった印象はなく、相変わらず細身で後駆にもう少し肉がついてきたら…という体つきではある。外回りの中距離戦はベストだが、今回は菊を見据えるのならばなおのこと、ダービーのように出してくることはないだろう。もちろん差しに回って味がない馬ではないのだが、ついに先行してダービーを勝ちきった後の休み明けのトライアル、そこでジックリ差しに回るとすると、ダービー馬の格に全幅の信頼を置ける状況でもないのでは。

ウインフルブルーム
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011105223/
エルセンタウロのスタミナが入る牝系で、牝祖シャダイアグリーからはサンライズジェガー、スプリングドリュー、クレバートウショウなどそれらしい晩成型やスタミナ派が出ている。そこにノーザンテースト(Lady Angela3×2)、サクラユタカオー(Nasrullah3×4)が配された母ハナノメガミも少しずつジワジワと力をつけていって5歳の秋には準オープンの上位常連に定着、引退間際のターコイズS(オープン,中山芝1800m)では軽量を活かして好位流れ込んで4着と健闘した。そこにサンデーサイレンス×マルゼンスキーのスペシャルウィークが配された本馬はNorthern Dancer5×4。配合的に特に強調すべきところはないが、日本の芝中距離で信用できる血が血統表の2代目3代目にズラリと並ぶ。
母をNijinsky的に胴長にしたような体型だからマイラーではなく中距離馬だと書いてきたが、一方で内回りより外回り向きだろうとも書いてきた。皐月賞は大外から敢然とハナへ、向正で一息入れると、後半5Fを12.1-12.0-11.6-11.7-12.0とジワジワ加速していくロングスパートで、あそこでタメすぎなかったのはこの馬の柔らかく持続力あるストライドを理解していた大知の好プレーというべきだろう。決して4角の加速で突き放したという競馬ではなく、やはり本来は外回りベターの中距離馬という見立てでいいのではないかと思う。シンザン記念でしなりながらストライドを伸ばしてミッキーアイルに迫った脚、あれはスローの阪神外2400mでも再現可能だろう。一週前追いは頼りなかったが、今週の坂路での動きはまずまずに見えた。

サトノアラジン
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011104063/
ラキシスの全弟で、母マジックストームはモンマスBCオークス(米G2・ダ9F)勝ち馬。ディープ×Storm Catはキズナやアユサンやヒラボクディープなどと同じ。この配合は母母のところでパワーを補わないと(Eight Thirtyのニアリークロスがベスト)Sir Gaylord≒Secretariatのクロスの柔さが勝ちすぎて、いわゆる“緩い”馬、動きが緩慢で力強さに欠けるタイプに出やすいのだが、本馬も春先はそんなところはあった。とはいえ母母父Fappianoはミスプロ系でもパワーに定評がある血だし、母はStorm Bird≒Nijinsky2×3の北米ダ重賞勝ち馬だから母方そのものはパワー型と言ってよく、全姉がそうであったように本馬も少しずつつくべきところに肉がついてパワーアップをはかってきた印象。渋った馬場の小倉でバッドボーイをエッチラオッチラ捲ってねじ伏せるなんて芸当は、春のこの馬では難しかったはずで、もうラキシスと同格扱いでもいいのではないか。Nijinskyの影響も強い長手の体型で、阪神外回りならもっとレースは楽だ。

ハギノハイブリッド
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011104344/
サイレントメロディの甥で、母母サイレントハピネスはローズS勝ち馬で、その全妹に阪神JFのスティンガーがいる。タニノギムレット×トニービンはクリスタルパレスとKalamounを通じる「Grey SovereignとPrince Bio」の組み合わせのクロスになるが、本馬以外に目立った活躍馬は出ていない。牝祖Real DelightはBull Lea×Blue LarkspurだからRobertoの母母Rareleaと3/4同血で、本馬はHail to Reason4×5とRarelea≒Real Delight5×7によりRoberto血脈を増幅していて(だから飛節のつくりなどはRoberto的Bull Lea的)、近親の菊2着フローテーション(スペシャルウィーク×リアルシャダイ×レガシーオブストレングス)や同父の京都新聞杯勝ち馬クレスコグランド(タニノギムレット×サンデーサイレンス)とイメージが重なるようなRobertoっぽいステイヤーにみえる。京都新聞杯も鋭く斬れたというよりは持続力でジワジワ抜け出してきたという勝ち方で、菊花賞で狙ってみたくなる馬だ(ここまでダービーとほぼ同文)。ダービーは押せ押せローテで疲れもあったようだが、リフレッシュしたここは2200m以上[2.1.0.1](着外はダービー)の手堅さを評価して連下に。

ヴォルシェーブ
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011103789/
リルダヴァルの3/4弟で、母母はディープインパクトなどを産んだ名繁殖ウインドインハーヘア。「ネオユニヴァース×ウインドインハーヘア牝系」の組み合わせは、Halo≒Sir Ivorのニアリークロスと同時に、ポインテッドパスとBurghclereのところでCrepelloやHyperionやFair TrialやWild Riskなど重厚な欧血をクロスする。この組み合わせには他にトーセンソレイユ=モンドシャルナ姉弟などがいるが、どちらも馬格のなさに泣いている現状(ネオユニらしく捲るにはある程度の馬格が必要)と比較すると、本馬は母父にサンダーガルチのパワーが入ることと母がNorthern Dancerのクロスを持つことで、上記2頭より馬格に恵まれたのは大きい。
とはいえあまり父には似ておらず、リルダヴァルよりも胴も脚も長くて「サンデー×ミスプロ」の組み合わせ特有のしなやかさもあって、東京の直線で追って斬れるところはネオユニ産駒らしくない。ただしネオユニ×ウインドインハーヘアで粘りと機動力で走りたいのに東京でも斬れてしまうというのは、オープンまでくるとどっちつかずな脚質になってしまわないか…という見立てもできる(このあたりはサウンズオブオースと通じるものもある)。セントポーリア勝ちはクラリティシチーが直線追えずに脚を余したことを考慮すれば、現状はG3なら勝ち負けの地力、という評価でいいのでは。

キネオペガサス
http://db.netkeiba.com/horse/2011104433/
ベルシャザールの半弟で、母マルカキャンディは府中牝馬S勝ち。その母ジーナロマンティカはなかなか凝った配合をしていて、母WayaはLocust Time≒Blue Denim2×3(Balladier≒Blue LarkspurとJudy o'Grady)、父セクレトはNearco3×5・5、セクレトの母Betty's SecretがPrincequillo3×3にNasrullah≒Royal Charger3×3、ジーナロマンティカ自身はPrincequillo5・5×4を持つ。このように代々活力ある配合をしていて、そこにサンデーサイレンスをもってきて緩和したのがマルカキャンディで、そこにNorthern Dancer4×4・6のキングカメハメハをもってきたのがベルシャザール。ベルシャザール自身も面白いクロスを複数持っているが、緊張→緩和→緊張の手順とメリハリが絶妙な配合なのだ。
キネオペガサスの場合は父がMill Reef≒Hopespringseternal≒Riverman4・4×4のコンデュイットだから、ベルシャザールほどではないが緊張→緩和→緊張のメリハリはきいている。わりとサンデーが強い体型だが、DarshaanとIrish Riverとセクレトのナスキロ柔さが出た体質で、プリンシパルでは直線追い出されてからの走りがよくベルキャニオンに食い下がった。あれをみるとデビュー2戦目からずっと中山を使われてきたが東京のほうが合っているように思えるし、また使われつつ馬も良くなっていたのだろう。阪神外2400mもいい条件だと思うが、ベルキャニオンに着差以上の完敗となると、ここで勝ち負けまで持ち込むには夏の間の著しい成長が必要。

サウンズオブアース
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011104377/
ブルーグラスS(米G1・AW9F)のDominicanの半弟。母ファーストバイオリンはChris Evertにさかのぼる名牝系で、Dixieland Band×Secretariat×Hoist the Flagと母系に入っていい種牡馬が代々配されており、繁殖牝馬としてはなかなか期待大の血脈構成をしている。ネオユニ×Dixieland Bandだからパワーと粘りで中山内回りを捲りたい血統で、ネオユニ産駒らしい曲飛節の持ち主でもあるが、一方でSecretariatからナスキロ柔い体質を受け継いだのでパワー粘着型に特化できず、ミカエルビスティーのような何とも微妙なストライドで差してくる。このパワーにも斬れにも特化しきれないキャラの曖昧さが、阪神内2000mでも京都外2200mでも相手ナリに好走するが少し詰めが甘い、という成績とリンクしているというべきだろう。ここも大崩れは考えにくいが馬券圏内まではどうか。

トーホウジャッカル
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011100482/
トーホウアマポーラの3/4弟で、Quiet AmericanやFappianoやオジジアンなどが出るファミリー。母父Unbridled's SongはFappianoの父系なので、母トーホウガイアはCequillo6×4の牝馬クロスを持つ。姉はフジキセキのIn Reality的な側面が強く出たスプリンターだが、こちらはフサイチパンドラをサンデー×ミスプロ的に柔緩慢にしたような中距離馬。長手の体型と緩慢なストライドは外回り向きだが、良馬場でオープン馬を相手にするとちょっと鋭さが足りない印象も。

ダンディーズムーン
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011103559/
母アドマイヤダンサーはアロンダイトやクリソプレーズ(クリソライトやマリアライトなどの母)の全姉にあたり、Bold Reason≒Never Bend5×3、Ribot7×3のクロス。アドマイヤムーンにパワーとスタミナを補った配合といえるが、胴長の体型や重厚な走りはフォーティナイナー系というよりはサドラー系と言ったほうがシックリくる。同条件のアザレア賞がなかなかしぶとい勝ち方で、あのしぶとさを活かすにはもっと積極的に運んだほうがいいだろう。ただスピード的にある程度無理して出していかないとこの距離でも先行するのは難しそうで、そこまで思い切った騎乗がテン乗りの康太にできるかとなると印は回らない。

ペンタトニック
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011104056/
ポップロックやスピードリッパーの半弟で父がジャングルポケット。ジャンポケ×サンデーは母か母母にスピードの血の強いクロスがあったほうがいいが、本馬は母母ポップシンガーがNasrullah3×5で、その母Icy PopがNearctic≒Indian Hemp2×3(NearcoとHyperionとSister Sarah)。ポップロックの弟で父がジャンポケというイメージどおりのHyperion的な持続力を感じさせるストライドで、ベストパフォはダンディーズムーンと叩き合って惜敗した阪神外2400mの未勝利戦だろう。距離もコースも合っているが、もう少し斬れ味に鋭さが出てこないと、ダンディーズムーンは差せるかもしれないがオープン級はなかなか差せないのでは。

ヤマノウィザード
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011104843/
オウケンサクラの半弟で、母ランフォザドリームは朝日CCとマーメイドS勝ち、その母ミルフォードスルーはシンザン記念勝ちで、ロジータでおなじみのスピードキヨフジにさかのぼる牝系。ディープにSeattle Slewだから体質はナスキロ柔いが、走りは半分Roberto的で、ニューダイナスティのように内回りを捲れるし外回りでもソコソコ斬れるが、ちょっとどっちつかずという脚質でもあるか。外2400mのスローは青葉3着に梅花勝ちとオール好走だから侮れないところはあるが、青葉賞よりも相手は揃っている。

トーセンスターダム
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011103748/
トーセンジョーダンの甥で、ディープインパクト×ノーザンテースト×クラフティワイフはトーセンホマレボシやヒストリカルと同じ。こちらは母父にエンドスウィープが入ったので母がMr.Prospector3×4となるが、同時にエンドスウィープからTom Rolfeが入ってその母Pocahontasのクロス5×6にもなり、前駆のつくりがTom Rolfe的で掻き込んで走るところはベールドインパクト(Pocahontas5×7)やゲシュタルト(Tom Rolfe6×5)などと似ている。同じディープ×エンドスウィープのアルティシムスも掻き込む走りで小回りや道悪が巧いが、この3頭に通じる掻き込み走法・内回り指向・道悪巧者ぶりはまさにTom Rolfe的と言えるものだ。
前駆が勝った肉付きでわりと前輪駆動というか前の掻き込みの強さで走っていて、スタートが悪くゲートを飛び上るように出るのも頭が高いのも腰が甘いからだろう。その意味では3角からの下りでジンワリ惰性をつけていける京都は合っているのだろうし、きさらぎ賞は渋った馬場もプラスだったはず。まとめると「ミスプロとナスキロが多いぶんしなやかだが、腰が甘く前駆に頼っているベールドインパクト」、これが現時点での私の見立て。体型のわりにストライドは伸びないので機動力はあるほうで、むしろ斬れ味や俊敏さがG1レベルなのか、そこに少し疑問が残る。それと中山の急坂は現状割り引きかもしれない。もともとこの牝系は晩成だし、腰がパンとしてきたときが飛躍のときではないか(ここまで皐月賞と同じ)。春と比べると少しトモに肉がついた印象もあるが、とりあえず阪神より京都で買いたい馬という評価は変えずに秋初戦を見守る。

スズカデヴィアス
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011105898/
母スズカローランはスズカフェニックスと3/4同血で、その母母ローズオブスズカの全兄にシンコウキング、半兄にドクターデヴィアスがいる。キンカメ×サンデー×Seattle Slewという累代は脚長で柔らかなストレッチランナーに出そうだが、一方でNureyev≒Fairy King4×4の機動力やPasadoble≒Alleged4×5(Ribot,Princequillo,Flower Bowl≒Determine,Count Fleet)のパワーも増幅して二兎や三兎を追ってしまった玉虫配合。すみれは超スローを好位のイン、上がり11.4-11.4-12.1で抜け出しかかったワールドインパクトを差し切り、というと斬れたイメージだが、斬れもパワーも機動力も粘着力も兼備してなるほど弱点が少ないが、何か一つ突出した武器はないというやっぱり玉虫な脚質にも見えた(ここまで皐月賞とほぼ同じ)。急坂コースのほうが狙いやすい馬だが、坂路をピッチで駆け上がってくる姿をみるとトゥザワールドを力馬に寄せたタイプというあたりが落としどころかなあ…という印象で外2400mで大きく狙う気はしない。

トップボンバー
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011100398/
父ジャングルポケットがHyperion4・6・6×6・6・7・7・7・8、母母スプラッシュクインがHyperion4・6・6×5・6・6で、この2頭を通じるトニービン2×3。一方は母父スペシャルウィークはサンデー×マルゼンスキーと米血中心で、「3/4Hyperion,1/4米」という配合形の良さによって強いクロスが活きた。とはいえややHyperion的すぎる体質でしなやかさに欠ける走り。芝でも洋芝や道悪の内回りなら狙ってみたいところはあるのだが、外2400mの良ではたとえハナを切っても押し切るのは難しそうだ。

クロニクルスカイ
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011101724/
ワイキューブやキングズクエストの下で、セイウンワンダーのイトコにあたる。母エレガントフライはHyperion4・5×5・7だから粘り強い中距離馬に出たが、ノーザンテーストとRobertoの影響を感じさせる曲飛で、外回りの斬れ勝負よりは内回りを平均ペースでダラッと流れ込むレースに合っている馬だと思う。

マッチボックス
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011102871/
母がチーフベアハート×ジャッジアンジェルーチでBold Ruler4・5×5、そこにダンスインザダークで自身はNorthern Dancer4×5にRibotの継続クロス6×5・7。父を機動力寄りにしたような中距離馬だが、とはいってもスタミナも機動力も特筆すべきほどではなく、ここに入ると行っても差しても厳しいだろう。

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日曜のボツ予想~「ノーザンテーストとAlycidon」でいきたい日曜日

2014-09-28 09:55:19 | 血統予想

芙蓉は「POGダイワメジャー編」推奨◎ロジチャリス
中山ならばアヴニールマルシェより強いと思ってる馬で、ダイワメジャーにデインヒルにRobertoですから外回りより内回り向きの捲り脚質で、母系にニアリーDrone(Chieftain)とDonatello+Hyperion(Alycidon)が入るダイワメジャー黄金配合でもあります
ここは外回りなのでアヴニールほど斬れる馬がいれば目標にされてナデ斬られるかもしれないですがそんな馬はおらず、しかも少頭数のスローなので内回り向きの加速で楽々と押しきれるだろうという読みで
ジャストドゥイングは上がりがかからないと差せそうもないので、○ストリートキャップと△アドマイヤピンクが相手

寺泊は◎タガノエンブレム
母はステイゴールドの全妹でこの血統特有の非力な面を受け継いだようで、古馬になってからの連対4例はいずれも平坦
また追い込みに転じてからの連対3例はいずれも上がりのかかる決着で、ようするに平坦コースで上がり12秒戦になると届く馬
ここは逃げ先行が揃ったので、オフサイドトラップCのようにゴール前12秒かかるとみれば狙いが立ちます

甲東はフルーキーは配合はずっとほめてきたし中山記念ぐらい勝てそうな馬だと書いてきましたが、外1600mより内1800mベターな加速で休み明けで、それでもモノの違いで突き抜ける、とまで信用しきれるかどうか
キングストーンは血クリ試食で書いたようにエオリアンハープよりもパワー型で内1800m>外1600m、ルファルシオンもダイヤモンドビコー的パワー体質で内1800m>外1600m、ここらもあんまり◎にしたくないけれど、かといって他にひねりようがあるのかとなるとなかなか難しいですが、◎はマルカファインとしました
マルカベストの全弟、オースミナインの3/4兄、アグネスフローラとHaleallahのところでLea Lane=Lea LarkとAlycidon-DonatelloとUnaなどをクロスする配合は面白い
タキオン×テーストといえばダイワスカーレットと同じ配合でもあり、ジリ脚のHyperion脚質なので芝でもダートでも揉まれず先行でないと味がない馬ですが、ここは陣営は「できればハナに」、フルーキーと1点だけ買ってみます

ムーンライトは▲エイシンヒカリが大人気、「ディープ好配合」推奨で「ディープ×Storm Cat×War Relic」の黄金配合です
ただこの配合特有の緩さが感じられる現状で、トモも非力で前輪駆動気味で、それでも素質とスピードで悠々と3連勝ですから末恐ろしいですが、阪神内2000mだと現状準オープンは勝てるだろうという評価ですかね~私は
となると、阪神内2000mならば◎リヤンドファミユは重賞で勝ち負けのレベルだと思うので、ここはこちらの単でいってみたい
東京&外回りのここ3走は全て無視、ドリームジャーニーだって東京&外回りでは平気で凡走して有馬&宝塚では平気で一変してました

「No.1予想」では神戸新聞杯を、「馬券総合倶楽部」では神戸新聞杯とオールカマーを予想していますので、そちらもよろしくお願いします

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土曜のボツ予想~エイダイクインのチョチョ切れる相似配合

2014-09-27 09:30:46 | 血統予想

柏崎はえらい人気になってますが、一口ピック馬◎ベルプラージュで
前走は相手に恵まれ楽勝でしたが、体型的には母母父A.P.Indyが強いので決して小回り向きではなく、関東圏ならば新潟1800mがベストコースで(東京マイルだと少し忙しそう)、このハンデなら3連勝も可能ではないかと
先週の新潟ダ1800mはSeattle Slewがブイブイ言わせてましたからね~
人気なので相手をちょいとひねって、レパード6着がここなら威張れる○シグナルプロシード、東京や中京で実績がありこれも資質はストレッチランナー寄り
前走の▲メイショウオオゼキはやっぱり、やっぱりお前は夏馬だったのね…という激走で、ここは賞味期限ギリギリかもですが、オカンがクンクン匂いを嗅いで「まだいける」のゴーサイン、相手はこの2頭で遊んでみようかと

悠久山は信夫山でも◎にした◎エイダイポイント
いつも岩部が微妙に乗りへぐるのであんまり人気が落ちないですが(^ ^;)、渋った馬場も得手ではないようで、良の長丁場ならば3走前4走前ぐらいは走れる馬
母エイダイクインはメジロマックイーンの娘で
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1995107380/
リマンド≒テルギク(PalestineとDonatelloとAuroraとUganda)3×4
パーソロン≒メジロビーナス(DjebelとPharisとZariba)4×4
Blue Eyed Momo≒Busanda5×6
Chanteur6×5
メジロとシンボリの黄金時代を知るオールドファンにとっては涙がチョチョ切れるみごとな父母相似配合で、晩年にエリ女で3着に突っ込んでアッと言わせました
そこにネオユニヴァースが配されたエイダイポイントはShantung≒シェリル(Sicambre=SenonesとBarley Corn)4×4、多頭数のスローでまたもや脚を余す可能性は否定できないのでボツ予想に回しましたが、晩成ステイヤー血統がついに本格化してきたのだと言いつづけて、今後も2400m以上では◎を打ちつづけたい…頼むで岩部

夕月は◎ダンツカナリー
ブリッツェンの3/4妹で、Caerleonが強い体型とナスキロ柔い体質とAureole魂で走る逃げ馬
短距離だと忙しいのでなかなかハナを切れないですが、◎にした昨年の鳥屋野が中京マイルの超スローを番手抜け出しで楽勝
これは外1800mのほうが息が入ってさらにレースが楽なんじゃないかと、続く京都外1800mの衣笠でも◎にしたんですが、やはり逃げ馬の番手で道中は非常に楽、しかし直線ではAureole魂をいかんなく発揮してしまい、逃げて4着だったフィロパトールを交わそうとしないうちに後続に差されてしまいました(^ ^;)
ここは行く馬が意外に揃ったのでボツ予想に回しましたが、ブリッツェンは1800mで逃げるべきだと言いつづけてきた私としては、ダンツカナリーにも同じことを言いつづけたい…頼むでユタカ

「No.1予想」ではききょうSを、「馬券総合倶楽部」ではききょうSと新潟12Rを予想していますので、そちらもよろしくお願いします

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「血統クリニック」神戸新聞杯をアップ

2014-09-25 16:33:12 | 血統クリニック

先ほど「血統クリニック」神戸新聞杯をアップしました~

△は入れるつもりでいたのでバリスの回避は残念で、せっかく書いたのでここに載せておきますが、母が持つツリーオブノレッジのクロスというのはステゴ産駒としてはなかなか妙味あるんじゃないかと

バリス
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011104700/
ワイズリーの下で、牝祖Midsummer MagicはThe Minstrelの全妹。母プラントパラダイスはNorth of Eden≒Theatricalの3/4同血クロス2×2(父父Northern Dancer,母ツリーオブノレッジ)で、自身はノーザンテースト≒Midsummer Magic(Northern DancerとVictoria Park)4×5にNorthern Dancer4本継続クロス。このツリーオブノレッジの父Sassafrasはメジロティターンと同じくBarley Cornの牝系で、Barley Cornは「HyperionとSwynford」の組み合わせだから、つまりステゴ×マックの黄金配合ほどではないにしてもLady AngelaやNorthern Dancerの頑強さを巧く引き出した配合といえる。その配合どおりにノーザンテーストの美点が体型体質走りに表現されていて、“走るステゴ産駒”という雰囲気がある馬だ。こんなところにGone Westが入ってさえいなければ手放しでほめたい配合で、でも菱田くんも手の内に入れているようだし△は打ちたくなる。

土日の出馬も確定しましたが、今週の新馬戦は推奨馬の出走はなしで、芙蓉のロジチャリスと未勝利のトーセンビクトリー&トーホウバードに期待ですかね~

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「2歳勝ち馬評価」先週ぶんを3頭更新&雑感

2014-09-24 22:42:44 | POG

先ほど「望田潤の2歳勝ち馬評価」先週ぶんを3頭更新しました~

ダノンメジャーはダイワメジャーにLear Fanが入ってノーザンテースト≒Night Shiftのニアリークロス3×3ですから、パワーと機動力で内回りを捲るタイプだろうと思ってましたが、野路菊はスローになったとはいえ前肢がきれいに伸びて大外一気、外回りの直線でも思った以上に斬れるなあ~という印象
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012104551/

サンデー×ミスプロの組み合わせ特有の柔らかさに加えて、母がDarshaanとBold Bidderを通じるナスキロクロスでこの柔らかさもONになっているからでしょうが、たしかにあの斬れ方はちょっとダノンシャンティ(母父はDarshaan直仔Mark of Esteem)と重なるものがあります

ただこのように「ダイワメジャー産駒なのに、母からナスキロ柔さを受けて外回りで斬れる脚を使える」タイプは、ダイワマッジョーレもエクセラントカーヴもマーブルカテドラルもトーセンベニザクラもゴールデンナンバーもG1の壁に阻まれ、けっきょくそこを突破したのは父と似たような先行粘りのコパノリチャードとカレンブラックヒルでした

先週はインカンテーション(父シニスターミニスター)、サトノプリンシパル(父Bernardini)、ソーミラキュラス(母父エリシオ)、ハイアーレート(母母父Seattle Slew)、モンサンアルビレオ(父シニスターミニスター)と、新潟ダ1800mでA.P.IndyやSeattle Slewを持つ馬が大活躍

ためしにTARGETでA.P.Indy系のダ競馬場別成績を出してみると(%は連対率)
東京[58.45.43.289]23.7%
新潟[21.17.16.124]21.3%
新中京[14.6.12.64]20.8%
全ダ[254.193.212.1519]20.5%
京都[42.29.33.245]20.3%
阪神[38.27.35.225]20.0%
中山[33.28.33.245]18.0%

中でも得意コースは
東京ダ1400m[28.20.20.98]28.9%
東京ダ1300m[7.6.7.29]26.5%
新中京ダ1800m[7.2.6.23]23.7%
新潟ダ1800m[12.7.11.51]23.5%
京都ダ1800m[18.12.15.88]22.6%

胴長の体躯を活かしたストライドで走る父系なので、広くて直線が長くコーナーに癖がなく軽いダートコースが得意で、スピードを入れると東京&中京1400mベストのベストウォーリア型に、パワーとスタミナを入れると中京1800mベストのインカンテーション型になる、というわけですな

モンサンアルビレオはA.P.Indyの孫シニスターミニスターが父で、自身はDeputy Minister4×3、Mr.Prospector5×4、そしてA.P.IndyとMitterandとHopespringseternalを通じるナスキロラトロの組み合わせクロス、あの気性がもうちょっとまともになればインカンの後釜になれそうな勝ちっぷり(・∀・)

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「血統クリニック」神戸新聞杯(試食タイム)~Renegedのパワー先行

2014-09-24 10:18:07 | 血統クリニック

「血統クリニック」をボチボチ書きはじめてますが、今回は特別にキングストーンについてのくだりを抜粋

--------

キングストーン
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011104176/
エオリアンハープの全弟でウイングレットの半弟。母エアウイングスはサンデーブランチの全妹で阪神牝馬特別とスイートピーSに勝った。キンカメ×サンデーは配合に素直で、本馬の場合は父の母マンファスと母母シークレットシェアラーのところでNijinskyとナスキロをクロスするからエオリアンハープのような外回り向きの差し馬に出そうなイメージだが、この馬の力強い先行はむしろジョービッグバン(またも古い喩えですんません…サンデー×Renegedのパワー先行というと、私の中ではいつまでジョービッグバンなのです)を思い起こさせる。そもそもエアウイングスも阪神内マイルの重賞を先行押し切った馬だし、サンデーブランチもベストパフォは宝塚2着だから、この牝系はRenegedのパワーを強く伝えているというべきだろう。Renegedの父RevokedはHail to Reasonの母Nothirdchanceとニアリー(Blue LarkspurとSir GallahadとHigh Timeが共通する)なので、Hail to Reason系と配合すると高い確率でパワーを主張する。しかもReneged自身はSir Gallahad3×3にSunstar5×4にCommandoの継続クロスだから、自身の代においてRoman的なパワーを強く増幅してもいる。
エオリアンハープは主にラストタイクーンとシークレットシェアラーのナスキロ柔さで走っていたが、キングストーンは母譲りのパワーのほうを強く受け継いで、若戸大橋はジョービッグバンのような先行で楽々と押し切ってしまった。最近でいうと、札幌で頑張ってたプレミアムタイムが父ハーツクライ(Nothirdchance≒Reveked5×5)に母系からもういっちょRenegedが入って、やはりジョービッグバン的パワー先行を見せる(走り方や体質もキングストーンとよう似てます)。急坂やタフな馬場に向いた先行捲りの中距離馬で姉ほど外回りで斬れる脚質ではないので(プレミアムタイムも東京外回りは良績なし)、阪神内2000mならこのメンツでも重い印が回せる。

---------

ちなみに母系にRenegedが入る馬には、他にライブコンサート、ジョービッグバン、スギノエンデバー、サマリーズ、ジョーメテオ、ミストラルクルーズ、ダンスフォーウィン、マグニフィカ、タイムトゥチェンジなどがいます(シークレットシェアラー一族を除く賞金上位)

 ┌Blue Larkspur
┌○
│└△
│ │┌High Time
│ └△
Nothirdchance
│┌Sir Gallahad
└△

Blue Larkspur
Revoked
│┌Sir Gallahad
└△
 │┌High Time
 └△

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